うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる:その2   作:madamu

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さてと

さてと。

 

俺は市ヶ谷の官舎に戻れず、情報部提供の相馬新君こと関重蔵氏の現在住所で寝起きを余儀なくされている。

 

関が相馬で相馬が関で。どっちも俺なんだけどね!(やけくそ)

 

ネット回線も限定され、記録も残る。

つまりはエッチな動画が見れない!と言っても今はそんなことをしている場合ではない。

 

今、関重蔵はそこそこなピンチになっている。

ピンチ!ピンチ!スーパーピンチ!

 

現実逃避はやめよう。

 

先程迄、カナデと霞はリビングのメインとサブの二つのモニターを使い、ネットゲームををやっていた。

二人とも午前2時までネット越しにカチューシャとアーデルとミシェルと奈波ちゃんと楠葉で何やらミッションをしていたらしい。

女子会だ。

 

時折「うちの旦那も」とカナデと霞が爆笑していたのは、何やら笑いの種にされた感じがしてちょっと寂しい。

既に午前4時。

 

俺は二人がモニターを占有している間に今晩起きた竜也とか達也とかキリト君とかが接触したUSNAの動きを考えていた。

っていうかさ、竜也とかタツヤとかキリトとかめんどくさい軍名つけやがって。

光夜はわかり易く「中条」としか名乗っていない。あいつ絶対婿入りを狙ってやがる。

リビングではカナデと霞が雑魚寝している。

緩いホットパンツにTシャツ姿の美女二人。

薄着の美女と美少女がスピースピー鼻息立てて寝ている姿は健全な青少年の目の毒だ。

俺は中年なのでノーカウント。あ、見えた、白だ。

 

二人の嫁は仲良くなっており、残されたのは俺の中の罪悪感だけだ。

嫁同士が仲良しなのは良いことなので良しとしよう。

 

この数日での行動は不透明かつ状況を混沌とさせている。

「魔法科高校の劣等生」

あまりこの題名を言いたくはないが、俺が既知未来として認識している世界線は大きく当初のストーリーから外れている。

来訪者編を迎える前に、パラサイトが横浜騒乱編に登場するからだ。

そう言えばアニメシーリーズの2期はやったのだろうか。

 

状況を整理しよう。

 

・パラサイトは結構な数がいる。Gと同じで一人いたら20人はいると思え。

 

・USNAの馬鹿なシンクタンクが影の中の男に取り込まれた。シンクタンクは馬鹿なのか?バカなの?

 

・金髪おっちょこちょい日笠陽子声と映画版にいた日本刀おじさんが来日

 

・パラサイトを使った今世紀最高のイケメン相馬新への襲撃

 

・十文字襲撃。ワンワン(うちの姪っ子は狼谷に会うとこう呼んでいた)が活躍。アーデル無双。コーエーテクモ。

 

・品川あたりでUSNA軍と吸血鬼ことヴァンパイアことファンガイア族ことパラサイトの喧嘩。

 

・剣術小町と「キリト君!」先輩が巻き込まれる。

 

・今世紀最高のイケメン相馬新が、激モテ渋め中年の関重蔵だとバレる

 

・村井大佐が情報工作で苦労。禿る。

 

・「1週間ばかり寝込んどけ」の命令

 

・周公瑾ことワタナベケンゴさんの情報で国内各情報部が動き出す

 

・対パラサイトについて四葉からの情報提供があり、光夜つながりで101旅団が戦力として参戦

 

・四葉の遊撃隊として転生者がある程度自由に動ける。一年二科生チームがブーブー言っている。

 

手元のコップには半分のコーヒー。

どうも考えがまとまらない。

 

ここまでで導き出されるのは計画性の無さだ。

 

まず、戦力の逐次投入。十文字襲撃にジェボーダンの獣が4匹。あまりにも戦力不足だ。

アーデルやミシェルがいなくても十文字家のファランクスならごり押し、力押しで何とかかんとか死なずには済むだろう。

でも十文字は戦闘素人だからな~、まあそれでも既知未来知識と九校戦の動きを総合してみると生存確率は9割くらいだ。

俺に対する襲撃も確実性がない。

最後適当にナイフを投げずに拳銃で二、三発頭に打ち込んでいればあいつの勝ちだった。

 

何ともだらだらと襲撃を仕掛けられた気分だ。

 

あの男の情報もついでに整理しよう。

長い付き合いであるが、俺はどの程度あの男を知っている?

