「俺のヒーローアカデミア」はじまります!   作:ばうえもん

32 / 73
隣り合わせの炎上と青春 2時限目


『制服』


 

「横嶋さんが執事なら私はメイドでしょうか?」

 

急に何を言い出すんだ、この女

 

「う~ん、今回一時預かりなんで制服準備してないし。自分のヒーロースーツで問題無いわよ」

 

「女性用の制服は無いのですか?」

 

「忠雄くんの執事服は制服ってわけじゃなくて枝村サポートの製品テストを兼ねているのよ」

 

「ちょっと着たかったから残念です」

 

着たいんかい!!

 

「クラッシックタイプならありますよ」

 

「黒咲さん、弾兄ちゃんにこれ以上変な噂が立ったら困りますから止めて下さい」

 

「知ってたのかい(震え声)」

 

「だ、大丈夫、俺はちゃんとわかってるから」

 

 


 

隣り合わせの炎上と青春 2時限目

 


 

職場体験5日目、来るべき時が来た。

 

大物(ヴィラン)"ヒーロー殺し"ステインの過去をマスコミが穿り返す。

そしてステイン逮捕の立役者が2人、エンデヴァーとジェントルだ。

当然のマスコミは今まで無名で情報が全く無いジェントルの事を調べ出したのだ。その結果、朝から相澤先生の訪問を受けている。

 

まあ、あれだ、弾兄ちゃんは別に過去の事を隠していないからちょっと調べれば高校中退や事件の事に行きつく。それはもうマスコミは面白可笑しく報道したわけだ。

ステインを捕えようと多くのヒーローが保須市に居たわけだが、当時無名の弾兄ちゃんに掻っ攫われたわけだから面白くないと思う奴もいる。

噛みつくにはエンデヴァーは相手が悪すぎる。だが脛に傷持つジェントルならば……

テレビでは2流処のヒーローがインタビュー受けて好き勝手言ってるわけだ。テメーが当時保須市に居たことはわかってるぞ!

 

これでエンデヴァーへインタビューでもしてくれれば良かったのだが、マスコミは敢えて避けているようだな。

 

 

つーわけで生徒を守るべく相澤先生のご登場ってわけだ。

今回は初めから黒咲さんが同席していて昨日書かせた規約書を出して苦情をカットした。

 

ぐるりと俺へ視線を向けたわけだが、俺は昨日言ったよね。後悔するぞって

 

「横嶋、ブラドキングに聞いたがお前は知っていたんだな」

 

「ええ、それが何か?

 別にジェントルは自身の過去については隠していないので調べれば直ぐにわかる事ですよ。だからブラドキング先生もご存じです」

 

「何故言わなかった……」

 

「俺が揃えた資料が学校に有ったでしょうに、何故確認を怠ったのですか?」

 

「クソ、俺のミスか……」

 

項垂れる相澤先生、「軽い気持ちなら後悔するぞ」って言ったのになんでそこで意味を考えんかね。あれか、俺が絡むと冷静でいられない病気か?

 

そしてソファーの隅で縮こまっている榛葉、契約に日数に関する項目は意図的に設けてないから遠慮せずに好きにすればいいさ。

契約書を確認していた相澤先生も何時でも逃げ出せるように穴が設けて有るのに気付いたらしく黒咲さんを睨んでいる。そこは感謝する場面では?ねーか、相澤先生にしてみればそこまで見透かしていたのなら最初から教えろって感じだろうな。馬鹿が、受け入れ先の情報を仕入れるなんて基本だろうが!!ブラド先生が知っているからと自分はしていない時点で相手に失礼なんだよ!!

侮蔑の感情が顔に出ていたのだろう、俺の顔を見て今の自身感情が言い掛かりだと気付き、恥じ入るように黒咲さんに頭を下げた。

 

それまで放置気味だった榛葉がここで声を出した。

 

「横嶋さんは今の状況は平気なんですか?」

 

「そうだ、何故ブラドはこの事態を放置する?」

 

「この事務所に行くと報告した時点で俺は悪目立ちしていました。だから俺が此処に来てそれが原因でジェントルの事をマスコミが調べてこうなる可能性が有ると話しました」

「実際はジェントル本人が話題の人になってしまいましたけどね」

 

「知っていた事は、平気な理由にはなりません」

 

強い視線で此方を見据えてきた。イリュージョンさんを治療した時と同じだな、ただ問題は何の覚悟を決めた?

