「こっちの可愛い男の子がニニャ・ザ・スペルキャスター。魔法の取得スピードが普通の二倍になる魔法適正のタレントの持ち主。こっちがリーダーのペテル・モークさんが戦士でちょっとちゃらいルクルット・ボルブさんがレンジャー。ダイン・ウッドワンダーさんが俺と同じドルイドですね」
冒険者として一人前といえるシルバーだけに、彼らは別のチームと協力し合うことにもなれているようで、気安い態度だった。
モモンさんとナーベについて紹介をすると、興味深そうにしている。嫉妬の感情が見えないのはできた人たちだからか、それとも、自分のクラスとバッティングしそうにないからか。
「高価な全身鎧に大剣の戦士と、第三位階魔法を行使できる魔法使いに、ダークエルフののドルイドですか。こりゃ、すぐランクなんて上がりそうですね」
「将来有望なパーティってわけですかっ。お嬢さん、俺の名前はルクルットでっす! お付き合いしてください」
「ウジ虫が。お断りです」
「辛辣! でもその目が好きです!」
さすがナンパ男。めげない。
確かにナーベはとても美人だが、やはり同僚かつ弐式さんの顔が浮かんでくどく気にはあんまりなれないな。
身内という感覚が強いからだろうか。
とはいえ、至高の御方々に仕えることにのみ価値を見出しているナザリックのメンバーらしく、全く興味が無いようだ。
いずれ、ナザリックの平均年齢は上がりに上がり、若者のいない組織になったりしないだろうか。
休みもないしナザリックはブラックである。充実感だけは高いようだが。
「それで、モモンさん、ニニャと話したんですけど、仕事はやっぱりやって覚えるほうが早いってことで、彼らの仕事を手伝う形で始めようかと。手伝いでも実績を上げれば、ランクを上げられるらしいですし。依頼を数受けて信頼を積み上げるより、実績を出したほうがさっさと実力相当のランクに上がられるらしいですよ」
「なるほど。まあ、日雇い労働者みたいなことがしたいわけじゃないですしね」
「プラチナ以上で第三位階魔法を使えるレベルらしいですからね」
実際のところ、モモンガさんと俺は超位階魔法が可能だし、ナーベも八位階まで可能だ。
とはいえ、レベル30台でトップクラスのこの世界で無意味に力を見せる必要もないわけだが。
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「それじゃ、デート行こうか?」
「お、男同士だと、デートって言わないから……」
「でも、俺女の子に見えるから、他所から見たらデートだよ」
中から見てもデートだけども。
モモンさんやナーベは宿を押さえることにして、俺は街を回るついでに冒険者として必要な日用品を買い揃えることになった。
年が近いんだし、とニニャと一緒に回ることになったのだ。
お金あるんですか? とモモンガさんには心配されたが、そこはそれ。アイディアがある。
自分たちのように拠点ごと転移してきたユグドラシルプレーヤーにさとられないようにするため。ユグドラシル金貨は使えない。
だが、それなら消耗品を売ればいいのだ。
例えばポーションや、アダマンタイト鉱石だ。
いや、冒険者ランク最高がアダマンタイトであることを考えると、ミスリル鉱石あたりにランクを落としたほうがいいかな?
どちらにせよ、ダークエルフの里からの持ち出しだといえばすんなり通るだろう。
「それなら評判の薬品店があるんですよ。冒険者たちが手慰みで作った薬も品質が良ければかってくれるらしいですけど」
「そうなんだ。高く売れるといいけど」
甘みより酸っぱさの強いベリーがのったクレープを一緒にぱくつきながら歩く。
「ダークエルフの作った薬なんていかにも高く売れそうですけどね」
「高く売れたらお礼するから期待しててね」
「ええ」
にこっと笑うニニャは本当にごまかす気があるのかわからないほど可愛らしさを感じる。
なんでも質の悪い領主に妾として姉を連れ去られた上に、飽きたらゴミのように捨てられたらしく、消息不明になっている姉を救うために力を求めているらしい。
ここにウルベルトさんがいれば神妙な顔をしながら『力がほしいか。ならばくれてやる』と悪ムーブをしているだろう。
きっと生きていると信じつつも、胸の奥をチリチリと怒りが焼いているようだ。
けれど、こうして食べ歩きをするくらいには心の余裕があるらしい。
まあ、焦っても貴族相手にできる力が手に入るわけでもないし……。
俺なら力が貸せるけど。
姉を助けたら好感度上がるだろうか?
ニニャによると王都にいる可能性が高いらしいので、セバスに探して見るようお願いしておくべきか。
ニニャの姉なら美人だろうしなあ。
姉妹両方とか萌えるヨネ!
なお任せるとセバスに持ってかれる模様。
2019/05/28(火)追記
すみません、リアルが忙しいため、今週お休みさせてもらいます…。
中々更新できずすみません。期待するのは?
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ダイジェストでもいいので完結
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別に書いているのが終わったらしっかり更新