 

・年齢は現時点で27才。出身は滋賀。

・中卒

・魔法とは違う『魔術』を使用する。空中浮遊、念力、エネルギー弾、空間転移etc

・「古都内乱」まで知っている

・カナデの時はその実力は戦闘面で発揮された

・霞の時は空間転移による逃亡に手を焼いた

・空間転移はカチューシャの親父さんに頼めば、いや今は高村マリアが対応できる‥はず

・戦闘面についてはまあこれだけの戦力だ負けることはない

 

あれ、意外と知らない。

 

本名も出生のアレコレも調べたがそこが重要ではない。

あの男が何に固執して、どういった動機があるのか。

そこにはこの世界をライトノベルとして捉えるあの男の認識というか精神性が関係しているのだろう。

 

「主人公は僕だ」と言ったような言動を察するにあの男はこの世界を「転生先で自由にしていい世界」と認識していた。

それは間違いない。

だが、この世界、つまり2周目以降の世界でも同じようなことを起こすのだろうか?

勝ち筋があるのか?それとも新たなチートがあるのだろうか。

 

コーヒーを一気に飲む。

 

あいつと俺の違いは?

能力、年齢、生まれた時代と場所。色々あるが最大の理由は・・・家庭環境なのだろう。

この世界に生まれ、「魔法科高校の世界だ!」と言って精神病院入り。家庭環境も良くなかった。

まるで異常者を隠す様に育てられ外界との接触もほぼなかった。

特殊な知識と閉じた家庭環境。結局は精神が歪む。

状況が安直だな~と思うがやはり生育環境は重要だ。

 

そう考えると狼谷が真っすぐ育ったのは奇跡的だな。なんだよ「狼の試練」とか幼児虐待じゃねぇか。

タッちゃんは…大変だったみたいだが30代での光井ほのかとの不倫騒動は身から出た錆だろう。まあUSNAの指導者候補の家庭内不和を起こせたのだから合成写真の手間も無駄じゃなかった。

嫁に内緒で毎年光井さんにクリスマスカード送ってたらね。ダメじゃん。

 

結局はあの男は生育環境による人格面による執着が問題…でもないな。

 

影の男は人生をまっとうしていない。30手前で俺たちに殺されてお終いだ。

あいつ、RPGで言うところの序盤繰り返し人生だ。いやその自覚は無いだろう。

 

あいつの知識はだいたいビアンカと会って幽霊城をクリアしたくらいで止まっている。

つまりは毒消し草持っていばらの鞭とブーメランが最強なのだ。

この先のチェーンクロスもパパスの剣の存在も知らない。

※比喩

 

非常に限定された中で限定された情報の上に今の戦略を立てている。

だがこちらは違う。

 

「世界最強の経営者」四葉光夜。

「天才エンジニア」司波雪光。

「最強海兵」黒城兵介。

「電子世界の指揮者」関奏。

「戦う経済実践者」川村エカテリーナ。

 

「魔狼王」狼谷一樹。

「次元の支配者」久慈灘幽玄。

「鮮血の乳母」ミシェル・フィリオ。

「戦場の魔女」アーデル・フォン・羅門。

 

後輩連中まで含めたら世界に名を響かせた人間は両手の指じゃたらない。

「鮮血の乳母」って笑い話に聞こえるけど、十文字の子供守るために籠城した上、敵兵の死体を操って「不死の軍団」まで作るようなことをしたのだ。笑えない二つ名だ。

 

