科学少女は幻想郷の夢を見るか【リレー企画】   作:こまるん

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四週目でございます。私どもデンマークに引越し致しまして、消費税が上がり文字数制限は1250までと相成りました。

とるびす先生→べあべあ先生→あざらし先生→つきみー先生→私(こまるん) となっております


第4話

 

 

 

 幻想郷に来て約一日が経った。

 霊夢と魔理沙に少しばかりの別れを告げて、私は参道とは思えない林道を揚々と闊歩する。二人からは危険だと止められたけど、それでも私は行く。

 

 これから先、この地で何処を拠点とするのか……それを決めなければならない。昨日こそ霊夢の居る博麗神社で一晩寝泊まりしたけど、このまま居候させてもらうわけにもいかないしね!

 幻想郷のあらかたの地理は教えてもらったが、これがなかなか興味深い。各地で独自のバイオームが形成されており、その土地に合わせた多種多様な妖怪や妖精が生息しているという。

 また人間の住むエリアもあるらしく、聞き及んだ限り文化レベルは明治初期あたりと推測される。

 

 拠点探しのついでに色々と見て回りたいな。

 

「お花畑でも見に行こうかな? もう一度山に行くのもいいなぁ。うーん、楽しそうな場所が多すぎる〜」

 

 選択肢が多過ぎて参っちゃうわ。

 次から次へと興味が湧いてきて、目と頭がぐるぐるしちゃう。

 

 だけど中でも興味深いのは……。

 

「――人里、か」

 

 私が思い浮かべていた理想郷の中で、もっとも不要だと考えていた存在だ。

 人間は検体と成り得ない。あんな単純で愚劣な生き物を幻想郷に来てまで観察する必要があるのか、今でもそう思っている私がいる。

 ただ霊夢と魔理沙の二人を見てその限りではないのかもしれないと考え直すようになった。そもそも夢の中に住んでいる存在が普通なわけがない。

 

 ……だから私を悩ませるのだ。

 幻想郷に住む人間を、私は――有益な検体として扱うべきか、否か。

 

 いやそもそも私はこの世界でどう振る舞っていけばよいのだろう? まずはそこから。山であった検体一号ちゃんと二号さんには警戒されてしまってたみたいだし、気を付けないと。

 ていうか人間と始めて接する時ってどうすればいいんだっけ? 霊夢と魔理沙の時はあっちから話しかけてくれたからなぁ。

 えっと、まず軽く挨拶して……それから、それから……それでコミュニケーション終わってしまうぞ私。それでいいのか私。

 

 ぬぬぬ……『幻想郷の歩き方』みたいな本がどっかで売られてないかしら?

 それも兼ねて一度人里を訪れた方が良さそうだ。

 

「よし! それじゃ目的地は……」

 

「あら、見慣れない顔がいるね」

 

 私の歩みを遮る声。

 ふと前方を見ると、簡素な林道に似つかわしくない派手派手しい人物が近付いてきている。考え込んでて接近に気が付かなかった。

 見たところ人間……っぽいがなんか違うような気もする。要観察。

 

 なに乗っけてるんだろアレ。桃かな?

 ていうか侮蔑されてるっぽい? なんかやけに高圧的だし……。

 

「神社の方から来たみたいだけど、幻想郷の妖怪?」

「違うよ。人間!それもとびっきり天才の」

「ふぅんそれにしては格好が馬鹿らしいわね」

「むっ」

 

 初対面でこの言い方はむっとなるわ。しかも私のマントを見ながら言ったわね?

 私の大事なマント(オカザキリスペクト)を……!

 

 お、怒らないわ。

 天才はオコラナイ……。

 

「はっはっは! 似合わないねぇ。幻想郷でも浮くからやめといた方がいいよそれ。ダサいし」

「んだとテメー!!」

 

 天才も怒る時は怒る。

 

 

 力には力を、言葉には言葉を。

 天才たる私はその全てにおいて勝たなければいけない。

 すなわち――。

 

「頭に桃なんてもの乗せてるあなたの方がよっぽどだと思うけど?」

 

 口撃である。

 

「かー、やっぱ地上に住んでるような卑しいやつには分からないのね。可哀想に」

「可哀想なのはそっちの頭じゃなくて?」

「ああん?」

 

 効いてる効いてる。

 

「天人たる私に良い度胸ね。そこだけは褒めてあげるわ。そう、ちんちんくりんな見た目のわりにはね」

「あ? やるか?」

「かかってきなさいよ」

 

 ……どうやら命を賭してでも倒さねばいけない敵が現れたらしい。ちょっと本気を出すか。天才の本気ってやつを教えてあげないと。

 こういうのは先に仕掛けて大打撃を与えるのが良い。狼狽え崩れた相手をさらに叩き込むことが出来たら、私の勝ち!

 ってことで、先手必勝!

