とある師弟の成層圏   作:カツヲ武士
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かんちゃんは仕事()をしてました。

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第22話

日曜の夜がアンニュイになるってこう言う

ことなんだねぇ。

 

今までは学園の整備室に籠るだけだったから

特に曜日なんて気にして無かったけど、

冬林技研からコッチに戻ってくると色々

虚しさを感じるよぉ。

 

昨日、一昨日と夜から朝まではずっと大佐殿と

居れたし、昼は専用機の開発も出来るから

私としてはずっと冬林技研に居たいんだけど、

ソレをやったらアイツらに介入の口実を与え

ちゃうし、大佐殿にも無駄な労力使わせちゃう

からなぁ~。

 

とりあえず授業には出るように言われてる

けどさ、こんなの時間の無駄だよね?

 

大佐殿が言うには、IS学園卒業の肩書きがあった

方が良いって言うようなありきたりな常識論じゃ

なくて、私がIS学園に居た方が冬林技研として

都合が良いって話だからシカタナイけどさ。

 

それに、学生だから学校に行くのが仕事だって

言われたし。退学予定であっても学生は学生。

仕事を疎かにするわけに行かないか。

 

まぁ司馬少佐の補佐も有るから暫くは退学出来

ないかもしれないけど、ソレはソレでやりがい

がある仕事だからね!

 

けどこんなに寂しく感じるなら、帰る前にもう

一回大佐殿とシてきた方が良かったかもなぁ。

 

いやいや!足腰が立たなくなるから駄目だって。

送迎はあるけど、学園の入り口から部屋に帰れ

なくなるから!

 

まさかいまだにアホを狙っててアレなリンちゃん

に「はりきり過ぎて足腰立たないから迎えに来て」

なんて言うわけにもいかないし、第一人形関連の

仕事で学園に残った司馬少佐の事を考えたらね。

 

少佐はただでさえ普段の学園生活でかなりの

ストレスを溜めてるから、週末に冬林技研に

帰れなかった今、何か失敗したら何時もより

危険なお仕置きが待ってるのは確実だよね。

 

八つ当たり・・・とも言えないか。あくまで

今まで容認していた些細な罪にも罰が下るって

だけだし。

 

・・・リンちゃん無事かなぁ。あの子って普段

は要領良いのに、何故か地雷を狙って踏み抜く

ようなところがあるから普通に心配なんだけど。

 

 

 

まぁいいや()

 

 

 

とりあえず司馬少佐に帰還の報告とお土産

渡さないとね。

来週は司馬少佐もアッチに行けるし今回は

大佐殿からのお土産だから機嫌も良くなるよ!

 

「司馬少佐。更識簪、帰還しました!」

 

学園が出向先なのか冬林技研が出向先なのか

わからないけど、一応学生だから帰還で良い

よね?

 

「入りなさい」

 

あれ?鍵を開けてる?珍し・・・くもないか。

私が戻る時間とかも知ってるだろうし。

 

「はっ!」

 

て言うか、名字変えれないかなぁ?李じゃ

なくても良いからさ。更識以外にしたいです。

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

「いや、もう、本当に、なんと言いますか」

 

「(ФωФ)」

 

なんかここまで大人しいとスゴイ・違和感が

あるわよね。

まぁ土日を垂れ流しで終わらせて、普通に介護

されたらプライドも何も無いのはわかるけどさ。

 

完全に足腰立たない状況だったし。

 

「あぁ、普通に話して良いわよ。司馬様も

言ってたけど、私が先任だけど准尉だし。

そもそも学園内は階級とか無いらしいからね」

 

軍としての階級が有ろうと無かろうと、人と

しての階級的なのは無視しちゃ駄目だけど。

 

具体的には司馬様。

 

「あぁ、うむ。そう言って貰えると助かる。

今までは上官や部下は居ても、まともな同僚と

呼べる者が居なくてな。どんな風に接したら

良いのか皆目検討もつかんのだ」

 

まぁ、コイツの環境ならそうでしょうね。

 

「その辺はゆっくり学んで行くしかないわ。

私も日本の10代女子との付き合い方に自信

なんか無いし」

 

アレはもう理解を諦めるべきナマモノよ。

 

「確かにあの連中は良くわからんな。

しかし今後はクラスの連中に対しても何らかの

接触が必要になるか?特に織斑一夏に対しての

謝罪は必要だろうしな」

  

「・・・(;・ω・)」

 

・・・し、司馬様はコイツにナニをしたの?!