あいつは俺たちと知識と経験に大きな違いがある。転生者の行いに対しての結果を知らない。

カナデの時には2年の2学期。霞の時は3年の終わり。結局はあの男は世界の一期間でしか派手に行動をしていない。

 

どういうことか。流浪の子供→奴隷→魔物使い→結婚(俺、ビアンカ派)→国王→石像→国王の長い長い物語を知らない。

つまりは「序盤」があいつにとっての全てなのだ。

最強魔法はバキ。メラ。それで勝負をしようとする。

違うのだ。見ている世界の奥行きが。

 

あの男はきっと、いや確実にリセットボタンを押した後だと思っている。

だが俺たちは違う。あの男を殺してもこの先四葉の解体や新ソ連とのアレコレ。中南米での事件。東西EUでの大問題。

世界規模の事件や問題が山積しているのだ。

つまりどういうことか。

 

あいつは「魔法科高校の劣等生」世界としてこの世界を見ている。それも古都内乱までで。

 

つまり原作に対しての転生者としての思考が読めればあいつの行動は読める。

もっと言えば複数回の転生をした俺であればあいつの知っていること、知らないことをある程度推測が付く。

 

そこを踏まえて改めてあいつの知っている、または現状を考えると

 

・パラサイトの一団を保有

・CIAと大亜連の協力

・前世を邪魔した相馬新は関重蔵というダブルネームなのを知っている

・なぜか、自分を邪魔するキャラクターがいる

・そしてあいつは転生者を重要視していない。なぜなら「十二江」も「萬」もいるのにノータッチだからだ。

 

あいつは新しい状況を試している。それも無計画に。

取り敢えず俺を襲い、取り敢えず十文字を襲う。

きっとあいつは「次がある」と思っている。ここで死んでも次がある。そしてこの世界で数百人単位での犠牲を出し続ける。

 

転生を祝福だと思っているのかもしれん。リセットして再スタート。

なんだかな~「タイムリープ」と言っても限度があるだろ。

 

さて質問。

 

1、魔法科高校の劣等生世界に転生

2、知識は古都内乱まで

3、司波達也に「横浜騒乱」でちょっかいをかけるのが目的(あくまで俺ではなく司波達也)

4、手駒はそれなり

5、お楽しみは後に取っておくタイプ

6、死んでもやり直しがきく(と思っている)

 

この条件下で騒乱編の当日までやることは?

 

俺なら司波達也にプレッシャーをかけるため側にいる重要人物を襲う。

例えば千葉エリカ、西城レオンハルト、吉田幹比古、柴田美月。

だがそれでは横浜騒乱が盛り上がらない。横浜で動く遊撃隊をパラサイトで圧倒して楽しみたい。

 

ジョーカーたる俺を襲った。

3年生の重要人物十文字克人も襲った。

次は?

 

そこそこ強くて、横浜騒乱の前振りに脱落させるのに適当な人物。

この人物がやられて話が盛り上がりつつ、謎の敵の実力を知らしめることが出来る。

 

誰だ?

モーリーが適当じゃないか?いや、モーリーには悪いが実力、知名度、盛り上がりから見て無し。

 

誰だ、誰が適当…。

 

いたよ。いたじゃん。実力があって、九校戦で話題に出て司波達也と勝負した人物。

架空読者に敵のパロメーターとして見せるにピッタリな人物。

 

一条将輝だ。

 




修正前:金髪おっちょこちょい沢城みゆき声と映画版にいた日本刀おじさんが来日
修正後:金髪おっちょこちょい日笠陽子声と映画版にいた日本刀おじさんが来日

実はここ「関重蔵の前世は声優オタ加減がそれ程でもないので間違えている」という意味で沢城さんの名前にしたけど、ちょっとわかりづらいし読解力関係ないネタなので修正した。
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