 

「ちびぃ!!」

「はぁ!? そんなのあんたもでしょ!!」

「ってことは自覚あるんじゃん! やーいやーい」

「むきぃぃぃぃぃ。生意気なガキが調子乗ってんじゃないわよ!!」

「っんだと……?」

「あららら? もう一度言ってあげようか? それともお子様には難しかったかしら?」

「ぶっ殺!」

「あ、怒っちゃった? ねえ、怒っちゃった?? あらー嫌だわー、卑しさが出てるわー」

 

 っこの、こいつ! こいつ!! もうっ、こいつぅ!!!

 

「あ、あなた、ちょーーーーっとだけ偉いのかもしれないのかもしれないけど!? 中身がともなってないんじゃないの?」

「はぁ!?」

「ぷぷぷー! いくら装飾したって騙せないものってあるのよ!」

「い、言ってくれるじゃないっ」

「あれ? もしかして心当たりでもあった? もしかして心の傷、えぐっちゃった?」

 

 やったやった! この勝負私の勝ちぃ!! 畳み掛けるぞぉぉぉ!

 

「ちょっと身なりを整えただけじゃあねぇ? 何なら私が貰って有効活用してあげようか?」

「は?やるわけないでしょ?」

「いやね、私もそんな趣味の悪いものいらないんだけどさ。でも装飾品の方が可哀想じゃん? だからせめて使い道のありそうなやつだけでも貰ってげようかなって。例えばその変な剣とか」

「ふぅーーーん? そうなんだそうなんだ」

 

 なんかにやにやし始めたけど、何なん。

 

「っま、見る目皆無のあんたでも、この剣の凄さくらいは分かるんだねぇ。これは緋想の剣っていって、気質を――」

 

 なんか聞いたことある名前だ。何だっけ。――あ、本当にかなりすごいやつじゃん。何? 自慢してんの? うざっ! うざっっっ!!

 

「べ、別にそんなの興味ないけど? なんか友達の家でお箸代わりにしてたの見たことあったし?」

「なわけないでしょ!!」

「あったもん」

「大体あんた友達居なさそうじゃん!」

「は、はぁ!? それを言うならあんたもでしょ!」

「っ!?」

「っ!?」

 

 もーいくつ寝ーるとお正月ー。お正月には餅食べてー友達百人出来るかなー!!

 かなぁーー!?

 ぐすん。

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 緋想の剣。相手の気質を霧から天候へと移ろわせる剣だ。勿論それだけなら何てことはない、誰かの気質が天気で知れるだけの宴会芸的アイテムに過ぎない。この剣の恐ろしさは、読み取った気質が苦手とする性質を自動的に纏うというところにある。

 早い話が、あらゆる相手の弱点を突ける剣ということだ。扱うには厳格な条件をクリアせねばならず、常人がおいそれと使えるものではないが、相応しい者が振るえば無敵、まさに非想非非想天にさえ到達でき得る。そう、まさにこの私のためにあるような剣だ。

 

「このっ!」

 

「甘い!ちょこれ……ちょ、ちょっこ?こほん、『おちょこれいと』並みに甘いわ!」

 

 私こと比那名居(ひなない) 天子(てんし)は、この剣に自己流の改造を加えている。ただでさえ強力な武器なのだが、私が使用すればそれは『物の気質』までも対応の範囲内に組み込んでしまう。文字通り、万物に対して優位に立つことができるのだ。

 いきなり目の前に現れて無礼な物言いをしてのけた小娘が、想定外であろう展開に驚き憤慨している。嗚呼愉悦愉悦、思い上がった童女の鼻っ柱をへし折るのがこうも快感を与えてくれようとは。全く、病みつきになってしまいそうだ。

 

「何よそれ、腹立つわね!」

 

 この小娘も、中々面白い力を持っているらしい。触れたもの、及び自身を変形させている。成程、この私に大口を叩くだけのことはある。それは評価してあげよう、物の価値まで認めない程に私は狭量ではないから。

 だが、相手を選ぶ眼は養育不足だったようだ。もう少しだけ思い知らせて差し上げよう、如何に多くの攻撃手段があろうとも、この剣の前には無力なのだと。

 

「だけどこれまでよ、ロンズデーライトってご存知?」

 

「ろんず……?」

 

 何だそれ、食べ物か。彼女曰く、当たらずとも遠からずなんだとか。食べ物みたいなものということか、本当に何だそれは。彼女の手元に作られた透明な棒は、太陽の光を反射してきらきらと煌めいている。

 

「これは世界で最も硬い物質でねぇ」

 

 食べ物じゃないじゃあないか。騙したな、卑小な人間の分際で。

 

「今からあんたに食らわせてやるわ!たーんとお食べ、そのカルシウムビタミンCその他諸々の不足で弱っちそうな前歯と奥歯で!」

 

