うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる:その2 作:madamu
95年度の九校戦。
2度目の九校戦は懐かしさがある。
前回は参加が出来なかったけど、今回は選手としての参加だ。
「高村マリア」
バスから降りての点呼でそ名前を呼ばれた。
前世とは違う名前も十何年と呼ばれるとしっくりくるようになった。
有難いのか有難くないのか、数字持ちの家系ではなかった。
富士演習場周辺には数カ所の宿泊施設がある。
その一つに到着した我が六校ではあるが、いかせんこういった全国大会には弱い。
こういった全国大会に強いのは一校や二校などの一学年200人を誇るマンモス校なのだ。
一学年100人前後のうちの学校や、他の高校からすれば得意な競技で「〇〇の×校」といった看板を守らなければならない。
この九校戦には自校のアイデンティティがかかっている。
「マリアどうする?地下に温泉あるらしいよ」
「そうね、荷物置いて懇親会の打合せもあるから、夕食後に行きましょうか」
私の話をしよう。
高村マリア。それが今の名前だ。
六校の1年生総代。部活は操弾射撃部に所属。
ただ課外活動が忙しく、あまり自由になる時間は少ない。
中学時代は黒髪を伸ばしていたが、高校では髪を編み込んだ特徴的な髪型にした。
友達からは「女格闘家か」と突っ込まれたが、動きやすいしカッコいいと思っている。
大人びた顔付きが自分で言うのもなんだけど、髪型とマッチしており、結構男子と女子からモテる。
名家でも魔法師の有名な関係者の血縁ではない。
長く培った知識とチート能力で実力的には国内屈指の一人になったと思う。
六校に入ったのはあまりこれといった理由はない。
実家が岡山ということもあり、近隣にある二校か六校かで何となく六校を選んだ。
入学前に全国にいる魔法科高校の学生名簿、といっても九校戦に名前や論文コンペなどで手に入る資料に掲載の高校生をざっと見ていた。
私の予想では、一校にいる「十二江清姫」というのは
転生者だ。または、記憶無し転生者だ。
「萬 真人」も転生者候補として認識している。
残念ながら同年代に転生者がいる様子は皆無。
この上級生を上手くコントロールして、九校戦、横浜騒乱を乗り越えなければいけないらしい。
二人のスタンスは「問題の回避」と思われる。
関係各所から漏れ伝わるブランシュ壊滅には二人が介入しており、諜報関係者からは、気象庁御用達の十二江から危なっかしい存在が生まれたことに注目している。
この二人が行ったことは決して小さいことでは無い。
公安への貸しとしては小さくない。
転生者としては先の展開を覆す行為だ。
原作ブレイクと言えば原作ブレイクだがこの程度なら許容範囲だ。
「マリア、打合せは会議室らしいよ」
同級生の誘導に従って地下一階の会議室へ向かう。
彼女は純然たるこの世界生まれの一般人だ。
転生者の判別は転生者のカテゴリーによって細分化される。
前世記憶の有無、この世界の知識、チート、生まれと育成環境。
私で言えば
【非十師族】【チート】【一般の家庭】【前世記憶アリ】【原作知識あり】になる。
事前のブランシュ壊滅から察すると、前世記憶はあるし、この世界についても理解しているのだろう。
ブランシュ壊滅に直接的に手を下したらしいので、チートやそれに近しい能力もあるのだろう。
【百家】【名門】【前世記憶アリ】【原作知識アリ】【チート】といったところだろうか。
ただ情報を隠匿したり独自に動く手勢はいない。
更には各関係各所から情報を引き出す伝手はない。
その意味ではこの二人は転生初心者なのだ。
もう一度説明しよう。
私、高村マリアは転生者だ。
前の名前は川村エカテリーナ。
私の魔法科高校の劣等生は2周目なのだ。
さあ、楽しくなってまいりました。