魔法科高校の『触れ得ざる者』   作:那珂之川

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身内に論外扱いされる師範代(※)

―――西暦2092年7月末。

 

 東京の都心から離れた閑静な住宅街。世界群発戦争によるシェルターの設置、戦後の再開発に伴って新たに区画整備された地域の一角―――小高い丘に大規模な道場がある。

 道場の名前は新陰流(しんえいりゅう)剣武術(けんぶじゅつ)東京支部。魔法の如何を問わず広く門戸を開いており、ここの門下生は警察・国防軍・消防などの第一線で活躍しているほどの流派。

 剣術と格闘術、それに付随する形となる数々の魔法技能。それらを組み合わせた総合武術として、この国の治安維持組織のみならず政財界においても無視できず、魔法を使えない人間にとっても武道を極める意味では無視できない存在とも謳われるほど。

 

「しっ! はっ!」

 

 あれから5年が過ぎた。ここまでくるともう「夢でした」なんて言えないだろう……そう思いながら、悠元は迫りくる上段者の集団と乱取りを繰り広げていた。

 誰の目から見ても魔法は一切使っていない。にもかかわらず、一人、また一人と倒されていく門下生たち。中には木刀を持っている者もいるが、それを綺麗に打ち払いつつ投げ飛ばす。

 

 次々と倒されていく門下生とそれを成している悠元を満足そうに見ているのは、プロレスラーを彷彿とさせるような体格を持つ40代ぐらいに見える男性。その傍には若い女性が正座で手合いを見ており、男性の様子に溜息を吐いていた。

 

「はっはっは、これだと悠元に新陰流師範代の印可を渡さねばならぬのう」

「御祖父様、悠元はまだ12歳です。たった5年で渡したとなれば、新陰流の名折れと先代達が嘆かれますよ?」

 

 豪快に笑っている男性の名は上泉(かみいずみ)剛三(ごうぞう)。悠元の母方の祖父で新陰流剣武術の総師範を務めているが、実際のところは親馬鹿ならぬ爺馬鹿といってもいいぐらい孫に甘い。

 一方、溜息を吐く若い女性は三矢(みつや)詩鶴(しづる)、三矢家長女で悠元の姉である。彼女はまだ十代だが、既に師範代の印可まで到達した才女。

 

「なに、悠元はあの程度で折れはせぬよ。あやつらとて、この程度で折れてしまっては意味がなかろう?」

「それはそうですが……」

 

 剛三の言ったことは悠元の年齢に不相応な評価とも聞こえるかもしれないが、新陰流剣武術に関してはいくら身内相手でも贔屓はしない。いい加減な武は相手だけでなく己をも傷つけるものだと誰よりも理解しているからだ。

 今剛三がやらせている乱取りも悠元に対する試験ではあるが、同時に師範代の道筋が見えるほどの上段者も試験の一環で紛れ込ませている。尤も、その上段者も悠元に投げられて床に叩きつけられているが。

 

 詩鶴が懸念したのは建前の問題ではなく、弟に極度の負担を掛けるべきではないことも含めた発言。特に悠元はまだ成長期であり、下手に筋肉をつけすぎると発育不良になりかねないという危惧も含めてだ。

 実際のところ、剛三は悠元との初対面で桁外れた資質を見て、表向きは付き人としつつも実際は愛弟子同様の扱いという形で稽古を付けていた。それも普通ならば上段者ですら怪我をしかねない修行もしており、時折目撃しては剛三に説教していた。

 それに挫けることなく寧ろ超えていく弟の姿に、詩鶴自身も奮起させられたという意味で強く言えずにいるため、せめて成長期でもある弟の背が伸びないようなことだけは避けて欲しいと願った。

 その意図を察したうえで剛三は言葉を発する。

 

「解っておる。だからこの乱取りは『見極め』よ。これ以上の負荷はあやつの成長に支障をきたすからの。お主から一言言っておけば、悠元も無茶はせぬだろう……元継もそうじゃが、お前も人のことは言えんぞ?」

