五月十五日。カイトがトールズへ入学してから一ヶ月余り。
ライノの花が完全に散り、新緑薫る風がトリスタの町を吹き抜ける。Ⅶ組生徒にとっては、特別実習を終えてもまだ慣れない忙しい日々への帰還だ。
Ⅶ組メンバーは成績優秀な生徒も多いが、入学時の成績で言えば下位の生徒もいる。授業が本格化する中、日々忙しさに追われるようになっていた。
「──ぬぁあああっ! 今日の授業も終わったー!」
HRも終わり、副委員長マキアスが終礼の挨拶を告げた後、カイトは上体を大きく反らして人目も憚らずに叫んだ。
授業への熱意はあるが、変わらず集中力に欠けるカイトである。
「まったく、誰かさんは少し態度を直したほうがいいんじゃないかしら?」
隣の席のアリサが呆れた。
「貴方、ナイトハルト教官から睨まれてたわよ」
「……まじで?」
「本当。次に意識が飛んでたら次はチョークを投げて覚醒させられるわ」
「それは勘弁……」
アリサの言うとおりになるとすればとんだバイオレンス教官である。
「はは、カイトも慣れない帝国で頑張ってるからな」
アリサの頭を飛び越えて、やはり座ったままリィンが朗らかに笑った。
「リィン、アリサがいじめるんだ。助けてくれ」
「いやどういうことよ」
「……俺はどうすればいいんだ?」
やいのやいのと言い争う三人。そんな様子を観察し、教卓の前の席から振り返ってエマが笑う。
「でも、カイトさんもそろそろ集中して勉強しないといけませんね」
「あー聞こえない」
「うふふ、カイトさん。試験はもう来月ですよ?」
「いやでもほらオレは日曜学校の時からテスト直前ほど効率が──」
「カイトさん?」
「何でもないっす……」
女子には勝てない。カイトの最近の教訓である。
特科クラスⅦ組。生徒は全員で十人。一人一人の声がよく通る。
エマは左隣のフィーを見た。Ⅶ組どころか学年最年少であるフィーの成績は、当たり前だが芳しくない。
そのためよくフィーの勉強を見ている。それは同級生に教えるというよりは『お母さん』というほうが近い。
「フィーちゃんも、一緒に勉強はどうですか? 今日は数学を──」
「今日はやめとく」
だが、いつもは文句を言いつつも従うフィーが、ここ最近は来ないことが多い。フィーは意に介さず立ち上がると、特にクラスメイトを見ずに歩き出す。
「あ、フィーちゃん……」
「じゃ」
教室の外を出て行ってしまうフィー。彼女に続き、無言のまま立ち上がり教室を後にしたのはマキアスだった。
その様子を見届けたのか興味がないのか、やはり無駄のない様子で立ち上がるはユーシス。
「……ユーシス!」
「なんだ? カイト」
思う所があって呼び止めたが、今のカイトには引き止めるための話題はなかった。
「……今日は馬術部?」
「今日は休みだ」
「そうか」
「もう少しマシな話題を持ってこい」
引き止めは失敗する。
一方、アリサはカイトの前席のラウラに声をかけたが、
「今日は独りで型稽古をしたい気分なのだ。また誘ってくれ」
と断られていた。
ラウラも教室を去る。
教室に不自然な沈黙が流れた。
「ユーシスとマキアスは変わらないな」
ガイウスが窓際から順にカイト、アリサ、リィンと並ぶ三席の近くまでやって来た。ガイウスこそ、入学時から変わらない落ち着いた様子だった。
「うん、それとラウラとフィーも、ちょっと様子がおかしいよね」
エリオットもまたガイウスに続きやって来る。彼は少し疲れた様子だ。
教室に残っているのはカイト、リィン、アリサ、エリオット、エマ、ガイウスの六人。
「ユーシス、オレのことちょっとは認めてくれたと思うんだけどな」
「そうだな。マキアス以外への態度はいつも通りだけど、話題に出すのを避けてる」
「あの二人も、いい加減協調性を持ちなさいよね……」
