だけど神様……この状況はありがとうとは言いずらいです……
ああ、神様もしあなたが本当に存在するのなら……
「田中、それ明日までな」
「え? でもこれ西村さんの案件じゃ」
「西村の奴は連絡が取れなくなった、今空いてるのはお前しかいない頼んだぞ」
「でもまだこの自分の案件が「任せたぞ!」はっはい!?」
……このふざけた世界を何とかしてください。
おっす! 私田中! 。
2■歳のしがないOL。
趣味は仕事で、特技は残業処理! みんなよろしくね! 。
……はぁ、仕事しよ。
「田中さんも災難ですねぇ」
仕事にとりりかかろうとすると、同僚の沢さんが他人事のように話しかけてきた。
「そう思うなら変わってくれませんか?」
「私は、これが終わったら帰りますので」
……WHY?
彼女の言葉に一瞬思考が停止するが、何とかすぐに復帰した。
帰る? 定時で? お金持ってるけどこっちにポンポン仕事回してくる部長と? 同僚の私が残業だというのにこやつは何の助け舟も出すこともなく、どこか楽しそうにそうな感じで?。
「なんで帰れるのよぉ!」
できるだけ周りに聞こえないようにして不満を叫んだ。
そうすると沢さんの口からこんな言葉が飛び出した。
「私、この後■■部長と飲みに行くんです」
部長と飲みに? まあ、確かに最近部長と沢さんの中が結構近づいているようないているような気がしていたがもうそこまで言っているとは……ん? 。
「……まさかそのために私に仕事押し付けてきた?」
「ははは、じゃあそういうことで」
そういうといつのまにかに帰り支度を済ませていた彼女は、さささっと帰っていった。
……残業が残る私を置いて。
「おのれぇ……」
私はひたすらに失敗しろと思いながら、いやいや仕事に戻った。
「終わったぁああああああ! 」
時刻、11時30分。
ようやく仕事が終わった。
現在仕事場にいる社員は私一人、みんなさっさと帰ってしまった。
奴らには血も涙も何もないのか。
でもここまで時間がかかるとは思いもしなかったなぁ……もし私が電車通勤だったらどうなっていることか、家が近くで本当によかった。
でもまさか、仕事やってたら部長のほかの案件までこっちに回されるとは思わなかった……。
あの部長どんだけ仕事溜めてんだ! ってなりましたよ、ええ。
「でもこれでようやく帰れる!」
少しでも早く帰って早く”あの子”たちに会うのだ。
このくそったれな現実から少しでも離れるのだ。
そう思いながら家へとダッシュで帰った。
「はぁ~かわいい。 なんでこの子たちはこんなかわいいあの
ふぅ……
落ち着いた。
私がこんなに荒ぶっていたら、この子たちが怯えてしまうではないか。
この子たちにそんな恐怖を負わせてはいけない。
それだけはいけないこの子たちの前では優しいお姉さんでいなくてはならないのだ。
だけど……
「この子たちは
私が見るのはパソコンの画面。
そこには小さい
そう、私の趣味はこのゲーム『ショタっ子 アイランド』というシュミレーションゲームだ。
内容は、様々なショタっ子たちと共に日常を過ごしていくという内容のゲームなのだが、ゲーム内のショタたちとはほかのゲームであるような結婚システムとかはできない。
だけどこのゲームは自分の思い通りのショタっ子を生み出すことができる……性格も声も自由自在で。
その機能のおかげか結構人気のゲームで、中には男性も買っているそうだ。
ショタに境界はないらしい。
「もし、この世界がこのゲームみたいだったらなぁ……寝よう」
私はパソコンの画面を閉じて、ベットに横たわって眠りについた。
今思えばこの発言がいけなかったのだろうか……。
「んー」
けたたましい音を鳴らし目覚まし時計を眠気眼のまま止める。
時計を見ると、時計の針は朝5時30分を示していた。
「もう朝かー眠い」
まだ眠いけど、支度をしなければいけない。
私はしがないブラック企業のOL遅刻は許されない。
私は身支度をしながら私はテレビをつけた。
すると、テレビの画面からはニュースの内容が聞こえてくる……のだが、いつもとは違いその声はどこか幼かった。
「ん?」
疑問に思いテレビ画面に目を向けると、そこには子供サイズのスーツを着た男の子がニュース原稿を読んでいた。
「はい?」
目をこすってもう一度画面を見る。
だけどそこに映るのは変わらずスーツの男の子。
顔を洗ってもう一度確認する。
男の子。
「かわいい……って言ってる場合じゃない」
ほかのチャンネルに回してみても出てくる男性はみんな男の子。
男の子の周りにいる女性たちは、何も驚いた様子もなく当たり前のように会話をしていた。
まさかと思い、私はスマホで男と打ち込み画像検索をする。
だが画面に映し出されたのは男の子ばかり、大人の男性といえる姿の人物の画像は何一つ出てこなかった。
「どういうことなの……」
衝撃的な事実に私は混乱するが、しみついた社畜根性でいつのまにか身支度を済ませ出勤しようとしていた。
こんな時ばかりはブラックな会社に感謝してもいいかもしれない。
私は家から会社へと向かった。
「本当に大人の男性が誰一人としていない」
会社へ向かう途中、大人の女性には出会うが、誰一人として大人の男性には出会わなかった。
代わりに出合うのはスーツやヘルメットをかぶり作業着を着た男の子たちだけだった。
「……着いた」
そうこうしている間に会社についてしまった。
嫌な予感はするが、階段を上り仕事場に入る。
するとどこか聞いたような口調で、スーツ姿の男の子が私に話しかけてきた。
「もう少しで遅刻だぞ田中! いったい何をしていた!」
……もしかして。
「部長……ですか?」
私がそう聞くと男の子は、
「何を当たり前なことを言っている! さっさと仕事に入れ!」
そう言った。
男の子……いや部長の言葉に私は
「はい……わかりました」
そう言葉を返し自分のデスクへと向かった。
そしてしばらく呆然と自分の席に座っていた。
こうして私の世界は別物へと変わってしまった。
人類の女性はそのままに、
……どうしてこうなった!?