いや、命奪崩壊拳は見たけど!

 

「ま、まぁそうね。ただイギリスの螺旋頭と

フランスの阿呆は気にする必要は無いわよ?」

 

「む?そうなのか?」

 

挑発に乗ってISを展開した時点で、アレも

立派な犯罪者だし。そもそも喧嘩してタコ

殴りにされた相手に謝罪されてもねぇ。

 

アレにプライドが有るなら謝罪なんかされ

ても、許すも許さないも無いでしょうし。

 

フランスの阿呆は乱入しただけでしょ?

それに一夏を狙う産業スパイのクソヤロウに

謝罪なんか要らないわよ(# ゜Д゜)

 

一夏に関しては、普段の言動の謝罪よね。

 

「そうなのそれで問題ないわ。ついでに言えば

今のラウラに必要なのは、私たちと認識を共に

するための情報とこれからの指針。直近の話題

だと月末の試合についてよ」

 

「うん。確かに情報は必須だろう。それに試合か

・・・そうだな。そんなのもあったな」

 

完全に心が折れてるわ。まぁあんな目に遭って

ようやく自力で立って歩けるようになったんだ

もんね。それに今の状況で戦う気力があるなら、

最初の標的は自分に地獄を見せた司馬様でしょ?

 

無理無理。普通ならリハビリしなきゃ司馬様の

前に立つことすらできないわよ。

 

更に戦うとなればねぇ。対策を練らなきゃただの

特攻だけど、対策って言われてもさ。

 

アレ、絶対ISのシールドエネルギーとか関係無い

わよね?

それに下手に対策を考えてみなさいよ。

「では試しましょう」とか言われて、問答無用で

垂れ流し&地獄行きじゃない!

 

「まぁそもそも試合が行われるのかって

言う心配も有るんだけどね」

 

私たちはIS学園の作る茶番なんかに参加する

気はないし、コイツだって所属が移るって

ことは専用機とISコアは本国へ返却でしょ?

 

螺旋頭は欠場で、他の連中は連携どころか

戦闘すら出来ない。

 

まともに戦えるのが一夏とフランスの阿呆

だけだから、優勝は確定する。

 

あ、だからタッグにしたのか。一夏一人だと

コイツに勝てないのも有るけど、フランスの

阿呆や私にも勝てないもんね。

 

どっちかと組ませれば一夏の優勝は確実

なんだから。

 

・・・やっぱり茶番だったか。

 

「試合が行われるのかの心配?いや、私が出場

しなくとも生徒は他にも居るだろう?」

 

あぁやっぱりこうなるか。だからこそ

情報の共有とすり合わせが必要なのよね。

 

「とりあえず試合についての私たちの考察を

教えるわ。えーと、資料は・・・あった。

コレを見ながら解説するからラウラも何か

疑問を覚えたら質問して頂戴」

 

「うむ、了解した」

 

流石にブリーフィングには慣れてるわね。

 

「言うまでも無いことだけど、わからない事は

わからないままにしないこと。情報分析の邪魔

になるから、知ったか振りは絶対に止めてね」

 

「うむ。そうだな」

 

私もコイツに教えることで、何か気付くことが

あるかもしれないし。

 

簪が戻ってきたら三人で打ち合わせとかも

した方が良いかな?

 

 

 

―――――――――――――――――

 

カクカクシカジカシアイニカンスルムートンイトウ

 

―――――――――――――――――

 

「と、まぁこんなところかしら?」

 

「な、なるほど」

 

た、確かにコレでは試合など成り立たん!私は

何故この程度のことに気付かなかったんだ!?

 

「IS学園としたら、今の段階で生徒に戦闘行動

の難しさを教える為って言うことも出来る

んだけど、それなら外部のお客さんを招く

のは有り得ないじゃない?」

 

「そうだよな。つい先日歩行訓練をしたばかり

の連中に戦闘行動。まして連携なんか取れる

はずが無いんだよな。つまりコレは織斑一夏

の為に用意された茶番だろう・・・」

 

こんなの少し考えればわかることじゃないか。

これで特殊部隊の隊長経験者?そりゃあ司馬

少佐殿も私に資格無しと判断するさ!

