うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる:その2 作:madamu
「で、一校最強はだれか?という話だ」
「それを俺と話すんですか」
ロボ研の近くの喫茶室。
思い出深いこの場所で珍しい人と会って、一校最強論の話が飛び出たわけだよ。
cv.杉田智和よ、お前じゃないから安心しろとは口が裂けても言えない。
「相馬、お前は四葉や黒羽、司波兄そして一年二科とも知り合いが多い、是非とも意見を聞かせてくれないか」
cv.杉田智和の横にいるのは、あーあれ、板前みたいなあの人、たつみ?辰巳先輩?
何でも風紀委員として貸与されていた記憶媒体を返却ついでに剣道部と剣術部に置きっぱなしの珍妙CADの回収したら
cv.杉田智和と最強論で盛り上がり喫茶室に場所を変えたら俺がいた、ということなのだ。
状況説明なげーよ。
現時点での最強か…。
「誰だと思います?」
俺の質問に辰巳先輩は腕を組み自信ありげに言う。
「俺は十文字を押す。同学年でも最強だしな」
「あれ?先輩は渡辺先輩押しじゃないんですか?」
cv.杉田智和先輩の驚きの声に辰巳先輩が答える。
「確かに姐さんは剣術を中心とした中近距離での戦闘は三巨頭最強だろうが、攻防一体のファランクスに対しては今二つ決定打にかける」
辰巳先輩は自分の発言に納得してうんうんと頷く。
cv.杉田智和もその言葉についてはある程度納得したようだ。
「確かに決定力という意味では、十文字さんの障壁を抜けるかどうかは重要ですね」
出た~、十文字ファランクス問題。
プロの回答としては戦闘前に下剤でも飲ませておけば敵じゃない、になるけど流石にそれだと味気がないな。
「じゃあ、十文字先輩のファランクスを抜ける打撃力を持つ生徒、またはファランクスを阻める者が最強候補になりません?」
俺の質問に辰巳先輩(いいんだよな、辰巳先輩で。心配になってきた)は
「う~む」と考え込みcv.杉田智和も「そうか…」と条件に合いそうな者を考え出す。
「四葉か黒羽は?」
「先に服部会頭の名前を出してやる優しさは無いんですか?」
cv.杉田智和の言葉に秒も置かずに突っこんでやった。
なんて友達がいの無い奴なんだ!cv.杉田智和よ!お前の友達はマフィア梶田だけか!
最強議論をやるなら先に2年の「服部」「千代田」「三七上ケリー」などの名の知られた生徒との比較・分析が先でしょうよ。
そりゃ、いきなり一年の名前だしたら二年生が可哀そうでしょ。少しは考えてやんなさいな。
「いや、二年生には悪いが展開力なら服部、陸上戦での千代田、魔法戦でのケリー、どれも強力だがやっぱり十文字前会頭のファランクスの攻防一体、七草前会長の精密遠距離攻撃、姐さんの中近距離での戦闘能力、どれと比較しても一枚落ちる」
厳しい~、板前見習い。
「お前だって候補に入るが姐さんとの戦闘じゃ間合いが違って勝負にならんだろ」
「いや接近できれば」
「接近しても剣術家である姐さんは簡単に仕留められないし、姐さんの香術にハマれば接近も難しい」
「経験おありで?」
cv.杉田智和の返答を遮り、仮想される戦闘状況を伝える板前見習い。
俺の言葉に気まずそうに板前は返答する。
お前暇な時に脳内で「一校最強論」とか考えてた口だろ。じゃなければこんなスムーズに話ができるか!
「まあな、近づけなかった」
「先輩でもダメか…」
cv.杉田智和が凹んだ。
学内でも高速移動を得意とする板前見習いが敗北経験があるのだ。近接屋のcv.杉田智和では絶望的だろう。
喫茶室の扉が開く。
「なんだお前たち」
あ、彼氏に弱いペアルック、料理上手の片づけ下手。彼氏が3m内世界五指、卒業旅行は恋人じゃなくて親友と二人旅行の背の高い方だ。
通称、渡辺摩利だ。
「かくかくしかじか」
「それでわかるか」
流石に通じないか~。
嘆息一つして背の高い方の女子が俺の説明を一蹴して近くのイスに座り珈琲を注文する。
「いや、今の一校で一番強いのは誰かと話していたところで。見事に俺と桐原が離脱したところです」
「最強か面白そうだな。論点はどの辺りだ?十文字のファランクス対策か」
「現状だと、2年生は決め手に欠けるな。真由美でも十文字のファランクスは破るのは難しいだろうし、あたしも格闘戦の距離まで近づけるか怪しいな」
戦闘分析に自信があるようで、自分の不利に対して陰気さはない。
「三巨頭なんて言うのも、ゴロが良かっただけで事実、真由美と十文字の二強だ」
隠すつもりもなく言う。
まあ、たしかにね。渡辺摩利嬢には決め手がない。
既知未来知識だと圧斬りを見せたが、それでも十文字のファンランクスを崩せるとは思えない。
「姐さんの考える一校最強はやはり十文字前会頭で」
板前さんの言葉にペアルックが首を横に振る。
「いや、1年生四葉、黒羽、司波達也の誰かだろう」
「そこで司波兄たちが出ますか」
cv.キョンが驚き、声が出る。
「考えてみろ、今言った三人は体術、魔法については学内屈指だ。特に司波達也の術式解体と魔法技術の精度。二科生と言って侮れるレベルじゃない」
そうそう極度のシスコン前髪クロスを殺すのは難しい。
再成ってね、反則なのよ。
常にザオリクがオートでかかるのはダメだよ。
「じゃあ、今名前のあがった三人が一校最強候補で」
辰巳先輩が聞くと渡辺さんは頷く。
概ね賛成だ。
だが、「あわわ会長」と「突発的に光学魔法使う娘」と「毎年4月は納得できません!記念日」が組めばもっと強いけどな!
