心の軌跡Ⅱ~重なる標~   作:迷えるウリボー

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76話 アリス・A・アレスレード③

 

 

 ミハイル少佐の言葉は、カイトたちⅦ組にとって予想外極まりない言葉だった。

 テロリストと貴族派を繋げる役割を持つ貴族、アスベル・A・アレスレード。彼の真意を探るために、娘であるアリスに交渉の席に参加を願う。

 アリスは、わずかな沈黙の後に問いかける。あくまで落ち着いた声だった。

「……説明いただけますか? ミハイル少佐」

 ミハイル少佐は、下げていた頭を上げる。

「兵器工場の管理者は、貴女の御父上、アスベル・A・アレスレード。かの伯爵は、四大名門に続く反革新派、というのは貴女も理解しているでしょう」

 アリスはうなずく。カイトとトールズのグラウンドで話し、昨日B班でも共有したことだ。

「五月にセントアークで生じた魔獣被害と合わせ、テロリストの行動の背後には、アレスレード伯爵がいる……これはTMPと情報局の合同による見解ですが──」

「ちょっと待ってくれ」

 カイトがミハイル少佐の説明を遮った。

「なんだ、カイト・レグメント」

「アリスはあくまで貴族家の令嬢だ。なのに家の情報をおくびもなくさらけ出すなんて──」

「状況が状況だからな。手段を選ぶ状況にはない」

「そうじゃない。TMP隊員の命が天秤にある以上、猶予がないのもわかる。でも……」

 TMPが血も涙もない組織じゃないということは理解している。自身の父親の悪行を告げるという決断を苦渋を飲んでしているのだろう、というのも。

 カイトが言いたいことは、その前提の話だ。

 ここまで言うのは、アリスがそれを言っても精神的に問題ないと把握しているからだ。血も涙もない組織だからこそ、自分たちが行うことのできる境界線の寸前を見極めている。

「アンタら……アリスの性格や、アリス自身が親父さんに思う所があることも含めて、知ってる上で話してるな?」

 つまり、貴族派のことはその子息令嬢に対しても情報網が広がっていると言うこと。

 血も涙もなく多くの情報を扱える。それはつまり、通常の倫理観でいえば忌避されるような細部の情報までも集めているという、帝国情報局やTMPの危うさだ。

 カイトの話さんとすることを理解して、Ⅶ組B班の眼の色も変わる。

 ラウラがミハイル少佐を強く見た。自分とフィーのセントアークでの軋轢。青春を彩った経験でさえ、何も知らない誰かに知られているとしたら。

「一帝国の情報局にしては、ずいぶんと個人の信念に入り込むようだな?」

「……否定はしない。いずれにしても、現状すべては仮説にすぎない。アレスレード伯爵及びテロリストがなぜこのような、こちら側(革新派)を刺激しかねない暴挙に出たのか。まずは彼を交渉の席につかせる必要がある」

