転生したら『やぶれたせかい』の主だった件   作:名無しの転生者

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※今回は恐ろしいくらいネタ供給が過多です。どうぞ注意してお進み下さい。




ポケモンバトルを有利に進めるのに必要な『ポケモンの相性』……ってあるけどよォ~~~

『じめんがはがねに抜群』ってのはわかる……スゲーよくわかる
地震とかで建物はボロッボロに崩壊しちまうからな……

だが『フェアリーはドラゴンに抜群』ってのはどういう事だああ~~~っ!?
竜が妖精に負けるって言うのかよォ――――ッ!
ナメやがってこの相性ァ超イラつくぜェ~〜ッ!
竜が妖精の尻に敷かれちまうじゃあねーか!
ファンタジーで普通に勝負してどっち勝つか考えてみやがれってんだ!チクショ――ッ

どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
「勇者がドラゴンを倒すために妖精の案内が必要だから」とかそういうこと考えてんのかよッ!
ナメやがって クソッ!クソッ!



※当方は妖精の尻に敷かれるドラゴンみたいなシチュは大好物です。ギアッチョの意見はあくまでも一例です。


ドーモ。読者=サン。名無しの転生者です。

ギアッチョネタ考えるのに一番時間使った(オイ)
でも実際ポケモンバトルでは大半のドラゴンタイプはフェアリータイプに尻に敷かれてるから間違ってないかもしれない(悟り)


今回はネタが盛りだくさんだから注意してくれよな!
許せ読者(デコ遁)

追記:お気に入り1000件突破!みんなありがとね〜!

追記の追記:日刊ランキング9位……だと……!?(03/26 16時頃)ありがとう……皆様ありがとう!!





幕間:ギラティナは犠牲になったのだ

 久しぶりの自由時間、リムルは家の縁側で黄昏ながら思った。

 

(最近ハクロウのシゴキがキッつい)

 

 武装国家ドワルゴンの王、ガゼル・ドワルゴに負けた時から元々苛烈だったハクロウの修練が更に地獄となった。

 

 ゴブタたちゴブリンライダーは修練の最終局面まで到達出来ずに途中で地面にへばってしまって、最後までついてこれているのがリムルしかいないのが現状だった。

 

 さすがにハクロウとタイマンでやり続けるのはリムルでも辛い。ガゼル王には辛勝したものの、その師となれば勝つことは容易ではない、というか剣技だけで勝ることは現状ほぼ不可能である。無理、辛い。

 

 大賢者先生が自動戦闘状態(オートバトルモード)(剣術縛り)をしてくれれば多分勝てる、とリムルは考えているが大賢者先生はこの状態に移行することを頑なに拒否している。

 曰く、『所有者のためになりません』とのことだ。ついでに『個体名:ハクロウに看破される可能性98%』とも言った。

 

 よし、ならば仲間を探そう。俺レベルまで着いてきてくれる仲間を!!

 

(したってどうすっかな〜。ベニマルはたまにしか来てくれないし、ソウエイはまず分野が違う。シオンは刀が耐えきれなさそうだし……)

 

「あっ、ギラティナでいいか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「と言うわけで今日からいっしょに鍛錬な!」

「待て待て唐突すぎるだろ。そもそも私は刀を持てるような身体をしていないぞ!」

 

 場所は変わってここはテンガンざんのきのみ栽培所。

 ギラティナはガビルと交代で甲斐甲斐しくレアコイルをお世話していたところにリムルの来訪である。ちなみに今のシフトはギラティナ。現在時刻はお昼過ぎである。

 世話すると言っても適度にきのみを与えてレアコイルのわざの特訓相手になる程度だ。

 ちなみに現在のレアコイルのわざ構成は『ラスターカノン・エレキネット・てっぺき・でんじは』といった感じ。

 ガビルは好んでエレキネットを食らいにいくが、本人は「我輩は耐性が欲しいのです!」と叫んでいたので根っからのマゾという訳では無いだろう。

 

 

 閑話休題、話を戻そう。

 

 

 もちろんギラティナは刀を持つことは出来ない。ギリギリあの鉤爪で持てるかもしれないが、それで修練になるだろうか。いや、なるワケがないのである。

 むしろ鉤爪で刀とバトルした方がいい勝負ができるだろう。

 現在のギラティナはリムルに対して某〇〇夫のAAよろしく(何言ってんだこいつ)とオボンのみをムシャムシャ食べながら思っていた。

 

