才能の渇望者   作:祀綺

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名の謎、未だ未熟な単眼の巨師

「グレイ、今からギルドに行って冒険者登録をするから、儂について来い。ついでに装備も見て来るかの」

 

「分かった、ガレス」

 

そう言って、ガレスの後を追ってグレイは部屋を出ていった。それを見送ったフィン、リヴェリア、ロキはグレイのステイタスの書かれた羊皮紙を見て頭を悩ませた。

 

「どないするフィン?これは魔法とスキルどっちも、今の迷宮都市(オラリオ)のご時世じゃバレたら()()神々(アホ共)が黙ってない。確実に手に入れようとするやろ。それにヘラの寵愛まで受けとる、確実に厄介な代物や」

 

ロキがグレイのステイタスを見ながら、大まかな問題点を上げていく。それに対してフィンは、今ガレスがグレイを連れ出してくれて感謝していた。ガレスも分かってグレイを連れ出したのだろう。この問題は自分達に任せると、そう感じた。

 

「ロキの言う通り厄介な代物だ。だからこそ僕達、先駆者が見ていなければならない。魔法に関しては当然リヴェリアに任せる、アイズと合わせて見てやってくれ。グレイにとって姉の様な感じだろうしね。他は、僕とガレスが担当する」

 

「分かった、魔法や生活面はアイズと合わせて私に任せろ、しかしフィン、スキルはどうする。明らかに、並ならぬ速度で成長するだろう。だが迷宮(ダンジョン)では何が起こるか分からんぞ」

 

「そこは、考えがある僕に任せてくれ…………」

 

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

 

 

ホームを出て、北のメインストリートを南に歩き、一度バベルに向かいそこから、北西のメインストリートを通ってギルドに向かった。

北西のメインストリート……通称『冒険者通り』オラリオでも最も冒険者の従来が激しく、ギルドを始め、道具、武器、酒場等の店が多く並ぶ通りだ。

その中で最も冒険者が入る場所……白い柱で造られ外観が綺麗な万神殿(パンテオン)が『ギルド』だ。オラリオの運営を一手に引き受け、迷宮から冒険者が回収した利益を都市に反映、ダンジョンの諸知識、情報を冒険者に公開しサポートを行っている。そして、何故かスタッフは美男美女が多い。

 

「じゃあグレイ、冒険者登録が済んだらすぐ来い。装備を見繕ってやるから、登録なんぞさっさと終わらして来い!」

 

そう言うとガレスは共有スペースのソファーにドッ!と座ってしまった。そして、何処から出したか知らないがその場で何か飲んでいた。

 

(水だよな……水……み……まぁいいか)

 

「すいません、冒険者登録をしに来ました」

 

そう言うと受付嬢だろうエルフの人が紙を置いた。

 

「此処に名前、年齢、所属ファミリア等、ご記入下さい」

 

そう言われるままに、名前と年齢、所属ファミリアを書き進めて、ある項目で書き進めた手を止めた。そこには…………

 

(家族構成…………出身地…………)

 

確かに、過去に何か無ければ簡単に書けるだろう。しかし、過去に何かある奴は困るだろう。そこから己の知られたくない事を知られるのだから…………しかしそこは迷宮都市(オラリオ)()()()()()()()()()()()

 

「書きました、空欄でもいいですか?」

 

空欄でも大丈夫なのは、来る途中ガレスから聴いた。どんな事があった奴でも此処は、受け入れると言っていた。受付嬢の様子からして、空白があるのはどうやら日常茶飯事らしい。

 

「はい、大丈夫です。それでは、グレイ・ズィーニス……『ズィーニス』!?え…………何で、ズィーニスって…………」

 

受付嬢の発言で俺は、他のスタッフ、周りの冒険者に見られた。それはまるで、恐怖の対象(バケモノ)を見るように…………

 

「おい、ズィーニスってあのズィーニスか」

「マジかよ……勘弁してくれ」

「子供だから彼奴の子か?髪の色がそっくりじゃねぇか……」

「この暗黒期に更に厄介事を増やすなよ……冒険者やるならダンジョンで早く、くたばってくれよ本当」

「最悪……彼奴とそっくり、あれは絶対呪いよ呪い」

「まさかこんな所で()()()()()()()()()クリムゾンアッシュ(鮮血を生む灰)』の子供に出くわすとは…………ついてねぇ」

 

