「俺のヒーローアカデミア」はじまります!   作:ばうえもん

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【跳躍だから】ぼくたちは(保健体育の)勉強ができない!【弾倉なら袋綴じ】


 

『時間が足りない』

 

深夜工房での作業中に助手を務めてくれていた開発力(笑)持ちのYOKOSHIMAが呻くように言った。

 

「ちと欲張り過ぎたな、一先ず完成させるのを優先して内部の機構は後回しにするか?」

 

『何処を削っても半端な物にしかならんぞ』

 

だよなぁ

 

『では何時もの会議だ。安心しろ、既に対策は考えてあるので細部を詰めるだけだ』

 

俺の"とら"の事なのに俺そっちのけだな

 

 


[第13回 YOKOSHIMA会議]


 

『えー、本日2回目の会議ですが始める前に特別ゲストとして長飛丸さんにお越し頂きました。拍手!!』

 

「忠雄の中になんで忠雄が居るんだ?多重人格ってやつか?」

 

「大体合ってる」

 

破壊されたものの霊核を無事回収された「とら」はその後暫くは仮の体で過ごし、愛美さんからコンピュータ関係の勉強を教わったのを機に電子式神「字伏」を率いる統率体「長飛丸」へと転向した。

モデルと違って群れる事に抵抗が無いのは産まれたばかりで素直な為だろうか。

ただネットの海を漂う事で知識を得て成長した為かモデルと違って現代に適応した反面、ネットスラングを使う等の駄目な成長をしやがった。

 

『…といった問題解決の為に先送りにしていた遺産の回収を行う』

 

回想にふけっていたらとんでもない発言が飛び出した。横島が欲をかいて失敗するのはお約束なので出来れば放置して置きたかったんだけどなぁ、確かに施設が生きていれば一気に問題解決するから魅力的な案ではあるのだが。

 

国内やアジア圏の霊遺物は大体この世界の俺の前世と思われる陰陽師の高島が回収しているが手が出なかった場所もあり、そのうち何ヶ所かが遺産の場所と重なり合う。今の俺より確実に高みにあった高島が手を出せなかった場所、果たして今の俺で対応出来るのか?

 

 

南米ナウ

先ずは国内という事で嫁姑島に行ったら普通に施設に入れた。セキュリティガバガバかよ!

破棄された施設かと思いきや究極の魔体が残っていました。処分しとけや

しっかしこの世界はどういう流れだったんだ?

普通に勝利したから魔体が残ってんだろうが、南極の塔が健在かどうかでもう少し詳しく分かるが確かめるのも怖いので辞めとくか。

魔体については使うわけにもいかんので資材として回収したがもっとヤバイモノを発見した。エネルギー結晶のなり損ないのような粉末、厳密には極小の結晶なんだそうだ。

どうやらメフィストが結晶ガメた後もシステムは動き続けて残ったエネルギーで出来た物らしい。

あの紫マッチョは何気に隙あるよな、侵入出来たのもYOKOSHIMAズが持つ「ポチ」のアカウントが有効だったお陰らしいが放置してたのか?

施設を掌握した所で俺の部屋と転移装置で繋いだら本命の南米基地へ、ちなみに移動は縮地を習った。禹歩面倒いって思ったら追加で文珠と併用して地脈に(乗)る事で儀式を省略する方法を習った。(転)(移)と違って制限は有るがお得だな。

こっちも普通に生きていて、更に充実した設備と資材が手に入ったのだった。

 

『よっしゃ、マコラの霊基少し貰って予備のクローンボディ作ろうぜ!!』

 

「なんでもいいけど俺と同じ顔なんだからナンパとかすんなよ」

 

『止めないんだな』

 

「ぶっちゃけアンタらがその気なら俺の体だって乗取れるだろうが」

 

『ペルソナ相手だから元ネタ的に不安なのは分かるが、俺達の場合は一蓮托生なんだから安心しろ』

 

『育成ポッドあるし長飛丸の方もいっそ完全霊体にするか?多分5000マイトくらいの霊圧になるぞ!』

 

5000ってどんだけだよ、俺はまだ50にも届いてないってのに

 

「ワシの体で遊ぶんじゃねー!!」

 

「材料は見直すけど予定通り機械式のままで行くから、遊びたいなら逆天号でも作れよ」

 

『結晶手に入ったしもちろん作るさ!ただしパワーアップしたDIE逆天號だぜ!!』

 

『素体の虫取り行くぞ!ついでにゼクター作ろうぜ!終末迎えた未来でカオスが作ったからデータあるぜ!良かったな、憧れのライダーデビュー出来るぞ』

 

一連の会話は全て俺の脳内である。煩いったらありゃしない。

そしてライダーは非常に魅力的だが止める、つーか「草野飛翔」ってスレ島枠だよな?えらい軽くね?

