40話 特務支援課①
「──なんてことがあったんだよ」
「それは、カイトさんも大変でしたね……」
穏やかな陽光に包まれ、風が柔らかにそよぐ昼下がり。カイトは顔なじみとなったアルス・A・アレスレードに会いに聖ウルスラ医科大学に足を運んでいた。
「でも、そのおかげで久しぶりに仲間とか家族にも会えた。恩人との約束も果たせたし、オレにとっては有意義な時間だったよ」
シズク・マクレインの誕生日プレゼントを渡しに来たあの日以来、カイトはシズク・アルスの二人と交流を持つようになっていた。日々の忙しさも変わらず、未だ依頼の多さに翻弄される毎日だが、余裕がある日や医科大学に用がある日などは、ほとんど欠かさず二人に会うようになってきている。
出会いの日から一波乱あっただけあり、三人はそれぞれの性格を早くに知ることができた。元々人嫌いな三人でもなし、少年少女はあっという間に打ち解けることができたのだ。
今、二人は特別病棟の内アルスが暮らしている病室で、あれやこれやとお互いの近況報告をしていた。
話の流れで、カイトは影の国の話もある程度詳細をぼかしたうえで話すことになる。さすがに超常現象や個人のプライバシーにかかわることは憚られたが、カイト自身のこととして家族のことなどは、同じく
「カイトさんには、本当に素敵な友人がいるんですね。少し、羨ましいです」
「アルス……」
アルスにとってはそこまで気にするようなことでもないが、カイトとしては少し含みも感じるものだった。アルスはその難病により、一年のほぼすべてを病院の敷地内で過ごしている。
「そうだ。カイトさんに渡すものが」
「ん?」
「姉からの手紙です」
「お、ありがと」
そう言われ、カイトはアルスから封を受け取る。アリス・A・アレスレードからの手紙だ。
アルスの姉であり、カイトとはむしろアルスより早く出会っていた少女。帝国の首都ヘイムダルでの一度の邂逅だけだが、その印象は大きかった。
アリスとアルスの二人が姉弟だったこともあり、カイトから見た二人の印象はひときわ大きくなってきている。だからこそ、二人との交流も進んでいった。
そしてカイトがアルスの下へ
「アリス、元気にしてるって?」
「はい。相変わらず父とは揉めているみたいですけど……」
「あはは……あの親父さんだもんなぁ」
「あ、でもいいニュースもありますよ。帝都ヘイムダルの《聖アストライア女学院》に編入が決まったって」
「へぇ。アリス、確かそこに通いたいって言ってたところだよな」
「はい。アルフィン殿下とお近づきになれるのもそうですし、やっぱり姉にも沢山友人ができてほしい」
「……」
アリスの手紙にも、女学院の話題のほかに近況報告が書かれている。このあたり姉弟らしいが、互いのことを考えているのもそうだ。少し、顔を曇らせるのも含めて。
カイトはアルスに向け言った。
「今オレがどうこう言えないし、考えなしかもしれないけど……オレはシズクちゃんの次、二番目でしかない」
「えっと」
「きっと、もっとアホみたいに友達ができる瞬間が君にもあるよ」
「だといいですね」
彼の行動を縛る存在は大きい。少なくとも、今の自分が太刀打ちできたり、一緒に悩めるようなものでもないが。
セイランド症候群。人間に存在する導力器官の炎症による導力過敏症状と全身性炎症症状をきたす。導力に頼らない治療が必須となる難病。アルスが患っているその病気の凄まじさはカイトには想像もできない。何せ、自分は彼を苦しめる導力によって遊撃士としての恩恵を多分に受けている人間でもあるから。
だが、アルスは危ういところもあるが、それでも頼もしい一面もあるように感じる。だからこそ自分はあまり考えなしにこうやって面会をできているのだが。
「さて、そろそろ時間かな」
カイトは立ち上がった。大きく伸びをする。唯一の外界の景色が見える窓から見える太陽は、変わらず頼りない。その太陽はまだ日中であることを告げているが、まだカイトには仕事が残っていた。