何故だ……どうして……そんな罵詈雑言を言ってくる……こっちは子供でお前達とは初対面だ、俺は何もしていないのに……どうして、お前達のその目は何だ……何故俺を見ている……何なんだ…………お前達に俺は何をしたって言うんだ…………俺はただ、冒険者になって強くなって守りたい者を守ろうと………………

 

「……イ……レイ、グレイ!」

 

「!?…………ガレス」

 

気づけば、ガレスが俺の後ろに立っていた。ガレスは周りのスタッフや冒険者に睨みを効かせ黙らせた。その途端、周りの連中はガレスを見てから視線を俺から外し、自分の作業に戻って行ったが場の雰囲気が出てけと言っているのが分かった。

 

「冒険者登録は済んだな。よし、グレイ!次は装備じゃな!ついて来い!…………大丈夫じゃ、心配せんで良い今は儂が居る」

 

「……あぁ」

 

そうして俺は頭の中がグチャグチャの状態で、ガレスに手を引かれながらバベルに向かった。何故俺がこんなに言われるのか、鮮血を生む灰(クリムゾンアッシュ)とは何なのかそんな事ばかりが頭の中で回る。

 

「着いたぞ、おぉい椿居るか!」

 

「誰だ?手前の名を呼んだのは」

 

どうやら、もう既に目的地について居たらしい。そこは、装備の山だった。小さい武器の短剣、ナイフを初め大きい、戦斧や斧など様々な大中小の武器や、これまた様々な鎧がそこらじゅうに置いてあった。というか無造作に放り投げられていた。これで良いのか鍛冶師よ……

 

「おぉ椿、急にすまんな。今日はこやつの装備を見繕ってやってくれんか」

 

「ん〜何だ、新入りか?手前は椿・コルブランドと言う、ヘファイストス・ファミリアの鍛冶師だ、よろしくな小僧」

 

そこには、黒髪に赤眼、左目に眼帯、服は晒に赤の袴の格好の女性のハーフドワーフが居た。

 

「…………どうも……グレイ……グレイ・ズィーニス……です」

 

「グレイか!うん?ズィーニス……あのズィーニスか!?」

 

「正式には息子に当たるがの、余り言ってやるな椿」

 

またこれか、またこの反応か、また俺に罵詈雑言の嵐が来るかと思いを俺は後ろを向こうとしたが椿の発言で逆に椿の方を見てしまった。

 

「ズィーニス……()()()()()()()!ちょっと待っておれ!グレイ!」

 

「え……どうして……」

 

椿は罵詈雑言どころか、逆に喜び良かったと言った。俺は、それがとても不思議だった。

 

「のう?言っておったろ?大丈夫じゃと……所で椿、例の件考え直してくれたか?」

 

ガレスが適当に置いてある武器を見ながら、椿に話しかけていた。例の件とは何なのだろうか?

 

「何度も言っておるが、専属契約は断る。お主の様な第一級冒険者に持たせる武器はまだ手前には作れん。……とあったあった、グレイ!来てくれ」

 

ガレスの方を見ると駄目か……と呟いてやや落ちこみながら、俺の方を向き行ってやれと言われた。そうして、椿の所に行ったら一本の刀を渡された。そして、椿は刀を俺に渡した途端言ってきた。

 

「のう?グレイ?手前はお主が一目で気に入った。どうだ手前と専属契約を結ばんか?」

 

「なんじゃと!?儂を断っておいて直ぐにか!?」

 

全く話について行けないまま、刀を渡されグレイは頭に?を浮かべ突っ立ってるだけだった。

 




読んで頂き、ありがとうございます!今回は、ガレスと専属契約を結んだ椿をオリ主と結びました。

原作よりかなり前という事で彼女はまだ未熟です、なので第一級冒険者のガレスの誘いを断わった。という設定です。後は椿にむさ苦しいおっさんは似合わない。(重要)

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