 

『俺じゃない、その手のデータ自体はお前の中に在るから他の奴でも見れる。お前には自由に引き出せないが俺達なら使えるモノはまだまだあるぞ』

 

「スペルマウス乙!」

 

コネリーモードかよ!いやペルソナに制御渡すとまんまだが…あっ、无島さんも居るんすね。獣魔術って俺でも使用できます?コスパ悪いから連発すると衰弱死?やめときます

なんかYOKOSHIMAがちょこちょこ増えてる気が、初回の時には未来系は居なかったもんな。

なんにしろ超加速対クロックアップはやりたかったがハメにヒロアカ×ライダー多過ぎだからパスな。

メタ発言は置いておいてそもそも超加速使う相手が出た場合はメドーサ級の神族、仮に速度で対抗出来ても霊圧が違いすぎてダメージが一切通らない事が予測できる。普通に詰みだな。

 

『今のお前でも中級神魔族に対抗出来るヤバイ術式が有るから教えてやる。俺らでも文珠4個使うが今のお前なら2文字文珠が有るから出力の問題もないハズだ』

 

YOKOSHIMAは俺の考えが読めるのに俺からはYOKOSHIMAの考えが読めんのはホントにズルい、そしてYOKOSHIMAがヤバイとか正直怖いが教えてくれるのなら有難く

 

『ただ現物見てる俺らなら感覚で再現出来るが、見た事が無いお前の場合は術式を理解して貰わんといかんのがネックかな。術式を渡すから小文珠くれ』

 

つーわけでYOKOSHIMAは渡した劣化文珠に術(式)を刻んで俺に使用したのだが……「これ…マジ?」

 

『大マジだ。威力は保証済みだから』

 

確かにそれはGS原作でも屈指の高威力の攻撃だった。試しに試射したところ魔体の装甲を貫通したのはビビった

 

『いや、お前…、普通この規模の術を収束させるか!?俺の方が驚いたわ!!』

 

YOKOSHIMAも驚く威力だったらしい。これなら劣化文珠でも行けそうだな、寧ろ手加減の意味でもそちらでやるべきか?

 

『お前…、実は術者としてはかなり優秀なんじゃね……』

 

何時もは俺がYOKOSHIMA達に振り回されるのだが、珍しくYOKOSHIMAの方が疲れた様な声色でボヤいたのが印象的な夜だった

 

 


 

【跳躍だから】ぼくたちは(保健体育の)勉強ができない!【弾倉なら袋綴じ】

 


 

「う~ん」

 

「何を唸ってやがる、飯の時くらい考え事は置いておけ」

 

「悪かった、飯が不味くなるよな」

 

「何を悩みデスか?」

 

食事中に考え込んでいたら唸っていたようだ。隣の鉄哲と向かいのポニーに心配された

 

「いや昨日な、夢で昔の事思い出したんだが…あー、ヤメヤメ飯が不味くなる話題だから辞めとくわ」

 

「いや、そこで止めたら逆に気になるだろーが」

 

「じゃあ話すけど引かんでくれよ」

「昨日取蔭と雑談で高校来るまで親しい女子が居なかったって…あっ、やっぱ辞めとくか?誰とは言わんが刺さった奴らが居るし」

 

具体的には黒いのとか常識人という名の地味枠とかな

 

「いや、続けてくれ」

 

「何故に聞きたがるか分からんが、経緯は省くが小中学校と勉強と修行漬けでな、端的に言えば付き合いが悪い奴だったんだ」

 

「横嶋がねぇ、修行漬けは分かるが付き合い悪いって今と真逆で想像つかんな」

 

「俺の頭じゃそんくらいじゃなきゃ雄英に受からん。それでだ、付き合いの悪い俺は男子からも浮いていてだな、寧ろ女子の方が話す機会が多かったかもしれん」

 

「自慢か!!自慢なのか!!」

 

