銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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魔法の森のエピソード、スタートします!


第四十六訓 魔法の森へようこそ

 突発的に始まった宴会から一夜明け、翌日。飲んで食べてたくさん騒いだ銀時達は、どうやら部屋の中で雑魚寝状態となっていたようだ。かといって別に物が散乱しているわけではないだけ、彼女達のモラルはある程度守られていると言っても良いだろう。

 ところで、そんな中銀時はどうしているのかと言うと、

 

「ん……」

 

 床の上で爆睡していた所で、ちょうど目が覚めたようだ。

 何やら自身の身体に、別の重みがあることに気付く。もしかしたら誰かが乗っかっているのかもしれない。そう思った銀時が、視線を下に向ける。

 

「……え」

 

 そこには、あられもない姿を見せている幽香の姿があった。

 元々スタイルの良い彼女が引っ付いて寝ていることにより、銀時の腕に二つの豊満な感触が感じられる。有体に言ってしまえば、興奮する。

 

「まじでかぁああああああああああああ!?」

 

 思わず叫んでしまう。

 当然だろう、これだけの別嬪さんが隣に居て、しかも抱き着いて寝ていると分かれば。

 銀時は男なのだ。これでアームストロング砲の準備が整わないわけがない。

 だが、幸せな時間というのはあっという間に崩れ去っていくもので。

 

「銀時ー、今日は魔法の森に……」

 

 起きて支度を済ませていたらしいアリスが、銀時と幽香の朝ちゅん現場を目撃してしまった。

 

「え、いや、あの、その、ち、ちがうんだ……」

 

 汗が止まらない。

 誰がどう見たって誤解されること間違いなしな光景。もし最初に見つけたのが文だったら、写真を撮られまくっていたことだろう。アリスだったのは不幸中の幸いだったのかもしれない。

 

「……懲りないわね。急いで準備なさい」

「……え?」

 

 殴られたり、何かされるのではないかというのを覚悟していた銀時にとって、アリスがとった『スルー』という対応に目を丸くしてしまった。ただし、言葉ではちゃんと『懲りないわね』と言っていることから、誤解していることには違いない。

 

「いや、だからアリス、話を……」

「は、や、く、じゅ、ん、び、し、な、さ、い」

「はい」

 

 重々しい口調で言われた銀時は、思わず背筋が伸びる。

 やっぱり怒っていることに変わりはなかったようだ。

 

 

「いやぁ~、銀さんも隅におけないぜ! フランや霊夢だけじゃなくて、幽香まで虜にしちまうなんて! 流石は色男だぜ!」

 

 アリスに言われた通り、速攻で準備を終えた銀時は、途中で合流した魔理沙と共に魔法の森への道を歩いていた。アリスは、銀時・魔理沙コンビより少し進んだ所を歩いている。背中を見るだけで、今の彼女がどれだけ怒っているのかが窺えた。

 

「流石にフランについては分かるが、霊夢や幽香について言われるのはよく分からないんだが……」

「あれ? 銀さんって鈍感系主人公なのか? てっきりぐうたらハーレム系主人公だと思ってたぜ」

「ぐうたらハーレム系になりてぇよ……銀さん彼女出来たことねぇんだぞ? 紹介しろよ魔理沙。テメェなら知り合いの一人や……一人、いるだろ?」

「それ一人しかいねぇぜ!? 後、ナチュラルに私を候補から外しているよな!?」

「いや、だって火力だぞ? 中華料理と同じこと宣言してる奴を彼女にしろと?」

「私の弾幕を中華料理と同じにするのは勘弁だぜ!?」

 

 そのやり取りが面白かったのか、前を歩くアリスの肩が震えていた。笑いをこらえているのが見て分かる。

 

「おいアリス! 何笑ってんだ!!」

「……え? だって、魔理沙の魔法が、炒飯だって……」

「誰もそんなこと言ってねぇぜ!?」

「たくさんの具材を最大火力で一気に調理する……いいじゃねえか魔理沙。弾幕は火力が命なんだろ?」

「もうそれ私のキャラ付けだと思ってる気がするぜ!? 最近そればっかりじゃねえか?!」

「だって初登場時もぶっぱなしてたろ? てっきりテメェはそういうキャラなんだとばかり……」

「そこまで言われ続けると、流石の私も気になるからな!?」

 

 そうして馬鹿らしいトークを続けている内に、どうやら一同は魔法の森へ到着したようだ。普通の森と違い、木々が不ぞろいに生えており、所々謎のキノコが繁殖していたり、日が届かないことから薄暗さも感じる。ここだけ俗世と離れているのではないかと思わせられる程、不気味さを感じられた。

 

「……魔理沙とアリスは、こんな森の中に住んでるのか?」

「えぇ、ここは魔法の森だから。私達魔法使いにとっては、都合がいいものが結構多いのよ」

「そうだぜ。生えているキノコとかは魔法の実験にも使えたりするんだぜ?」

「へぇ……」

 

 先を歩くアリスが森の奥へと進んでいく。

 魔理沙と銀時も、アリスの後をついて行く。

 

「そういやアリス、今日ってもしかして香霖のところ行くのか?」

「香霖?」

 

 魔理沙から出てきた名前に聞き覚えのなかった銀時は、思わず聞き返す。

 その質問にはアリスが答える。

 

「昨日言ったでしょ? 外の世界から来たものが置いてある店の店主よ。森近霖之助って言うのよ」

「香霖はすげぇんだぜ? 私の魔法も、一部は香霖が作ってくれた機械を利用してるってわけだぜ」

「火力厨にさせた張本人ってわけか……」

「火力厨ってなんだぜ!?」

 

 与えられたレッテルはともかく、香霖が何者なのかを理解した銀時。

 霖之助の元へ向かうことを把握した銀時は、アリスと魔理沙の後についていく。

 

「あ、そういや博麗神社完全に放置していったけど、大丈夫なのか?」

 

 近づいていくにつれて、思い出したかのように銀時が言う。

 

「大丈夫じゃない? どうせ霊夢が片付けてくれるわよ」

「ほかの奴らもいるわけだし、へーきへーきだぜ。まぁ、フランだけどうなるか分からないってところだけど」

「あー……」

 

 今頃フランが、銀時のことを探しているのではないかと予想している。

 一応、魔法の森に行くことは昨日の内に伝えているものの、もしかしたら追いかけてくる可能性すらある。それだけ、最近のフランは銀時にべったりなのである。

 

「ま、心配するだけ無駄よ。彼女達は彼女達なりになんとかするだろうし」

「そうだな……」

 

 アリスの言葉に耳を傾け、銀時は更に歩く。

 しばらくして、一軒の小屋が見えた。

 

「ここか?」

「えぇ。ここよ」

 

 どうやら目的地に着いたらしく、アリスは扉に手をかける。

 

「香霖ー! 入るぜー!」

 

 アリスが開けるのとほぼ同時。

 魔理沙は元気よく声をかけ、中に入っていく。銀時も後から入っていく。

 そしてそこにいたのは、

 

「おや? 君が魔理沙の言っていた坂田銀時さんかい?」

 

 白髪のショートボブ、金色の瞳、黒と青の左右非対称の和服を着ており、下だけ黒縁となっている眼鏡をかけた青年――森近霖之助が現れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

銀魂×東方project

 

 

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第四十六訓 魔法の森へようこそ

 

 

 

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