人類が社会性を持ってから、男性は女性には勝てないというのが俺の持論だ。
「戦闘条件は定めないが、オールラウンダーの四葉と黒羽、特化型の司波達也だろう」
まあ、現状考えればその分類だろうね。
摩利ちゃん、相当自信があるようだ。
「それで十文字先輩のファランクスは抜けますかね」
「可能な裏技を持っていると見ていいだろう」
cv、杉田智和の言葉への返しにニヤリと擬音が付く笑み。
どんだけ自信満々やねん、彼氏とペアルックちゃん。
喫茶室のドアが開く。
あっ、特撮ヒーロー人造人間パンツッアー!とむっつりスケベ(水晶眼限定)だ。
「珍しいメンバーだな」
「かくかくしかじか」
「わかんねーよ」
レオが笑いながら返事し、幹比古は苦笑い。
辰巳先輩が説明。
「えー、最強ですか?アーデル?」
「うーん、僕は雪光を押したいところです」
おや推薦がみんな違う。
「その心は?」
彼氏とペアルック(略)さん。
「アーデル強いっすよ。身体強化が単なる腕力だけじゃなく、耐久力向上や何よりも障壁を素手で破れるっていうのは驚いた」
まるで自分のことのように、左腕を右手で叩きアピールするレオ。
アイツ、神降ろしすると干渉力が爆上げだからな。
本当にファランクスを素手で「引き千切った」こともあった。
「だが、あの羅門が真由美や服部との戦闘で先手を取れるとは思えんな」
「あの想子装甲は驚異的ですよ。七草先輩が攻撃を抜けるとは」
ペアルック子の疑問に返答するレオ。
その横では辰巳先輩、cv.杉田智和、むっつりの三人が別の視点から話をしている。
「問題は戦術判断が出来るかどうか」
「そこまで馬鹿なのか?」
「そこそこ…」
とアーデルの判断力を気にするが前世での戦闘力は勿論判断力も含まれる。
そりゃ、海外の戦場を魔法一つで渡り歩いたのだ。
危機察知に関して言えば嗅覚ではなく直感で判断するアーデルは恐ろしい。
スパイダーセンスか(笑)
性格的にはウルヴァリンなんだが。
今度は幹比古の根拠だ。
「僕は雪光です。雪光の速さは驚異的です。戦闘開始の合図が同時なら、大抵の敵は勝負になりません。何よりも魔法師として恐ろしく優秀です。達也や光夜、竜也に隠れがちですが、魔法師としては高校生レベルではなくA級ライセンス確実です。それこそ司波深雪さんに匹敵します」
そうなのだ、アイツ意外と優秀。七草真由美のお尻を追いかけているだけじゃない。
いや幽玄のことを思うとおじさん悩みどころですよ。
正直実技試験なら普通に深雪ちゃんに匹敵する。
つまりは今すぐ戦場に出て蹂躙が可能なレベルでの魔法師なのだ。
さらにはあの速さ。本人曰く「マッハ」らしい。青銅聖闘士か。
「速さか」
摩利ちゃんがう~んと悩み辰巳先輩に振る。
「お前より速いと思うか?」
「モノリス新人戦を見る限り速さの底は見えませんね。下手すると一校で最速ではなく、魔法科高校史上最速かと」
「マジかよ」
マジだよ、cv.杉田智和。
近接屋の君より遥かに速いよ。
「でもな~、速いんだけど攻撃力が」
レオの言葉にうなずく渡辺さん。
したり顔でvc.杉田がうなずく。
はいはい。高周波ブレード、高周波ブレード。
軍人志望なら剣技だけじゃなくて、銃火器及び車両操縦の技術やトラッキング、カモフラージュ、工作技能も必要だからね。
現時点で想子剣を見せていないので、雪光の「打撃力」というのは未知数だが、まあ深雪ちゃんクラスの魔法師がマッハで動き回るって相当酷いからね。
喫茶室に次の客だ。
下の名前を呼ぶと怒り狂うらしいけど誰も見たこと無い先輩、沢木碧だ。
「あれ、渡辺先輩、珍しいところにどうしたんですか」
「どうも、かくかくしかじかで」
「う~ん、わからないな」
俺の説明にミドリちゃんも苦笑い。
cv.杉田が簡単に説明する。
「自分としては四葉光夜かと」
「本命だな。理由は?」
渡辺さんはオモシロそうに理由を問う。
「体術と魔法。両面とも群を抜いています」
きっぱりと答える沢木ん。
「竜也、いや黒羽はどうなんですか」
同格の実力者について尋ねる幹比古。
「体術を披露しているところは見ていないので判断はつかないが、現時点での総合力なら四葉だね」
沢木んらしい判断基準だ。「魔法」と「体術」を同レベルのウエイトで考えている。脳筋。