 

「約束だからな、弾兄ちゃんがヒーローでおれがサイドキックをやるって」

 

「昨日の、気迫を受け流したって嘘ですね」

 

おい、なんでここでそうなる?

 

「この職場体験、将来のビジョンが無い私は何となく行先を決めていました。それに対して横嶋さんは覚悟を決めて来た、私とは心構えから違ったんですね」

「あの日イリュージョンさんに言っていましたね、ジェントルさんは茨の道を往くって」

「だからヒーロー殺しが相手でも、ジェントルさんの隣に立つ覚悟があったから立ち向かえたんですね」

 

なんつーことを言いやがるんだ、この娘は…

 

「私も横嶋さんのように強くなりたいです。もう震えるだけで何も出来ない自分でいたくはありません。だから私もここがいいです。この事務所がいいです」

 

 

「ヤベッ、これが乙女ゲーのヒロイン力?俺攻略されてる!?

 これは相澤先生も堕とされるわけだ」

 

「まて、今のは聞き捨てならんぞ。人聞きの悪いことを言うな!!」

 

「だからいい加減乙女ゲーから離れて下さい!!

 確かに彼氏は欲しいですが逆ハーとかしません!!1人で充分です!!」

 

「私の問題だったハズなのに私が一番空気なのは何故だろうか?」

 

「彼氏は欲しいのね。青春ねえ~、忠雄くんにも春が来たみたい」

 

「ちっ、違いますから!尊敬はしていますが特にタイプの男性というわけではありませんから!!」

「とにかく、私はこのままこちらでお世話になります。なんだったらメイド服だって着ちゃいます!」

 

「いや、今度こそ弾兄ちゃんが社会的に死にかねないからメイド服は止めて下さい」

 

「えー、私は衣装に統一感が出ていいと思うけどなぁ。

 忠雄くんが気になる娘が居るなら増やしてもいいわよ。ほら、体育祭の準決勝で心配して通路から覗いていた娘達とか」

 

「ちげーから、ポニーは人懐っこいだけだし。取蔭は悪友だから」

 

「……」

 

言いたい事があるならなんか言えよ、榛葉

 

「ふ~っ、榛葉がそうしたいならのならこのままお世話になろう」

 

相澤先生が大きく息を吐き、兄ちゃん達に向き直った

 

「騒ぎ立てておいて申し訳ありませんが、このまま榛葉の事をよろしくお願いします」

 

深く、頭を下げて榛葉の件を再度お願いする。ほんと本気出した奴には親身に対応してくれる辺りはちゃんと先生だよな。

慌てて、一緒に頭を下げる榛葉はまぁ、年相応なんだろうか?

 

よく分からんがさっきは呑まれ掛けたので思わず誤魔化してしまったのだが、実は結構凄い奴なのかね?普段が軽くてなんか台無しなんだが……

しかし茶化したまんまってのは良くないかな?

確か偽精霊石振動子の組み込み実験で作った試作品が幾つか有ったと思うが……指輪か、杖の予備と考えるならアクセサリー系は間違いじゃないが……ええい、考え過ぎだ!!

 

「榛葉!!手を出せ」

 

名前を呼んで、こちらを向いたのを確認して指輪を渡す

 

「ほらよ、さっき茶化した詫びにそれやるよ」

 

手の上の指輪をきょとんとした表情で眺めたあと、徐に薬指に…

 

「ちげーよ!発動体の替わりだから人差し指にしろよ!!」

 

回路を組み込んでいるためお洒落とは無縁のゴツイ作りなのに何故薬指に!!

 

「すみません、男性からアクセサリーを頂いたのは初めてでしたので混乱してしまいました」

 

天然か!こっちも混乱したわ!!

 

「これも凄いですね、私の杖よりいいです!」

 

によによしながら指先を光らせる魔法?を使う榛葉、結構な美少女なのに台無しである。

 

このまま残り日程を何事も無く過ごせればいいんだが問題は何一つ解決していない以上は無理だろうな。

 

 


<UA 1A


スプリング

[B組の男の子から指輪のプレゼント❤]

 

グレープ

[ギリッ]

 

サンダー

[ギリッ]

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。