 

「俺とハクロウの修練についてこれる人がいないんだよぉ!!な?さすがにハクロウと毎日最後の方にタイマンしたくないんだよ!ね?ね?お願い☆」

 

 リムルはパチパチとウィンクをしながら上目遣い。相当必死なようだ。想いと共に受け継いだ美貌の無駄使いである。草葉の陰から爆炎の支配者も笑っていることだろう。

 ギラティナはそこまでするしかもう方法がなさそうな彼の姿に同情し、これを了承。

 だがこのギラティナ、タダでは転ばん。

 数十分の交渉の後に約束を一つ取り付けた。

 

「モンスターボールを作ってくれないか?」

「何言ってんだこいつ……?」

 

 さすがにリムルでもそれは知っている。

 あれだろう。ポケモンに投げれば捕まえられる紅白のボールのことだろう。

 さすがにそれは俺でも無理、と言おうとしたところでギラティナが『やぶれたせかい』に翼を突っ込んだ。

 

「ほれ、現物あっても大賢者先生には無理なのか?」

「できらぁ!」

「ほう?こりゃあどうしてもゲーム内価格とおなじ値段の200円で作ってもらおう」

「え!!ゲーム内価格とおなじ値段でモンスターボールを!?」

 

 さすがにそれは嘘だ、とギラティナは言う。

 なんだ本気かと思ったぜ、とリムルは安堵した。

 

「とりあえずもう3つくらい作ってもらえればそれで構わない。よろしく頼んだぞ」

「了解!ではコッチの方も早速やってもらおうかな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どうやらリムルは自分の身体をなんとかする術を持っていたみたいだ。

 

『この世界の竜種は自然聖霊であり、実態を持つ意思のある塊のような存在である』

 

 この前提からいくなら私は精霊だ。そんで私をリムルの分身体に憑依させれば……あら不思議!バッチリヒトの形をした身体を手に入れられるね!

 ……アホか!

 

「いや無理無理無理。ポケ擬じゃないんだから」

「大賢者も《可能です》って言ってるから大丈夫だって!いけるって!」

 

 踵を返して『やりのはしら』に戻ろうとすると「がんばれ♡がんばれ♡」と甘ったるい声が後ろから聞こえる。

 無駄に可愛いその声に釣られているようで私は何だか情けなくなってきた。

 いや頼まれたからにはやるけどさぁ。

 

 

『大賢者』曰く《触れればいけます》とのことだ。いやさすがにアバウトすぎるってばよ。

 

 今のところリムルの『大賢者』以外にヒントらしいヒントもないので、とりあえずリムルの用意したもらった分身体を触ることにした。

 一応黒い外套みたいなものは着せてあるけど、コレ中は素っ裸なんだよなぁ。

 

 チラと視線を下ろすと分身体は何の感情もこもってない瞳で見つめてくる。

 この子ホントは意思があるんじゃないだろうか。

 中性的な顔で無表情で見つめられた私は変な性癖が芽生えそうな気がした。

 

 触れる手もないので黒い翼でゆっくりと分身体の頭に触れてみる。

 

 

《条件の達成を確認・・・仮想体設定(アバターメイク)を獲得しました》

 

 

(……えっ?)

 

 たった今、新たなスキルの解放条件を達成したらしい。ビクリと身を揺するが特にリムルに聞こえたものではない模様。とするとこれは一体何なのだろう。何かのスキルの付随効果だろうか。

 

 

仮想体設定(アバターメイク)開始・・・何かご要望はございますか?》

 

 

(えっお前話せるの?)

