「俺のヒーローアカデミア」はじまります! 作:ばうえもん
雄英高校受験日・実技試験会場
その日の俺は調子に乗っていた。ぶっちゃけ雑魚狩りで蹴り砕きまくって勢い付いていた俺は「俺TUEEEEE!!」と0Pロボに相手に突撃してライダーキック張りの飛び蹴りを入れたのだ!
だがライダーがデカブツと戦う時はだいたいクライマックスだから仲間や先輩ライダーとの共闘が多い、つまりは複数で挑むのが勝利の法則だな。
対して俺はただ一人、0Pロボの質量が生み出す運動エネルギーとそれを支える装甲の前にあっさり弾かれた
その時無様に落下した俺を受け止めてくれたナイスガイが宍田だ。
同じく突撃した俺を心配して引き返して来た鉄哲と3人で0Pロボに挑んだ。その時のあいつらは0Pロボに突撃した俺を見て自分がヒーローを目指している事を思い出せたと言っていたが、俺からすれば裏を知っていて挑んだに過ぎない。だから純粋にヒーローとして動けるこいつらの事を俺は尊敬している。
雑魚と違い耐電処理をされていた為に0Pロボ対策に準備していた電子式神を進入させられず手詰まりかと思えたが、巨体をメンテナスするためには入口があるハズとの宍田の言葉で周囲を走り回る。
発見したメンテナンスハッチへ目掛けて宍田が鉄哲をぶん投げて金属化した鉄哲がハッチを破壊、そこへ宍田の協力でジャンプした俺が進入して電子式神を送り込んで停止させた。
試験そっちのけでバカな事をと周囲から笑われていたが2人は満足そうだった。そりゃそうだ、笑った奴らは全然笑えていなかったからな、笑った本人もどちらがヒーローか気付いていたんだろうさ。
試験終了後に近くのファミレスで軽く打ち上げをして(宍田はこういうのは初めてだと嬉しそうだった)、4月に雄英でって連絡先は交換せずに別れた。
それは原作がどうこうじゃなくて、こんなスゲー奴らが落ちるハズは無いって思ったからだ。
彼氏彼女の自乗 3時限目
『雄英の横嶋君が同級生の女の娘3人とデートしてた』 『制服でランジェリーショップに誘われて流石の横嶋君も困ってた』 『外国の娘かな?文化の違いか平然と下着のプレゼントをおねだりしてた』
『女の子達に結構良いの買わされてた。女子高生には少し大人っぽくないかってブツを、「彼氏からプレゼントですか、羨ましいですね、彼氏が喜びそうなモノが有りますよ」って笑顔で畳み掛ける店員の手並みがエグイ』 『「彼氏じゃありません」と言いつつ満更でもない様子に額に井桁を浮かべた店員さんの「高校生のクセに彼氏連れでインナー見にくんじゃねぇ!」って心の声が聞こえそうだった』 『女性のオシャレにはお金がかかる、理解がある横嶋君、彼氏に欲しい。それはそうと3人分って実は結構お金持ち?』
『お巡りさん!ここに |
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「だそうです。私だって勉強頑張ってます!ご褒美に私のランジェリーも見立てて下さい!!」
事務所に到着早々にスマホ片手の榛葉の戯言で迎えられた
先に到着して愛美さんに勉強を見てもらっていたらしい。山積みの医学書を見ると別に悪い事をしたわけじゃないが妙な罪悪感がががが、おかげで買い物の約束をさせられてしまった。
「私達は2人で店に入れるようにちゃんと着換えて行きましょうね」
俺は顔が割れてるからまた晒されるオチしか見えんのだが。昨日の今日で別の女連れとか今度こそ炎上する未来しか見えん
「忠雄君は……随分とモテるんだね」
何故か微妙に引き気味の兄ちゃん、ボソッと「やはり大珠さんの息子さんか」ってをおおいいい!いくら弾兄ちゃんでも言っていい事と悪い事が
「弾兄ちゃん!違うから」
「いや、流石に私でも分かるぞ!その気も無い相手と下着のような性を意識させる買い物はしないだろう」
「ジェントル、今のはデリカシーに欠けるわよ」
そうだよ、愛美さんもっと言ってくれ!
「それにしても由利子さんになんて報告したものか」
絶望した!ホームのハズなのにアウェイな現状に絶望した!
