アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~アーランド王国 武闘大会会場~
とはいえ、身体能力が半分になっているこの状況、割と真面目にシャレになっていない。いやまぁ、負けないといけないからいいのだけれども。というわけで、ギゼラさんの攻撃はまともに受けず、できるだけ受け流すようにする。爆発物がどんどん飛んできたり、銃弾も飛んできていたりするが、よけられる範囲でよけていく。仮面が少しずつけづられていっているが、まだ破壊までは至っていない。
『フハハハハ!この程度では我は殺せんぞ!もっと全力でかかってくるがよい!』
「力が半分になってるってのは本当らしいけど、その分攻撃を流すのがうまくなってないかい?」
「彼の技術は一級品だよ。何度も戦った私だから断言できるが、まともに傷を与えられた覚えがないほどに受け流す技術が高い。そこからの追撃などにも十分に注意したまえ、あれを食らえば最後、意識か命、どちらかが確実に奪われるぞ!」
そういいながら繰り出される斬撃に合わせるように武器をなぞらせる。少しだけ攻撃を上にそらしながら、その下を潜り抜けて心臓部に向けて拳を振るう。そのとき、横から飛んでくる爆弾が見えたので、ジオの腕をつかんで壁にし、ジオを蹴り飛ばして一気に後ろに下がる。
「なんで爆弾をあんなふうに回避できるんですか!?」
「あいつにはテラフラム程度の攻撃範囲ではなければ傷一つ与えられんぞ!むしろ動作を遮ることすらできるかわからん!」
そういいながら、二人そろって俺を囲むように爆弾を投げてくる。爆風の中から銃弾が飛んでくる。それに合わせるように小太刀で受け流す。
「あぁもう!銃弾を受け流すとかどんな反射神経してるのよ!」
魔力を周辺にゆっくりと流していく。それに気が付いたのだろう。ステルクが大きな声で注意を促す。
「気をつけろ!そろそろ全体に攻撃が来るぞ!」
『注意が遅いなぁ!それ、アイシクルワールド!』
その魔力を一気に凍らせ、地面を凍結させる。これで、素早い動きが売りの人たちは少しだけ動きにくくなるだろう。ジオとかジオとかジオとか。さらに、氷の柱を全員の首にかすらせるように出現させる。
「はっ!あまり私を舐めないでほしいね!」
そういって振り下ろされた剣によって、地面の氷が砕かれ、ついでにこちらにも砕けた氷が襲いかかってくる。その氷をまとめて、一本の剣にする。もう一本同じサイズのものを用意して、ロロナに向けて全力で投擲する。その間に入り込んできたステルクが、その氷を砕く。しかし、俺の使ったそれはそこで止まることはない。地面に落ちた氷の破片が、ステルクの下半身を凍りつかせた。
『追撃と行こうか!』
そんなステルクの目の前に氷の人形を作り出し、下の方から攻撃を仕掛けさせる。その隙をついてきたフライパンの位置が気を何とか回避し、バランスを崩したところに人形が攻撃を仕掛けてくる。顔面を上にたたきあげられ、そこに刺突が突き刺さる。一部仮面が破損した直後に、顔面に突き刺さった拳が完全に仮面を破壊する。頭を連続で揺さぶられた俺は、そのまま意識を失った。
この後エスティにやりすぎと怒られたシルド、依頼通りに動いただけなのにと、少しだけしょんぼりした。あと、砕けた般若の面(品質 120 特性 超クオリティ、一撃必殺、マスタースキル、時空の精の力、エレメントガード)をみて、さらに落ち込んだ。ちなみにだが、ロロナには無事に鉄腕怪力娘の称号が与えられたという。