アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~アーランド共和国 広場~
エレメンターズ、それは、アイドル文化なんて欠片もなかったアーランドに突如現れた謎のアイドルグループである。そして、メンバーである三人組の正体は、モンスターなのである!
「まぁ、かといって何か問題があるわけでもないし、経済的にこっちも助かってるから何も言わないんだけどね」
そういっているのは、ロロナに登場するタントリス、もしくはトリスタンさんである。一度坊主にさせられたが、シルドに頼み込んで増毛剤を作ってもらったことで、定期的にロロナの前に顔を出せるようになったという過去を持つ人物だ。ちなみに元大臣の息子で、仕事柄大臣に会うことの多かったシルドは、時々愚痴を聞かされていたという。
「もしあの子達に手を出そうとしたら手足もぎ取って顔面から地面に埋めるぞ」
「貴方が言うと洒落にならないからやめてほしいな」
ちなみにアイドル活動中は基本監視をしているシルドやエスティに目をつけられている。怪しいことをした直後、彼のどこかしらが体からサヨナラするだろう。
「あ、トトリ、あそこでなんかやってるぜ?」
「え?あ、本当だ!なんだか人が集まってる・・・」
どこかで聞いたような声が聞こえる。何て考えていたら、職人通りの方からトトリ達が現れる。ちょうどそのときには歌い終わり、残念なことにここで終わり、ということはなく、周辺からのアンコールに答える三人。
「それじゃあアンコールに答えてもう一曲歌いますよぉ!『鋼の獣のマーチ』」
ちなみに知られていないが、歌の一つ一つに魔力がこもっており、合唱中にバフがかかったりする。今歌っている歌は防御と速度アップ、種族が獣なら攻撃力上がる歌だったりする。
~数分後~
歌が終わると、拍手とともにアンコールがかかるが、残念ながら時間的にアウト(場所ごとに何時間いくらと決められている)なので、その事を伝えて解散させるレエラを確認し、こちらもタントリスの監視を終わらせる。これから先は近くに行けるからあまり監視は必要ではないのだ。
「なんだかわかんねぇけど凄かったな!こう、何て言うのかな?力がわいてくるというか・・・」
「ジーノ君も?私もなんだか、あの歌を聞いてると力が溢れてくるような感じがしたんだよね」
なんでだろ?と首をかしげているトトリ達の元に、レエラ達が近寄っていく。
「あなたたち、新しく来たお客様かしら?」
「ふぇ!?あ、はい、今日、冒険者登録をしに来たんです。それで、場所がどこかを探してたら人が集まってるのが見えて・・・」
「あぁ、新しく冒険者になりに来た人だったのね。てっきり錬金術師に会いに来たのかと思ったわ。それなら、こっちの方向とは反対側よ?さっき来た方に戻って、サンライズ食堂って名前の店の奥の方にお城みたいな建物があるの。そこが冒険者ギルドの受付になってるわ」
「本当ですか?ありがとうございます!それじゃあ行ってきますね!」
トトリはそういうと、急いできた道を走っていく。トトリにおいていかれてしまったジーノも、レエラに一礼すると、急いで後を追いかけていく。
「そういえば、ミミも今日冒険者になる許可が下りたって報告に来てたな。原作みたいに喧嘩していないといいんだけど・・・」
なんて考えていたら、いつの間にかレエラ達がいなくなっていることに気が付く。エスティもいないので、おそらくついていったのだろう。
「そういえば、昔に比べてエスティに抱きついてないよなぁ・・・娘ができたからってのもあるんだが・・・」
「主はそんなによく抱きついていたのか?」
「おとぉさま?」
『ぷにぃ?』
そんな独り言に反応するような奴なんていないと思っていたが、クロたちがそう声をかけてきたことで驚く。ちなみにぷにの化身の上に二人は座っていたため、見上げなければいけなかった。
「まあそうだな。一日に五回ぐらい抱きついてたこともある」
あの時は確か、ギゼラさんの起こした問題の解決、アストリッドが起こした問題への対処、脱走したジオの回収、ロロナの起こした問題の解決、原作三強三人衆による呼び出しだっただろうか。とりあえずその時は、ギゼラは村の方に投げて、アストリッドは眼鏡を砕いて、ジオは呪具を使って強制的に机に向かせて働かせたな。丸一日ほど。
「シルド、レエラ達が、『冒険者になって私たちもトトリさんを助けますわ!』とかいって冒険者ギルドを混乱させてるんだけど」
エスティからの報告で、思わず頬を引き攣らせる。
「ち、ちなみにその場にミミはいたか?」
「いたわね。うさぷにまで連れてたもんだから、何も知らない冒険者たちが戦闘しかけそうになってたけど」
ついに頭を抱え始めたシルド。しかし、そうしてるだけで終われないのもまた事実。急いで立ち上がると、冒険者ギルドに向けて駆け出していくのだった。
このあと冒険者ギルド内の一部冒険者VSうさぷにライダーミミ何とかとめることができた模様。
シ)もうあんな場所に突撃するのは勘弁
ク)安心しなさい。あんたの娘の時も同じようなことが起こるでしょうから
エ)ぷにの化身を連れて行かないように話しておかないと駄目ね・・・
ジ)なぁおっさん!俺を弟子にしてくれよ!
ト)ちょっとジーノ君!失礼だよ!?
シ)(・・・これがステルクが体験したであろうおっさん呼びか。少し落ち込みそうになるな・・・)はぁ・・・