転生したら『やぶれたせかい』の主だった件 作:名無しの転生者
まあそのうちゆっくり投稿になりますんでそこまで期待せずによろしくお願いします。
「というわけで今日から新しい仲間になるギラティナだ。みんなよろしくしてやってくれ」
「反骨竜 ギラティナだ。皆の役に立てるかは分からないが、よろしく頼む」
街の広場の中心にて長い上半身をもたげて、私はここの住民に挨拶をしていた。
ちなみに時刻は俺が転生してから三日目となる。それまでどこにいたかっていうとあの洞窟で自分の出来ることを把握していたのだ。色々出来すぎてちょっと怖いのだが。
そういえばリムルがちょっとしたお立ち台があるぞ?と言ってくれたが「重さ750kgだから……」と遠慮したらあぁそっか、と取り下げてくれた。
さすがに私が立つためだけに強化魔法や希少鉱物を使ってもらうわけにもいかない。まず身長が十分でかい(4.5m)ので目立たせるという点ではあんまり要らなかったりもする。
昨日リムルを迎えに来た主要メンバーはことの顛末を知っているために今は冷静だが、街の住民はそうとも限らない。
世界には竜種が四体存在しているが、その名に当てはまらない竜がここに存在してしまっていることが原因であろう。
多分よくみんな知ってるヴェルドラ(俺がここに来る前にはあの洞窟にいた竜種らしい)とかだったら諸手を挙げて歓迎されたと思うが。
「いきなりの私の出現で怪訝に思う者も多いだろう。何か質問があれば出来る限り応えよう」
ちなみに私はここで住民達と話す前に少し話し方を変えた。
「竜種ってのは威厳がないとダメなんじゃないか?」とリムルに言われたので人に失礼のないレベルで尊大な話し方をすることにしたのだ。
確かに「コイツ竜だよ」と言われたやつがおくびょうな性格をしていれば「ホンマか?」と思われても仕方あるまい。
性格は対外的にも「いじっぱり」じゃないとダメなのだ。
「ハイっす!」
「む、確かゴブタ君だったか。何かな?」
目立ちたがり屋なのだろう。
昨日リムルと一緒に主要メンバーは顔合わせをしている。彼はその日ガクガクと震えていたが……恐怖を克服したのだな。
……そういえばゴブタの恐怖耐性が上昇してたような、とリムルが呟いてた気がする。
「ギラティナさんはどこからここにやってきたんっすか?」
「私がやってきたのは暴風竜ヴェルドラのいた封印の洞窟からだ。何もそこにずっといたという訳では無いぞ?私が生まれたのはつい三日前なのだからな」
「「「「「えええぇぇ!!?」」」」」
リムル曰く、竜種というものは「個にして完全なる者」「長い生の間に何度も消滅と復活を繰り返している」のだという。
ならば「つい最近世界の裏側で消失してその復活の拍子に表の世界に出て来てしまった」という荒唐無稽な作り話も私のスキルの関係上、信憑性を帯びるのではないだろうか?
私の『やぶれたせかい』はどこの誰にも(リムルの大賢者にさえ)予想出来なかった空間なのだから。
「なるほど、そんな事情が……」
「後ろからこの世界を見守っていたんですね!」
「ギラティナ様……!」
「かっこい〜!!」
「ギラティナ様っ!!」
「ギラティナ様〜!!」
「「「「「「ギラティナ様〜!!!」」」」」」
掴みは上々の様子。
リムルを見ればグッジョブサインを出してくれている。嬉しい限りだ。
「大森林のどの辺りなら山建てても大丈夫だろうか?」
「まずどんな山をお建てになるのか聞かせてもらってもよろしいかしら、ギラティナ様」
俺は街の住民達に紹介され、様々な質問に答えた後にドライアドという種族のトレイニーさんという人物の元に来ていた。
何故だか『さん』付けしたくなるんだよね、とリムルが言っていたがその理由も分からんではない。委員長オーラとでも言うのだろうか?
ちなみに現在位置は街にある応対用の建物の外だ。4.5mの巨体では中に入れないからだ。
「じゃあ模型ではないが、ちょっとした丘レベルのものを近くに建てるからそれを見て判断して欲しい」
「了解しました。では外へ出ましょうか」
俺が何故トレイニーさんに許可を取ろうとしているのかというと……簡潔に言えば『テンガンざん』を建てるためだ。
多方面からお前は何を言っているんだ、と頭を心配させる発言だと自分でも思う。
だが私にはそれを実現可能な力があるのだ。
そう、ユニークスキル『
このスキルは私が死に際に『テンガンざん』のことを思い出していたから入手したと思われるスキルだ。
文字通りにテンガンざんをぶっ立てるスキルである。一応規模は縮小拡大自由自在なので割と融通は効く。
いや別に建てなくてもいいよね?と思うやつもいるだろう。
だがしかし、私には何故だかこのスキルの力が分かる。まあ自分で持ってるし理解出来てなきゃ使おうとも思わないが。
このスキルで建てたテンガンざんには……ポケモンが出現する。
そう、ポケモンが!!