なんつーか回原達四天王はツッコミ担当だよな。後コイツの方こそ変なクセが無いぶん普通にモテそうなんだが

 

「いや、ちげーだろ」

 

「この話題は切なくなるからよそうよ」

 

名誉の為に名を伏せるが女子にまで飛び火したか

 

「まあ、昔の俺は余裕が無かったって話しだ。皆には感謝してるよ」

 

「…何かグッドな話しにしてるけど怪しいね」

 

「雄英に合格したのですから成績は良かったのではないですか?」

 

ポニーが怖い、オマケに以前はこんな話題には乗ってこなかった塩崎まで絡んでくるし

 

「まあ、結果出さなきゃ親父もお袋も雄英受験の許可なんかくれんからな」

 

「アンタ、実はモテてたんじゃない?」

 

ジト目でぼそりと取蔭=サン、まだ怒ってらっしゃいますか!?

 

「実はそんな気がして来たんだよ、勿体無い事をしたんじゃ無いかと」

 

「結局自慢じゃねーか、いや、そういえば俺もなんか覚えが…」

 

「「「「「「……」」」」」」

 

泡瀬の呟きから考え込む一同、雄英受かるお前ら普通にエリートだからね、各中学の上位だよ!?

 

「やっぱ程度の差は有っても思い当たる奴も居るよな。だから違う意味でも切なくなるから辞めたんだよ」

 

「キツかったよな、受験は。昨日久しぶりに猛勉強して思い出したわ。つーわけで取蔭様、今日も頼みます」

 

「…いいけど、変な事したら噛むからね」

 

「懲りたからもうしない。取蔭の歯は鋭いから痛いし」

 

「アイツ何をしやがった!?」

「噛むって何処を!!」

「そりゃナニじゃね」

「それセクハラだよ」

「男子サイテー」

「飛び火した!!」

「歯を立てるのはNGネ」

 

「そこのコメリカン自重しろ!!」

 

そして失言に気付いた取蔭が顔を赤らめている。最近隙があるな、YOKOSHIMAズのせいで意識しちまう

 

 

「おや、飯田君じゃないか、席無いのかい?空いてるよ」

 

俺の隣で我関せずを貫いていた庄田が空気を換える為か通り掛かった飯田に声を掛けた

 

「3人だが良いだろうか?」

 

「いつメンだね、皆良いよな」

 

「いつめん?」

「何時ものメンバーの略だよ」「ありがとう。うむ、いつメンだ」

 

飯田に「いつメン」の意味を説明するは麗日と緑谷。こいつら仲良いよな

 

「おう、座れ座れ」

 

「ありがとう、お邪魔する。それで随分と盛り上がっていたようだがお邪魔じゃ無かったかい?」

 

「別にな、横嶋がボッチだったって話題だから」

 

「それで盛り上がれるのかい!?」

 

堅物に見せかけてこういう所でオーバーリアクションをしてくれる飯田はかなり面白い

 

「あー、俺の頭じゃ生活を勉強と修行に全振りして漸く合格圏内だって話しだよ。お陰で付き合い悪い奴だったってな。灰色の青春をち~とばかり後悔している」

 

「さらりと訓練でなく修行が入るのがなんだが苦労が実って何よりだ」

 

「それで試験勉強でまた大変だって話してた」

 

「ふむ、授業をしっかり受ければ大丈夫じゃないかい?」

 

「世の中にはそれだけでは付いて行けない人間が居てだな、そんな一人の俺は推薦入学の優秀なクラスメイトに頼み込んで居たところだよ」

 

「なるほど、A組も八百万君が先生役を頼まれて張り切っているな」

 

「期末と違って座学だけだから暫らくは自主練減らして勉強の比率を上げるべきかね」

 

「普段から自主練をしているんですか?」

 

との発言は麗日嬢、流石に昼食初参加の2人は硬いな。むしろ直ぐに馴染んだ飯田と榛葉のコミュ力が羨ましい

 

「普段からやらなきゃ意味が無い。それを言えば勉強もそうなのが耳に痛い所だな」

 

俺の返しに苦笑いの緑谷と麗日嬢。いや緑谷の場合は鍛錬的意味で笑う所じゃねーよ

 

「横嶋ってそんな成績悪かったっけ?」

 

「現国とか地歴公民が駄目かな」

 

「文系駄目なんだな。外国語は大丈夫なのか?」

 

「会話と読み書きなら結構行ける。ただ試験問題となると別なんだがな」

 