「……お恥ずかしい限りです」

 

 謎の高熱から快復した悠元の存在は、他の兄弟姉妹にも影響を及ぼしていた。末っ子の詩奈は今まで以上に勉学に励み、元継や詩鶴も悠元に触発されて実力をメキメキと上げている。

 次女の佳奈と三女の美嘉も道場に通いはじめ、長男である元治もそれに触発されて護身術程度は扱えるようにするために通うこととなった。剛三は最初、元に「お主が強制したのか?」と問い質したが、その問いに対して元はこう答えた。

 

『悠元へ提案はしましたが、彼は寧ろ「自らを鍛えるためにも行かせてください」と懇願してきたのです。悠元が義父殿に気に入られて武術を磨くうち、他の子供たちも負けられないと奮起しはじめまして……』

 

 寧ろ、元は申し訳なさそうに謝ったが、これには剛三も盛大に笑みを零した。

 なにせ、三矢の次期当主となる長男も触発されて通い出したのだから、悠元の存在は三矢にとってよい刺激となったことは確かであった。

 それは、武術一辺倒とも言える剛三にとっても同じ事であった。

 

「九校戦は来月じゃろう? 無理は厳禁じゃ。お前も三矢の人間である以上、九校戦で道場の鍛錬を休んでも構わん」

 

 その結果として如実に表れたのは九校戦―――全国魔法科高校親善魔法競技大会だ。この時点ですでに卒業している元継と現在高校3年の詩鶴は出場した競技で高校生離れした実力を見せつけ、第一高校の総合優勝に貢献。三矢家の名を上げることとなり、十師族としての地位を固める形となっていた。

 そして、この場にはいない高校2年生の佳奈と高校1年生の美嘉も選手として選ばれており、三矢の三姉妹の活躍が取り沙汰されるほどだった。

 

 今年は一高の前人未到となる三連覇がかかっており、いつになく緊張しているのを見抜くように放たれた剛三の言葉に詩鶴はキョトンとする。何せ、普段はあまり『三矢』のことを口にすることはしない祖父だからこそ驚いていた。

 すると、ザンギリ頭をした青年が声をかけつつ二人に近づいてきた。それを横目で見た剛三はひとつ息を吐いたうえで「遅い」とでも言いたげな表情を浮かべつつ呟いた。

 

「爺さん、詩鶴が驚いているだろうに。詩鶴も生徒会長とはいえ、あまり気張るなよ?」

「やっと来たか元継。大方、矢車の坊主の面倒か?」

「アイツは磨けば磨くほど面白い。悠元が散々連れまわした甲斐もあって、資質は十分だな。侍郎(さぶろう)の親父さんが『息子は一体どこに行くのだろうか』と嘆いていたが……詩奈のことも考えれば、アイツが強くなるのは決して悪くない」

 

 彼の名は三矢(みつや)元継(もとつぐ)。三矢家次男で悠元の兄にして新陰流剣武術師範代を務めている。

 現在は魔法大学に通っていて、将来は上泉家に婿入りすることも決まっている。そのお相手は元継にとって幼馴染であり、従兄妹の関係にある。俗に言う『リア充』を体現したような存在と言ってもいい。

 

「元継兄さん、侍郎君はそんなに強くなれるの?」

「なるだろうな。とりわけ武術のセンスは俺以上だろう……悠元という論外の存在を除けばな」

 

 詩鶴と元継が口に出した人物は、三矢家とかれこれ30年来の付き合いのある矢車家の人間。三矢家からみれば矢車家は家事使用人兼護衛としての雇用関係にあり、そこの末っ子となる男子は三矢家末子の詩奈と誕生日が2日しか違わない。

 

 そこに目を付けたのは他でもない悠元だ。

 彼はその末っ子に様々な魔法実験という名の訓練を与えた。加えて元継が新陰流剣武術の稽古をつけ始めた。

 悠元曰く『詩奈がこのまま自分に依存したら将来の貰い手がいなくなる。だから年の近いアイツをじっけ……鍛えてやろうと思って』という言葉を聞いた元継は彼の非凡さと先見の明に脱帽しつつも納得した。元継も詩奈のブラコンは早めにどうにかすべきと思っていた。

