『青の薬舗』に行きミアハ様達と軽く談笑をした後(二人はいつも通り商品を買うよう勧めて来たが、遠征前ということもありまた今度という形で収まった)、俺達は
摩天楼に着いた俺達は階段で三階まで上がった
近くにいた店員に目的の人物の居場所を訊くと、商品を買う際に使用される応客室に通された。そして中には、会いたかった人物が椅子に座っており、こちらに気付くと吸っていた煙草の火を消し、こちらに笑顔を浮かべてきた。
「お待たせしました。ヒラツカ先生」
「……ヒキガヤ、『先生』は止めろと言っただろう?」
ヒラツカ・静。極東出身のヒューマンであり、前までは
「わざわざ摩天楼まで来てもらってすまないな。店に出すための武器を持ってこなくてはいけなくてね」
「別にいいですよ。そこまで遠い訳じゃありませんし」
ヒラツカさんの工房は、他の鍛冶師達と同じく北東のメインストリートに存在する。本来はその工房を訪ねる予定だったのだが、生憎武器の納期がその日まで。つまり今日までだったらしく、摩天楼で武器を渡すことになった、という旨の手紙が、昨日届けられたのだ。
「じゃあヒラツカさん、頼んでたものを」
ヒラツカさんは「ああ」と頷きつつ、後ろにある荷物から一振りの刀の入った刀袋と、小箱に入った軽装と
『
「……よしっ」
俺は刀の重さや握った感触、刃の鋭さを確認すると思わず口角が上がってしまった。
「満足そうで何よりだよ。お金は前もって受け取ってるから、そのまま持って帰ってもらって構わないよ。遠征、頑頑張りたまえ」
「色々、ありがとうございます。」
俺は刀を刀袋に戻した後、軽装などの入った小箱に布を巻いた。刀袋を肩に掛け、布を巻いた小箱を小脇に抱え応接室を出る。出るときに「これからも宜しくお願いします」と、軽く頭を下げる。するとヒラツカさんは「ああ」と、目を伏せたまま片手を挙げて返事をした。……まったく、かっこいいよなぁ、あの人は。
「ヒラツカさん、やっぱりカッコよかったね。お兄ちゃんよりもカッコよかった」
「そうだな」
「え、否定しないの?」
「事実だからな」
空が朱く染まり始めている帰り道、「たっく、これだからごみいちゃんは」と半目でこちらを見る我が妹に少し心を折られながら歩いていると、不意に小町が俺の顔を覗き込んできた。
「あ、そうだお兄ちゃん。忘れてないよね?ちゃんと
そう、
「……どれくらい持つんだ?」
「んー………、簡単に言うと普通は荷台を用意するくらい?」
「は?お前それどうやって俺に持てと?只でさえ防具で片手を塞がってんのに」
「大丈夫だって。……ほらっ、これだけ大きな風呂敷なら荷物全部入るでしょ?」
「お前ポーチにそんなもの入れてたのか……」
我が妹に、驚愕が止まらない。
「よーしっ。まずは八百屋に行こーっ!」
俺は溜め息を吐きつつ、小町に付いて行くのだった……。
元々比企谷兄妹以外の『俺ガイル』キャラも出す予定でした。その中の『平塚静』というキャラクター。好きなキャラなので、例の奉仕部メンバーと新生徒会長様と同じく本作品に登場させようと思い立った訳です。平塚先生をどんな立ち位置にするかなのですが、案外すんなりと決まりました。他のメンバーの役職も既に決まっています。ただ、八幡に平塚先生を「さん」と呼ばせるのにすごい違和感を感じました。本作品の俺ガイルメンバーは基本的に全員30代ということも違和感に拍車を掛けている要因の一つのでしょうね。
直々読み返しては、今まで投稿したものに手直しを加えているので、再び読んでみると「あ、ここ変わってる」というのが発見できるかもしれません。(作者としては、恥ずかしいものですが)思いつき故に、そういった間違いが度々生まれてしまいますが、これからもそんな作品を読んでもらえたら光栄です。