左右の男共と話していたら塩崎が質問してきた

 

「文系苦手なのに言語に関しては問題ないんですか?」

 

「別に得意ってわけじゃないけど技術書とか読もうと思うとな」

 

「技術書ですか?いったい何の本ですか?」

 

「個性の関係でな、コンピュータとかも扱うんだよ」

 

「そういや入試で0Pロボ停止させたな」

 

「あのサイズの物体が転倒すれば被害が出かねんからな、停止させるのが一番だ」

 

「お前最初は跳び蹴り入れてなかったか?」

 

鉄哲め、よけいな事を

 

「ぶっちゃけ調子に乗ってました。よく考えたらあの巨体を支える装甲が俺の蹴り如きで穴が開くわけがなかった」

 

君も戦ったのかと感心する飯田の後ろで得意げな麗日嬢と対照的なのが顔を青くする緑谷。あいつ破壊したんだっけ?あの様子じゃ被害とか考えてなかったな

 

「一応勝算有りきだったんだがな」

 

「雑魚と違って「耐電処理してある」って焦ってる奴が居たな」

 

「うっせ、そしてあの時はフォローしてくれてありがとうございます」

 

鉄哲に文句を言いつつ頭を下げる俺を微妙な目で見つつ緑谷が質問してきた

 

「横嶋君は電気も扱えるんだ。それで上鳴君の電撃を浴びても平気だったんだ」

 

「確かに使えるがあの時は同属性で耐性を得たのではなく相剋属性の金行の力で防いだ。その辺りの理屈は修めている術の形式で色々と変わるから詳しい説明はパスな」

 

緑谷が色々と知りたいという表情をしつつも特に聞いてはこなかった。昨日の出来事で我慢を覚えたようでなによりだ。

 

「それでは入試の時はどうしたんですか?」

 

替わりに塩崎が妙に食いついてくるが、この際だからいっそ見せるか?

…正直言うと「とら」のボディが完成間近でテンションが上がって見せびらかしたいだけなのだが……ここじゃ人目があるから駄目だな

 

「0Pロボのメンテナンスハッチ内にある回線から侵入してコントロールを奪い停止させた」

 

「そこでコンピュータが出てくるわけですか。貴方はいったいどれほど手を広げているのですか?」

 

「流石に最近はやりたい事に対して時間が足らなくて困ってる。1日が48時間くらい欲しいわ」

 

「お前ちょこちょこスマホ弄ってるよな。ゲームとか意外と時間食うから辞めたら」

 

「あー(マネー)ゲームか、最近は余裕出来てきたから辞めるかな。でも普段からやってないと感が鈍るというか」

 

「だからそういうのが時間食う理由だって」

 

渋る俺に緑谷と麗日がなんとも言えない視線を向けるが無視無視

 

「泡瀬さん、タダオのゲームは頭に「マネー」がツクヨ」

 

見かねたポニーが口を挟んできた

 

「はっ?」

 

「知らなかった?横嶋は株とかやって今から将来の資金作ってるよ」

 

円場には話したっけ。俺が上映会の時にデータじゃなくて態々嵩張る映像メディアのボックスで持ち込むから金持ちだなって聞かれたんだよな

 

「最初は独立資金のつもりだったんだけど、今はジェントルにお世話になる予定だからいっそ辞めて他の事にまわすか」

 

つーかなんか周囲がざわついてるな。あと

 

「麗日嬢、額の皺がうららかじゃないぞ。なんぞ小金持ちに恨みでもあるんかい?」

 

「すみません。今の段階から資金を準備してると聞くと節約だけで満足している自分は何をやってるのかと」

 

「いやいや、横嶋が異常なだけだから、学生時代から稼ぎまくってるなんて普通はないからさ」

 

取蔭さんは容赦無いっすね

 

「自分でこう言うと嫌味になるが家は親がその辺の専門家だから英才教育を受けてる。株とか素人が手を出すと普通は損するからおかしな事を考えない方がいいよ」

 

「う~、わかりますが実際に成功している話を聞くと……」

 

「俺みたいな学校の勉強で四苦八苦しているぼんくらそうな奴が出来るなら自分にも出来るって思うのかい?」

 

「そっ、そんな事は考えていませんから」

 

「だったらいいよ、これは普段やってる勉強とは違う才能だから」

 

