アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~ネーベル湖畔 湖底近くの島~
どうしてこうなったのだろう、と、心から思う。あれから一日がたち、周辺を全力で走り回り、俺はギゼラさんを見つけることに成功した。そう、そこまではよかったのだ。ただ想定外だったのは、その近くに
「きたな」
「今日こそは勝たせてもらおう」
「あんたがシルドってやつかい?なら、一勝負頼もうかね!」
ついでに、三人に同時に戦闘を申し込まれたことだろう。とりあえず思う。どうしてこうなった?と。しかし、しかしだ。条件を付ければ受けてもよくないだろうか。ということで、戦闘を受ける前に条件を付けることにした。
「アストリッドは俺に妙な薬を使わない事、ジオは最低限の仕事をする事、ギゼラさんはあまり建物を破壊しないことを条件にその勝負を受けましょう。あとギゼラさん、それとは別件であなたには一度城まで来ていただきます」
といったところ、とりあえず了承はもらえた。嘘ついたら暗黒水を飲んでもらうことにしよう。
「時間がもったいない。まとめて来い、全員の自信をたたき折っちゃる」
まあこれが原因だったのだろう。変な挑発しなければよかったと今更ながらに思う。それからだ。この小さな島で発生した戦闘が、のちに詩人たちに語り継がれるような羽目になるだなんて、当事者全員が考えても見なかったことだろう。目の前に飛んでくる黒い小型の爆弾。通称N/Aと呼ばれるそれを、左手で衝撃を与えずに取り、相手に高速で投げ返す。その背後に、小型のナイフを仕込み、相手の中心で爆発するように仕込む。その間に魔力を使い、氷を使って会場を広げる。左右、互いに当たらないように飛んできた斬撃を前に跳び回避し、背後にいる二人にテラフラムの半分ほどの威力の爆弾を置き、爆発させアストリッドの前に移動する。爆風と脚力、雷の力で増幅させられた速度でアストリッドの前に跳ぶと、剣に毒、猛毒、睡眠の魔力を流し、さらに氷の魔力で長さを伸ばす。地面ごと抉るように一閃。アストリッドは短距離移動で回避するが、今の一撃で島の半分は一時的に使えない程度に氷漬けになった。その氷の壁を使い、そのまま駆け上がる。下でジオが攻撃をしていたが、現在俺がいるのはそのジオの頭上。頭を踏みつけ、N/Aをばらまき、おまけでヒンメルシュテルンとダイオクラフトを設置。精霊石を砕き精霊を召喚し、たたかう魔剣を起動、ジオを追いかけるように指示を出し、目の前で剣を振り下ろそうとしているギゼラさんの武器に合わせるように武器を振るう。どうにか剣をはじき、口の中にエアドロップを叩き込み、全身を氷漬けにして湖に投げ込む。なにやら悲鳴が聞こえた気がしたが、きっと気のせいだろう。とりあえず、これでギゼラさんは無力化できたはずだ。いや、背後からジオのうめき声が聞こえたので、きっとジオも倒れたことだろう。あとはアストリッドだけだが、あいつはどうにも隠れるのがうまい。ので、全力であぶりだすことにした。炎を周辺にばらまき少しだけ違和感を感じたところを斬りつける。といったところでアストリッドが移動したのだろう。空間に歪みが生まれる。ので、その空間の歪みの状態から大体どの程度の距離を移動したのかを逆算、トラベルゲートを多重解放して爆弾を投下、うまく起動しなかったエリアに素手で爆弾を投下。この時に、睡眠の魔力を込めるのを忘れてはいけない。
「なにっ!?・・・すぅ」
これで三人目だ。しっかしまぁ・・・
「ここまで苦戦させられるのは困るな。一度鍛えなおすか」
そういって、俺は全員を回収して国に戻るのだった。
その後、帰り際にロロナ達とあって、ジオとかアストリッドを抱えてる光景に驚かれたり、お付きのクーデリアが怒りかけたあたりでジオを預け、ロロナにはアストリッドを抱えさせ、一緒に護衛していたリオネラとかステルクと一緒に街に帰ったという。ギゼラさんはさすがに自分で運んだ。帰った時のエスティの顔が怖かった、とは本人の談