マーレをペロロンしちゃお★   作:もこもこ@

17 / 21
015 ンフィーレアの過去

 

 僕の名前はンフィーレア・バレアレ。

 バレアレ薬品店を営んでいる、リイジー・バレアレの孫である。

 

 両親は研究家気質で店にこもりがちな祖母に代わって薬草を採ってくるために冒険者をしていたが、トブの森に採集に出かけたきり帰ってこなくなった。

 

 ばあちゃんの息子で僕の父は細かいことが不向きで、一箇所でじっとしていられない基質だったから冒険者になったが、僕はおばあちゃんの調薬によって様々に性質を変える薬たちに魅入られ、一生懸命勉強している。

 

 薬品店は、冒険者相手のポーションの販売もしているけれど、その本質は薬師であり、医師だ。

 怪我や病気の際に真っ先に訪れるのが薬品店だ。

 

 そして、大きな街であるエ・ランテルであっても。

 だからか、名士と言っていいほどにおばあちゃんは発言権がある。商店やギルド、領主の会議にも喚ばれる。

 

 だからか、僕は小さい頃から労働力として働かなければいけない子供と違い、好きに勉強をすることができた。

 けど、だからこそ、周りの子供と僕は全然違った。弱くてひょろっとして、真っ白い僕と違い、周りの子供は日に焼けて外で走り回ることを遊びにしていたから。

 貴族ぶりっ子、もやし。そんなふうに馬鹿にされ、一緒に遊んだことがなかった。

 

 どこか自信を持てなくて、つい誰かと話すときにどもってしまう。どもっちゃいけないと思うせいか余計に緊張して話せなくなってしまう。

 

 でも、そんな僕にも例外がいる。

 

 エンリ・エモット。

 

 エ・ランテルから多少距離のある開拓村のひとつ。トブの森野すぐ近くにある村。

 僕の両親と冒険者仲間だったこともあり、トブの森にだけある希少な薬品を取るためにカルネ村へ行くときには必ず会っていた。

 

 開拓村だけあり、人数はそんなに多くなく、開拓初期に生まれているエンリに近い年の子供が少ないことも会って、僕らは友だちになった。

 僕の話すことをなんでも楽しそうに聞いてくれる彼女のまえでは僕も緊張しなくて、何を話そう、あれを話そうと馬車でいろいろ考える時間が好きで、彼女とともにいる時間が何より大切で。

 太陽のように輝く僕の大好きな人。

 

 だから、いつか結婚するとしたらそれは彼女しかいないと思っていた。

 

 実際、彼女の両親もその気持で見守っていたのだろうか、それとももしかしたらおばあちゃんか両親が話しを通してくれていたのかもしれないが、エンリは年頃になっても結婚することはなかった。

 あとはタイミングだ。

 おばあちゃんから一人前と認められたら、その瞬間にこ、告白しよう……! そう思っていた。

 

 カルネ村は良い村だ。

 危ないはずのトブの森の近くにありながら、森の賢王に認められたことで、盗賊やモンスターとも無縁な牧歌的な村。柵すらないあの村の有り様はその村人たちの心の気質を表しているみたいで。

 都会よりゆっくりした時間が流れる場所。今日も明日も今と変わらず僕を待っててくれる。

 

 そんな風に──思っていたのに。

 

 

 **

 

「ンフィーや。そんなに慌てるんじゃないよ」

「だって、おばあちゃん。開拓村が襲われているって……」

 

 そう、村々が何者かに襲われ、焼き討ちにあったというのだ。無論、カルネ村以外は盗賊に襲われることも、魔物の襲撃を受けることもある。死者が出るどころか、村が潰れてしまうことも正直ある。

 騎士たちが口止めしているのか話がはっきりしないが、カルネ村への途中にある村のいくつかから逃げてきた村人が店に顔だして、そんな話をしていったのだ。

 

「けど……」

「カルネ村の人間は誰もきとらんじゃろ? 騎士に話を聞いたが、早馬でカルネ村へ向かった王国騎士が戻ってきた、戦士長のガゼフは無事だった、という話じゃから……」

「確かに帝国兵は無事にやっつけたって聞いたけど」

「じゃろう?」

「でも、エンリが無事かなんてわからないじゃないか……!」

 

 カルネ村前で被害が終わっていることを考えれば無事だと思うけど。心配だ。

 

「ふうむ。かと言ってそんな危ないところに行かせるわけにも……」

 

 話は平行線で、普段は僕に甘いおばあちゃんもこれには反対で、手紙を送り、返事が来るか、もしくはもっと状況がわかるまで待てと譲らなかった。

 

 けど、僕に転機がやってくる。

 

「薬とか、素材を買い取ってほしいんだ。買い取りもしてるんでしょ?」

「あ、うん。買い取りもしているよ。初見のお客さんの場合は鑑定の魔法を使うから少し安めになっちゃうけど」

 

 恐ろしく見た目の整った、可愛らしいダークエルフの少女だった。

 距離的な問題もあり、エルフは帝国では見かけても、王国では殆ど見ない。エルフの中でも数が少ないダークエルフなんて特にだ。

 

 それだけでも珍しいのに、彼女は何も持っていないように見えてたくさんの素材をテーブルに置いていくと、買い取りを頼んできたのだ。

 しかもその品がどれもすごい。一級品だ。特に、ポーションなど赤色をしていて、これはおばあちゃんの夢見ていた神の血と言われるものに違いなくて……。

 

 だから僕は、彼から秘密を知るためと言い訳を作って、彼らに依頼をすることにした。

 




カルネ村方面の村が襲われているので、ンフィーは心配中。
実際、騎士たちが村人保護してましたし、ンフィーにも情報行きそうなものですけど、
どうなんでしょうかね?
原作ではのんびり頭ゆだってましたけどー。

ダークエルフと謎のマジックキャスターということで、しっかりカルネ村については情報統制中みたいな現状。

中々更新できずすみません。期待するのは?

  • ダイジェストでもいいので完結
  • 別に書いているのが終わったらしっかり更新
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。