「その鍵が……アリス嬢だと」

 ユーシスの質問には、ミハイル少佐も眼を見て答える。ユーシスがある意味Ⅶ組にいながら四大名門の御曹司という特異な立場にいるからかもしれないが。

「アレスレード伯爵が強制的に女学院を休学させてまで手元に置くという、今後の帝国の未来を予見させるようなご令嬢。不確定要素は排除すべきだからな」

 つまるところアリスをアレスレード伯爵との交渉の駒として使うということだ。

 それはアリスの想いを聞き共に行動することを選んだⅦ組が許容できることではない。

 カイトは立ち上がる。

「下がれ、カイト・レグメント。これはTMPとアリス嬢の話だ」

「違う。TMP、そしてアリス。そしてアリスに付き合うって決めたオレたちの問題だ」

 アリスが抱える問題はカイトたちの問題でもある。実際、セントアークでカイト・ラウラ・ガイウスは当事者となって巻き込まれたのだ。

 カイトも譲る気はなかった。そして仲間たちも。

「TMPは革新派。革新派が貴族派の令嬢を()()する。それがどういう意味を持つか、わからないとは言わせないぞ」

「……」

 それではバリアハートの時のマキアスと二の舞だ。

 ミハイル少佐は再度アリスに向き直った。

「貴女の安全はTMPの威信にかけて補償します。そしてⅦ組。不本意だが、オライオンを介して情報を渡すことも譲歩しよう」

「そんなっ」

「んー、確かに情報くれるのはウレシイけどさー……」

 マキアス、ユーシスもまた納得がいかないという顔だ。ミリアムは後ろ手に組んで唇を尖らせる。

 そして、アリス。

「……わかりました」

 立ち上がった。カイトの隣に立ち、ミハイル少佐と正対する。

「アリス。それでいいのか?」

「良くないよ。もちろん、私はカイトさんたちと一緒に戦いたい」

「……」

「だから、ミハイル少佐。ひとつ条件があります」

「それは?」

「私が直接父と交渉します。カイトさんたちと共に」

 ミハイル少佐の眉間が動いた。

「カイトさんの言う通りです。この状況で私がTMPの庇護下に入るのはリスクが高い……その点、Ⅶ組の皆さんであれば旧知の中。カイトさんも、家同士の繋がりもあるユーシス様もいます。革新派とは、何の関係もないものです」

「……」

「ミハイル少佐。私も父の真意は知りたいと考えています。貴方たちの考えに否定はありません。ただ、一人娘が友人と共に家に帰る。TMPの行動よりも、遥かに当たり前な行動ではありませんか?」

「ですが、よいのですか。貴女は……アレスレード伯爵の拘束から逃れるためにこの海都まで来たはずだ」

「わかっています。全ては、父の真意を確かめるためですから」

「貴女が戻れば、伯爵は貴女をまた家に閉じ込めるでしょう」

「問題はありませんよ、きっと、私を()()()()くれる人がいるから」

 ミハイル少佐の、アリスの安全は確保されるが革新派の駒となる案。

 アリスの、二大派閥の緊張を考慮するが、自身の行動を犠牲としかねない案。

(正直、無謀ではある。アリスの案は)

 カイトは考える。アリスがアスベルの真意を聞き出すことができるのかという問題もあるが、少なくもTMPがアリスをアスベルに対する切り札として扱うよりはいい。

 なにより。背後にTMPの存在があるにせよ、『貴族派と革新派の交渉』から『父と娘の対話』という状態に変えることができるのは、緊張緩和を望む面々にとっては理想的な手段だ。

 アリスの身を考えないなら。

 貴族派筆頭である四大名門に続く好戦派であるアスベルが本当に二大派閥の行きつく先を考えて行動しているなら、アリスは今後もアスベルの監視下に置かれ、身動きを獲れなくなるだろう。

 もちろん、アリスがこのまま家出状態であることを是とはできないが……

(でも、アリスは動くんだろうな。自分の納得がいくように)

 単身でクロスベルへ行き。黒の競売会に参加して。カイトに自分の推理を話す。そんな行動力の塊のような、カイト自身が行く末を見守っていきたい少女。

 大事な人。通商会議の前にアリサに伝えた感情は間違いじゃない。

(姉さんみたいに……いや、姉さん以上に。オレがどうしたって心配になるくらいに)

 現実として、アリスには力がない。ただの令嬢で、貴族の家柄に縛られている。決意と行動力があっても、それが結果に結びつくとは限らない。

(心配、か。だったら、守ってやればいい。アリスが、オレとは違う力で何かをできるように)