「そうだよねぇ、ただでさえ別の問題が浮上しちゃったのに」
「私はラウラさんとフィーちゃんが心配です。どうしましょう」
「ユーシスとマキアスとは違う確執だな。想像はつかないが……」
口々に語る少年少女。Ⅶ組の教室にはまだ沈む太陽は射していないが、どんよりと重い空気が広がっていた。
────
特科クラスⅦ組には、現在二つの問題が存在している。
一つ目の問題は、言うまでもなくユーシスとマキアスの不和である。大貴族の子息と帝都知事の息子。入学式の時から単なる記号としての関係性以上にいがみ合っている二人は、一度目の特別実習を経た今でもまともに会話をすれば怒鳴り合いになる状況だった。カイトがあの手この手を尽くしたが、結局目に見える形──《戦術リンク》も繋げていない。
二つ目の問題──最近発生したそれは、ラウラとフィーの間に流れる微妙な緊張関係だった。
四月二十四日から二日間に渡って行われた特別実習。アクシデントはあってもひとまず無事に帰還したⅦ組A班とB班は、それぞれの実習の内容を報告しあった。
A班は交易町ケルディック。そこでリィン、アリサ、ラウラ、エリオット、ガイウスの五人はクロイツェン州を筆頭に貴族領で発生している増税問題を見た。ケルディックをも治めるアルバレア公爵家は増税に反対する町民や商人に対し、治安維持を行うはずの領邦軍の任務を放棄させることで従属を強いていた。初めての実習に対し『主体的に行動すること』を目的と予想したリィンたちは、そこで起きた窃盗事件を調査し、大人たちの助力もあり解決に尽力した。
また、仲間内で話したこともある。リィンは自分の事を話した。身分が貴族であり、帝国北部ユミルを治めるシュバルツァー男爵の長子で、同時に養子である──その事情から明言を避けてきたのだと。
B班は外的なアクシデントこそなかったものの、やはり戦術リンクの運用経過に対する考察を語らない訳にはいかなかった。マキアスとユーシスのリンクブレイク、カイトとフィーのリンク失敗と成功についてだ。
リィンと同じくカイトも、B班の四人に語った自身の事をA班の面々にも明かした。自分の両親のこと、遊撃士であったこと、百日戦役に対する自身のこと。
トールズで時間を共にする以上、話したいと思った。カイトは『いずれ情報部クーデターや《リベールの異変》についても話したい』と伝えた。A班の面々から帰ってきたのは、並々ならない過去を持つカイトに対する感謝だった。
そしてフィーも喋りだした。カイトに感化されて話す気になったという、『自分は猟兵だった』という事実を。
それからだ。ラウラとフィーの間に、四月の時と異なる空気が流れるようになったのは。
────
終礼直後の時点では結局四人をそれぞれ案じる言葉しか出ず、やがてクラブに顔を出すメンバーもおりお開きとなる。
カイトは今日、なんの用事もなかった。保健室の補佐もない。かと言って手持ち無沙汰になるわけにも行かず、ひとまずエマと一緒に学生会館で勉強に励むことになった。本当ならフィーも巻き込んでいた数学だ。
「……それで、公式を当てはめるとこの回答が成り立つんです」
「なるほど」
日曜学校時代の成績はそれほど良くなかったのて、中等数学の理解も若干怪しい。そんなカイトはエマに頼る形で、辛くもトールズが扱う高等数学の知識を叩き込んでいく。
とはいえ、一度集中すればカイトの能力はそれなりにいいもので、今日に限っては勉強の調子もよかった。
エマも鬼とはならず、世間話にも花を咲かせる。
「私、人形の騎士は子供の頃に読んだことがありますよ」
「面白いよね。オレが印象に残ってるのは、孤児院の弟たちに日曜学校で一気読みさせた不良神父なんだけどさ」
「へえ、世の中には不思議な人がいるものですね」