 彼に一体どんな実験をしたのかと聞いたら今度は自分が実験台になりそうな気がしたので、元継は悠元の言葉の一部を聞かなかったことにしたのは言うまでもない。

 

「お前がそこまで言うとはな。よし、儂自ら稽古をつけてやろう」

「やめろ爺さん。悠元だってそれなりに加減していたのに、アンタが稽古をつけたらアイツが文字通り潰れる。おとなしく隠居していろ、年齢詐欺ジジイ」

「何を言うか! 生涯現役は続行じゃ!!」

 

 上泉家は表向き魔法使いの家系ではない。名立たる魔法使いの家系ならば持つはずの[数字(ナンバー)]を有していない。その娘が十師族である三矢家に嫁いだのは主に2つの理由がある。

 

 1つ目は上泉家の持つ家柄の性質。

 

 古くは剣豪上泉(かみいずみ)信綱(のぶつな)を祖に持つとされ、長きに渡りその名を継承していく過程で多岐に渡る魔法使いの血縁も受け入れていた。

 その結果、剣術だけの流派であった新陰流(しんかげりゅう)は体術を含めた総合武術、魔法を併用した武術に変化していった。新陰流(しんかげりゅう)が新影流と呼ばれていた名残からその音読みを拾い、新陰流(しんえいりゅう)剣武術と呼称するようになった。

 

 その過程で他の流派に分岐したものもあり、その一つに百家本流である千葉家(ちばけ)の[千刃流(ちばりゅう)]がある。千刃流は軍や警察に大きな影響を与えるほどの名立たる流派だが、その“本元”である新陰流に対して最大の敬意を払っている。

 また、裏の稼業として二十八家の武術教練にも手を貸していて、例え十師族といえどもご機嫌を伺わねばならない家柄である。更に上泉家は魔法技能師開発第三研究所のオーナーを務めており、三矢家のスポンサーである。

 

 2つ目は剛三の功績というか人脈にある。

 

 国内で『老師』と謳われる九島(くどう)(れつ)と肩を並べて戦ったことのある戦友。今は亡き四葉(よつば)元造(げんぞう)とは共に崑崙方院(こんろんほういん)及び大漢(ダーハン)の官僚に対して報復を行うほど仲が良かったらしく、それ以外の同世代の十師族とは友人としての付き合いをしていた。

 そのため、現在の十師族当主らから『尊師』と一目置かれるほどの人物だが、本人はそれを傘に上泉家の地位を高めようとはしない。力を誤ればその先に待つものを誰よりも理解しているからこそ、その思いを次代に継がせようとしている。

 

 ただ、これらは周囲から見た上での“尤もらしい理由”である。

 

 実際のところ、剛三の娘である詩歩が三矢家に嫁いだ理由だが、政略結婚ではなく本人達が幼馴染で恋愛結婚しただけ、という非常にシンプルな理由だ。何故かそれを政略結婚の線で見られた上で剛三の怖さに対する評価も上がった、というだけである。このことに剛三本人は苦笑していた。

 

「隠居と言わず、とっとと地獄に行って親友に会って来い!」

「何を言うか! ワシの行き先を閻魔が立ち塞がるのならば、薙ぎ倒してやるわ!」

 

 そんな剛三だが、とうとう元継と向き合って手合いを始めてしまった。これには悠元に倒された門下生も食い入るように観戦しており、思わぬ形で手合わせが中断してしまったため、悠元が詩鶴のもとに近付いてきた。

 

「お疲れ様、悠元」

「ありがとう、詩鶴姉さん。にしても……どうするの、アレ?」

 

