うちの魔法科高校の劣等生にはオリ主転生が多すぎる:その2 作:madamu
司波深雪の容姿を擬音として表現するなら「シャラララララ~ン」だと思う。
対して、アーデルは「バッシーーーン!」だろう。
片や流れる黒髪、白い肌。雪と氷を思わせる寒々しい美しさに人間らしい微笑み。
もう一方は燃えるような赤毛に猛禽を思わせる攻撃的な美貌。美しさと猛々しさを持つ感情の美貌。
相反する美貌の二人だが意外と仲は悪くない。
「御飯」
「単語じゃなくて文章で言って」
優しさの無い笑顔で返す深雪副会長。
アーデルは不機嫌になることもなく、勝手に椅子に座る。
「御飯」
「アーデル、文章ってわかる?単語を助詞や接続助詞などで繋げたものよ。馬鹿なの?」
心優しき氷雪女王の司波深雪が面と向かって優しい声で罵倒するのはアーデルだけである。
深雪副会長はアーデルに対して甲斐甲斐しく、食事を準備してやる。
司波達也曰く「手間のかかる妹分として接しているみたいだ。人を世話することで色々な経験を積んでいると思う」だってさ。
そりゃいいけどさ、生徒会室で暴発しない様、見守る俺の苦労も考えてよ。およよ。
お昼の生徒会室。
女子達の騒ぎに困り顔の中条あずさ会長に、軽く切れながら甲斐甲斐しく世話する深雪副会長、そして「ほんとよく食べるね」とあきれる光井ちゃん。
そして足音が生徒会室に近づく。
「あーちゃん!」
扉が開くと弁当箱を持ったミシェルが返答を待たずに生徒会室に入ってくる。
「いたの、アラタ?」
「いたの」
ミシェルの問いに答える。
司波深雪が「シャラララララ~ン」ならミシェルは「ドンドンギャンギャン!レッツ、パ~ティ!」である。
褐色の肌、金髪、長身、メリハリ効きすぎなスタイル。そして衣装。
先日行われたハロウィンパーティでも学年問わず騒ぎ好きの女子を集めて「レディ・バンパイア・ビキニ」というフェイクレザーの黒ビキニにひざ丈のロングブーツ、マント、シルクハット姿の集団を作り、前述の衣装でノリノリで踊りまくった。
非常に露出度の高いカッコの集団は、もちろん好評と不評を受けたがノリノリ女子の中に露出度を抑えた格好の前生徒会長七草真由美がいたおかげで服部会頭が裏取引に応じたとの噂もあり、集団の中心にいたミシェルと七草真由美が生徒会長からの口頭注意で済んだ。
幽玄に言わせると「大学に行けば十師族関係でストレス受けるから先に憂さ晴らししてるんじゃないか」だってさ。
「ユーゲン君に露出度の高い恰好見せたら、露出度下げろって怒られちゃった」と七草真由美嬢は言っていたので、この二人の関係はそこそこ良好なのだろう。
「あーちゃん、お昼食べよ」
ミシェルは有無を言わさず、中条あずさ会長の横に座るとお弁当を広げ始めた。
「フィリオさん、食堂にはいかないんですか」
何とも困り顔で中条会長がミシェルに聞く。食堂に行ってほしい空気がビンビンだ。
「う~ん、食堂も良いけど生徒会室の方が気が休まるかなぁ。あーちゃん、アスパラのにお肉巻き食べりゅ?」
「ええ、いただきます。あはは」
声が笑ってませんよ、会長。
狼谷は一匹オオカミを気取っているが、どうせモーリーのところで飯を食っているだろうし幽玄も七草真由美に引っ付いているだろうし、先月の激闘が嘘のようである。
現時点でも俺が国防軍であることは一部にしか知られていない。
切花霞も殺す殺す言っときながらベッドの中では連戦連敗なので、今のところ諜報活動は進んでいる。
十文字家の東京別邸と七草の本家の間取りは把握した。
幽玄の付き添いと言うのは我ながら上手い口実と思う。
問題は幽玄の研究の有用性を七草の当主が理解できるか。
七草弘一という人物は諜報を遊戯的にとらえているので厄介だが怖くはない。
お兄様のところのショッカー首領こと四葉真夜に惚れている(会話の中で出た四葉のという単語で口角が少しあがって、無意味に椅子から立ち上がってあるいたので動揺隠しだな)ので、その対抗意識で諜報の世界に身を置いているのだろう。
不倫して泥沼離婚裁判の上で結婚してしまえ。
七草が興味を示さねば、あとはどこだ?五輪か三矢か。
五輪澪の体調を考えると有能な人材確保が急務なのは五輪か。
幽玄の才能を十全に使うには多額の研究費がいる。
それを賄える財力の家がいるのだ。一条は無理~。
横浜騒乱は概ね原作通りに進んだ。
司波達也は灼熱のハロウィンを起こし、俺は裏で行動し大亜の船に潜入し必要な情報は取れた。
転生者たちはまとまりなく動いたものの各自そのトンデモチートの片鱗を見せ「二科生のくせにヤバい」という認識が学内に広がっている。
直立戦車3台を相手に一人で大暴れとか、そこに座っている赤毛ちゃんが一番目立ったが。
そしてこの後はリーナである。来訪者編だが俺はそこまで原作読みこんでいないので起きる事件は幽玄に相談しながら解決せねばなるまい。
次はパラサイトか。それにしてもアニメは2期やったのだろうか。