「相変わらず忙しそうですね、カイトさん」
「ま、こうやってアルスの面会に来れるようになったのは、余裕ができた証拠だけど」
そういって、今日こなさなければならない依頼を思い返す。現状残る依頼は一つだけだが、あの受付ミシェルのことだし、まだ何かの依頼を唐突に告げてくる可能性は高かった。というか、その未来しか見えない。
「またな、アルス」
「はい、カイトさんにも女神のご加護を」
カイトは特別病棟を辞し、セシルに暇を告げて病院を後にした。
クロスベルに戻り、変わらずカイトは一仕事を終える。たまの休み時間の直後と、忙しくはあったが、アルスに言った通り余裕が出てきた証拠でもあった。ミシェルやアリオスからはまだ学んでばかりだが、他の遊撃士四人からは一人前一歩手前には認められた感もあった。
半年近い苦行もあり、クロスベルの表の面はほとんど知り尽くした。東通りの露店の親父から、裏通りの怪しげな店の店主、西通りの一般家庭の主婦まで、遊撃士の立場もあり気さくな関係性を持てるようになってきた。
一方で、カイト自身はまだクロスベルの闇に対する手立てを見いだせていない。そのもどかしさもある訳だが。
カイトは遊撃士協会の扉を開いた。
「あら、お帰りなさいカイト」
「ただいま戻りました、ミシェルさん」
東通りの商店街は変わらず賑やかで、その印象に反して今この時の支部内部は静かだった。市民が訪れることも少なくない遊撃士協会、それも日中だが、今一階にいるのはミシェルだけだ。
カイトはボードに書かれた自身の名を『待機中』とした。アリオスも同じく待機中で、どうやら二階にいるらしい。他の四人はそれぞれクロスベル全域に散っているようだ。
「首尾はどうかしら?」
「上々です。今日任された依頼は達成しましたよ」
カイトはいつものようにミシェルに依頼報告をした。もはや慣れたものだ。
「はい、お疲れ様。無事、シズクちゃんたちには会えたのかしら?」
「ええ、二人とも元気そうでしたよ。アリオスさん、二階にいます?」
「ええ。パパに愛娘のことを報告してらっしゃい」
アリオスは忙しい。帝国にも共和国にもよく出張に行くし、レミフェリア公国の大公とは個人的に縁もあるようだし、そちらにもよく行く。だからという訳ではないが、挨拶はしておきたかった。
そのためカイトが二階に向かおうとしたとき、ミシェルがカイトに告げる。
「それと、アリオスを一階に連れてきて頂戴」
「え? ああ、はい」
なんのことだ。いまいちよくわからなかったが、別に緊急性の高いものではなさそうだった。カイトは素直に従って、二階に上がる。
「お疲れ様です、アリオスさん」
「帰ってきたか、カイト」
アリオスは書類業務に明け暮れていた。だがさすがと言うべきか、彼に焦りというものは感じられなかった。飲み物をすすりつつ、迷うことなく筆を滑らせている。
「シズクちゃん、元気そうでしたよ」
「ああ、ありがとう」
「アリオスパパの武勇伝も色々聞かせてもらいました」
「そうか……」
「あと、ミシェルさんが二人で降りてこいって」
カイトはアリオスと共に下へ降りる。
「二人ともお疲れ様。さっそくだけど、二人に渡すものがあるわ」
「渡すもの?」
「ふむ……」
受付のミシェルは受付に。カイトとアリオスは受付手前に。依頼報告やブリーフィングでの、いつもの定位置だ。
ミシェルは、すでに用意されていた机の上の備品を、二人に見せる。二十リジュ平方のプラスチック製の箱。上面には薄青と灰色の背景に、《EPSTEIN》とロゴが出されている。
「エプスタイン財団……導力器ですか?」
「そうか、第四世代から二年弱……今回は随分と時期が早いな」
「ま、導力パソコンまで流通するようなこのご時勢だし。これからどんどん早くなっていくんじゃないかしら」
そう言ってミシェルは箱を解いた。中からは掌大程度の導力器が出てくる。