もし手なずけられればこの街の労働力に使えるのだ!まぁ、手なずけられればの話しなのだが。
そしてテンガンざんからの資源も目的の1つにある。確かテンガンざんには「とくしゅなじば」が発生している場所のはずなのでこの地域にはない魔鉄鉱以外の資源も期待されることだろう。
そういったのと他にも色々な思惑があってとりあえずリムルさんに相談したところ「いんじゃね?でも一応トレイニーさんには相談しといた方がいいかもな」との返事を貰ったので今こうしているわけなのだが。
「では建ててもらっても?」
「了解した」
私が両前足を強く踏み鳴らすとボコリと目の前の地面が隆起して瞬く間にテンガンざんの一部がせり上がった。
今回生成したのはテンガンざんの山肌と鉱床の一部だ。降ってもいないのに雪が積もっているのはこれがデフォルトの設定だからだろう。
あ、溶けてきちゃった。
「この高純度の魔素は……いえ、違う。魔素ではないならこれは何?」
トレイニーさんがしきりに山肌を触ったり、雪に触れたりしながら何か考え事をしている。とりあえずこのままだと難航しそうなのと、この山についての基本情報を教えてなかったと思い出して解説を始めることにした。
「この山……いまは山肌しか生成していないが『テンガンざん』という山だ。山頂……というか上層部はほぼ雪に覆われ、内部は広大な迷路が広がっている。まぁこのサイズではそうは見えないかもしれないがな」
「『テンガンざん』……ギラティナ様、その山には何か特別な成り立ちがあったり強力な魔物が住んでいたりするのでしょうか?」
「ん?あぁ、なんでも時を司る竜と空間を司る竜がいた伝説があるらしいが……」
ふと見ればビシリ、と音が聞こえそうなくらいにトレイニーさんが固まっているではないか。
何か自分があずかり知らない粗相をしでかしてしまっただろうか。
大丈夫か、と声をかければ眉間に手を当てて大丈夫です、と答えられた。いや見るからに大丈夫そうではないのだが。
「いえ大丈夫です、ギラティナ様はお気になさらず。ところでこの山の鉱物には不思議な力が宿っているようですね」
「不思議な力?」
「竜種というものはその場にいるだけでも周辺の土地に影響を及ぼします。それが二体も同じ地域にいるとなれば……」
聞くところによると竜種から溢れ出す妖気は周囲に多大な変化をもたらすそうだ。
暴風竜ヴェルドラのいた封印の洞窟がいい例だろう。あそこはヴェルドラの
「時を司る竜と空間を司る竜がいたとなれば、この山はその二つの性質に影響されたものがあると考えても不思議ではないですね」
「ギラティナ〜!交渉は上手くいったか?」
おっとリムルが来たようだ。ついでだしコレを鑑定してもらおうかな。
ディアルガとパルキアによる
「いや、現在その真っ最中だ。ところでリムル、コレを鑑定して欲しいのだが」
そう言って俺は翼の鉤爪(そう呼称することにした。というかそれ以外にどう形容したらよろしいのか)で器用にテンガンざんの一部を削ってリムルに差し出した。
「コレが『テンガンざん』の鉱物か……えーとなになに?……『時空石』ィ!?」
リムルの『大賢者』の解析によれば『衝撃を与えると一定の空間が切り抜かれその空間を過去の状態に戻すことができる』らしい。
その他にも魔素の貯蔵が可能な所謂電池としての使い方も出来なくはないとか。
ただどのくらいの量で自分の思った通りの使い方が出来るのかは『大賢者』でも判断し兼ねるとのことだった。
これを聞いたトレイニーさんは「シス湖とカナート山脈の間になら建ててもいいですよ」と言ってくれた。
というわけで早速建てた。
大森林の盟主であるリムルと大森林の管理者のトレイニーさんから了承を頂いていることだし別に大丈夫……だろう、多分。
「ほぉ〜、随分と壮観な景色になるんだなぁ」
「まあ……北海道の日高山脈を元にしているとも言われているし、それはそうなんじゃないか?」
リムルが一仕事を終え、こちらにやってきた。
だが現時点この山ですることはない。
ポケモンの出現にも相応の時間がかかるようだし、時空石は扱いが難しいために後回しになってしまったからだ。
「それはそうと……これ建てて私が怒られたりしないんだろうか?」
「それは分からん!!元々草原だった所に許可が降りたとはいえ山をぶっ立てるようなヤツを他の国がみすみす逃しはしないと思うけど……まぁ竜だし?」
「それもそうか」
「「アッハッハッハッハッ!!」」
1週間と数日後に武装国家ドワルゴンの王が山の乱立と
みんな!擬人化タグは見たな!ちゃんと見たよな?
つまりはそう、そういう事だぞ?ブラウザバックするなら今のうちだからな?