銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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第二百五十一訓 何かの前触れである可能性はある

 少し時間が経過して。

 てゐの仕掛けたトラップにハマってしまった兎を助けた銀時達は、現在輝夜のいる所まで通してもらっている。

 

「旦那様!! 本当にお久しぶりね。早速だけど、布団なら既に用意してあるわ。夜の宴をはじめましょうか……」

「はじめねぇからな。テメェだけで勝手におっぱじめてろ?」

「あらやだ。旦那様ったらそんな趣味があったなんて……私、どんなプレイでも耐えられるわ。頑張るわ! それが貴方の望みということであるならば……!!」

「うるせェエエエエエエエエエエエエエエエエエ!! 何一人で勝手に発情してやがるんだコノヤロォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!! テメェの茶番にかまっていられる暇なんざねぇんだよ!!」

「茶番なんかじゃないわ!! これは本気……そう、愛よ!!」

「尚のこと質悪いわ!!」

 

 ある意味絶好調の輝夜と、それに付き合わされる形となる銀時。そしてそんな彼らを呆れた表情で見つめる霊夢達という不思議な構図。

 

「姫様……そろそろ本題に入りたいのですが」

 

 そんな彼女を止めるのは、永琳だった。

 彼女は輝夜のことを軽蔑のまなざしで見つめながら、そう告げる。

 しかし、輝夜は屈することなく。

 

「何よ! 久しぶりの旦那様との会話なのよ! これが楽しまずにいられるかっていうわけよ!!」

「楽しむのは後にしてください。このままでは何も進みません。無駄な時間だけが流れてしまうので勘弁してもらえませんか? でないと弾幕が飛び交うこととなりますが」

「はい」

 

 永琳の圧に屈した瞬間だった。

 閑話休題。

 

「この子は間違いなく月の住人ですね……」

「月の住人、ですか?」

 

 永琳の言葉に新八が尋ねる。

 およそ月の住人という言葉に聞き覚えがなかったからだ。

 

「私たちが以前引き起こした異変、覚えているかしら?」

 

 珍しく真面目な表情を浮かべつつ、輝夜が尋ねてくる。

 

「あんた達が月を偽物と入れ替えて、ほかの妖怪達が夜を止めてしまったあの異変のことね……それがどうかしたの?」

 

 霊夢は、あの時のことを振り返りながら尋ねる。

 

「あの時、私達は何故異変を引き起こしたのかしら?」

「何故って……そりゃ月に帰りたくないから、って聞いたぜ」

 

 魔理沙が答える。

 そう。その答えは正しい。

 彼女たちが異変を引き起こしたのは、月からの使者が来るのを恐れたからだ。故に月から住人が来ないようにこうしてそっくり入れ替えたのだ。

 

「けど、あの時確か月とこっちの世界は別世界だから関係ないって話にならなかったか?」

 

 月からの使者が来ることはあり得ない。結論としてそうなった筈だった。しかし、ここで新八はとあることに至る。

 

「あれ? だとしたら皆さんはどうやってこちらに来たのですか?」

 

 彼女達は一度月から幻想郷に来ている。 

 それはつまり、『月と幻想郷を行き来することは可能』であることを証明していることに他ならない。

 さらに、今回兎がこうして月から訪れている。

 これらの情報から導き出されるものとは……。

 

「そうね。現実的に月と幻想郷を行き来することは可能よ。あの時私達が恐れたのは、『満月の日』『月の使者』が訪れることだった……だけど、それはないということが証明された以上、私達を脅かすものはなかった……けど、あの子は何かを抱えてここに来た……少なくとも、私達を連れ戻しに来たというにはあまりにも心もとない人員よ」

「使者としてくるのならば、せめてもっと大人数でなければいけません。しかし今回彼女は一人でここに来ました……月で何かが起きたのかもしれません」

 

 連れ戻しに来たのでないとしたら、月で何かが起きたことを伝えにきた?

 それはつまり……月からのSOSということになるのではないか。

 

「なるほどな。要するにテメェら救って欲しいがためにここに来たってわけか」

 

 銀時が頭を掻きながらそう呟く。

 

「そうなるわね……流石にかつて住んでいた場所が荒らされているとかになると、心穏やかではないわね」

 

 輝夜としても、かつて暮らしていた場所がなくなることはあまり考えたくはないことだった。

 少なからず戻る気はないとはいえ、その場所すらなくなるというのは心外だからだ。

 

「たとえそうだとして、月に行く方法なんてないぜ?」

 

 魔理沙の言う通り、月に行く現実的な方法がない。

 だが、銀時達には心当たりがあった。

 

「……銀ちゃん。一人、心当たりがいるアル」

「奇遇だな、俺もだ」

「えぇ……あの人なら、いけるんじゃないですか?」

「「「「あの人?」」」」

 

 銀時、神楽、新八の三人が思い至った相手。

 その人物を呼ぶ為に。

 

「……霊夢。今から八雲紫を呼んで、とある人物を呼んで来るよう伝えてくれ」

「え、えぇ。それはいいけれど、いったい誰を?」

「それは……」

 

 銀時は、思い至る人物の名前を告げた。

 

 

 

 

 

銀魂×東方project

 

 

 

銀色幻想狂想曲

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二百五十一訓 何かの前触れである可能性はある

 

 

 




皆様、本当にお久しぶりです。
引っ越し等がようやっと収まり、これから不定期ながら更新をしていく所存でございます。
これからも何卒よろしくお願いいたします!!
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