 そのために、自分たちがやるべきことは。

 昨日、アリスに向けてB班の全員で伝えたことと変わりないんだ。

「わかったよ、アリス」

「カイトさん」

 カイトはミハイルに告げる。

「もともと、アリスはオレたちと一緒に行動していました。彼女の依頼……みたいなもので」

「カイト・レグメント」

「その延長です。彼女が道を進めるように支える。それはオレたちⅦ組だからできることだ」

 そして、それがTMPの目的にも叶うことだ。

「どうか、オレたちに行かせてください」

 仲間たちも迷いはない。

 ミハイル少佐は唇を噛みしめていた。TMPとしての責務。カイトたちの意見が現実には屁理屈であり、学生たちを危険にさらすべきではないという大人としての意見。全てを包括すれば、アリスとカイトの意見が来るべき()()の導火線に火をつけない一手であるということ。

 沈黙の末、ミハイル少佐は。

「カイト・レグメント。精々、アリス嬢を守ることだ」

「それじゃあ……」

「お前の行動は問題がありすぎる。全員がリーヴェルトのように甘くはないからな」

 ミハイルは踵を返していく。酒場を退室するのを見届けてからカイトは肩を落とした。

「だからなんでオレだけ目の敵にされる……」

 二年前の鉄道での前科があるとはいえ、どうしてここまで迷惑を被らなければならないのか。

 マキアスが特に感傷もなく、当たり前のように言った。

「まあ、君に関しては仕方ないだろう」

「納得いかねぇ……」

 ミハイル少佐も退散し、空気も柔らかくなったⅦ組B班。

 アリスはカイトが自分の考えに賛成してくれることを信じて疑わなかった。だから、アリスは他のメンバーに向かって頭を下げた。

 けれど、カイトと同じくそれを気にするようなⅦ組ではない。状況に似合わない朗らかな笑みを浮かべるミリアムに、ユーシスはため息を吐いていた。

「カイトさん……みなさん、本当にありがとうございます。私なんかのために……」

「アハハ、大丈夫だよっ! なんたって、情報局のボクがいるくらいだからねー!」

「お前は逆に自嘲してもらいたいものだがな……肝が冷えてかなわん」

「ムー!」

 このB班の中では穏やかなラウラとガイウスが、落ち着いて次の目的地を語り合う。

「行動指針は決まったな」

「目指すはアリス嬢の故郷……イステット、だったか」

「ああ。アレスレード伯爵が治める土地。今回の実習範囲からは外れているがまあ、これも女神の導きだろう」

「そうだな。オーレリア将軍に窘められたら、私が前に出よう。同じ流派のよしみとして」

 Ⅶ組B班は動き出す。

 貴族派と革新派の争い。その陰で貴族派の動きを助長させ、カイトにとって四大名門にも負けない因縁を創ることになったアスベル・A・アレスレード。

 アリスと共に、彼の真意を問いただすために。

 

 

────

 

 

 紺碧の海都オルディスから大陸横断鉄道を用いて東へ。

 歓楽都市ラクウェルで乗り換える。ラクウェルからは北に進む路線がある。帝国と北の国境を接するノーザンブリア自治州と、帝国北西端──八月にB班のメンバーが向かったジュライ特区。この二地域に進む鉄路は途中で二路線に分岐する。