 悠元が指差しをしつつも目線を向けた先の光景―――剛三と元継の手合わせというか、お互いに新陰流剣武術の秘術を使った状態での近接戦闘限定の戦い。秘術抜きだと間違いなく人殺しのレベルになる速さの体術の応酬が繰り広げられている。

 二人がこうなると、短くても30分はずっと戦い続けるだろうことは詩鶴も分かっていたため、短い溜息を洩らした後に悠元へ頼みごとをした。

 

「……悠元、千里さんを呼んできて。今の時間だと、台所で仕込みをしてるはずだから」

「それが最適解になるか……分かった」

 

 詩鶴が述べた人物は、剛三の孫の一人であり、元継の幼馴染にして婚約者。二人を止めるには打って付けの人物であるため、悠元は急いでその場を後にした。

 なお、その人物が来てどうなったのかと言うと、二人は喧嘩両成敗ということで1時間の滝行をする形となったのだった。

 

  ◇ ◇ ◇

 

 この5年で肉体的にはだいぶ強くなったと感じている……“大分”という表現で片付けていいのかは疑問を呈する部分もあるが、口に出したら負けのような気がした。

 CADの設計・開発も父が兵器のブローカーをしているお蔭で製品も手に入りやすく、一気に進んだ。その見返りという形で市販用CADの設計図を父経由でFLT(フォア・リーブス・テクノロジー)社に売った。かなりのまとまった金額になったらしく、父のご機嫌もいいようだ。

 

 矢車家の末っ子である侍郎にも梃入れをすることにした。原作では魔法資質が足りなくて護衛を外されたのなら、足してしまえばいいと。彼の魔法演算領域の一部が移動系らしき魔法に占有されていることは知っていたので、ならば、と彼をとある魔法の実験台に選んだ。

 この魔法は5年前にふとした発想で組みあがり、そこから改良を重ねた魔法。その効果は自分で検証して成功しているため問題はクリア済みだ。

 

―――系統外・精神構造干渉魔法[領域強化(リインフォース)

 

 この魔法は主に魔法演算領域のオーバーヒートの治療を目的としたものだが、それ以外の用途として無意識領域下における魔法演算領域の圧縮拡張および強度の上昇、肉体のリミッターに相当する部分の修復や肉体強度の修復・強化、想子体と呼ばれる情報体そのものの修復・強化といった総合的な治療の魔法として組み上げた。

 これは主に自身の自動自己修復術式を掛ける際に自分がオーバーヒートを避けるためのものでもあったが、先天的に魔法演算領域が魔法によって占有されている魔法師への対処という目的もある。……尤も、自分の場合はどれだけのことをすればオーバーヒートになり得るか検証もできないが。自爆攻撃なんて危険すぎてできないし。

 

 話を戻すが、侍郎の実験は成功。彼が本来持っている魔法を生かしたまま常人以上の魔法演算領域を得ることに成功したのは誰にも言っていない。侍郎が寝ている間に仕込んだので、知る人間は皆無だろう。それ以外にも鍛錬という名の魔法の実験を侍郎に向けて行った。別に彼をいじめるわけではなく、[万華鏡(カレイドスコープ)]の能力の幅を見るためのものだったのは秘密だ。

 無論、こちらが得るばかりでなく侍郎にもプラスとなるような訓練を重ねている。詩奈のこともあってか複雑な表情を向けられるのは相変わらずだが、詩奈は実の妹なので恋愛の対象外だ。それは侍郎自身も理解してくれている筈なのだが、時折睨まれるのは何故だ。

 

 そんなことを思いながら自室で今製作中の代物を弄っていると、ノックの音がしたので入室を促す。すると、姿を見せたのは長男である元治であった。

 目覚めてから数ヶ月後に今の父から魔法込みで脅され、自分が転生者だと明かした。その上で三矢家の家督と家業は元治に継がせてほしいと頼んだ。いくらチートじみた能力を得たとはいえ、転生して数ヶ月の時点でも実力は未知数としか言いようがなく、正直三矢家の家督とか家業の争いなんて疲れるだけだ、と思っていたからだ。