その導力器には見覚えがあった。というより、これとは別の、同種の導力器をよく毎日見ている。
「これは……!?」
「ふふ……導力パソコンの設置時といい、お前の導力器好きはもはや恒例だな」
アリオスが笑った。そんな喜ばしい、判りやすい態度を取った覚えはないが、過去の自分の所業を振り返ると否定できないのが辛かった。
ともあれ、目の前の導力器だ。カイトは自分の懐から《それ》を取り出して、見比べた。そしてミシェルが、答えを告げた。
「エプスタイン財団から支給された、第五世代型戦術オーブメント。その名も《
遊撃士協会本部はレマン自治州にあり、同州にはエプスタイン財団の本部もある。その縁か、協会は財団の技術提携を受けやすい。民間団体であるのに国軍と同じく戦術オーブメントが支給されているのもそのためだ。
遊撃士ならば、ほぼ全員が装備していると言っていい戦術オーブメント。カイトにとっては、殊更生きるための力であり相棒のような存在だ。
カイトはリベールで遊撃士になった時、受付のジャンから第四世代型戦術オーブメントを受け取り、今日まで扱ってきた。白い影の事件から帝国の旅、執行者との戦い、リベル=アーク、果ては影の国……欠かさず手入れをしてきたが、修羅場を潜ってきた導力器はいい加減に傷や
ミシェルが取り出したのは、カイトやアリオスが現在持っているものから一世代が進んだ、第五世代型。そして固有名称もつき、今言った通り名をENIGMAという。
「届いたんですか、ついに第五世代型が」
「ええ。前世代から進化した戦術オーブメント。今までと同じく、装填するクオーツに互換性がないのが厄介だけどね」
アリオスが受け取る傍ら、カイトもミシェルから受け取ったENIGMAを見る。
今までの戦術オーブメントはクオーツを填める際にカバーを開くことがあったが、これも例外ではない。遊撃士協会の紋章が印象的なカバーを開くと、今までの球体とは違う宝石型のクオーツが顔をのぞかせる。
それだけではなかった。カバー側にもいくつかボタンが存在しているのだ。
「聞いて驚きなさい、カイト。ENIGMAは戦術オーブメントとしての機能だけじゃない。携帯通信端末機としても、その能力を遺憾なく発揮できるのよ」
「え!?」
「説明書もあるし、使ってごらんなさい」
カイトは一人二階へ。そしてミシェルのアドバイスの通りにボタンを押していく。ENIGMAに耳を当てると電子音が規則的になり、数秒もたたずに新たな声が入り込んだ。ミシェルの声だ。
『はぁい、カイト。こんな感じで、クロスベル州内ならほとんど自由に通信ができるわよ』
「おおお……!」
カイトは静かに感動した。別にミシェルが大声を出したのではなく、本当に通信機のように機能している。
クロスベル自治州政府は、市内を中心に《導力ネットワーク計画》を進めている。これは市とエプスタイン財団が協力して行っているもので、文字通り自治州全体で導力による音声・文章・画像・動画などありとあらゆる情報を行き来させる情報網を構築することを目的としている。
ENIGMAもそれの一環なのだ。通信が携帯端末で扱えるのは、しかもそれが遊撃士をはじめとして一現場に出る構成員に配られるのは、相当な意義があるものだ。
「それと、ENIGMAは所謂《携帯通信機型戦術オーブメント》の試作機でもある。これは導力ネットワークが発達しているクロスベルの警察や遊撃士のみに試験的に支給されているものだし、これを基にしたより利便性の高い《ENIGMAⅡ》も、すでに告知はされているのよ」
「おお……」
「さすがだな」
早すぎる。カイトは呆れた。
つまり、ENIGMAはクロスベルなど一部の提携都市でのみ配布されているものなのだ。帝国で依頼を受けたあの戦術オーブメントといい、どうも自分は試験運用というものに縁があるらしい。