 その分岐の手前に、中継駅としての機能を担う街がある。

 イステット。アリスの故郷だ。

「実際のところ、オレたち真正面からイステットに降りて大丈夫なのか?」

 列車の中で、カイトはアリスに問いかけた。

 事件の発端である兵器工場の占拠、そしてTMP隊員の拉致。それが生じてから既に数時間の時が立っている。

 すぐさま行動を起こすことが最善ではあるが、アリスがイステットを勝手に抜け出した以上、街の警戒も上がっているだろう。

 そんな中で鉄道に乗って、アリスがカイトたちと共にイステットに戻る。イステットを守る領邦軍の兵士に周りを囲まれないといいが。

 ユーシスがカイトを鼻で笑った。

「まったく、ミハイル少佐の前で語ってた勇ましさはどこへ行った?」

「一緒に行くのが一番いい案なのは確かだろ。今はその案に対して現実的な対応を考えてるんだよっ」

「フン。てっきり、お前のことだから領邦軍の兵士に囲まれた経験もありそうだと思ったが。俺とレーグニッツだけか、この中では」

「けっ、偉そうにすんなよユーシス。領邦軍の兵士に囲まれたことぐらい経験にあるよ。何を隠そう、クロイツェン州の兵士にね」

 ジン・アネラスと一緒にオーロックス砦を訪ねた時の話だ。ラウラとマキアスは「それは自慢することじゃないだろう」と呆れた。

 そんな二人の様子にも慣れてきたアリスが、クスクスと笑いながら答える。

「大丈夫だと思いますよ。街に人たちには懇意にしてもらっていて……私が海都まで来れたのも、駅員を含めたみなさんに助けていただいたんです」

 ミリアムが驚いた。

「へー。街の人たちとナカヨシなんだ?」

「はい。私にとって、イステットの人たちは……家族同然ですから」

 少女たちの会話は和やかだ。

 カイトとしては、弟であるアルスのことも知っている。家族である弟のために、わざわざ国境を超えているアリスが言う()()()()

 カイトにとっては相当な想いが込められているように感じた。

「アリス。簡単にでいいから、イステットのことを教えてくれないか?」

「イステットは……知っての通り私の家、アレスレード伯爵家が統治してきた場所です」

 イステット。カイトとガイウスはもちろん、他のⅦ組メンバーもユーシス以外はイステットの詳細を知らない。

 エレボニア帝国本土の北に存在するノーザンブリア自治州、そして帝国の特区である北西のジュライ。この二地区に進むことができる鉄路と街道は、歓楽都市ラクウェルに存在する。

 ラクウェルから北の街道を進むとラングドック峡谷に入る。峡谷道からは、辺境の村《アルスター》、鉱山町《アラゴン》、峡谷の街《イステット》に行くことができる。これらの都市や町村を経由せずにさらに北へ進めばやがてはノーザンブリア自治州にたどり着く。

 元々、ラングドック峡谷から西に行くとオルディス北の海岸道に進むことになり、そこから海沿いの町村を経由しながら進むとジュライ特区へたどり着く。

 イステットは険しい山岳地帯の麓に存在する街だ。周囲の町村より大きな規模で、かつラングドック峡谷以外で直接帝国西の海岸道に向かう隧道(すいどう)もあり、ラクウェルから北へ行く旅人の中継地として賑わっていた。

 やがて帝国に鉄道網が敷かれるようになってからは、ジュライ・ノーザンブリアに向かう支線の一つ手前の町として発展した。

「アレスレード伯爵家は、古くから沿海州北西の支配をカイエン公爵家から委任されてきた立場にありました。四大名門と関りがありつつも、帝国周囲の土地とも関係があり、中央政権とも良好な関係を担ってきた存在なのです」

「なるほど……現在のアレスレード伯爵閣下とは、姿勢が異なるようだ」

「はい。例えば、皇族とも縁のある帝都西郊のリーブス。今でこそリーブスに貴族の領主はいませんが、昔はリーブスの貴族家とも交友があり……イステットの街並みは、リーブスの姉妹都市として近しい景観をしているんです」

