ヨヨですけど、何か問題でも?   作:れいのやつ Lv40

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JOJO VS ペルソナ

「どうやって脱獄したのかは知らねえが、このペルソナ様の前に現れたからには即刻牢に戻ってもらうぜっ! ヒャッハー!」

 

 そう言ってモヒカン男──ペルソナはやたらと似合っている雄叫びを上げ、私を捕らえるべく槍を振るってくる。が、私とペルソナの間に巨大な影が割り込みその攻撃を遮った。──レンダーバッフェに私を()()()()のだ。

 

「なっ! テメェはパルパレオスの野郎のドラゴン! 王女に手懐けられやがったか!」

 

 そうそう、パルパレオスだわ。あの男の名前。しかし、あの男に対してこんな物言いをしているということは、このペルソナとかいうモヒカン男、まさか将軍クラスかしら? 道理で妙に頑丈なわけだ。

 

「ほら、ボケっとしてないで戦いなさい!」

「────!!」

 

 私が命令するとようやくレンダーバッフェが動き出し、口から氷の息吹──アイスブレスを吐き出す。

 

「んなもん当たるか!」

 

 が、あっさりと回避されてしまった。ちっ、つくづく使えないわね、この駄竜は。

 

「帝国を裏切るとは不届きなドラゴンだ! オレ様が掃除してやるぜェ! ヒャッハー!」

 

 ハイテンションに突き出された槍がレンダーバッフェに直撃し、その巨体がぐらつく。ちょっとちょっと、何やられてんのよ。お前に死なれると私の移動手段が無くなるでしょうが。

 

「ホワイドラッグ!」

 

 私はレンダーバッフェに回復魔法ホワイドラッグを唱えて体力を回復させてやる。白い光に包まれたレンダーバッフェは闘志を取り戻したように大きく翼を広げた。全く、サラマンダーと違って手間のかかるドラゴンだわ。まぁ下賤なベロスのドラゴンが我が素晴らしきカーナのドラゴンにかなわないのは仕方がないが。

 

「チッ! まずはヨヨ王女、あんたから倒さねーとならんようだな!」

 

 そう言うと、ペルソナの持つ槍に強い闘気が集中する。おっと、これは。

 

「スロウランサーッ!!」

 

 闘気を込めて気迫と共に放たれたペルソナの槍が凄まじい光を纏って私に向かって飛来する。私はそれを──

 

「ギャンッ!?」

 

 ──レンダーバッフェを盾にして対処した。当然、先ほどの通常攻撃で怯んでいたこいつがスロウランサーの一撃を耐えられるわけもなく、呆気なくその場に崩れ落ちる。まぁ、後でまた回復してやりましょう。

 

「おいおい、ヒデェな!? いくらでも回復できるからってナチュラルに味方を盾にするとか、あんたには慈悲ってもんがねェのか!?」

「失敬な。茲非ならあるわよ?」

「心がねえ!?」

 

 ペルソナは何か勘違いしているようだが、私は別に奴を盾にしたわけではない。この尊き私の身に危機が迫ったのならば誰かがその身代わりになるのがこの世の理というだけの事である。まぁ、それ以前にレンダーバッフェは私の味方ではなく下僕だが。

 

「フレイムゲイズ!」

「うおっとぉ!?」

 

 会話の流れをついてフレイムゲイズで攻撃してみるが、あえなくかわされる。さすがに将軍クラスだけあって真正面からでは食らってくれないらしい。

 

「こいつはどうだぁ!」

「おっと、危ない危ない」

 

 勢いよく突き出されたペルソナの槍を私は軽々とロッドで受け止める。

 

「そんな貧相な杖と華奢な細腕でオレ様の槍を止めやがっただと!? どんなトリックを使っていやがる!」

「そう驚く事ではないわよ? この尊き私が誰より優れているのは当然であるのだから」

 

 まぁ、実際のところはペルソナが言う通りトリックなのだが。何のことはない。先ほどフレイムゲイズをかわされた直後に密かに強化魔法ビンゴを自分にかけておいただけである。これによって今の私の身体能力は飛躍的に上昇しているから魔術師の私でもペルソナと打ち合えるというわけだ。全く、なんて素晴らしい私かしら。

 

「これはどう?」

「魔力波か!?」

 

 私はロッドからレーザー状の魔力波を放出して攻撃を試みるが、これも防がれる。さすがにやるわねぇ。

 

「気合いバリバリ!」

 

 ペルソナはそう叫んで鋭い動きで槍を突き出してくる。私はギリギリまで引き付けて最小限の動きで避ける。おっと、私の美しい金髪が槍の穂先に触れて少し切れてしまったわ。なんてことかしら、世界にとって多大な損失だわ。

 

(このまま長引くと不利ね)

 

 戦士であるペルソナと比べ、魔術師である私は魔力が切れるとほぼ機能停止する。早めに決着をつけるべきだろう。

 

(実戦で使うのは初めてだけど……仕方ないわね)

 

「はぁっ……!」

 

 私が念じると、強大な力の波動が光となって炎のように揺らめきながら私の身体を包み込む。

 

「なっ、なんだ!? なんか知らねえがこのヤバい威圧感は!?」

 

 私の様子を見てペルソナがあからさまに動揺する。まぁ、()()は明らかに人間の出せる気配ではないからね。

 

 

「さぁ、この尊き私に跪くのよ!」

「な、なめるなぁ!」

 

 ペルソナは動揺しながらも果敢に槍を突き出して攻撃を仕掛けてくるが──無駄だ。

 

「ふっ!」

「な、なぁ!?」

 

 ただ私が念じるだけで、ペルソナの攻撃は弾かれる。そして──そのまま力の波動を奴に向かって放つ。

 

「うおおおおぁ!?」

 

 波動をぶつけられたペルソナは成す術無くその力の奔流に呑まれ──その場に倒れ伏した。

 

「クーッ! 私の出番は終わりです!」

 

 それが奴の終焉であった……って、生涯最期の言葉がそれで良いのかしら? 

 




【ペルソナ】
グランベロス帝国八将軍の一人。
いかついモヒカンヘアーに似合わず極度の潔癖症で、趣味は掃除と雑巾がけ。
実はカーナ駐留軍の司令官らしいが、ゲーム中ではその設定は全く触れられない。

原作では帝国の秘密戦艦の司令官であり、帝国にスパイとして潜入したムニムニを追って来たことで反乱軍と戦闘になり、あえなく戦死。
毒沼だらけの秘密戦艦で「オレ様の艦は土足厳禁だ!」などとのたまう人。しかも潔癖症が災いしてかこんな艦にいる割に当人は毒に弱い。
なぜか断末魔だけ丁寧語だったりする。
帝国内での権力闘争には興味がなく、現皇帝サウザーのグランベロス派、八将軍の一人グドルフを中心とする旧ベロス派のどちらにも属していない。
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