言い訳は活動報告通りで、また最近オリジナル作成に夢中になっていて本当に申し訳ないです。
新しいのとして、ポケモンとアナザーライダーを考えているのは秘密だ。
海賊はただ暴れて略奪するだけでは生きてはいけない。
海上という一歩間違えれば常に死と隣り合わせの、環境で生活しているのだ。だからこそ生きるために必要な知識と作戦が必要になる。
それ故に――。
「おい、へばってんじゃねぇぞ、ヘクトールッ! 英霊と云われるほどの能力があるんだろうがっ、記憶振り絞って俺と出会うまでの全ての海域を思い出せっ!」
「いや、おじさん、これ以上限界…………ちょいと休ませて」
「あとで大量の酒と飯をドレイクに出してもらうから踏ん張れッ! おいっ、ダビデ、お前も脳みそフル回転させてこれまでの海域を思い出せ!」
「いやぁ、これ以上は流石の僕もちょっと……」
「ほぉっ、さっきまで詩奈とマシュにちょっかい出そうとした奴が? それだったら、更にやる気を出してもらおうか。アンとメアリーでも誘――」
「さぁさぁ頑張ろうじゃないか、ヘクトールくんッ!?」
へばりかけているヘクトールと、さっき2人にナンパをしてはアンメアに折檻されかけたことを思い出して顔を蒼褪めるダビデの尻を蹴りまくって、テーブルの上で呻いているあいつらにこれまで通ってきた海域を思い出してもらい、海図に書かせていく。
ダビデはともかく、ヘクトールの方は完璧に近い仕上がりだ。とりあえず今取り掛かっているのが終わったら休ませるか。俺の船にいる時から修正&描きまくってもらっているし、そろそろいいだろ。
ブラックな職場真っしぐらで申し訳ない。しかし、ナンパしたダビデにはちょうどいいだろう。
ヘクトールに関しては後で休ませよう、さすがにこき使いすぎたし。
「ドレイク、はっきり聞くが、奴とあんたの戦力だとどっちが優位だ?」
「…………悔しいけどあっちの方だね。 あいつらの力は闘ってみて分かったけど、とてもボンベたちの手におえる相手じゃない」
「ってことはなるべく分散して戦うのはあぶねぇか? いや、こっちには新しい連中も入ってきたからギリギリ行けるか……?」
「と云ってもウチらのは遠距離攻撃が得意な連中が多くないかい? 正直接近戦は不利じゃないかい?」
「アンとメアリーを全面的に前に出して、アステリオスは遠距離優先たちの壁になってもらうしかねぇ――ウィリアムをぶっ殺すまで耐えてもらう」
「短期決戦って奴かい……正直あいつらがそれまで耐えきれるかねぇ」
憂いような表情で不安げに呟いたドレイク――何ともまぁ情けない姿なので、俺は容赦なく勢いよくその背中を叩いてやった。
「いっっっっっだァっ!?」
「なんつう顔をしてるんだっ、太陽を落とした女がっ! もっとドッシリと構えとけ! 部下を不安にさせる上に信頼しないなんてっそれでも船長か!?」
「っ! ふん、まさか同業に叱られる日が来るなんて自分が情けないねぇ……心配はいらないよっ! 私の部下どもはね、いつだってくたばりぞこないの馬鹿やろうどもばかりさっ!」
「おっしゃ、その勢いだ! そんじゃっ、あの野郎の敵情報を全部引き出してもらおうかっ!」
「はっ、ちゃんとついてきな、後輩! まずあいつはね――」
ドレイクが意気揚々と語りだそうとした時――第三者の介入が入った。
『あー、とりあえずごめんなさい。 その話、僕たちも混ざらせてもらってもいいかな?』
ロマンの声が聞こえて、振り向くとそこには立香と詩奈にマシュの三人の姿があった。
全員が申し訳なさそうな表情を浮かべている――意気揚々と盛り上がっている俺らに水を差したような感じがしているのだろう。しかし、別に俺は気にしないのであえて声をかける。
『ウィリアム・フライのことなんだけど、彼の実力は想像以上に強力だ。こちらの宝具をコピーする挙句に無条件で使える上に部下たちも僕たちカルデアに協力してくれているサーヴァントたちと同等の実力者たち……正直短期決戦で終えられるかどうか』
