「では皆、至高の御方に、忠誠の義を」
困惑。それが正直な気持ちだ。
DMMORPG『ユグドラシル』
そのサービスの終わりを最後には一人で迎え、どうして仲間を引き止められなかったのかと悲しく思いながらも受け入れたところで、サービスが終わるのではなく新しい何かが始まっていた。
表示されないコンソール。
サービスではありえない感覚。
解禁されたフレンドリーファイア。
BANされない18禁行為――。
そのどれもがありえないことで、故にモモンガは配下に異常の確認と、外の探索を命じたのだ。
本来、拠点から出られないはずのNPCに向かって。
ゲームが現実に変わっている。その現状を受け入れながら。
そして、調査は終わり、ナザリック地下大墳墓を守護するメンバーを闘技場に集めた。
アルベドやセバス、アウラやマーレの態度からNPCはギルメンを至高の御方々と呼び、慕っているようだ。
己の信仰をするという、至高の御方への忠義を示す儀式を行うというのだ。
自分は、ただの日々働き社会の歯車を回し続けていつか死ぬ、そんな凡百のサラリーマンだ。
それだけに、多くの存在から跪かれるなど、想像の範疇外だ。
勝手に冷や汗が流れる。いや、アンデッドなので心の中での話だが。
ああ、なぜ自分なのだろう。
もしくは、自分だけなのだろう。
たっちさんがいれば、毅然と立つその姿に勇気をもらえただろう。ウルベルトさんがいれば、魔王らしさという点でロールへの指摘が入って悩んでいる暇もないに違いない。
朱雀さんがいれば現状でたくさんの情報を教えてくれて――
ペロロンチーノさんがいれば現状を前向きにはしゃいで、その様子に勝手に冷静になれただろうに。
そう、ペロロンチーノさんだ。
基本的には皆、やめることを宣言して、装備を自分に託してユグドラシルを去っていった。
アインズ・ウール・ゴウンが社会人ギルドであったこともあり、一言もなしに勝手にやめるというような行いをするものはいなかった。
ただ、彼だけは何も言わずにギルドを真っ先にやめたのだ。
姉であるぶくぶく茶釜さんも、ペロロンチーノさんが来なくなった四日後くらいにギルドに現れて、やまいこさんやあんころもっちさんなどの数少ない女性ギルメンが引き止めるのも聞かずに引退を宣言したのだった。
(あれからか。少しづつギルメンのIN率が下がり始めたのは)
もとより、1500人のプレイヤーからの侵攻をしのぎきったあたりで、ギルド内にはどこかエンディング感というか、やりきった満足感みたいなものがあって、その後どうするみたいな空気のまま、一月、二月と時間を重ねてしまったのもある。
あのあと、大きな方針を切れなかった自分が悔しい。
いずれ大型アップデートが来ればなんとかなるさ、そう考えていたのだ。
その辺、前向きに、常に新しいことをやりたがる彼がいれば何かが違ったかもしれない。
それだけに彼には特別な気持ちが少しあった。彼とはギルメンの中でもよく遊ぶ仲であっただけに一層。けれど、姉の茶釜さんも引退してしまい、メールも返ってこなかったため、自然とその気持には蓋がされていた。
(いや、何考えているんだ。いつまでも後ろ向きな考えじゃだめだ。これからのことを考えないと)
なにせ、自分はアインズ・ウール・ゴウンを背負ったギルド長なのだ。
そんな緊張の中、頭の奥にちりりとした電波のしびれのようなものを感じてから何者かからの声が聞こえてきた。
『モモンガさん、忠誠の儀って初耳なんですけど、何すればいいんですか?』
――は?
あらすじで積極的にネタバレしていくスタイル。
中々更新できずすみません。期待するのは?
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ダイジェストでもいいので完結
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別に書いているのが終わったらしっかり更新