カイトは再度、戦術オーブメントを見た。セットできるクオーツ数は第四世代の時と同じく七つ。またカイトのライン配列についても、すべて無属性の《六・二型》。変わらず魔法を使用しやすいものだった。
「いずれにせよ、私たち遊撃士協会はエプスタイン財団との関係も深いもの。だから、これからはENIGMAを使ってもらうわ」
「そうか。これが、オレの新しい仲間ってわけですね」
アリオスとカイトはENIGMAと、そして初期装備としてのクオーツをいくつか受け取る。いくつか空白のスロットもあり、心許ないのは確かだ。だが、第四世代型の時も、ここから始まったのだ。
自分でENIGMAを調整するカイトを見て、ミシェルは声をかけた。
「どうする? 言ってもらえれば、第四世代型をこちらで引き取ることもできるけど」
「え?」
それはアリオスにも向けられた言葉だった。
多くの遊撃士は、前世代のものを再度使うことはない。クオーツの互換性がないうえに、戦闘を共にする戦術オーブメントの耐久性の問題もある。遊撃士が財団と提携していることもあって、体裁としても最新型を使うのが常だ。
「そう、ですね。たぶん使わないとは思いますけど」
「俺は引き取ってもらおう。よろしく頼む、ミシェル」
カイトが言葉を濁す先で、アリオスは自然な動作で第四世代型を返した。この辺りはさすがに潔い。
カイトは、アリオスに続くのを渋った。
「取っておいてもいいですか? リベールの異変を一緒に戦った、相棒なんです」
この第四世代型がなければ、恐らく自分はリベールの仲間たちとともに戦えなかった。相棒でもあるし、もはや半身といってもいいかもしれないぐらいだ。誰かの手に渡すなんてことは、あまり考えたくはなかった。
「判ったわ。けど、遊撃士稼業の時はENIGMAを使うこと。いいわね?」
「はい」
聞けば、既にスコットなどの他の遊撃士はENIGMAを受け取っているのだという。彼らは今市街に出ているようだが、これで晴れてクロスベル支部に財団の技術が粋まで行き渡ったことになる。
それに導力技術が進むクロスベル市だ。他の都市より先駆けて支給されたことも嬉しいし、遊撃士同士の連携も捗る。
その時、やや荒々しく開けられる協会支部の扉。その向こうからは、恰幅のいい桃髪の婦人がやってきた。
「ようこそ遊撃士協会クロスベル支部へ……あら、クロフォードさん」
「こんにちは、ミシェルさん! アリオスさんも」
どうやらミシェルの顔なじみらしい。アリオスにも、そして丁寧にカイトにも声をかけてくれる。
「どうしたのかしら? 随分と慌てているようだけど」
「それがね……うちの西通りの子供たちがいなくなってしまったみたいで……」
よくよく見れば、カイトも見覚えがある婦人だった。西通りのメゾン《ベルハイム》に住んでいる人だ。遊撃士に対して例にもれず好意的で、特に彼女の下の子供である双子は、遊撃士に強い憧れを持っていたはずだ。
とにかくクロフォード婦人が言うには、彼女の子供と同年代の少年二人の姿が見えなくなったのだという。最後に見たのは街区の子供たちと遊んでいる時だ。
西通りはそのまま西クロスベル街道とも繋がっている。何の特別なでもない平凡な昼下がりだ。誘拐などは考えにくいが、それでも最悪の想定はしておくべきだった。
即座に、カイトの意識がENIGMAから依頼に向けられた。
「他の先輩方は市外に出てる。ここは、オレとアリオスさんが行くべきでしょう」
「同感だな。さっそくENIGMAが使えるのだから、指示役はミシェルに任せるべきだ」
アリオスとカイトが歩き出す。こういう時は一秒の時間も惜しい。端的に少年二人の情報を婦人から聞いて、早速扉に手をかけた。
「頼むわ、二人とも。ENIGMAの通信機能は先ほど説明した通りよ。密な連携をお願いね」
「承知」
「了解です!」
「ありがとうございます! アリオスさん、それに……」
振り返って、カイトは婦人に笑顔で答えた。