「あん、コピーするだぁ? いったいどういうこってぇ?」
「あっそれではご説明させていただきます」
マシュが一言おいて語りだす。
どうやらウィリアムの野郎も英霊って奴らしく、その宝具もチート級でしかも海賊の彼奴らしい――人の宝具を盗んで自分も同じように使えるといった力を持っている……そして。
「つまるところ、ウィリアムはお前らの仲間が持っているビームが出る剣を持って戦うわけか――」
「うーん、まぁ合ってるといえば合ってるけど」
「エクスカリバーをビームが出る剣って言える黒ひげさんがすごいよね……」
双子の突っ込みを無視して俺は考える……奴はその場にいる英霊の宝具って奴をコピーしてそれを自分のものにさせる力を持っていやがる。
ビームが出る剣を持っているから、最悪な場合には俺らの船がそのビームにやられて全滅する可能性もあるか。 あぁ、こりゃまた厄介な情報が舞い込んできたもんだ。
「くそ、んじゃそのビームを避けるようにしなきゃならんか……風の流れに操縦が重要になるか」
「そんなティーチにもう一つ嫌な情報だ。あの野郎の近くにはね、魔術が使える少女がいるんだ――男どもの欲に塗れたから楽にさせてやらないとね」
…………。年端もいかない子供に何をさせてんだが、あいつは。
ドレイクの情報に頭を悩ませる前に、後半の言葉を聞いて思わず呻いてしまった。海賊ってのは欲望の赴くままにするのが当然だ、俺たちのような海賊のほうが珍しいのだ。だが、やはり、同業のやらかしたことには頭を痛ませるし、気持ち的にも落ち込み具合が半端ない。
あぁ、こんな気持ちで作戦を立てるのもきついのだが、やるしかないんだよなぁ。
「……ドレイクよ。その少女の使える魔術ってのを教えてくれ、あとよウィリアムと戦ったことのある連中を今から呼んでくれや――情報収集しまくって戦いに備えるぞ」
* * * * *
ハサン
『ウィリアムの部下は様々な武器を使いこなされており、暗具の殆どは役に立てませんでしたな。接近戦ではお役に立てることは難しいため、私はマシュ殿とともにマスターたちを護衛いたします』
アルトリア
『奪われた宝具の名は約束された勝利の剣(エクスカリバー)です。金色の奔流となり一切の悪を消し飛ばす私の切り札、決してビームが出る剣ではありません』
ロビンフッド
『海賊連中は殆どが俺らレベルなもんで、近距離は危なすぎまっせ。とりあえず遠距離優先でやっていきましょうや』
クーフーリン(キャスター)
『奴さんの魔術は姿を消すだけでなく、攻撃も出来る。そしてなぜかパンケーキみたいなもんが出てくる……んでもってパンケーキにつぶされている連中が多かった』
アン&メアリー
『ウィリアム絶対殺す、あいつは僕が必ずぶっ殺す。 あの野郎の実力は相も変わらずでしたわ、腕力と出鱈目な剣技も』
ダビデ
『いやぁ、麗しき少女のパンケーキに潰されかけたよ。しかもウィリアムの部下は様々な武器を扱えるから対応するのが厄介だったよ』
アタランテ
『……非常に不快だ、奴らは狩人の誇りなど一切なく、略奪するのみの力でしかない』
ゴンべ
『パンケーキ、怖い。潰されたくないっす』
聞き出した情報の紙束を胸元に置いて、心地よい波の音を聞きながら、砂浜に仰向けで横たわり綺麗な夜空を見上げる。
ウィリアムが率いる部下どもは本当に厄介な連中ばかりで頭を悩ませてくれる。
まぁそこは、マシュやハサン、アルトリアそしてアステリオスには肉壁となってもらい、遠距離優先で戦うしかねぇか。
しかし、部下どもの一人である魔術師は様々な魔術だけでなくパンケーキ召喚もできて、パンケーキ恐怖症に陥っている奴がいるし――正直意味分からんが――まぁこっちはパンケーキに恐怖を覚えていない奴に立ち向かわせよう。
ウィリアムに関してはコピー能力を持っていやがる……余計に面倒な相手――うん?
