闇が消えて、眩しい場所が見える 作:CVn-α:コル・カロリ
私大入試は全て落ち国公立前期も落ちて、最後の最後に残った国公立後期試験の当日朝から、真姫ちゃんに合否を伝えた少し後までを書いております。
入試の結果は作者の現実に合わせておりますが、真姫ちゃんとの会話等は相も変わらず私の妄想の産物なのであまり期待はしないで読んで頂けると幸いです。
ピロンッ!
まだ朝の5時だと言うのに携帯の通知音が鳴った。
誰にも朝起こして欲しいと頼んだ覚えは無い。
既に起きていたので、特に操作にまごつくことも無くメッセージを開く。
「最後の試験、頑張るのよ!」
真姫ちゃんから、応援のメッセージだ。
わざわざ朝の5時に起きてまでメッセージを送ってくれたと考えると、羽が生えたような気分になった。
「ありがとう、行ってくるね。」
「ふふっおんぷ行ってらっしゃい」
きっと、「ふふっ♪ と打ちたかったのだろう。
寝惚けた眼で画面と向き合っている姿を想うと羽まみれになった気分になる。
おっと、これ以上は鼓動が危険に高まりそうだから止めておこう……
途中からは満員電車になり、行きだけで精神を削られた気がする。
それでもやらねばならない。
「試験始め。」
自分の集大成をぶつける時が来た。
既に自分の中のモヤモヤは消えて澄んでいる。
一切の雑念無く向き合えたような気がする。
学校や予備校に出向いて合否を報告し、祖父母等への電話での報告を終えた頃には日が沈んでいた。
結果は直接会って伝えたいという希望を聞き入れてくれて、駅で待ち合わせをしている。
「あら、その顔だと……駄目だったみたいね。そうね、来年に向けて頑張りなさいよ?」
「ここまで落としたんだから受かってないとって思ったんだよね……と言うことで、受かってました!」
今までわざと作っていた暗い顔を嘘のように笑顔に切り替えた。Vサインのオマケ付きで。
「ヴェッ?!ナニソレイミワカンナイ!!そんなイタズラをするような人の事なんて祝ってあげないわよ!」
「あぁっ、そっ、それだけはどうかご勘弁を〜……」
「……トマトの缶ジュース1本で良いわ。」
トマトの缶ジュースを買う為に、またあの公園に来た。
あの時と同じように車止めに寄りかかる。
「ひとまず、合格おめでとう。」
「ありがとね……その、元気分けたりしてくれて。」
「あっ、アレは受験が終わったら忘れなさいって言ったでしょ!早く忘れなさいよ!」
「ごめんごめん、でも改めてお礼は言っておきたくてね。あれが無かったら、最後の数日間を無為に過ごしていたかも知れなかったからね。」
「……なっ、なら!今お礼はちゃんと言ってもらったから速やかに忘れるように!良いわね!」
「……善処します。」
「『善処します』じゃないわよ!『はい』しか認めないわ!」
「は〜い……」
「何か締まらないわね……」
締まらなくとも、こんな感じの日常がずっと、ずっと続いてくれれば良いのに、と願った。
「それで……またどうしようも無くなったらちゃんと言うのよ?その時はまた元気分けてあげるから。」
「えっ……」
「……背中を、思いっっっ切り叩いてあげるわ。」
「それ、かなり痛そうだから少しは手加減してよね?」
「あら?どうしようかしら。」
あの時と同じように他愛も無い会話をしながら公園を後にした。ただ、今日は一人暮らしを始めることだったりと先の事について話すのが多かったように感じた。あの時とは違って、目の前にはしっかりと道が広がっている。
「それじゃあ、この辺で。」
「そうね、それじゃあ
トン、トンと背中を軽く叩かれた。
新生活の準備、しっかりやるのよ?」
今度は新生活への小さな不安を見抜かれていたようだ。
もしかしたら、本当は私の心を余す所なく見通しているのかも知れないと思ってしまった。
この場をお借りして受験結果の報告もさせて頂きました。
2019年春から大学生になれます。一安心です。
受験期間中、あるいは受験が終わり国公立後期の合否を待っている間と真姫ちゃんには精神的な面で支えられ続けて来ました。感謝の念しかありません。
以上を持ちまして、「闇が消えて、眩しい場所が見える」完結とさせて頂きます。
続きは、恐らく無いです。
仮に続きとなるような作品を出す際は別のタイトルにして出すつもりです。