 街の規模は、帝国五大都市と比べれば大きいものではない。精々が学院のないトリスタと同程度のものだ。

 一通りの話を聞いた時、カイトのARCUSから通信音がなる。

 カイトは仲間たちに断り、ARCUSを耳に当てた。

「もしもし、カイトです」

『やあ、カイト君。僕だ、ジョルジュだ』

 やや音質も悪く、ノイズがかかる。ただ、言葉ははっきりと聞き取れる。

「ジョルジュ先輩……! もしかして、ルーレに着いたんですか?」

『ああ。昨日トワから僕とアンのことは聞いたね。リィン君たちとも合流して、無事遠隔通信の機材を設置することができたよ』

「そっか……」

『今、大丈夫かい?』

 カイトたちは自分たちがイステットに向かっていることを端的に伝えた。

 数秒の沈黙の後、ジョルジュの声が再び聞こえる。

『できればB班全員に伝えたいことがある。スピーカーモードにしてほしい』

「はい」

 仲間たちに伝えつつ、言われたとおりにする。

『まず、僕とアンはA班のクロウたちと合流してね。午前中、ルーレでも色々と動きがあった』

 カイトたちは驚きに駆られつつも、ノイズと列車の揺れの中、できる限り落ち着いてその出来事を頭に入れる。

 ルーレ市内の軍需工場で大きい火事があり、リィンたちA班やTMPが事態の収束に動いたこと。

 その隙を狙うように帝国解放戦線がザクセン鉄鉱山を占拠したこと。

 占拠に対して交渉のためにTMPが動いたが、『テロリストを刺激しないため』という馬鹿げた理由でノルティア領邦軍がTMPの動きを阻害していること。

 そして、A班とが占拠された鉄鉱山の鉱員を救出するために秘密裏に鉄鉱山へ潜入したこと。

「……A班も佳境のようだな」

 ガイウスが神妙に呟いた。ノルド実習の時の開戦手前という状況にも劣らない緊迫感がある。

 それに、Ⅶ組は全員がそれぞれの形で帝国解放戦線と戦ってきた。カイトを除いたメンバーはS・Vという患部とも戦っている。緊張も強い。幹部の内の誰かが待ち構えていることは想像に難くない。

『クロウたちにはアンも同行している。滅多なことはないはずだ。君たちは君たちのやるべきことに集中してほしい』

「……ええ、ジョルジュ先輩」

 マキアスだ。

「こちらもルーレと関連した危機が発生している。リィンたちには負けられない」

『そうだね。それで君たちに連絡したのは、今回のテロリストの行動に関連する事実を伝えるためだ』

「それって……もしかしなくても、RF社の第一開発部のことですか?」

 カイトが問う。

『さすがだね、カイト君。トワから送られたその情報は……鉄鉱石の横流しだ』

 一同が息をのんだ。

 それは『ザクセン鉄鉱山における鉄鉱石の横流し』だ。

 生産された鉄鋼の量が、採掘された鉄鉱石の量に比べて少なく報告されていたのだという。それも短期間ではない。ここ数年間の間、ずっと。

 そしてその鉄鋼石の量は、ジョルジュの予想ではあるが……およそ十万トリム、主力戦車《アハツェン》二千台分に匹敵する。

 数についての報告だけでも、めまいを感じてしまうくらいだ。だが、注目すべきはそこではない。

『問題は、それだけの鉄鉱石を横流ししてどうするのかという話なんだけど……』

 B班の面々は顔を見合わせた。

 ラウラが発する。

「ジョルジュ先輩。我らもまた予想ではありますが、思い当たる節があるのです。六月のブリオニア島、そして今回のオルディスで得たものですが」

 今度は、こちらの情報をジョルジュやA班に伝える番だ。ジュノー海上要塞の件、そしてテロリストによる軍需工場の占拠の件も含めて伝える。

 横流しされた鉄鋼石がラマール州のどこかにある。その予感はますます核心に近づいてきている。

 だとすれば。

『ルートとオルディスでのTMPの連携は狙ったものであることは間違いないだろう。貴族派やテロリストがその証拠隠滅を目的として動いた──これも証拠はないが』

「……ジョルジュ先輩、ありがとうございます。状況を整理できた気がします」

 半ば公然の正解とも言える状況だ。その中にはアスベル・A・アレスレードの思惑がある。

 そして。

『みんな、落ち着いて聞いてほしい。これは帝都にいるトワがTMPから聞き出した情報なんだけど、オルディスの軍需工場で拉致されたTMP隊員の所在だ』

 今までの情報共有とは違って、完全にカイトたちに宛てた新しい情報。

『その行先は──《ジュノー海上要塞》だ』

 

 









次回……いよいよ、父と娘の対面
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