スネークー!と自分を呼ぶ声がする。振り向くとそこには天使の少年であるピットがこちらに向かって走ってきていた。
「ピットか、どうした?」「スネークにお願いがあるんだけど…」
お願い…あまり接点を感じない彼からのお願いとはなんだろうか
「ダンボールくれない?」「なんだって!?」スネークは驚きの声を上げた。今までダンボールを被ることに安心感を感じてた彼だが誰からも同意を得られたことがなくその度にダンボールを抱いて眠っていたのだ。そんな趣味に理解を示してもらえる者がついに現れた、まさに天使である。二つの意味で。
「どんなのが良い!?大きさは!?色は!?かぶり心地は!?」「へ?いや、あの」
「お前には少し大きいかもしれないが大丈夫だ!むしろ包まれながらもゆったりとしたスペースを感じることができてよりダンボールの魅力がわかる!よし待ってろ今すぐに「待って!僕は被りたいわけじゃないんだよ!ただパルテナ様に送る荷物をまとめたくて!」
「荷物…?」まるでメデューサの目を見てしまった人間のようにスネークは固まった。
ピットは焦って本当の目的を言ったことを後悔した。スネークにとってダンボールは単なる道具ではない。自分の任務を共に成功させてきたパートナーなのだ。彼の肩がわなわなと震え始める。
「ピット…お前…」「いやこれはその違くて!なんていうかその!」
言葉がまとまらない。そうしてる間にスネークが両腕を振り上げる。やばい、殴られる!ピットはギュッと目を瞑った。
スネークは振り上げた手を
そのままピットの
両肩に置いて叫ぶ
「 素 晴 ら し い ! ! ! 」
「へ?」
殴られるかと思ったピットは素っ頓狂な声を上げた。
「たしかにダンボールは丈夫な箱だ。しかし荷物をダンボールに入れて送るという手もあったとは!いやはや盲点だった!いや衝撃吸収性に優れているし畳んで収納出来るからかなり合理的な考えかもしれん。いやぁ世の中は広いもんだ!そんな考えができる人間、いやできる天の使いがいるとは!ありがとう!ピット!そうと決まれば何箱か見せてやるぞ!俺の部屋に来い!」
そう叫ぶとスネークは全速力で自室に走っていった。
「えぇ〜…」というピットの困惑した声は長い廊下の中誰にも聞かれずに消えていったそうな。
その夜、興奮したスネークは無を通じてオタコンたちに話したところ、「むしろ今まで知らなかったのかい?」とオタコン、笑いながら「随分とキミらしいじゃないかスネーク」と大佐、そしてサニーとメイ・リンにドン引きされた彼は静かに枕を濡らしたのだった。
スネーク好きなんで大乱闘の世界だけでもこんな平和な感じに過ごしてて欲しいです