「あー、そういう」

 

 これは報復が必要だ。駆け寄ってくるのを敢えて見逃し、上段から思い切り振り抜いてきた結晶体のような塊に、無造作に緋想の剣をぶつける。左手など添える必要すらない、所詮は人間の未成熟個体の攻撃だ。片手で受け止めて余りある。

 

「ぅえっ……お、折れたァ!?」

 

「あら、残念ね」

 

 ばぎぃん、と甲高い音を立てて、彼女の振り下ろした世界一硬い棒とやらはへし折れた。前歯どころか、顔にすら届かなかったのだから、さぞかし悔しい思いをしているだろう。

 そもそもの話、硬さなどこの剣の前には関係ない。豆腐だろうが鋼鉄だろうが、気質を有している時点で等しく餌でしかない。

 

 はー、愉快痛快。

 

 ◇◇◇◇◇◇­­◇◇

 

 おおおおおお、落ち着け! 一月見椪子は天才! 天才は焦らないぃぃぃぃ!!

 

 ぱっきりと折れたローンズデライト。ダイヤモンドよりも約50%も固い物質を折るって凄すぎないかしら!? 強度不足? いえ、そんなものではないはず! 何故なら私は天才だから!!

 あわわわわ、としながら桃頭に応対する。

 

「や、やるじゃない! でもこんにゃも……こんなものじゃないわ!」

「あーはいはい、底が知れたからもういいわ」

「む、なんだとぅ!!」

 

 カチンときた。カチンときた。あの青ピンク言うこと欠いて天才に底が知れるなんてぇぇ!!

 

「底が知れたかどうか、試してみるといいじゃない!」

 

 折れた根本からもう一度生やし、もう一度上段から殴り掛かる。

 呆れたような青桃は、無造作に剣で受け止める。結果同じシーンが繰り返される。

 

「それ、もう飽きた」

「研究はトライ&エラー。結論出すまで飽きないわ」

 

 そして見た。ローンズデライトがぶつかった部分から霧状に変化していくのを。理由はどうだかはわからないけど、私と同じで物体の性質に語りかけるタイプ。なんて簡易レポートを頭に纏める。

 

「で? 結果というのは出たのかしら?」

「うーん、まだ不明瞭ね。あと千くらいは考えられるけど」

「あら、左様でございますか。死ぬほど気長で反吐が出るわ」

 

 なんか、独り言に反応してる検体が約一名。とりあえず炭素系が駄目なのはわかったので、次の実験へ。

 有機物が駄目なら、無機物は。と水銀を精製し鞭を形取る。……これ、中毒にとかならないわよね?

 鞭を振り上げ、検体へ。するとまたもや検体は、剣で水銀を裂いていく。液体なのに。

 

「ねぇ、つまらないんだけど」

「うーん? なんだろう? 霧になるのはわかるだどなぁ、天気? いやまさか」

「ねぇ、私の話聞いてる?」

「うーん? あ、次はこうしようかしら!」

「……この私を無視とはいい度胸ね」

 

 なんか、怒ってるなぁ。これも水銀の鞭の効果かなぁ。とりあえず、思考の邪魔なのでうるさい黙れって言っておく。

 さて、お次は……

 

「死ね」

 

 なんか、向こうから剣が近寄ってくる。あ、違った。検体が動いてる。もう、マウスが動いたら実験にならないじゃない! そこら辺分かってほしいわ!

 とりあえず、即席で鉄の壁を作ってみるも見事に霧散。やっぱり霧なのかしら?

 霧だとしたら、こんなものもありね。じめじめしてきたし。

 

 というわけで、ちょっとの間沢山応戦しつつ逃げ回る。

 

「ぜぇー、はぁ。ぜぇー、はぁ」

「……体力ないわね」

 

 すぐに息が切れた。やっぱり、夢でもなんでも普段から出来ないことはイメージしづらいわ。要実験ね。

 ともかく、色んなものを変化させて応戦しただけあって辺りの湿度が高くなる。……ククク、待っていたわ!

 

「ねぇ、純粋な酸素って人体に毒なの知ってるかしら?」

「何をする気?」

「気を集めるの!」

 

 酸素は助燃性、水素は可燃性。それがお手軽に含まれているものがある。水だ。霧ももちろんその仲間。

 湿気が晴れる。今までよくわからない変換レートで作られた霧(H2O)は、酸素と水素に。

 まだまだぁ! と、私達周辺の空気を全て水に。するとどうなるか。空気にぽっかりとした穴ができ、それを埋めるように、先程精製した濃度の高い酸素と水素が殺到する。ごぼぼぼぼ。

 ちょっと真空と水没と言う二大窒息の危機に晒されつつもう一度水を酸素と水素に。

 

 簡易空気爆弾の完成ね、やったやった。

 立ち続けの変化に、向こうも目を白黒させてる。

 

