(ゴロゴロ10連休してたらいつの間にか休日終わってたとか言えない……。)
モモンガは執務室でもりもりと仕事をしていた。
正直言えば自分にとって仕事とは、ユグドラシルの世界を楽しむための必要なコストというだけだった。
給料でナノマシンを維持でき、ユグドラシルがプレイできる。
ボーナスが入ればたくさん課金ができる。
だから、一分一秒でも早く帰れるように仕事をスマートにこなしていた。必要最低限だったので評価は高くなかったが、それでもしっかりした仕事に評価は良かった。
だが今は仕事が楽しい。
カルネ村での情報で、現地のレベルを測ることができた。
これにより、30~40レベルを基準に行動すれば問題ないとし、多くの斥候を放った。
大量の情報がアルベドやデミウルゴスによって集約され、早々に王国と帝国、法国に評議会といった近隣諸国の表面的な情報を入手することができた。
地形も計測され、それなりの精度の地図が用意された。
道を切り開くこの瞬間が冒険の醍醐味というか、楽しい時期だなあ。
「冒険者に備えて仕事をこなしておかないと」
ギルメンとはゲームでの付き合いはあったが、リアルでの付き合いは殆どなかった。
オフ会を開いたことはあるが、それだって一日ずっと一緒に行動するわけではない。すぐに解散になり、またゲームで再会だ。
「いやあ、ペロロンチーノさんがいてくれてほんとーによかった」
至高の御方扱いはモモンガの胃をギュッと締めたが、それも同じ立場の仲間がいると思えばなんてことはない。
それに、段々と感じられてきたが、どうも、ギルメンが作ったNPCたちはその造物主の中身に似ており、彼らの子供のように思えてきた。
……パンドラズアクターをそう思うのは難しい感じがするが。
誰も戻ってこない、ナザリックを維持し続ける。
それは時折どうしようもない悲しみに襲われる日々だった。
けれど、今は違う。
大切な子どもたちと仲間とともにこれからは――
「もおぉもんがあああさあああああん!!!」
仲間と――
「夢精しちゃいました! 精通来ちゃいましたよ、どうしよう!?」
どうしようじゃないっすよ、ペロロンチーノさん。
大切な仲間とともに、みたいな清々しい空気は霧散していた。
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「別に夢精くらいいいじゃないですか。男の子らしくて。俺も12歳くらいのときにやっちゃってびっくりしましたよ。おもらししちゃった!? って」
「あー。俺もそのくらいですかねー? エッチな夢見てラッキーと思って起きたら変な感じして。親と姉ちゃんにバレないよう1人で洗って、あのときは緊張したなあ」
「ペロロンチーノさんらしいですねぇ」
あははと笑う。
正直ギルメンの性事情は知らんでもいいことな気がするのだが、本人から話すなら聞くしかない。
それに、猥談って楽しいしな。
ペロロンチーノさんにはよくエロゲー談義に巻き込まれたものだ。
しかしと首をかしげる。
ペロロンチーノさんはナザリックの卑猥四天王だが、出会い頭に性に関することを投げつけてくる人ではなかった。
――いや? 姉が声優をしているキャラで抜いてしまったと泣いてナザリックに駆け込んできたことはあったか。
……うん、平常進行だな。
「そういえばどんなエッチな夢見たんですか?」
ナザリックの女性陣はあれで結構しっかり着込んでるというか、肌率が低めだ。
となれば相手はエンリだろうか。
自分は黒髪長髪の学校の女教師だったなあなどと懐かしくなった。
「ああ、裸のお姉ちゃん相手にちゅっちゅされながら撫でられてバーストする夢でした」
時が止まった。時間対策はしているのに。
「――ちゃ、茶釜さんですかー」
「いえ、アウラです」
「変態っ!」
ロリで姉で男装女子なのに!
「姉がいる家庭なら普通じゃないですか? ペロロンチーノのときは姉ちゃんでしたし。まあ、一緒に寝てるせいだとおもいますけど」
一緒に寝てたの!? え、アウラと茶釜さん両方!?
睡眠に関心のないアンデットになったせいか、彼がどうしていたかなんて全く考えてもいなかったが一緒に寝ていたとは……。
絵面で言えば可愛い姉妹だし、問題ないといえばそうだが、性の対象になるなんて。
もしかして童貞の相手とかも姉で済ませてたりするんだろうか。闇を感じる――。
「まあ、それはいいんですよ。お姉ちゃんは非攻略キャラですし」
「あ、攻略しないんですね」
「姉ですからね。夢ならともかく、リアルじゃ立ちませんよ。はっはっは」
「それはよかったです。よかったです?」
しかしだとすればどうしたというのだろうか。
「問題は精通したってバレたらシャルティアに襲われるってことですよ!」
「はあ。別にいいじゃないですか」
ナザリックの者たちにとって至高の御方々はそれだけで特別だが、その中でも自分の造物主は更に特別である。
シャルティアがペロロンチーノに特別な思いを抱くことに何ら不思議はないしあれほどギルメンに自慢して回っていたシャルティアなのだから好きにすればいいじゃないかと思う。
性欲のない身で襲われると辛いが精通しているなら勝手にして爆発すればいいじゃないかと思うのだ。
「そりゃー、シャルティアは可愛いですよ。魅力的ですし、迫られたら負けそうです。でも、いわば娘で同僚なわけじゃないですか。家族となんてエロゲーではともかく、リアルだときついですし、職場恋愛とか気まずいですよ。モモンガさんだって、パンドラズアクターが女の子に変身してベッドに来たとしてもためらうじゃないですか!?」
そりゃーためらうが、それはパンドラズアクターが男だからである。
モモンガは可愛くても男の娘はNG派だった。
あれも、未使用のままなくなってしまったし……。
「えー。面倒だなあ。上司の俺が許可しますよ。ナザリックは職場恋愛OKなホワイト組織です」
「うぇい! それに、やればできるやればできる! ですよ。異世界に来たばかりで子育てなんて安心してできません!」
じゃあ、女の子にあれこれ声をかけるなよと思ったが言わないことにした。
そもそも、シャルティアって子供産めるんだろうか。産めないよなあ。
ならいいんじゃないかなあ。駄目だろうか。
「結局どうすればいいんですか?」
「ええ。パンツはお姉ちゃんが苦笑しながら洗ってくれましたが、朝からお風呂に入るところをシャルティアに目撃されまして。感づかれるとヤバイです。なのでとっとと冒険者を始めつつ、シャルティアにも任務をだしてほしいなあ、なんて」
要するに早く冒険に行こうということか。
話が長いですよ、ペロロンチーノさん。
モモンガは山になった書類の中から2枚を引き出す。
そこにはシャルティアの任務と俺とペロロンチーノさん、そして同行者としてナーベラル・ガンマをつれると記載されている。
「では、冒険に行きましょうか」
しかし、育児か……。
思ったより早く必要になるかもしれないな。
わあいと子供のようにはしゃぐペロロンチーノさんを見て、必要ないと却下する気だった別の書類にサインをすることにした。
精通来てないとか言った次の話には来るとかまさかの読者も予想がつかなかったでしょうね!(絶対そのうち来るだろうな―とは思われてたと思うっすけど!!)
これで年の差バッドエンド回避ですねー。
(おや、シャルティアが別の依頼を……?)
中々更新できずすみません。期待するのは?
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ダイジェストでもいいので完結
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別に書いているのが終わったらしっかり更新