今回はあまり話が進まないですが、怜たちのミデンの知らないことを知る驚きを想像しながら読んでいただければと
ちなみに「驚異」って非情に驚くって意味らしいですね。「きょうい」って「脅威」「胸囲」くらいしか知らなかったです
「…ん……?…ぁ、そっか。ホテルなんだっけ……」
何か夢を見たような見ていないような、曖昧な意識で目を開けて体を起こすと見慣れない部屋だった。数秒してここが
依頼も戦闘系じゃないからもう一度寝ていようかなとも思ったが、薄っすらと窓のカーテンには明かるかったからもうすぐ日が昇るみたいだから起きることにした
「ふーーん……どこ行こうかな……」
体を伸ばして解すと窓近くの椅子に座った。隙間から見える街並みを見て今日の予定を考えるが、今になって進さんを帰したのは失敗だったのかもしれない。
「んー……ししょー…?」
「おはようフィーロ。でも今は旅行中だから訓練はしなくてもいいぞ」
時間も朝の訓練時間になるとフィーロが起きだした。目を擦りながら体を起こして周囲を見回してオレを見つける。寝ぼけた声で分かったと言ってまた寝た。まだ寝るのかよと少し呆れるが旅行中くらいは好きに寝てもいいわけだし。オレも早いけれど朝食を食べようと透明の袋からおにぎりを取り出す。こっちに来てボーダー関連以外で驚いたのはコレだ
数字の順番に引っ張っていくと乾燥した海藻に包まれたおにぎりができるわけだ。一体どうやって海藻を乾燥した状態を保っているんだろうか? なにはともあれこのツナマヨというのは美味い。初めて食べる味だ
このナントカ梅というのは先生が作ってくれたのより酸っぱい。フィーロと揃って変顔になりながら苦労して食べた。多分2度と梅を食べることがないと思う。他においしいと思ったのはおかかとわかめに似た海藻らしきもの。「昆布」と書かれているが読めない
進さんに少しは漢字を教えてもらったけど、なんでも知ってる漢字教えようと思ったら時間が掛かるらしい。それくらい膨大な数もあるんだといっていた。孤児院の先生に聞いても同じ事を言っていた
そういえば昔師匠が言っていた。
他に驚いたと言えばこのホテルの風呂場だ。なぜかトイレと同じなのだ。洗面台は別なのに。お陰で昨日は湯に浸かっているといきなり入ってきてズボンを下ろして小便をしたのだ。不便で仕方ないのに、なぜこんな作りにしたのか全く持って理解できない。体を拭くスペースも狭すぎるし。まあフィーロが男の子として成長しているのは兄としては嬉しいことだが
「兄ちゃん!どこ行く?」
隣を歩くフィーロがオレを見て聞いてきた。ちなみに兄ちゃんと呼ぶのはこっちで「師匠」呼ぶのは少し違和感がありそうだったので、用心のためにそう呼ぶように言ったのだ。師匠でも問題なさそうなら戻してもいいと思うが、嬉しそうに呼ぶフィーロを見ると別にいいかなと思う
「適当に、かな?旅行だし」
ホテルを出て街を歩く。不思議と赤い色があちらこちらで目立つ。フィーロがどうしてなのか興味深々だが、その答えはすぐに分かった。どうやら「クリスマス」というのが近いらしい。孤児院の先生が毎年やっていたので覚えている。白い髭を生やして赤い服を着た「サンタクロース」というおっさんが子供達にプレゼントを届けてくれる日らしい。ほかにイエス・キリストという子が生まれた誕生日らしい。子供のときはただの誕生日会としか思っていなかったが、今になって思えば子供が生まれただけで全世界で祝うような大事になっているのだ。一体そのイエス・キリストという子は何を為したのか少し気になった
と、聞いたこと知っていたことをフィーロに教えた
「へ~なんかすごいんだね」
どうやらあまり理解はできなかったみたいだが
「オレのところにもサンタクロースっておっさん来るかな?」
「さあな?いい子にしてれば来るんじゃないのか?サンタクロースだってさすがに悪い子にもプレゼントなんてあげないだろ」
「そっか!じゃあオレもいい子にしてたらもらえるかもね!」
「できるのか?」
「できるよ!!」
どこからその自信が来るのか分からないが、良くも悪くも素直なところが長所でもあるから旅行中は平和かもなんて考えた。でもそれは叶わないかもしれない、出かける前にも買ってあった梅のおにぎりをもう食べたくない! とオレに押し付けてきたのだから。その前にもマカロンを60個も大量に買ってくるのだから
「ねえ、どっかでジュース飲みたい」
「うーん…あれで買えるみたいだぞ?」