 

「学園の狙いはラウラを敵として、一夏と

フランスの阿呆を協力させたうえで倒させて

優勝してもらうことね。吊り橋効果を利用

して二人の仲を良くするんだって(# ゜Д゜)」

 

「そ、そうか!」

 

さっきも見てて思ったんだが、凰准尉のアレ、

顔つきと言うか何と言うか。アレはなんだ?

不機嫌で怒ってるのはわかるが・・・なんだ?

 

そ、それにデュノアが女だと?!いくら

関心が薄くとも、隣国で仮想敵国だったんだぞ?

 

当然ヤツに関しての情報収集も任務に含まれ

ていたが・・・同じクラスですぐ側にいながら

これほどまでに明確な弱点を放置していたと

なれば、もはや無能どころか職務放棄としか

言い様が無いではないか。

 

・・・冬林技研に拾われて無ければ、普通に

命令違反か適正無しとしてドイツに呼び戻さ

れて、そのまま証拠隠滅されてたよなぁ。

 

 

 

しかしIS学園の意図が読めん。

 

「織斑一夏を勝たせる為にタッグ戦にして、

私に足手まといを押し付けた後で1対2で

狙い撃ちにすると言うのは戦術上は正しい。

だが教育機関がここまで露骨で明確な贔屓

をしても良いモノなのか?

確かに私は軍人としては失格だし、周りの

気分も良くないと言うのはわかるのだが・・・」

 

建前上IS学園は何処にも属さないからこそ、

デュノアを引き抜けると言うのはわかる。

 

更に男性操縦者たる織斑一夏を目立たせる

ことで、現在の行き過ぎた女尊男卑社会に

波紋を起こそうと言うのも、まぁわかる。

 

だが、ソレは一教育機関がやることなのか?

IS委員会の意向も有るだろうが、デュノアの

引き抜きを考えたら、どうしてもIS委員会

と言うよりも学園の意思が絡んでいるように

見えるのだが・・・

 

「良いわけ無いでしょ。あんまりにも露骨過ぎ

たから、冬林技研の副所長さんだってラウラを

憐れに思って保護することにしたんだから」

 

「・・・そうか憐れか。評価としては屈辱的

なんだろうが、今なら同情されるのもわかる」

 

端から見たら散々な状況だからなぁ。

 

それに冬林技研の副所長と言えば司馬少佐殿の

上官で階級は大佐だったな?

色々な噂や逸話の有る方ではあるが、私の上官

でもある。後で感謝を伝えねばならんだろう。

 

「千冬さんにしてみたら「ラウラが一夏と

フランスの阿呆のコンビに負けたら連携の

大事さを知ってくれるだろう」って感じかも

しれないけど、そもそもは意識と価値観の

違いが生んだ問題じゃない?」

 

そうだな。そもそもの発端は私の勘違いだ。

 

司馬少佐殿のようにドイツ軍に非がある事を

理解させ、私の意識を矯正することが

問題解決には必須だった。

 

試合で勝つとか負けるとか。連携の大事さ

とかは今回の事案に対して一切関係ない。

 

もともとそういう話では無いのだからな。

 

「つまりはフランスの阿呆と一夏のための茶番。

ラウラは当て馬ね。まぁラウラの機体に積まれ

ていたVTシステムについては、学園とは別の

勢力の企みだけどね」

 

「・・・だろうな」

 

まさか私の機体にVTシステムが搭載されて

居たなんてな。

自らの専用機の事すら正しく理解出来て

無い者には兵士足る資格すらない。

 

准尉や司馬少佐殿から見たら、私は軍人など

ではなく、軍人モドキの小娘でしか無かった

んだろうな。

 

「コレは正直意図が良くわかってなくてね。

ドイツ国内の研究所で研究開発されて、

軍部からの予算も下りてる。将来的には

量産機や無人機に至る為の研究なんだろうけど、

ソレをIS学園に通うことになったラウラの

機体に載せる意味がわからないの」

 