 

 とナチュラルに尋ねてきた天の声に動揺しながら私は考える。

 自分の『やぶれたせかい』の『鏡』の索敵範囲を広げるためには自分の足で色んな場所へ行かねばならない。

 それを加味して考えると……

 

(私をギラティナだと認知されない姿、そして出来るなら隠密行動に優れるような感じでお願いします)

 

 

《かしこまりました。個体名:ギラティナの記憶から該当項目をコピーして分身体を元に仮想体を生成します》

 

《並行して個体名:リムルの『大賢者』とリンクして個体名:ギラティナを仮想体へ憑依させます》

 

 

 おや、リムルの『大賢者』も手伝ってくれるようだ。

 なら安心だな、と私はまぶたを閉じて工程の終了を待ち続けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺は犠牲になったのだ。リムルの『大賢者』と俺の『仮想体設定(アバターメイク)』……その犠牲にな」

 

「な、なぁ?元気出せって」

 

 場面は先ほどと変わらずきのみ栽培所。

 マフラーのように首回りへ巻き付けた長いピンクの舌が印象的な青色のカエル忍者が地面に大の字で転がっていた。

 

「いやさ、確かに隠密しやすい格好とは言ったぜ?ポケ擬どころかポケモンまんまじゃん」

 

 彼の姿はゲッコウガのそれに変化してしまっていた。

 人間体になることが目的だった彼には悲劇的ビフォーアフターである。

 これでは人間の街やその他の場所に行ったとしたってカエルの魔物として駆除されてしまうだろう。ショッギョ・ムッジョ!

 

 自分の意思でこのスキルを操作出来ればいいのだが、それにはまだ経験値が足りないと『大賢者』は分析する。

 しかし残存魔力に関わらず一週間に一回しか仮想体を作ることが出来ない(使い回しは出来る)。

 

 しかもこのゲッコウガ、一部を除いてガワだけである。みずしゅりけんは作れないし、ハイドロポンプも撃てない。

 唯一ゲッコウガと互換性があるのは身体性能と特性『へんげんじざい』しかないのだ。色んな姿に自在に化けれるが、タイプ自体は変わらない。これが判明するまではギラティナはブルーな雰囲気を醸し出していた。

 

「でもバレたら終わりだよなこれ」

「さすがに俺は竜種を討伐しようとはしないと思うけどなぁ」

 

 そしてリムルの計画は一週間後まで先延ばしとなってしまった。

 カエルの手では刀を持てないのだ。

 

 しばらくの間はリムルがタイマンでハクロウと特訓する日々は続くようである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ──とある時刻、とある場所。

 

 

 

「あれでも、これでもない」

 

 月も顔を出さない、星が微かに煌めくだけの真っ暗闇。彼女は一人、記憶を漁る。

 

 その記憶は自らのものでは無い。他人の記憶を夢を通して閲覧しているのだ。

 今回もなかった。そう思いパッとベットで苦しむ男の頭から手を離して、近くの窓から空を眺める。

 

「なん、で?」

 

 全てが眠ったこの街は、彼女の疑問に答えることは出来ない。ただ皆がボロボロと涙をこぼしながら、引っ掻くような呻き声を上げるだけ。

 

「わからない」

 

 以前のニッコリとした口はどこへやら、彼女の口はへの字に曲がってしまっていた。

 

「だれなら、しってるの?」

 

 ゆらりと身体を動かして、トボトボと闇の中へ歩き始める。

 

 

 

 次の日の朝、その街の住民たちは揃って悪夢を見たのだと口々に言い合ったそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 まだこれは────ほんの序章でしかない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




仮想体作成:ギラティナが憑依元をリムルから入手したことにより『ポケモン図鑑』内に搭載されていた機能が解放された。着想はポケモンSMとポケモンGOのキャラメイクから。

効果は『身体性能を模倣した身体(ガワ)を素材を元に作成する』というもの。(とくせいは身体性能に組み込ませていただきます)今回の素材はリムルの分身体を利用しました。
『身体性能』のみのため「わざ」を使うことは出来ません。ガワの使用中はギラティナとしての「わざ」も同様に使用することは出来ません。

今回は隠密行動というワードからゲッコウガが作成されました。一定のワードで絞込みが出来るが最終的に何が出てくるかはランダムとなっています。
……すごい低確率だけどフレンチクルーラーとか二代目火影とか忍殺が出てきてもおかしくなかった。

魔力の残量に関わらず一週間に一回しかガワを作成出来ない。




03/27昼時点でもラティ兄妹人気ですね。ホウエンの超古代ポケモンたちが追い上げてきてるのでまだ31日になってみないと分からないですねぇ!
ちなみにハードマウンテンを動き回る例のアレはネタ枠です。

でも当方はゴキブロス好きです。
半減無効タイプが10個もあるなんて素敵!

大半は図鑑説明が悪いんじゃ……。




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