「コピー能力?」
そういや、あのコピー能力って、コピーされた宝具の本人がいなくても使えるのか――――仮に本人がいなくなったとしたらそのコピーした宝具ってどうなるんだ?
ちょいとした疑問が思い浮かんだ俺…………読みが上手くいくか云々よりか、まずウィリアムの戦いは賭けになるかもしれん。それに戦力の減少もありえる上に負担が多きすぎる。
アンとメアリーには悪いが、ウィリアムは執着している俺が戦おう。
仮に失敗してもビームが出せたら、出させないように気を付けて陽動していくか。俺自身も奴との決着をつけたいところだし。
明日伝えとこう、もしかしたらロマンがウィリアムと戦うときに必要な切り札になるかもしれん。
とりあえず戦闘配置については明日伝えるか……そんで質疑応答の上に戦況について考えにゃならん。
「…………ふぃい」
まさかウィリアムと戦う羽目になるとはなぁ。俺らの因縁ってどこまで深いんだが。まぁこれを最後の戦いにすればいいんだが、あいつはしつこいからなぁ――下手したらゾンビになってでも俺に挑んでくるかもな。
冗談はさておき。疲れた頭をいやすために、この満天の星空を見て少しは癒やされようではないか。本当なら葉巻を吸いたいところだが、残念ながらアンメアコンビに没収された、それに立香と詩奈にマシュもいるので断念する。
「綺麗なもんだなぁ……お前らもそう思うだろ、アンメアよ」
「あら、バレてしまいましたか」
「ちぇ、せっかく脅かしてやろうと思ったのにさ」
詰まらなそうな声が聞こえてくると同時に俺の両隣にアンとメアリーが座り込んだ。そして静寂、お互いに何も喋らずにいて、波の音だけが響いている。
「いい波の音だな」
「……僕さ、正直言えばティーチに出会うまでずっと海が嫌いになってたんだ」
「あん?」
メアリーの発言に俺は思わず声をあげると同時に彼女は俺の胸元に飛び込んできた――それと同時に資料が巻き散らかっていく。
「僕たちからティーチを奪った海が嫌いだった、ティーチを助けてくれなかった風と海が憎かったんだ――おかしいよね海賊なのに、黒ひげ海賊団の一員なのに海を憎むなんて…………っ」
「……おかしくなんてねぇだろ」
泣きながら訴えるメアリーに俺はそう言った。誰だって奪われたならそうなるのもおかしくない。だけど、こいつはそれでも海賊として生きてくれたのだろう。震える声で『黒ひげ海賊団の一員なのに』って云ってくれたのが証拠だ。
そして、それはアンも同じだろう。
俺は左腕でメアリーの頭をなでて慰めながら右腕を伸ばすと――アンが俺の右掌を自分の頬に持っていき擦り寄った。
「……っ」
そして、アンの瞼から一滴の涙が零れてきた。俺の掌の温かさを求めてさらにアンは頬を摺り寄せてくる。
「ったく困った奴らだな――いつまで経っても甘えてきやがって」
そういいながらも俺は彼女たちの思い思いにさせる――今まで頑張ってきたんだからこれくらい甘えさせても問題ないだろ。
とりあえず今日は星空よりも、まぜこいつらが満足するまで甘えさせてやろうじゃないか。