「そうだろうな。普通に考えれば派閥争いとか

なのだろうが・・・」

 

VTシステムを造った連中が実験の為に

載せたのか。

それともVTシステムの存在を知った誰か

が計画を潰す為に載せたのか。

 

あるいは私のような存在に問題をおこさせて、

他国の干渉をもって国を変えようとしたのか。

 

はたまた担当技官がテロリストかナニかで

単純にドイツを貶める為に載せたのか。

 

他国のスパイと言う線は・・・無いな。

隠謀は明るみに出す前に情報を持ち帰り、

政治的に利用するのが国と言う政治組織だ。

 

折角見つけた他国の弱味をなんの要求も

無しに暴走させて自爆させるような真似は

しないだろうよ。

 

実際大佐殿は政治的に利用して私を引き抜いた

んだからな。

 

あとは、システムを暴走させて織斑一夏を

殺させる為に女権団体が仕込んだのか?

 

普通ならどう考えても後半の二つしか無い。

 

ソレ以外に公の場で国際条約で禁止されている

VTシステムを起動させる理由など無いし。

 

何せここでシステムが起動したら、ドイツと

言う国はあらゆる意味で終わっていた。

 

改革どころではない。普通に国家解体まで

行く案件だったのだぞ。まさか気付かん

なんてことは・・・有るかもなぁ。

 

私の事を知らなかったって実績が有るくらい

だもんなぁ。

 

私、今年で15だぞ?少なくとも最低でも

15年前からの計画に気付かないって。

 

関与してたのは軍の一部って曖昧にしてたけど、

コレ一部で済むのか?ドイツ軍は基本的に縮小

傾向にあったし、予算と資財に余裕があった

訳じゃ無いんだぞ?

 

まぁそれはそれとしてだ。

 

政治も倫理も放り投げたMADならやりかねん

が、連中は計画だけは絶対に放り投げん。

 

事が露呈したら予算が止められる心配がある

からコレをやるには軍部の許可が必要だ。

 

そして軍部は絶対にこんな計画を認める

事はない。

 

国が云々以前に、無人機や量産機に至る実験を

しているなどと言った最新の軍事機密情報は、

隠して隠して隠し通すのがドイツ軍人の基本

だからな。

 

コレはもうドイツ軍人とはそう言う生き物だと

しか言い様が無い。

 

対してテロリストなら国際条約なんざ関係

なしにシステムを開発・使用するだろうし、

女権団体は元々国のことなどを考えるような

連中ではない。

 

ただ、VTシステムを仕込んだ先が問題だ。

 

現在のドイツ軍における最大の軍事機密の

一つ(残りは私たちとVTシステムだがな)で

あるISの新型試作機の第三世代機だぞ?

接触出来る人間は限られているし、そいつら

の背後関係だって徹底的に調べるだろう。

 

それらの警戒を掻い潜って基幹部分たる

システムに接触してVTシステムを仕込む?

 

リソースだってかなり喰うだろう?いくら

なんでも後付けされたら私だって気付くぞ。

 

最初からVTシステムを搭載することが前提の

機体だった?いやいや、そもそもEUの次期

主力機を争ってるんだ。ワザワザ自爆する

ようなモノじゃないか。

 

やはり怪しいのは女権団体だが・・・

 

「まぁコレに関しては時限爆弾が私たちを

捲き込んで爆発する前にドイツに返却できた

からね、後はアイツらで処理するでしょう。

連中の動きを見ればいずれその意図も読める

だろうから、今はほっといても良いわよ」

 

「・・・まぁそうだな」

 

昔は昔。その辺は切り替えろと言うことか。

 

 

 

「あとは今後の方針ね?試合に関しては、明日

出場辞退を申請してもらうわ。理由は所属変更

による専用機及びISコアの返却と、新しい所属

先である冬林技研によるIS展開禁止令よ」

 

「うむ。了解だ」

 

私はまだ専用機を受領していないから

展開の許可も何も無いのだが、これは学園

からの強要を抑える為の名目なんだろうな。

 

それに、ISだろうが何だろうが武装を使う

なら許可を取れと。まぁ当然の話だ。

 

あとは政治の問題だ。司馬少佐殿か大佐殿が

学園をあしらって終わりだろう。

 

「後は・・・そろそろ冬林技研から帰って

くる簪との顔合わせね」

 

「カンザシ?」

 

誰だ?冬林技研の関係者が准尉と少佐殿以外

に居たとは聞いていないが。

 

「あ~ドイツでも知られて無かったの?