 そして、満を辞して。私はローンズデライトを融解させる。その融点実に3000度以上。

 急激な高温にさらされた過密な空気達。ぐにゃりと空間が縮退する。

 

「あ、私の防御手段……」

 

 そんな呟きを掻き消すように、空間が炸裂した。

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 少しの間があって、ゆっくりと視界が晴れていく。周りを見渡した私は、思わず息を飲んだ。

 

 周囲の木々は軒並み薙ぎ倒され、私たちの居場所を中心としてぽっかり大きな広場になっている。

 地面にはどでかいクレーター。まるで隕石でも落ちたかのよう。

 

 正直に言おう。

 やりすぎた。

 

 いやいやいやほんとだって!わざとじゃないの!そりゃあ、水素と酸素を高濃度で凝縮させて、温度を一気に上昇させたら、水素爆発っていうものが起こるのは知ってたよ。

 

 でも、まさかここまでの威力になるとは思わなかったというか……ほ、ほら?天才にもたまーの計算ミスくらいあるって訳よ。うん。

 

 ……まあ、流石にこれだけやればもう人溜りも無いでしょ。

 私の勝ち。ま、トーゼンね!!

 

 ムカつく奴だったけど、天才の私にここまでさせるなんてなかなかやるわね。

 好敵手一号に任命してやっても良いわ。もう会うことはないと思うけど!

 

 なにはともあれ、非常にスッキリとした。思わぬ道草になっちゃったけど、人里に向かうとしましょうか。

 

 

 晴れ晴れとした気持ちで歩きだそうとした私。

 しかし、ここで天才の脳が、不思議な気配を感知する。

 同時に今立っている地面がグラりと揺れ、思わずその場に転んでしまいそうになった……が、既のところで両手を付き、難を逃れる。

 

 流石、天才は受け身も上手いわけよ。

 それにしても、地震かしら?結構大きかったわね。

 やれやれ、夢の中でも地震とは。理想郷でも自然災害は起こりうるってことか……

 

 

 ぶつぶつ呟きながらも起き上がろうと両手に力を込めたその時。

 不意に、椪子の足下が爆発する。

 

「え、なに!?噴火ッ!?」

 

 自身の理解を越えた超常現象に、動きを止めてしまった椪子。

 砕けた地面から弾丸のような速度で何かが飛び出し──

 

 ──ゴンッ

 

 鈍い音が響き渡る。一瞬遅れて、頭を鈍器で殴られたかのような凄まじい衝撃が走った。

 意識が遠のくのを感じながら見上げた彼女の目に飛び込んできたのは、腕を組んでこちらを見下ろす桃頭の姿。

 何をどうやったのかは知らないが、全身薄汚れてこそはいるものの、傷一つ見当たらない。

 

 ……ちくしょう。負けた……のね

 

 不思議と、苛立ちは湧いてこなかった。

 

 

 ◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

「…………まさか、一瞬たりとはいえこの私に逃げを取らせるとはね」

 

 比那名居 天子はそう独りごちながら、眼下を鋭く見据える。

 その目の先には、何処か晴れやかな顔で気を失う少女の姿があった。

 

 天子としても、ここまでの事になるとは思っていなかった。

 ただ、見慣れない顔をみつけたから、ちょっと興味本位で声をかけてみただけ。

 その後の戦闘も、愚かにも天人たる自分に楯突いてきた愚かな人間に鉄槌をくだそうとしたにすぎない。

 ちょっとだけ。ほんとちょっっとだけムカついたけど。まぁそれは些事だ。

 

 おかしな能力を持ってはいるようだが、所詮は人間。やはり面白い存在ではなかったかと半ば諦めた時。それは起きた。

 

 正直、今振り返っても、あの場で何が起きたのかは理解できない。

 しかし、一つだけ、確かなことがある。

 この少女が、アレだけの大爆発を引き起こした……ということ。

 あの時、尋常ならぬエネルギーの膨大を感じ取った天子は、咄嗟に自らの能力で持って足元を陥没させ、一時的なシェルターとして退避した。

 

 そう、この天人たる自分が、退避させられたのだ。

 実際、その判断は間違っていなかったと思われることは、周囲の地形が物語っている。至近距離であの爆発を受けては、いかに天上の身といえどもただでは済まなかっただろう。

 爆心にいたはずのこの少女が無傷であるのは甚だ疑問であるが……なにか、特別な仕掛けでもあるのだろうか。

 

 まあそれはこの際置いておこう。この少女は、天人にさえ脅威たりうる大爆発を引き起こした。それは確固たる事実。

 認めよう。ただのちんちくりんでは無いことを。 ただのダサい女では無いことを。

 

 天子は薄く笑って、少女を抱き上げる。

 その身体は、驚くほどに軽かった──

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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