銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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永夜異変篇、スタートです!!


永夜異変篇
第四十八訓 夜空に輝く月は辺りを照らしてくれるけど僕等の道を照らしてはくれない


 その日、萃香は月見酒に勤しんでいた。暦の上では満月となるその日、まさしく、酒を飲むのに絶好の機会。博麗神社の敷地に勝手に入り込み、屋根の上で月を眺めながら、瓢箪の中に入っている酒を一気飲みする。

 

「あーっ! やっぱりこういう時に飲む酒は格別だなぁ〜」

 

 頭上に登る満月を仰ぎ見ながら、萃香は酒を楽しむ。

 だが、ここで彼女はあることに気付いた。

 

「……ん?」

 

 最初は気のせいかと思い、目を閉じてもう一度眺めてみる。

 

「……んん?」

 

 やはり同じような光景が広がっていた。今度こそ見間違いではないと悟った萃香は、

 

「霊夢〜異変だ〜!」

 

 と、博麗の巫女である霊夢を呼びにいく。

 頭上に広がる月は、相変わらずの満月。だが、彼女にはどうにも、その月が『本物の月』には見えなかった。

 

 

 万事屋の夜。

 異変が始まる前のいつもの会話シーンより抜粋。

 

「テメェらあの時は宴会始まる前に逃げやがって」

「いやだって眠かったですし、なんかよくわからない人が強引に来るものだから警戒しちゃいまして」

「それに酒飲めないのに知らない奴のベロンベロンな姿を相手するのは疲れるネ。銀ちゃんでさえめんどくさいのに」

「おいテメェ、今の台詞忘れねぇからな?」

「誰が酔っ払いのゲロお世話してやってると思ってるネ」

「主に僕だね」

「眼鏡は黙ってろヨ」

「事実言っただけでそう返されるの理不尽だからね!?」

「まぁもう過ぎたことだから別にいいけどよ……そういやここ最近よく月見酒とかよく聞くなぁ」

「幻想郷での花見期間は短かったですからねー。そういえば今日は満月じゃないですか」

「満月といえば、月で兎が餅つきしてるって話ネ!」

「兎が本当に月にいるわけねぇだろ? ほらあれだよ、兎に似た何かが餅じゃなくてケツ叩いてんだよ」

「全然似てねぇし変なこと刷り込んでんじゃねえよ!! とんでもねえ知識植え付けようとしてんじゃねぇか!!」

「後はかぐや姫とかか?」

「あー、そっちはたしかに有名ですよね」

「神楽姫? 私お姫様になったアルか?」

「ゲロインがお姫様になったら時代も終わりだな」

「おいテメェそれはどういうことだヨ。場合によっちゃ殴るのも辞さないアル」

「まぁまぁ……かぐや姫といえば、満月の日に月の使者が来て帰ってしまうんでしたよね。より正確に言うと竹取物語という」

「そもそも竹の中に女の子がいる段階でおかしいけどなぁ。まぁお伽話だから詳しいことはどうでもいいんだろうけど」

「ところで、僕たちいつまでBGオンリーしてるんですかね?」

「さぁ? 作者が地の文書くのめんどくさがってるだけネ。このまま会話だけで今回の話終わらせようとしてるのが見え見えアル」

「何のっぴきならない裏事情暴露しようとしてんだ!! 神楽ちゃん流石にそれはまずいって!!」

「何言ってんだよ新八。これは銀魂と東方のコラボなんだぜ? 基本銀魂のターンになれば何やったって文句言われねぇよ。全部『あぁ銀魂だから』でどうにかなっから」

「ならねぇよ!! なってたら今頃この小説全部地の文取っ払われるわ!!」

 

 などと駄眼鏡がほざきやがっている。

 

「おいなんか今物凄い扱い雑になった気がすんぞ!! なんで僕が煽り受けてんだ!!」

「ぱっつぁんだからじゃねえか?」

「ぱっつぁんだからネ」

 

 ぱっつぁんだからである。

 

「地の文まで合わせて息ピッタリにここぞとばかりに攻めてんじゃねえぞ!! なんなんだよ今回どうなってんだよ今回!!」

「まぁまぁ、新八。夜にそんな騒いでると近所迷惑だぞ?」

「誰のせいだと思ってんだ!!」

 

 などと、何時ものように騒いでいるところだった。

 

「お? なんだ銀さん達。今日は盛り上がってるみたいだぜ!」

 

 襖をがらりと開けて、最早家に帰ってくるかのような感覚で魔理沙が入り込んできた。

 

「何自分の家の感覚で入ってきてんだテメェ。ここは魔理沙の家じゃねえぞ」

「いいじゃねぇかよ別に。私達の仲だろう? 気にする必要ないぜ!」

「お前が気にしろ」

 

 銀時の言葉を軽く受け流し、魔理沙は慣れた様子でソファに座り込む。

 

「銀時、お邪魔するわよ」

 

 後から入ってきたのは霊夢だった。

 彼女もまた魔理沙の隣に座る。実に迷いのない動きだった。

 

「おいぃいいいいいいい! いつの間にテメェらの家にすり替わってんだ!? 何しに来たんだテメェらは!!」

「銀さん! せっかくのお客様に向かってそんなこと言っちゃ駄目ですよ?」

「そうネ。霊夢と魔理沙がこうして遊びに来てくれてるんだから、おもてなしするアル。新八、お茶」

「って、結局僕に任せるのかよ!!」

 

 新八と神楽は、二人が来てくれたことを歓迎している様子である。対する銀時は、直感で感じる。こういう時、二人が揃う時というのは、大抵ろくなことがないということを。

 

「何よ銀時。この前宴会の片付けをしなかったのを目瞑ってあげたんだから、その位いいでしょう? 魔理沙はコテンパンにしたけど」

「思い出したくもなかったぜ……」

 

 先日、萃香の思い付きで始まった宴会では、銀時・魔理沙・アリスの三人はみんなが起きる前に出てしまった為、後片付けをせずに博麗神社を後にしていた。そのことを霊夢は根に持っている様子。

 

「まぁ、今はそんなことはおいておくとするわ。それに、今回の話がその代わりになるから」

「今回の話?」

 

 銀時は尋ねる。

 霊夢は、真剣な目つきをして、彼に言った。

 

「異変が起こったわ」

 

 

 今回の異変は、『月が偽物にすり替わる』というものだった。霊夢や魔理沙は気付かなかったが、萃香は月が本物ではないことに気付いたらしい。霊夢や魔理沙に案内されて、万事屋メンバーも博麗神社から月を眺めているのだが、

 

「……普通の月、ですよね?」

「何もおかしい所なんてないアル?」

 

 新八や神楽の言う通り、月に変化がある様子はない。

 少なくとも、『人間』が見た限りでは、月の変化に気付けなかった。

 

「俺達で分からなければ、それなら妖怪に聞けばいいんじゃねえか? 萃香は鬼だから気づけた。しかしアイツは酔っ払ってる可能性は否定出来ない……」

「それなら、うってつけの場所があるわね」

 

 銀時と霊夢の提案の元、一同はとある場所へ足を運ぶ。

 これが今回の異変の幕開けだった。

 

 

 

 

 

 

 

銀魂×東方project

 

 

 

 

 

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第四十八訓 夜空に輝く月は辺りを照らしてくれるけど僕等の道を照らしてはくれない

 

 

 

 

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