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仕切り直すようにコホンと咳払いをして愛美さんが昨日の事について言及してきた
「さて、亜里沙ちゃんからも話しを聞いたけど君はナニをしているのかなあ?」
「エンデヴァーさんから丁寧な御礼の言葉を頂いたのだが、なんでも息子さんと一緒に訪ねたそうだね。『時間があったので息子共々軽く稽古を付けた。少々熱が入リ過ぎて怪我をさせてしまった。もし何か問題が起きたら連絡して欲しい』だそうだ」
「ジェントルったら焼きもちを焼いてるのよ、忠雄くんが自分を頼ってくれないって」
「ラブラバくん!」
「ふふっ、ごめんなさいね。
今日は忠雄くんは泊まって行きなさい。2人で良く話し合うといいわ」
(弾兄ちゃんの尊い犠牲で)上手く誤魔化してくれたが本題は俺の精神状態だろうからここで話すわけにはいかんと。ほんと、この人には頭が上がらん
そしてクルリと女子ズに向き直り
「ごめんなさいね、お客様をほったらかしにしてしまって」
「いいえ、急な訪問にも拘らずお迎えくださり有難うございます」
流石に塩崎はそつが無いな、どこぞの榛葉とは大違いだ。
「どうぞお掛けになって」
続けて席を勧めてもてなしの準備に入る。
この辺りの機微は俺や兄ちゃんじゃこうは行かない。兄ちゃんも自覚があるのか苦笑いだ
しかしなんだろうか、見た目小学生なのにこの包容力というか姉力?
場を完全に支配していてポニー達も外見から侮る様子は無い。つーか塩崎に至ってはなんか感心したような
「なぁに?忠雄君ったらじっと見て。私じゃなくて彼女達の方を向きなさいな」
「ちげーし、手伝い要らなそうだなって考えただけだよ。それとこれお茶菓子な」
元々事務所に来るつもりだったから買っておいたお菓子を渡して誤魔化すが、お見通しって視線で返された
でだ、こういう場での話はまず共通の話題。つまりは俺が生贄の羊になるわけだ。特に愛美さんには過去の失態の数々を知られているから大盛り上がり。いっそ殺せ
コイツらは弾兄ちゃんに合い来たんじゃなかったっけ?と疑問を乗せた視線を向けるも、榛葉に続いて塩崎達もすっかり愛美さんのシンパに成り果てた。あ~、これはお袋の手口だわ
そうして塩崎達が油断した所で愛美さんが本題に入った
「それにしても往来で余りはしゃぐのは感心出来ないかな」
ある程度話をして安心感を与えて信頼を得た所で軽く注意、なんて手並みだよっ
「忠雄君が元気が無いから忠雄君を巻き込んでワザと騒いだんでしょ?」
「ウェっ!」
注意と見せかけて急に俺の名前を出されたので変な声が出た。じゃなくてなんだって?
「ホント忠雄君はダメダメね、隠してるつもりみたいだけど全然隠しきれていないわよ」
うげっと思いつつ3人を見るとバツの悪そうな取蔭にポニー、塩崎は……巻き込まれただけか?
そーすっと、最近の俺はクラスメイト達に気を使われていたわけか。思い返せば最近妙に賑やかだったな
「あんまり女の子に心配かけちゃ駄目よ」
「精進します」
ほんともう情けなくて頭をさげるしかない俺
そして弾兄ちゃんは順調に女子ズの好感度を稼ぎ味方に付ける愛美さんの手並みに戦慄していた
3人にも礼を言うと。取蔭と塩崎は下着を買って貰えたから良いとのお返事
「次はタダオが選んでヨ」
「それは勘弁してください」
その後はジェントルを中心にヒーロー活動の話を少ししてお開き。女性陣は愛美さんが呼んだタクシーで帰宅していった
そして3人になったところでここ数日考えていた事を2人に話した。エンデヴァーさんに会いに行ったのもお礼よりも現状の不満をぶつけに行ったようなもので、エンデヴァーさんはそんな子供の癇癪に付き合ってくれたと思う。これはもうファンになるしかないとか……、あっ、俺のナンバーワンヒーローはジェントルですよ!ホントだよ!!
『加速の世界3』
「今日の実習は中間試験前なので軽くチーム戦を行おうと思う」
「ルールは簡単、
・7人3チームに分かれての総当たり戦
・各チームに一本与えられた旗を死守しつつ相手チーム旗を奪取する事
・相手チームへの妨害の為の攻撃はOKだが戦闘結果による撃破判定はしない。一時的に行動不能になっても復帰できれば問題は無いとする。
・試合時間はブリーフィング5分の試合15分。時間以内に決着が付かない場合は引き分け
位で考えてある。今回は試験前だからあくまで怪我しないように軽くだよ」
「となると一見機動力が在る奴が主軸に見えるが攻守供にカギを握るのは妨害系か?」
「ちっ、全員伸しちまえば問題ないだろうがよ」
「こらこら、確かに相手チームを行動不能に出来れば勝利条件を満たしたように思えるが勘違いはいけない。相手を倒しても目的を達成出来ない事もあると視野に入れてくれたまえ」
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「ふむ、向こうのチームは爆豪君、耳郎君、瀬呂君、轟君、切島君、芦戸君、蛙吹君か」