またまた喫茶室の扉が開く。
あっ、壬生先輩。
「かくかくしかじか」と俺。
「えっ?」
俺の説明に面を喰らい1秒ほどフリーズするがcv.杉田が手招きし隣りに座らせ説明する。
ほぉ~、ほぉ~。
「う~ん、黒羽くんか藤林さんかな」
「別の意見が出たな」とペアルック。
「何でだ?」と板前。
「黒羽君は単純に試験結果と九校戦での成績からです」
「だがそれなら四葉も凄いぞ」
それは少し意地悪な質問じゃないですか、ペアルック。
「いや…四葉君は、その中条さんがね…」
質問にやや言葉を濁す壬生先輩。
そうそう、光夜を止めるには中条さんにお願いすれば済むから弱点がわかりやすい。
ちなみにだが、前世で中条あずさ(当時は四葉あずさ)の拉致を企てたCIAは光夜の怒りを買い、西海岸に大量の落雷を落とされたことがある。
光夜は器用に日本から一歩も出ず、というよりは事件が解決したその瞬間、市ヶ谷の国防軍のオフィスから東の方を睨みCADに触れて、天変地異を起こした。
5分後にタッチャンからの「死傷者はいないが、お前な~」という連絡があった。
「藤林は?」
横のcv。杉田が聞く。
「う~ん戦闘嫌いを公言しているけど、魔法の実力だけで言えば深雪さんに匹敵するし、CADの取扱いや性格面からかな」
カナデは戦闘は苦手と言っているが実際は相当なものだ。
【偉大なる指揮者】と異名を持つ、世界最優のハッカーにして、俺直伝の格闘能力。
FLTのセキュリティチーフを任せられる程度には銃火器や戦術行動の訓練は受けた。
俺も心を鬼にして彼女を陸軍が主催する短期自衛研修(6週間)に無理矢理放り込んだりもした。
俺は息子のアラタとその間にキャンプに行ったり、遊園地に行ったりと親子の時間を満喫した。
「私も【千葉にある夢の国】に行く!」とその後怒られた。
まあ、カナデはリアル草薙素子みたいなもんだ。
「エリカやミシェルは?」
カナデと同年代の最強候補女子の名を上げるのはレオだ。
まあカナデの名前が出るならこの二人の評価も気になる。
「エリカは……近接戦では強いですが中距離戦だと分が悪くなると思います。ミシェルちゃんは、ねぇ?」
「性格か」
板前さ…辰巳先輩が同意を求める壬生先輩の言葉を具体的にする。
「はい、戦闘経験は皆無ですし、魔法の特性も汎用というか」
ミシェルの魔法は難しいというか、スゲー概念的な魔法なのである。
と言うか「魔法」である。
あれ「二足歩行の世界一のネズミ」的なおとぎ話の魔法を使うのである。
アーデルの「神降し」以上に魔法だな~と思う。
何だよ、戦場の死者を100人単位でゾンビ化して軍団形成するとかさ。魔法かよ。
ただしミシェルも「学校では評価されない項目ですからね」なので、なかなか評価は難しい。
喫茶室の扉が開く。
モーリーだ。
「かくかくしかじか」
「どうせ誰が強いかとか話してたんだろ」
先輩の前ということもありあきれ顔は出来るだけ抑えている。
「「「おお~」」」
一同驚き。
「なんでわかった!」とcv.杉田智和が聞く。
喫茶室にいる面々をぐるりと見渡すともーりーは
「面子ですかね。渡辺先輩と辰巳先輩と桐原先輩揃うと進学よりもそっち系の話になると思ったんで」
既知未来のモーリーよりもズケズケ言うのは光夜の部活の相棒かつモノリスコード仲間ということもある。
あのボッチを日々横で感じていれば、年上の先輩など団扇の風だ。
「はぁ、司波さんでしょ。妹の方」
「おお、また別な意見」
モーリーの言葉に辰巳さんを筆頭に皆目を開く。
「単純な総合力の高さです。司波兄は実技ダメですし、光夜は中条会長と仲良くしてれば問題ないです。竜也は多少好戦的なところはありますが、あれで慎重派で運の悪い所もあります。雪光は魔法凄いですが調子に乗る性格ですし、藤林さんは戦闘しないタイプでしょうし、二科生は穴だらけじゃないですか。そう考えると司波深雪さんが一番つよいでしょ」
あ、はい。
モーリーの言葉が今回の話の結論になりそうだ。
結局は「穴のない魔法師」という点では深雪嬢が一番なようだ。
深雪ちゃんなら十文字や七草への対抗手段もありそうだし。
「いけ、お兄様!十万ボルト!」とか。
う~む、駄話。