突然ジュースが欲しいと言い出したから店を探すが、あいにくこっちの土地勘がないからってのもあって店が少ないところまで歩いてしまった。オレの悪い癖が出てしまったようだ。周囲を見てみると真っ白い機械の箱には飲み物らしいのが並べられていた。その下には「150円」や「130円」と書かれているから恐らくこれが値段だろう
コインの入る場所に数枚入れるとボタンが赤く光っておいしそうなのを選んだ。ガコンっと下から鳴って見てみると選んだのが落ちていた。中々考えられている、指定された金額が入らないと変えない仕組みなのか。しかも硬い金属だから簡単には盗んだりなどはできない
「おいフィーロ!それオレの…いい子にしてるんじゃなかったのか?」
「っ!!…ご、ごめんなさい」
オレが機械に感心しているといつの間にかフィーロが蓋を開けて飲もうとしていた。人が買ったものを飲もうとしているからもういい子じゃないから、サンタクロースからプレゼントもらえないと知った途端返してきた。すでに蓋は開けられているから代わりにお金を貰うことにした。さっきと同じのを買ってオレも飲もうとしていたら
「んぅぅ!?イッタイ!!」
「は?痛い?そんなわけないだろ。虫歯にでもなったんじゃないのか?……んぐっ!?イタッ!?なんだよコレ…?」
「ほらね!それにオレは虫歯になってないから!」
突然フィーロが飲んだジュースが痛いと言い出してそんなわけないだろうと、大方虫歯になって神経が触れてしまったんだろうと思ったのだが。オレも飲むと確かに口の中がチクチクと刺すような痛みが広がった。それどころか飲むと喉まで痛くなった
一体何なんだこの飲み物は?
「っ……痛いけど…ちょっとずつなら飲めそうだ」
「ぅ、ぅん…そうみたい…変なジュースだ」
フィーロの言うとおり変な飲み物だ。一応もう一つ買った。こっちはりんごの味がするだけなので安全だ。フィーロは「巨峰」と書かれた難しいのを買っていた。味がしつこくなくて好きと喜んでいる。ためしに飲むとコレはぶどうというやつだ。年に1回か2回売られる希少な果物だ。そんな高価なものがここでは無人の販売機械のたった150円程度の値段でジュースに値段で売られている。驚きだ
「…少し冷えたな、どこかで何かを……っ!」
「ん?兄ちゃん?」
見つけてしまった。とてもおいしそうなお菓子屋さんを
「あそこに行くぞ」
「え、ちょ、兄ちゃん!?」
光沢はないがカラフルで美しい造形のお菓子。目を惹き付けられるほどの魅力にオレは負けてフィーロを連れて店内に入った
「いらっしゃいませー」
まず感じたのは甘い匂いだ。これは砂糖をメインに使ったお菓子に似ている
「うわーなんか食べるのもったいないなー」
「ああ、お菓子…だよな?確かに食べるのもったいない」
花の形を真似たのが殆どだが、どれも本物にそっくりな作りだから棚とかに置かれてもお菓子だとは気付かないと思う。色々見ていると今度は小さな粒が沢山入ったお菓子。子供が読む本に描かれる星と似ている
「お客様、観光客ですか?」
「え、あ、はい。ずっと遠いところにいたので」
店員が来てオレに聞いてきた。おそらく同じ日本人なのに知らないのはおかしいから確認するために来たのだろう。日本人だと理解しているのは進さんから教えてもらった。他にもアメリカ人、中国人、朝鮮人など国によって色々人種が違うという。しかも体のつくりも違ったりすると
「そうでございましたか。こちらは金平糖と言いまして、砂糖を溶かした水を時間をかけて固めて作ったお菓子です」
「こんぺいとう…あっちの棚に並んでいるのは?」
「あちらは練り菓子といいます。簡単に言いますとあんこを使ったお菓子ですね」
「へー…こっちの黒いのは?」
「こちらはかりんとうです。小麦粉で作った生地を油で揚げて黒砂糖や白砂糖なでで絡めて乾燥させたお菓子です。甘くてさくさくでおいしいですよ」
丁寧に質問に答えてくれてオレはますます興味を示した。ただ困ったのが練り菓子というのが消費期限という、その日まで食べなくてはいけないという日がとても短いと。沢山買ってゆっくり食べようかなと思ったのだが、期限というのがあるのなら少ししか買えない
「兄ちゃんどうするの?」
「うーん……じゃあ――」
フィーロも食べたそうにしているがまた買いすぎると怒られるとわかっているのか財布を持って見上げてきた。何を食べたいのか聞くと全部練り菓子だった。なので10個までと定めた。オレも鞄から財布を出して金平糖とかりんとうに練り菓子6個にした。これだけ買って3000円以内に収まるのだから意外と安い
