アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~夜の領域~
「はっはっは、どこへ行こうというのかね」
「とりあえず君から離れた場所へだね。この頃見当たらなかったから平気かと思ったらこれか!」
やぁ、みんなおなじみ、シルドさんだよ。今はジオとの追いかけっこの最中サ!あえて追いつきそうで追いつかないくらいの速度で移動しているため、普通の人でも認識できると思うよ!
「君に逃げ場は用意されていないよ。おとなしく投降することだな」
「えぇい!その眼鏡のような黒いものを外してから言いたまえ!」
ちなみに装備しているのはグラサンである。本来なら見えなくなるところを、わざわざ暗視の効果をつけて見えるようにした。あと服装はスーツ、何でこの装備なのかって?ちょうど別件で入ってた仕事用に準備してたらこんなことが起こったからだよ。グラサンは何となく。そこそこ性能もいいのでもってきたものだ。
黒キ眼鏡 品質120 威圧感がある眼鏡
特性はスピードスター、速度ブースト、速度強化、全能の力、雷鳴の力という、完全追跡用である。弱めに走ってもジオと並走できる程度に速くなる。
「ほい確保」
「グォ!」
ので、全力で走って目の前に移動してから腹部にアタック、ジオは気絶してしまった。残念、彼の冒険はここで終わってしまったのだった。
「・・・帰るか。書類仕事もあるし」
そういって、帰ろうと歩き出した時だった。上空から聞こえる風の音に、急いでその場から離れる。暴風、ジオが飛ばないように押さえつけながら、その風の原因を見る。そこにいたのは、赤い飛竜。シニアドラグーンと呼ばれるそいつは、オルトガラクセンと呼ばれる採取地に生息しているモンスターのはずだった。またこのパターンかよ、いい加減多すぎじゃない?なんて思うが、どちらにしても逃がしてはくれなさそうな雰囲気に、おとなしく秘密バックから武器を取り出す。魔法の鎖でジオを自分の体に縛り、落とさないように固定する。これで体に魔法を纏って移動などできなくなってしまったので、割とできることが減ってしまった。仕方がないので手数を増やすことにしようと思う。
「アイシクルドール」
魔力で作りだした俺のレプリカに、その場でアイテムについている特性を付与する。錬金術とも呼べないお粗末なものだが、いちいち自分で動かすよりはまともに動いてくれるだろう。とりあえず新しい特性なんて製作できないので、防御特化の人形にする。なので、つける特性はこうだ。
アイシクルドール 生きている、ディフェンダー、防御ブースト、防御強化、全能の力
とりあえず即席にしてはいい方だろう。込めた魔力のおかげでそこそこ固いし、周辺の魔力を吸収するように作っているから後はノータッチで大丈夫。なんて考えていると、シニアドラグーンが炎の球を飛ばしてくる。バーンブレスとかいう攻撃だったはずだ。氷の壁を生み出して防ぐ。衝撃で亀裂が走るが、そんなことを言っている場合ではない。続いて飛んでくる、トキシックダーツが壁を貫き、こちらに向かってくる。その攻撃の上に乗り、それを台にして氷の壁に乗り移る。飛んできた雷撃を、雷無効の布を体に巻きつけ無力化する。
「ドール!あいつに向かって戦う魔剣!」
その言葉に従って、アイシクルドールが戦う魔剣を使用。敵の翼に突き刺さるより先に回避されてしまう。しかし、そこは戦う魔剣。相手に向かって追尾し、翼の付け根のあたりに突き刺さると、そこから毒がしたたり落ちた。どうやら毒の効果を与える戦う魔剣だったらしい。一瞬のすき、それをつくように、相手の背後からエスティが現れ、颯爽と首を切り落とす・・・まて、なぜエスティがここに!?
「なんだか嫌な予感がしたのよ。盛大に足を引っ張られたシルドが、大けがして帰ってくるような」
「おっ、何だ今の現状の話をしてるのか」
大けがはしていないが、確かに足は・・・全身にくまなく巻き付いてはいるな、足手まといっていうか拘束具?
「でも、貴方ならあれくらい縛りがあっても倒しきれると思うのよねぇ・・・私でも一撃だったし」
なんて言っているエスティの持っているのは、少し切れ味がいいだけの短刀二本。果たしてこれが、武器以外のアップ効果のせいなのか、レベルが上がりすぎた弊害なのか。残念ながら俺には分からないのであった。
追いかけっこが約五百文字、残りをどうにか埋めようとして描いた方が約千文字、どっちが本体かわからんね。おかげでサブタイを追加することになりました。