「そういえば、《賭博師ジャック》って知ってる?」
「いいえ。どんなものなんですか?」
「共和国を舞台にした物語。帝国じゃ確か発禁になってるんだけど」
「そ、それは……」
エマは文芸部である。話すことはそちら方面にもなる。カイトはリベールやクロスベルにいたので、違う文化もありエマも刺激になるようだ。
とはいえ話題はそれだけではなく。
「カイトさんとユーシスさん、実習の時より仲良くなられていて良かったです」
「ありがとう、委員長」
そんなことも話す。
ユーシスはいろいろとマキアスとは別ベクトルで突っかかるカイトを、特に実習中邪険に扱っていた。ユーシスとマキアスの《リンクブレイク》を間接的に起こしたのはカイトであり、ある意味仕方ないとはいえる。
だが、その態度は実習以降軟化していた。最初はほとんどのクラスメイトに家名呼びだったユーシスだが、例えばカイトを『カイト』と名前で呼ぶようになってきている。それも全員ではないが。
自分の過去を話したことが影響したのか、それとも彼の中で別の葛藤があったのか。真相は分からないが、もちろん嬉しい。
そしてカイトとエマはほぼ同時にため息をついた。
「でも、それで今度はマキアスさんとリィンさんも少し雲行きが怪しくなっていますよね……」
「本当だよ。なんであちらが立てればこちらが立たずなんだろう」
不和を起こしている四人ほどではないが、リィンとマキアスも若干波風が立っていた。リィンが身分を黙っていたことについて、マキアスはショックを受けたらしい。以降彼に対する副委員長の態度は硬化している。
問題は山積みだ。二人は『はぁっ』と見事なシンクロ率でため息を吐いた。
「よ、後輩君たち」
丸テーブルに座るカイトとエマに声がかけられた。
振り返ると、そこにいたのは緑の制服の銀髪の青年。先月も学生会館前でリィンと一緒にいる時に出会った。
「あ」
「よう、学生会館デートとは、少年もやるじゃねーか」
「デ、デート……」
エマが困り顔となった。
カイトは呆れ果てる。
「……先輩は何を言っているんです?」
「お、少年は委員長ちゃんがタイプじゃねえのか。しゃーねぇ、ならここは俺が」
「冗談でうちの委員長にセクハラしないでください。というかリィンに五十ミラを返してください」
「クク、この一ヶ月でも成長してるなぁ」
青年は面白そうに笑い、許可も得ずカイトとエマの丸テーブルに座る。
「そろそろ答え合わせだ。思い出したか?」
カイトは失礼など気にせず、先輩をあらん限り勢いをつけて青年を指差してやった。
「あれから考えて、やっと。……オレの先輩遊撃士を誑かそうとした不良ですよ!」
一時間にも満たない会話だったから、思い出すのにも時間がかかった。例によって以前の帝国の旅路である。鋼都ルーレに向かう際、列車が原因不明の火災によって動かなくなる事件があった。そのため緊急の飛行船で向かうことになったのだが、その時の船内で会話をしたのが目の前の青年だ。
「まさか先輩だったとは思いませんでした」
「まだトールズには入学してなかった頃だけどな。あの時のことはよ~く覚えてるぜ」
「え?」
「クク、なんでもねえよ」
さて置き、カイトはエマに紹介する。先月話し、リィンから五十ミラをぶん取った先輩なのだと。
「それじゃあ白状すっか。二年Ⅴ組所属、クロウ・アームブラストだ。よろしく頼むぜ、Ⅶ組」
青年──クロウは額に巻くバンダナを調整してニヤリと笑った。
「改めて、カイトレグメントです。よろしくお願いします」
「エマ・ミルスティンです。初めまして」
「おうよ」
クロウは飄々とした様子語る。リィンとは既に二度目の接触を果たしていて、彼にも名前を教えているらしい。本来ならばそこで五十ミラを返却するつもりだったが、その時のミラの持ち合わせがなかったようで借金返済は先延ばしとなっている。貧乏というよりは自己管理不足だ。
