銀色幻想狂想曲   作:風並将吾

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今回はただのギャグ回です()


第七十五訓 強すぎる愛も考え物

「あれ? どうしたんだぜ銀さん! 今日は随分とまた大所帯だぜ?」

 

 博麗神社に着いた銀時達を待ち受けていたのは、何故か魔理沙とアリスの二人だった。

 彼女達はどうやらお茶を飲んでいた所らしく、階段に座って饅頭を食べていた。

 

「ん? 霊夢の奴はどうしたんだ?」

 

 銀時は二人に尋ねる。

 ここは博麗神社。神社の巫女である霊夢が最初に来ると思っていただけに、予想が外れたことが若干気になったようである。

 アリスは溜め息を吐きながら、

 

「アンタに会うのが恥ずかしいって、顔真っ赤にして逃げたわよ」

「え?」

 

 その一言に、銀時は驚き、その後で即座に気付く。

 恐らく霊夢が気にしているのは、愛染香での一件。あの時は愛染香の力にやられていたとはいえ、普段の彼女からは想像もつかない程とんでもない動きを見せていたのは明らかだ。誰よりも自覚しているのは霊夢で、だからこそ彼女は銀時に顔を合わせることが出来ないのだろう。

 

「万事屋……テメェ、何やらかしたんだ?」

「近藤さん。銀さんがやらかしたというよりも、霊夢さんがやらかしてしまったわけで……」

 

 新八は一応近藤に事情を説明する。

 何せ彼も、以前愛染香を巡る事件に巻き込まれたのだから……。

 

「ところで銀さん、この人達は誰なんだぜ?」

「あぁ、コイツらは……」

 

 銀時仲介の元、真選組のメンバーと、魔法使い組の紹介が終わる。

 そして改めて、

 

「……旦那、アンタもしかして生粋の女たらしですかい?」

「なんでそんな結論に達したんだよテメェ」

 

 総悟の言葉に、銀時は青筋を立てていた。

 

「同意したくはないけど、今だけはテメェの言葉に同意するアル。銀ちゃんこっちに来てから女たらしネ。いろんな女泣かせているアル」

「おい神楽。何テメェは変なこと吹き込んでやがる」

「へぇ……ソイツぁ興味深い。江戸に戻ったらみっちり聞いてやるよ」

「おいそれただの取り調べじゃねえか!!」

 

 土方の言葉に流石に耐えられなかった銀時は、ツッコミを入れてしまっていた。

 ただ女をたらしこんでいたからという理由だけで獄中に入れられてはたまったものではない。

 

「旦那酷いですよ! いつの間にやらそんなにいい女引っ張り回して!」

「しかしなぁ……銀さんってばまだまだたくさん女いるぜ? 何ならもう相思相愛なんじゃないかって仲のフランって女の子も居るぜ?」

「あー、もしかして紅魔館2ndGに居た女の子か?」

 

 近藤達は既にフランに会ったことがある。

 魔理沙から出てきた名前に聞き覚えがあった為か、即座に反応した。

 ただし、山崎は名前が出た段階ですでに震えあがっている。

 

「私としては既にお似合いな気はするんだけど……」

 

 さり気なくアリスが後押しする。

 

「おいおい。仮にそういう関係になったとしても、まずあのシスコン吸血鬼をどうにかしなきゃならねぇんだろ? そんなの無理に決まってるだろうが」

「「「「たしかに」」」」

 

 新八・神楽・アリス・魔理沙の四人は同意した。

 それだけレミリアのシスコンっぷりが浸透してきたことを意味しているだろう。

 

「聞き捨てならないわ!!」

 

 と、その時だった。

 突如、辺り一面に響き渡る女性の声。

 真選組のメンバーはもちろん聞いたことのない声。

 だが、銀時達にとってはつい先日聞いたばかりの声。

 

「銀さん、この声、まさか……」

「……俺、用事思い出したわ。後、任せ……」

「旦那様ぁあああああああああああああああ♡」

 

 物凄い勢いで走ってくる、蓬莱山輝夜の姿があった。

 銀時目掛けて目をハートマークにし、その胸に思い切り抱き着いてみせたのだ。

 

「「「「旦那様???」」」」

 

 真選組の反応はほぼ同じで、皆一様にはてなマークを飛ばしまくっていた。

 一方、銀時の反応はと言うと。

 

「ふざけんじゃねぇええええええええ! 誰がテメェの旦那様だ阿婆擦れがぁああああああ!!」

 

 そりゃもう凄い勢いで逃走していた。

 

「お待ちください姫様!!」

 

 後から永琳や鈴仙も追いかけてくる。

 二人とも走ってきた為か、汗をかいているようだ。

 

「一体どうしたんだぜ?」

 

 思わず魔理沙が事情を尋ねる。

 すると永琳が、

 

「姫様が『私の旦那様レーダーが反応したわ!』とか言いだしたかと思いきや……」

「まさか本当にいらっしゃるとは思ってなかったです……ついでですが、最近妙に花が季節に関係なく咲いているので、テンション上がってしまったてゐを連れ戻しに……」

 

 鈴仙にはもう一つ、何故か凄いテンション上がったてゐが、何処かをほっつき歩いているみたいなので連れ戻しにいく、という事情があることを説明してくれた。

 

「そういえば確かに、今の季節とは関係ない花も咲いているような……」

 

 山崎は辺りを見渡しながらそう呟く。

 

「これも幻想郷だからなのか?」

 

 土方がアリスと魔理沙に尋ねる。

 すると二人は、

 

「んー、幻想郷と言っても、季節観は基本そっちの世界と同じ筈だぜ?」

「確かに幻想郷ならではのことも起きるけど、自然関係に関してはそんなに変わりないわよ?」

 

 確かに、自然に関してほとんど変化はない。

 四季も同じ、天気も変わらない。

 となれば、季節ごとに咲く花だってそうそう違いが出るとも言えないのだ。

 

「けど、これがもし異変だとして、花を咲かせまくる異変っていうのは目的が見えてこないぜ……別にそのせいで誰かが困ってるってわけじゃないし」

「前に月が偽物に変わった時も、人には影響なかったアルな? それと同じアルか?」

「神楽ちゃんの言うことも確かかもしれないね……」

 

 何がともあれ、今のままでは証拠が少ない。

 というわけで彼らは、真選組への幻想郷案内の意味も込めて、手分けして探すこととなったのだった。

 

「って、ちょっと待てぇえええええええええ! この状況をなんとかしろテメェらぁあああああああああ!!」

「逃げないで旦那様!! 私の愛を受け取って!!」

「テメェの歪んだ愛なんざ受け取れるかぁああああああああああああああああ!!」

 

 ……追いかけっこしている二人を置いて。

 

 

 

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第七十五訓 強すぎる愛も考え物

 

 

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