コレは日本政府の嫌がらせって言うか、

更識の家の力かしら?(;´Д`)」

 

「?」

 

いや、家の力かしら?と言われてもな。

 

「あぁ、わかりやすく言うなら、更識簪は

元日本の国家代表候補生ね」

 

「元日本の国家代表候補生?」

 

そんなのが居たのか?!私が編入する際に

与えられた資料にはそんな人物は居なかった

筈だが・・・ドイツの情報部は大丈夫か?

本当に色々情報不足過ぎないか?

 

「えぇ、それで更識って言う家は・・・

ん~簡単に言えば日本で諜報を司る家なの。

だから情報を隠されてた可能性はあるわね」

 

「なるほど」

 

ジャパニーズニンジャか。それならシカタナイ。

ヤツらの地元で余所者が勝てるわけ無いもんな。

 

「階級は特尉で今の仕事は司馬様の副官ね」

 

「特尉で司馬少佐殿の副官か・・・」

 

元日本の代表候補生で、あの司馬少佐殿の

副官となると・・・ISの知識はもちろんのこと

政治や軍事、場合によっては経済や組織運営に

関しての知見も無ければならんよな。

 

「えぇ。基本的に何でも出来るけど、ISの

設計や開発に関しては司馬様すら凌ぐって

言う、まさしく万能の天才ね」

 

「司馬少佐殿を上回る?」

 

・・・想像が出来ん。いや、司馬少佐殿は

あくまで指揮官だ。誰よりも優れた兵士で

有る必要も無ければ、誰よりも優れた技術者

で有る必要も無い。

 

それはわかるんだが・・・

 

「比較対象が司馬様だから雲の上の事みたい

に思うかもしれないけど、会って話をして

みればわかるわ。アレは日本と言う国にしか

生息しない生粋のHENT・・・天才よ」

 

「そ、そうか」

 

今ヘンタイって言いかけなかったか?

 

 

――――――――――――――――――――

 

 

「人形からの脱却ですか」

 

まぁ大佐殿としては嬉しい話だよね?あの人

って自分で思考や選択が出来ない人が嫌いだし

 

「えぇ。今ごろは命奪崩壊拳の痛みや苦しみ

から脱却して、己の殻を一つ破っている

ことでしょう」

 

何ですと?

 

「め、命奪崩壊拳を使ったんですか?!」

 

さらりと言ったけど、コレはとんでもない

ことですよ!

 

「えぇ。アレは己の殻を破る為の洗礼で

有り、儀式のようなモノですからね」

 

ん?え?アレ?なんか聞いた話と違うくない?

 

「あの命奪崩壊拳って、喰らったら7割が

死んで命を奪われて3割が精神崩壊する魔拳

じゃないんですか?」

 

だから命奪崩壊拳なんじゃ無かったの?

洗礼?儀式?死屍累々ですよね?

 

「いいえ?命を奪わず尊厳を崩壊させる拳で

命奪崩壊拳ですね」

 

漢字は同じでも解釈がまるで違うっ!

これが日本の現代文と漢文の違いなの?!

 

「そもそも7割殺すってなんですか。

殺すならきちんと殺しなさい」

 

デスヨネー。普通に考えたら7割って中途半端

過ぎですよねー。

 

「3割が精神崩壊って・・・そんなことして

何になるんですか?恐怖を広めるなら新血愁

が有るじゃないですか」

 

デスヨネー。普通に考えたら三日三晩苦しみ

抜いてから破裂して死ぬ方が怖いですよねー。

 

「武術とは活殺自在が基本です。活人だの。

殺人だの。不殺だの。そんなのは使い手の

気分次第じゃないですか。そもそも武術に

哲学を求めるんじゃありませんよ」

 

まぁその通りなんですけど。

 

「元々が戦場で生き延びる為のモノですし、

考える前に殺るのが武術ですもんね」

 

そうして生き残ったときに哲学的な

考えが頭を過るのかもしれませんけど、

あくまでソレは生き延びた後の話。

 

順番が違いますよね。

 

「無論近日中に特尉にも受けて貰います。

理想としては来週の週末でしょうか?