なかなかに不真面目な性格で、授業のサボり方やらナンパのしかたやらずいぶんと俗っぽい性格だった。意図的にか偶然か、カイトとエマの勉強を半ば邪魔している。
だが、普段ならば真っ先に怒り出しそうなエマが大人しかったので、カイトは不思議に思って彼女に顔を向けた。
「……委員長?」
エマはクロウを見ていた。鳩が豆鉄砲を食らったような、あるいは狐につままれるような、才女としては少し気の抜けた表情だ。
「なんだなんだ俺に惚れちまったか? いいぜ、今は彼女募集中だから──」
「コホン、違います。知り合いに似ていたので」
「まったく、クロウ。あまり後輩をいじめるものじゃないよ」
クロウの後ろから声がかけられる。今日は乱入者が多いらしい。
「お、ゼリカか」
カイトとエマは驚いた。クロウと同じく先輩であろうその女性は制服姿ではなかった。黒いツナギを来ている。紫のショートヘアが男装の麗人のようにも見える。実際自覚しているのだろう、彼女は周囲の女子の目線を男子よりも一手に受けており、颯爽とした態度を崩さなかった。
彼女はエマとカイトを見下ろした。
「君たちが噂のⅦ組の。それじゃあ自己紹介といこうかな。アンゼリカ・ログナーだ」
驚いたのはエマ。カイトは知らなかったが、ログナーとは帝国北部ノルティア州を治める侯爵家の名前である。貴族としての格はユーシスのアルバレア家に一歩劣るが、同じ四大名門なのだ。
何も知らないところからぽんっと説明を受ければ、カイトもエマも身を縮こませちただろう。だが二人はユーシスとも比較的話すほうだ。驚きはしても、口調は平素と変わらない。
「エマ君に、カイト君だね。やっぱり、Ⅶ組は面白い人材が揃っているようだ」
「アンゼリカ先輩は……オレの知る貴族令嬢とは印象が違います」
アリスを思い出して言った。国外ではあるが、やんごとなき立場のクローゼとも比較してみる。
「堅苦しいのは苦手でね。こちらの方が性に合っているんだ」
ユーシスと比較しても随分と違う。
クロウがカイトに肩を組んで耳打ちする。
「カイト、もし目当ての女子がいるならゼリカだけは注意しろ。この一年間、いったいどれだけの男子が意中の女子をコイツに奪われたかわからねぇ」
「え、ええ?」
「フッ。君たち男子が不甲斐ないだけだろう」
アンゼリカは鼻で笑っている。
どういうことだ。ああ、そういうことなのか。
クロウの手を弾き、今度はアンゼリカがカイトの肩をガシッとつかんだ。
「カイト君……後生だ。Ⅶ組の諸君を紹介してくれたまえ。そうすれば……ハァ、ハァ……!」
美女ともいえるアンゼリカに触れられて、しかも顔を近づけられたら動揺しなくもないのだが、何よりもアンゼリカの親父のような顔を見て緊張は溶ける。
アンゼリカの目は据わっていて、エマをちらちらと見ていた。エマは理解しているのかわからないが、さきほどと同じく少し気の抜けた様子で気づいていない。
カイトは考える。クロウは男性の本能に忠実に。アンゼリカもまたなんの本能かは知らないが、己の欲望のままに。エマやⅦ組女子を狙っている。
この場で我らが委員長を守れるのは自分しかいないじゃないか。
「いや、ちょ、アンゼリカ先輩ちょっと待った! オレは仲間を守りますよ……!」
カイト、エマ、クロウ、アンゼリカの四人は会話を続けた。
カイトはクラブに所属していないこともあって、先輩同輩との繋がりは比較的薄かった。逆に保健室に詰めていることで怪我をする生徒とは面識が付きつつあるが。このあたり、人間関係の広さは生徒会依頼でトリスタを駆け回るリィンに似ている。
