アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~シルド・エスティ宅 庭~
なにやら竜の砂時計を置かせてくれと言われた。うちの庭先に、だ。とりあえず何もないスペースにおいてもらったが、案外でかいなこれ。え?ゲームだと普通に片手で持てるくらいの大きさじゃないの?現実世界だと盾○勇者にでてくる龍○の砂時計みたいな大きさになってるんだけど・・・
「それじゃあ、私たちはこれで」
「聞いた話によると、ずいぶん急に帰ることにしたらしいじゃないか。なにかあったのか?」
俺がそういうと、二人は少しだけ気まずそうな顔をする。そしてメルルが、
「いやぁ、この世界も楽しかったですけど、これ以上いるとうちの世界にいるエスティさんとかロロナちゃ・・・先生にも違和感を覚えかねないので・・・」
と言ってくる。まぁ、原作通りの世界をたどったのなら、確かに違和感を覚えるし、そのうえでこの世界のイメージが定着しようもんなら、向こうで大変な目にあうだろう。おもにエスティ関連で。
「まあそれなら納得だわ」
「そうよねぇ、あ、わかってるとは思うけど、向こうの世界でこっちの私の事、話したら駄目よ?確実に大変な目にあうだろうから」
二人はそれを聞き、壊れた人形のように首を縦に振った。本人たちもよく理解しているらしい。その後、まあ結論から言えば、彼女たち二人は無事に帰っていき、そのあとにまた少しの間帰ってきて、無事につながったことを報告、再度帰っていった。こんな時に言うのもあれだが、疑問に思ったことがある。
「ところでさ。この砂時計、ここに置いておかないとダメなのか?いや、別にそれは構わないんだ。スペースならまだあるから。それ以上に問題なのが、アトリエに現れたやつらを、ここの位置から返した場合、あいつらは無事にアトリエに飛ぶことができたのか?」
座標で飛んでいる場合、この座標にはもともと草木が生い茂っている程度の荒れ地だったし、そんなところに飛んだ場合、無事にアトリエに飛べたのだろうか、とか、もしかして飛ぶ人物が位置まで指定できるのだろうか、とか、そもそもこの砂時計の扱いってどうなるんだろう、とか、まあそんなことばかりが気になってくるわけだ。原作ではそもそも人が持つことのできる程度のサイズだったうえ、あくまで時間を飛ぶ道具、つまり、世界の壁が超えられるとも限らない。
「大丈夫でした!」
と言ってはいたが、それが気になってしまった。
「まぁ、そんなに気にしていても何にもならないわよ。実際に行くわけにもいかないでしょうし」
エスティの言葉にうなずき、とりあえず気にしないことにしておくのだった。