垂れ流しになるので後片付けを考える

ならラウラ少尉のように風呂場で受ける

ことをお奨めしますよ」

 

「き、金曜の夜から日曜夜までの垂れ流し

ですか?!」

 

絶対に昨日と一昨日大佐殿に会えなかった

ことを根に持ってますよね?!

 

「HAHAHA、正妻を差し置いて幸せを満喫

してきた側室に対する躾です」

 

「そこは誤魔化して下さいよ!」

 

まぁ確かに大佐殿を独占して司馬少佐に

は申し訳ないとは思ってたけど!

 

だからって私も学園に残ろうとは微塵も

思って無かったけど!

 

ただ、やっぱり大佐殿と一晩中って言うのは

幸せだけど、途中から意識が曖昧になるんだ

よね。今だけは大佐殿を独占したいって言う

気持ちは有るけど、司馬少佐も居てくれたら

なぁって言うのも確かに有るんだよね。

 

初めての時はそんな感じだったし。

アレは正妻としての確認だけじゃなく、

私の負担を軽減してくれてたんだよね。

 

さ、流石に二人同時とかはまだ無いけど!

ちゃんと部屋はわけてるし!声も聞こえない

ようにしてるし!

 

・・・私のは聞かれてると思うけど。

 

「まぁそれはさておき、師からのお土産は・・・

師が自ら調合したお茶に、新たな指令ですか」

 

いや、さておかないで下さいって言いたい

ところだけど、まぁ大佐殿からのお仕事

優先ですよね。

 

「はい、何でもその指令は今回のお人形

・・・いえラウラ・ボーデヴィッヒ少尉の

勧誘に成功したことに対する司馬少佐への

報奨も兼ねてると仰ってました」

 

報奨を兼ねた指令ってなんでしょうね?

 

「ほほう。師が報奨を兼ねるなどと言う

言葉を使うなど珍しいですね?」

 

「ですね。基本的にあの人は報奨は報奨だし、

仕事は仕事って人ですから」

 

それにワザワザこんな命令書みたいな形で

出すくらいなら、普通に通信で出しますよね?

 

「まぁワザワザ封筒と言う形にして、

さらに特尉を使ってのモノです。悪いモノ

では無いのはわかるんですが・・・・・・」

 

な、何?封筒の中身をチラ見したと思ったら

凄い勢いで封筒を抱え込んだ?!

 

「た、確かに報奨となる任務です。間違いなく

受領したと師にお伝えしましょう!」

 

す、スゴク気になるけど、下手に触れたら

絶対にダメなヤツだよね。

 

「あ~了解しました。それでは私はこの辺で

失礼しますね?」

 

どうも直ぐにでも封筒の中身を見たがってる

みたいだし。私が居たら見れないんだよね?

 

「そ、そうですか。私とラウラ少尉は明日の

授業を休んで各種手続きを行います。

特尉はいつも通り准尉と合流して鍛練をする

ように。その際に准尉から紹介を受けると

良いでしょう」

 

「はっ!それではオツカレサマデシタっ!」

 

・・・一体どんな命令だったんだろ?

 

―――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふ、ふふふ。現地指揮官と日本の文化の調査

任務!け、結婚式場の下見調査って!

体験コース有りって!好きな場所やコースを

選べる?全部選んじゃ駄目ですかねぇ?!

 

 

 

 

 

 




少尉、復活っ!りんちゃんと仲が
深まったよ!やったねリンちゃん!

常識フィルター交換中。

いや、実際原作でも第一試合がアレ
でしたが、多分他の試合がだらだらした
試合になることがわかってたから
学園か仕組んだんですよね?

他の人がラウラと戦ったら重傷者が
多数出ますし。

かんちゃんは土日でも冬林技研で
はりきってきました。ってお話。

弟子は幸せに包まれつつあるもよう。



週明けに学園を襲う大事件!試合はどうなる?
海外からもお客さんが来るって噂だが、
どうする十蔵さん?!



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