とは言ったものの考え込んでるな。飯田や緑谷も理由を知るのか心配そうだ

 

「なんか試験前におかしな空気になったな」

 

「泡瀬さんが余計な事をおっしゃるから」

 

「俺のせい!?あー、いや、なんかスマン」

 

気分転換が必要かね、どーすっかなってふとこちらを注視する集団が目に付いたのでナンパを決行する

額に手を当てて人差し指で触角っぽいジェスチャーをして手招き。えっ私って感じで目を見開いた彼女を先頭にA組メンバーがやってきたので席を立ち出迎える

都合がいい事に喧嘩でも始まるのかって周囲の人間が距離を置いてスペースが出来た。彼女の正面に立ち音量を上げたスマホを2人の間の宙に浮かせて音楽に合わせて適当にステップを踏み切りがいい所で切り上げ大げさなジェスチャーで彼女を煽る。ここまで来れば触角の彼女、芦戸嬢も理由は分からないなりに乗ってくれた。クソッ!俺よりずっと派手でカッコよく決めてまだまだねって感じ煽り返してきた。ちっ、オーディエンスは彼女寄りだな。まあ周囲の関心は掴んでくれたのでこれでいい

 

「やるじゃねーか」

 

「ふっふ~ん、リズム感はいいけどまだまだだね」

 

「言ったな。それじゃあ今週の土曜日にB組で借りてる訓練施設でダンス対決だ!!試験前だからって逃げんじゃねーぜ」

 

「いいよぉ、受けてたつよぉ」

 

「んじゃクラス対抗な、全員は流石に無理だろうから5対5くらいか?あっ、そちらの1人はハンデで緑谷で」

 

「ぶっ、いきなりハンデつきって」

 

「いいだろう。緑谷君なら大丈夫だ」

 

「飯田君!」「ちょっと飯田、勝手に…」

 

流石は飯田、俺の考えまでは分からなくてもクラス間の交流に利用する気だな。だが甘い、俺はその先を行く!!

 

「んじゃ、勝敗はオーディエンスを盛り上げた方が勝ちって事で」

「そんなわけだからヒーロー科以外の人間も見に来てくれ!!なんなら飛び入りも歓迎するぞ!!」

 

芦戸嬢のキレッキレのダンスのお陰でそれなりに盛り上がったからな、他の科の人間も乗り気のようだ。さて残る問題は俺の後ろで鶏冠おったててるプレゼント・マイクの存在だ。あれだけ盛り上がったオーディエンスが潮が引くように散っていくぜ

 

この後俺はプレゼント・マイクに引きずられて食堂を後にするのだった。

 

 


[第14回 YOKOSHIMA会議]


 

『さて、昨夜に続いて遺産関連の会議を行う』

 

『何事もなく無事設備と資材を手に入れる事が出来た。時間停止で維持までして置いて放置とは正直罠を疑うがその様子もない。単に人間に封印を破れるわけがないと考えたか、完全に世界の行き来が出来ないので放置されたかのどちらかと予想している』

 

ぶっちゃけ俺らが入れたのも中の人達(YOKOSHIMAズ)が元々関係者だったからって身も蓋も無い理由である。それでも入れない場所もあったが考えが有るから主導権を渡せってんで交代したら文珠でYOKOSHIMAズが持つアシュタロス関連の記憶を(再/現)してから(摸)(倣)したのにはまいった。ほんと裏に引っ込んで守られてなけりゃ廃人になりかねんぞ。

つーかあんな化け物に娘さんを嫁に下さい(意訳)と立ち向かった横島をマジ尊敬するわ。俺じゃ目の前に立つ事すら出来んぞ。

 

『優先順位を決めよう、先ずは兵鬼関連の施設で長飛丸と俺達のボディを並行して製作する。先ずは人手を増やさんと話にならんかな』

 

『テストがてらマコラの霊基を少し貰って俺達の簡易ボディを3体作ってみたが問題なさそうなので本格的に取り掛かろうと思う。横嶋に設備を扱う為の助手1名で長飛丸を、残りで追加ボディを作ろう』

 

「もう出来たんかい」

 

『飽くまでテスト用の簡易式神だからな。それで人手に余裕が出来たらG計画に取り掛かろう』

『手始めにロッド・レプリカを作り直す。魔体の装甲が込めるエネルギーで比重や強度が変化する謎金属だったのでこの際だから全てこれで作り直す事にした。南米の設備を使えば試験には間に合う予定だ。同時に追加装備として鎧も作ろうと思う。多少動作が鈍るが激情態の弱点ともいえる軽さを補うのに有効だと考えているがどうだろうか?』