なんにせよ、定期的な繋がりを持たないカイトとしては先輩との面識を持つことができるのが嬉しかった。
癖のある二人だが、面倒見はいい。クロウとは過去の面識もあり、カイトと仲を深めるのに大した時間はかからなかった。
そのまま先輩たちに誘われ、四人は学食で夕飯をいただく。カイトとエマは二年生に奢ってもらった。なおクロウはアンゼリカに一食分の借金を負うことになった。
先輩組と別れ、カイトとエマはⅦ組の第三学生寮への帰路につく。
「お二人とも賑やかな人でしたね」
「でもさ委員長、結構二人からかわれてたけど」
「そうですね、疲れました……」
特別実習の前日程度には疲労にまみれているエマだった。
デリケートな話なので口には出さないが、エマはおとなしめな性格に反するようなプロポーションを持っていたりする。制服はカイトやリィンと同じくほとんど手を加えていない。それもあまり目立たないようにしているのだろうか。しかし有り余る彼女の可能性は隠しきれるものではなく、Ⅶ組という枠組みもあって彼女もまた学院の有名人だ。カイトは、フィーが時折エマのある一部分を凝視していることを知っている。
そんなわけで、不真面目クロウと女好きアンゼリカとの時間はありがたいと同時にありがたくなかった。エマにとっては。
「ご愁傷様」
「あはは……カイトさんも、勉強お疲れ様でした」
「明日は自由行動日。またリフレッシュしよう」
二人は第三学生寮前に帰ってきた。扉を開ける。玄関前のラウンジテーブルではリィンとアリサが一緒に勉強していた。
「おかえりなさい」
「勉強頑張ってたみたいだな。お疲れ様」
「ただいま、リィン、アリサ」
「お二人もお疲れ様です。うふふ、仲がよろしいですね」
エマは面白そうに笑った。アリサはエマの言葉に顔を赤らめる。
(ほーう?)
そんな様子を見て、カイトは察した。そういえば、いろいろと不和が目立つⅦ組において、リィンとアリサの関係は特別実習を境に改善している。それだけでなく、進んでいるようにも感じる。
顔を真っ赤にするアリサは反撃にと言葉を捲し立てるが、エマとカイトにはまったくもって効果がなかった。
「エ、エマこそカイトと仲良さそうじゃない!」
「それは、私とカイトさんですから」
「そーそー、アリサの期待するようなことなんてなーんもないよ」
カイトは我関せず、自分用のポストを物色する。アリサがエマと話し始めて手持ち無沙汰になったのか、リィンが近づいてきた。
「手紙か?」
「うん。故郷や同僚だった人……文通する人は多くてさ」
「俺も妹と手紙のやり取りをしてるよ」
「へぇ、妹さんがいるのか」
手紙は四通。マーシア孤児院のテレサ院長からの手紙、ティータを含めたラッセル家からは手紙を兼ねた魔導銃関連の書類、滅多に来ないルーアン支部の受付ジャンからも来ている。
「随分多いな」
「あはは……あれ?」
もう一つの手紙を見た。そこに書いてあったのは『クローゼ・リンツ』。
それを反射的に隠したカイト。リィンが面白そうにカイトを見る。
「はは、カイトも隅に置けないな」
ちゃっかり人物名を確認してる八葉の剣士である。
「ち、違うぞ! これは家族の手紙で……!」
「その割には孤児院の先生とは反応が違うみたいだな?」
慌てふためくカイトの様子は、さきほどのアリサに似ていた。放っておく必要がない女子二人だ。
「うふふふふ……カイトォ?」
「アリサ、別にオレはからかってないんだけど……」
「これはしっかり確認しないといけませんね」
「い、委員長?」
カイトに迫る女子二人。その後ろで面白そうに見えるリィン。
今日は、ゆっくり休めそうにないかも知れない。
Ⅶ組教室の図
窓側 ← → 廊下側
前席:ラウラ フィー エマ マキアス エリオット
後席:カイト アリサ リィン ガイウス ユーシス