「バランスは取れていますね」
「しかも攻撃力が高いメンバーが多いな。極力戦闘は避けたいが範囲持ちの轟君がどう動くかで変わるな」
「下手に陣地を作ると範囲で全滅かよ、動き回るしかないじゃないか」
「障子さんの索敵結果次第でしょうが、始まるまで分からない事で悩むよりは動き回ると動かないの両方のパターンを大雑把に決めておきましょう」
「そこで飯田さんと葉隠さん、お二人にオフェンスをお願いしたいのですがよろしいでしょうか」
「オッケー!任せてよ」
「精一杯努めさせていただく」
「飯田さん、昨日も何か横嶋さんがやらかしたそうですね」
打ち合わせの間は特に意見を述べなかった榛葉君が話しかけてきたのだが、昨日の事が気になるようだ
「ああ、その件については彼には迷惑をかけた」
「収穫あったんですよね、期待していますよ」
「任せてくれたまえ」
横嶋君の事かと思ったが俺の勘違いで彼女なりの激励だったらしい。これは無様はさらせんな
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障子君が索敵した相手チームの場所目指して駆けてゆく
「前方から爆豪君が接近!!」」
隣を並走する葉隠君から警告があった、彼の移動は爆発音を伴うから此処に居る全員が気付いているが
「では手筈道理に」
「「任せて!」」
八百万君の読み通りに爆豪君が先行して来た。彼の性格もあるが他のメンバーとの兼ね合いを考えると攻めに当てるのが妥当だろう。彼の爆発は耳郎君の探知を邪魔するからな
だからこそ敢えて彼と戦闘をして彼を敵チームの位置まで引っ張っていかなければならない。八百万君にしてはなかなか大胆な作戦を考えたものだ。
心を細く鋭く、されど世界を拒絶する事なく。自身と周りを把握し、自然と次に動く先が分かる極限の集中状態。これが横嶋君が俺に伝えようとした俺の最速を導き出す力
「死ねや!クソメガネッ!!」
爆豪君がこちらに向けて爆発を撃ってきたので爆発の下へ姿勢を低くして飛び込み、ひざを抱え地面スレスレで空中を前転しながら彼の目前へ、一気に体を伸ばして爆豪君の胴へ両足裏蹴り
加速が十分に乗っていたので上手く吹っ飛ばす事が出来た。とにかく威力よりも派手な攻撃の方が挑発になると榛葉君の言葉から自分なりにやってみたがどうだろうか?
正直ヒーローとしてどうかと思える形相で此方に迫る爆豪君を上手く躱しつつ敵陣地へ突入出来た。瀬呂君と芦戸君の妨害もだが轟君の範囲攻撃は脅威だ。だが味方を巻き込まないように加減をしている為に今の俺なら回避が可能だ。
なるほど、爆豪君の存在が耳郎君の探知だけでなく轟君の範囲攻撃を封じる策にもなっていたのか。
「まて!向こうのチームには葉隠が居る!このタイミングで飯田だけのハズがねぇ!!」
「ごめん!爆発の音で探知でき無い!!ちょっと爆豪止まって!!」
「うるせぇ!!さっさとぶっ殺しちまえばいいんだろうが!!お前らこそ俺の邪魔すんな!!
おい半分野郎、旗を氷で覆っちまえ!!手前らこそ頭を使えや!!」
「それだ!!轟っ頼むぜ!!」
「ああ、わかった。これでいいか?」
「ぴゃ」
「よし、これなら時間稼ぎになるから……おい、ちょと氷見ろ腕の形に氷ついてるぞ」
「うう、見つかっちゃったか。旗を凍らせるなんてずるいよ」
「うへぇ、ギリギリだった。切島ナイス」
「流石は八百万さん、ここ迄読み通りですね。
「なっ!動けねぇ」
「榛葉!?いったいいつの間に!!」
「葉隠さんと一緒に空から来ました。あっ轟くんと切島くんは3柱で念入りに縛ったので無駄ですよ」
「私捕まっただけ、何しに来たんだろ」
「囮でしょうか?葉隠さんはこの手の作戦では存在するだけで相手を警戒させて行動を縛りますからね。発見した瞬間に皆さんの気が緩んで隙きだらけでした」
「ちょっとまって下さいね、直ぐ助けますから。ん~、この氷ちょと硬いですね、では…横嶋さん直伝…『螺旋っ丸ンンッッ!!!』」
「ぎゃ~!!破片が飛んでくる!!」
「イタ!冷たい」
「おい、削られた氷を被って梅雨ちゃんがダメ-ジ受けてっぞ」
「轟ちゃん、あっためて」
「わりい、動けないから近くに行けねぇ」
「大惨事ですね」
「「「誰のせいだ!!」」」
「どうやら、勝負あったようだな」
終了の合図が有ったので相手チームの旗の元に向かうと榛葉君が普段と違うにょろ〜んとした画風で惚けていた。
「何が遭ったんだい?」
「ちょっと強引に氷を砕いたらこのざまです」
「なるほど、だが標的を氷で覆って防御していたのならそれに関したダメージで文句を言うのは筋違いだな」
「なんでもいいからこれ開放して、冬眠しちゃう」
・
・
「爆豪君が酷い形相ですね。何もなければいいのですが」
彼もクラスメイトなのであまり悪く言いたくはないが、確かに不安になる様子だ。
自身も間違いを犯した身、ヒーローを目指す雄英生だからといって、間違えないわけではない。
彼の為に何か出来ないか考えはするが、向こうに歩み寄る気が無い以上は難しいだろう