「カイト・レグメントです。良ければ、覚えてもらえると嬉しいです」
────
東通りにでて、カイトはアリオスと向き合った。夕暮れが近い。
「さて……時は一刻を争う。今回は俺の指示に従ってもらうぞ、カイト」
「はい」
仮にも戦術オーブメントを新調したばかりだ。今までの上級クオーツがもたらしていた身体能力向上の恩恵は大きい。特にカイトは影の国で手に入れた珍しいクオーツもある。カイトもアリオスも、どちらも少なからず体に違和感を感じているのだ。それに影響を受けるほど闘いの素人でもないが。
「恐らくだが、少年二人が西クロスベル街道にでた可能性は低い」
「そうなんですか?」
「クロフォード婦人の情報で判るが、少年はリュウとアンリ、俺とも顔なじみだ。腕白ないたずら少年と、一緒に遊ぶ大人しい子だよ」
カイトはクラムとダニエルを想像したが、それが近いらしい。
「二人の性格上、西通りからそれほど遠く離れて遊ぶことはない。だがリュウにつられて、わき道を探検程度はするかもしれんな」
「まあ、田舎と比べて街道に出なくても遊べますもんね、クロスベル」
このあたりの発想の違いはリベールとクロスベルの違いだった。
「まずは情報収集だ。俺は念のため街道を探すから、お前は先に情報を探してくれ」
「はい!」
アリオスを見送って、まずカイトは西通りに繰り出す。二人の行方を探すには、まずは少年たちのことを知らなければならなかった。
緊急性の高い行方不明者の捜索。とは言え、やるべきことは変わらない。カイトは西通りの人々に片っ端から声をかけ、少年二人が中央広場へ向かった情報を得る。この辺りは慣れたものだった。
アリオスと合流し、中央広場へ。さらに、クロスベルの鐘の周囲を捜査して、マンホールが不自然に空いていることを突き止める。
「──ここか」
「はい。目撃情報とも一致しています」
方や、顔なじみになりつつある若手遊撃士。方や、風の剣聖。二人が大鐘の下でしゃがみ込んでいるのは注目を集めたが、今更気にすることでもない。
「それなりに中央広場には足を運んでるけど、気づかなかったです。この下は、やっぱりジオフロントに?」
「ああ。位置としては……A区画だろうな」
クロスベルにやって来た初日から、ジオフロントには幾度となく入っている。魔獣も出現する施設が都市の下にあるのだ。グランセルの地下道などを考えれば珍しくもないが、研鑽も兼ねて魔獣対峙に向かうのはいつものことだ。
ジオフロントA区画も例外ではない。
「さっそく入りますか? A区画は変哲もない構造だけど、それでも分かれ道はありますし」
「いや、ここから入るのは俺だけだ。カイト、お前は正規のルートを確認してくれ。駅前通りに扉がある」
「はい……はい?」
会話もそこそこに、二人は分かれる。
中央広場から駅前通りはすぐだ。五分もかからない。そこから高架下を覗ける階段を降りると、工事用の機材と機材の間に鎮座するジオフロントA区画への扉を見つけたのだが……。
「アリオスさん、どうして鍵が開いてるってわかったんだ?」
子供たちは中央広場のマンホールから入り込んだのは殆ど確定事項。なのに、普段は閉まっているはずのジオフロントは開いている。
緊急とは言いつつも、また試されているような釈然としないものを感じたが、その感情は一先ず置くこととした。
「一体全体、何を試そうってんだか」
ジオフロントA区画へ進入する。
その先に予想外の出会いが待ち受けていることを、カイトはすぐに知ることになる。
お久しぶりです。ついにくる、彼らとの邂逅。
報告事項
①最近、心の軌跡における創の軌跡時系列のプロットが粗方完成しました。ま、そこまで行くのにどれだけかかんのって話ですが(笑)
②前に「エリゼヒロインルート」というものが自分の中で話題になりまして、さすがに物語には組み込めないのですがちょっと妄想してみたので、興味ある人は活動報告を見てやってください。