 

"G計画"等と大仰に言っているが要は本物に肖って重さ8トンの金属製の棍を作ってマコラ激情態でぶん回そうって実に頭の悪い計画である。つまり"G"は"悟空"の事だな

 

『影の亜空間はそこまで余裕ないぞ』

 

『それについては考えてある。亜里沙ちゃんの霊基情報を南米の設備で解析していたのだが面白い物が得られた、俗に言うアイテムボックスだ』

 

「だからお前らなにしとんじゃ、プライバシー何処行った」

 

『元々は亜里沙ちゃんの治療に使えないか調べていたので他意は無い。これで浸食が進んでも最悪の事態は避けられるハズだ』

 

「それについては素直に助かる。ありがとう」

 

しかし俺にはよく分からんがこいつら頭いいのな

 

『俺らの手際が良くて不思議そうな顔だな、ぶっちゃけ演算鬼に丸投げだ!!』

 

「えー、それって大丈夫かよ」

 

『基本的に命令さえ間違えずに与えれば問題ない。基地に設置された演算鬼は開発に特化した物で土偶羅魔具羅級程の演算能力は無いが特化しているぶん扱いやすいぞ』

 

『一応はアシュやルシオラの知識継承した連中が基地の管理に入るから問題は出さんよ』

 

「まぁ、なんもわからん俺としては信じるしかないんだが」

 

『日曜に亜里沙ちゃんの経過を確認する予定だろ。基地でやっちまうか』

 

「いや、流石に時期尚早だろう。もう少し安全を確認してからだ」

 

『だよな、それに遺産を見せるのは流石に不味くはないか?このクラスの秘密は信用云々ではなく相手の安全の問題になってくるからな』

 

『デクの貧者のボディ問題も解決するな、倫理を無視すればだが。改造人間とかヒーローの発想じゃないんだが無個性の頃だったら飛び付いただろうな』

 

『今でも飛び付くんじゃね』

 

『あっ、本体は今夜のうちに処置受けろな、亜里沙ちゃんのメニューシステムは持ってて損はないから。拒否権は無い』

 

どうやら俺は今夜改造人間になるらしい…、「やめろぉ、ジョッカー!!ぶっとばすぞぉ~!!」

 

『ギャグかます余裕があるなら大丈夫だな。

 心配すんな、俺らの内の何人かが通った道だからな、霊基構造が同じ俺同士だったら文珠で一発だったが。お前は他人の霊基からデータを加工しての移植だからちょっと大掛かりになるだけだ』

 

「榛葉の闇の魔法(マギア・エレベア)を非難しといて俺は自己改造するとかひでー話だな。あと安心出来る要素が無い!!」

 

『亜里沙ちゃんの霊基情報にはいろいろと眠っているデータがあって面白かったぞ』

『つーかこのメニューシステム自体が異色すぎねぇ、向こうの俺ってどんな人生歩んでんだ?』

『ここに「宇宙のタマゴ」が有ればこのスキルシステムが完全に動く世界を作って色々と研究出来るんだが』

『寧ろ「宇宙のタマゴ」でゲームみたいな世界を作ったんじゃね?』

 

「だから不謹慎だっつーの」

 

ある意味体を調べ尽くしたとか今後どんな顔して遭えばよいのやら

 

『そうは言うが明らかに何処かの俺の手が入ってぞ』

 

「意味が分からんが、新世界のアダム・YOKOSHIMAの直系だから霊的には俺よりYOKOSHIMAに近いって事か?」

 

『いや、亜里沙ちゃんに霊基情報を押し付けたアリサ・スプリングフィールドに向こうのYOKOSHIMAが関わっているって事だよ』

 

「なんでそんな事がわかるんか?」

 

『向こうのアリサちゃんの記憶もデータに入ってんだよ。向こうのYOKOSHIMAは向こうのアリサちゃんに自分の霊基情報を与えたらしい』

 

「えっ?つまり榛葉を経由して別のYOKOSHIMAの情報が手に入ったって事かよ」

 

『正解だ。ちなみに従者兼恋人だったようだぜ』

 

「その情報はいらん!!榛葉にも言うなよ!!」

 

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