さっそうおいしそうなお菓子と出会えて気分上々と言ったところでちょうど12時が来ようとしていたのでどこかで昼食を食べることにしようと人の多いところへ向かった。だがここで一つ問題が出てきた
「……っ」
「兄ちゃん…大丈夫?」
「ああ、まだ大丈夫だ」
そう、人が歩く音がオレを苦しめるのだ。サイドエフェクトで人より数倍の聴力があるから、ただの足音でさえオレには結構うるさく聞こえるわけだ。フィーロはそれが分かっているから心配しているのだ。これならトリオン体になればよかったのかもしれない。オレのサイドエフェクト用に聴力を下げる機能を付けてくれているから、まだそっちのほうがストレスは少ない
「あ、兄ちゃん待ってて!」
「おいフィーロ!」
何を見つけたのかフィーロがすぐそばの店に入っていった。知らない土地で一人で大丈夫なのかと不安になったが、聞こえてくる音は問題もなく買い物をしているようだった。それを聞いていつまでも子ども扱いはもうしないほうがいいかなと思い始めた
「お待たせ!はい、これ!」
「ああ、オレに?」
出てきたと思ったらいきなり買ってきたのをオレに渡してきた。紙袋から取り出してみると中に何か硬い物が入った紺色の布製の何か。何に使うのか聞くと街の人を指した。確かに今手に持っているのを似ているのを頭に付けている。耳を挟むようにしている
「もしかしてオレのためにか?」
「うん!」
「…ありがと。これなら半分くらいだが音が減ったよ」
オレのために買ってきてくれたフィーロに感謝して早速付けてみた。するとさっきまでうるさかった雑踏が一気に小さくなって家でモニターを見ている程度になった。挟み込む力も程ほどだからちょっと激しく動いたら落ちそうだが痛くはない
「それじゃご飯屋に行こう」
「うん!腹減ったしね!」
これは意外と重宝しそうだなと思いながら袋を畳んで昼食を食べる店を探した
おまけ
「……だれだ?」
「お?やっと起きたか、蒼也」
リビングで寛いでいると背後からうめき声に等しい声音で言葉を投げかけられたから振り向けば、眉間に皺を寄せて気分を悪そうにしているオレの弟の蒼也が見ていた。だれだ? とは酷いが酔い潰れるほどだから大方二日酔いで頭が痛いのだろう
「オレだよ。っていうかお前酒強くないんだな?」
「……兄さんか…?……」
「そうだよ。薬ないのか?」
「あそこの…一番下……」
昨日会議の後玉狛に帰る予定だったが、蒼也と太刀川ってやつと会って少し話をした後オレ達兄弟は居酒屋へ向かった。蒼也と酒を飲み交わす時が来るなんて嬉しく思いながら飲んでいたのだが、ジョッキ3つ目で蒼也はかなり酔いが回ってきた。まさかこの程度でなんて驚いていると突然説教を始めたのだ。割り箸に
あの時は笑いを抑えるのが大変だった。オレの自慢の弟がまさか酔った勢いで割り箸に説教なんて想像なんて誰もできるはずがない。なんとか話を合わせて店を出たのだが、今度は電柱に殴り始めた
もうさっき戦った弟とはイメージがかけ離れすぎて眠るまで観察してしまった。
「忘れてくれ。頼むから…」
「……」
どうやら蒼也は記憶が残るタイプのようだ。昨日の奇行を覚えているようで頭を抱えて言ってきた
「忘れるかは置いといてとりあえず何か食えよ。近くのコンビニで適当に買ってきたから」
「忘れろ……絶対に」
もはや命令になってきた。この蒼也を同じチームの子達は知っているのだろうか? みたところ未成年のように見えたけど。そういえばレイジも20歳越えているのだったな。今度はレイジと呑みに行きたいものだ
「頼むから………忘れてくれっ……」
この様子だと過去にも同じようなことがあったようだ。弟の頼みだし忘れることはなくても言わないようにはしよう
おまけは前回の終わりから怜たちが昼食を食べている午前中のことです。どうして蒼也の家の場所が分かったのかは聞かないでw
とにかく居酒屋で飲んで蒼也が黒歴史製造して潰れてお持ち帰りされるというのを書きたかっただけなので!!
そしてアンケートをまた使おうかなと思って用意してます!
アニメオリジナルのゼノやリリスを登場させるかどうかです。個人的には出しても良いと思っているのですが、なにか不味いことがあるわけじゃないですww
ただイメージCVと同じようにただ使ってみたいだけ!!なのですww
ゼノとリリスの登場は?
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してほしい!
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しなくても大丈夫