 その翌日、元治が父から聞いたらしく、自分の部屋に来て事情を聞かれた。流石に転生者のことは父と自分の秘密なので、そこをぼかした上で『自分は三男なので、どの道家を出ることになりますから』ということも含めつつ話した。

 そんな元治は父の仕事である小型兵器ブローカーの手伝いをし始めており、三矢の次期当主としての引継ぎも少しずつ始まっている。そんな彼だからこそ悠元の弄っているものがすぐに理解できた。

 

「失礼するよ。って、これは長距離用のCAD、というよりは射程を延ばすためのライフル型ブースターかな?」

「正解です。まあ、個人に最適化したCADのほうがいいんですけど……って、済みません元治兄さん」

「謝らなくてもいいよ。元々用件があって来たのは自分のほうだから、キリの良いところまで作業してていいよ」

 

 元治からそう断りを入れられたので、一息つくところで手を止めてから悠元は元治に向き直った。それを見た上で元治が話し始めた。

 

「急な話なんだけど、実は父から沖縄に出向くよう言われてしまってね」

「この暑い真夏の時期に沖縄ですか。何でまた?」

「観光ならまだ良かったんだけど……悠元は国防陸軍の真田中尉を知ってるよね? 以前うちにも来たし、悠元にも興味津々だった軍人さんのことは覚えてるかい?」

「ええ。視線が若干怖かったですが」

 

 真田(さなだ)繁留(しげる)中尉。国防陸軍に所属する軍人で、暗号の解読やCADをはじめとした魔法関連の兵装開発に長けている。三矢家で一度会ったことがあり、その際地下の作業室で組み上げ中だったストレージ換装タイプのデバイスを見て驚愕していた。何でも、同様のものを構想はしていたが、中々実現に至らずに四苦八苦していたところで目を付けられた形だ。

 陸軍の技術士官が何故離島の沖縄にいるのか(陸上戦が想定されない訳ではないが、離島においては空挺隊や海兵隊、海軍が主力として動くことが多い)と思ったが、彼の()()()()を考えれば、軍人魔法師が集まりやすい北海道か沖縄になるのは無理もない話だ。

 

 自分の場合は原作を知っているのと父が色んなデバイスを仕入れてくれたので、そこからの合わせ技もある。加えて自分の魔法で三矢家の地下(流石に屋敷の直下は拙かったので、広い庭の真下に来る形で生成)にCAD製作・調整室、演習場用の空間まで作ったせいで父が泡を吹いて倒れたこともあった。

 地下空間自体は外側にこの世界基準で頑丈な囲いを作った上で、その内部にある土を範囲指定して分解魔法で消し去った。その囲いや地下空間の壁や天井、床などの材料は転生特典の一つ―――[複製(コピー)]を使用して用意した。

 この特典の定義は“自身の五感のいずれかで認識できる無機物”なら対象に入るようだ。あれ? 使い方次第ではヤバいぞコレ。現代魔法はおろか『超能力』を超えて“無から有”を生み出すようなものだ。今更ながら世界観無視の特典って気づいた自分が情けない……もしもの時に使うぐらいで手を打っておこう。

 

 地下空間が完成した後、母である詩歩から「せめて、相談してからやりなさい」と説教を食らったのは言うまでもない。その時の謝罪は小学生ながら一番綺麗な土下座だったと思う。

 その後、CAD調整などの設備を購入してもらうことにした。他の兄弟姉妹も使うことになるので、買って損はないと判断してくれたようだ。購入先はFLT社……まあ、性能的に信頼できるからいいけど。

 これ以降、基本的に自室でやっていたCAD製作・調整は地下に持ち込み、ハード面の微調整や最終調整は自室でやるというスタンスに変わった。全部地下でやればいいとは思うだろうが、ここら辺は妹への配慮もあったりする。

 




『模倣』→『複製』に変更、定義を限定的に見直し。
この世界の魔法で地下空間生成って思ったより大変だと知る。

11/20 文章が長くなったため、分割しています。
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