アーランドに転生したのでエスティさんをヒロインにしたい 作:血濡れの人形
~近くの森 キャベツ祭り会場近く~
王国祭の時が来た。このときの騎士団の主な仕事は、周辺の警備、または一定範囲内の魔物の駆除である。ということで、罠を張り巡らせ終えた俺は、のんびりとエスティの近くで警備ができるのだ。というかここら辺の敵なら下っ端でも無傷で倒せるようなものばかりだ。出る幕はおそらくないだろう。
『伝令!西の方角に黒いドラゴンの姿が発見されました!討伐をお願いします!』
そういやドラゴンと戦わせてねぇわ。てかなんでこんなところに出てくんだよくそトカゲが・・・
「ちょっと行ってくるわ。今日はドラゴンステーキだな」
「わかったわ。怪我しない程度に頑張ってね」
というわけで西に向けて走っていく。空を飛んでいる影が見えた気がしたので、そちらに向けて走りながら短剣を投げる。しばらく走っていると、影が地面に落ちるのが確認できた。まぁ、もうすでに近くにいるので、その影の正体がドラゴンなのは知っているのだが。ていうか、なんでここに黒ドラゴンがいるわけ?君、もっと北の方に住んでるやつでしょう?なんて思ったが、まあ今更気にはしない。見れば、翼が片方なくなっている。これが原因で落ちたのだろう。やったの俺だけど。落ちた衝撃でうめいていたので、とりあえず首を切り落とすことにした。首と胴体が分かれたので、首は袋に、胴体はそのまま運んでいく・・・のは少し面倒なので、おとなしく空飛ぶ絨毯の上に乗せ、運んでもらうことにした。周辺の木を破壊しないように、木よりも高く飛んでもらっているため、時々上から血が落ちてくる。面倒くさいので、傷口に秘密バックでふたをすることにした。コンテナの中には竜の血が大量に入ることだろう。
「ふぅ、このくらいで平気かな?うぅ、かごの中身が全部キャベツだよ・・・」
そんな風に運んでいたら、かごいっぱいのキャベツを持ったロロナが、なぜかすぐ近くの森からできた。
「ロロナよ、ここは会場内ではないぞ?ほれ、向こうの会場へ戻れ」
「うぇ?本当ですか!?うぅ、そんなに歩き回ったわけじゃないのに・・・というか、シルドさんこそどうしてここに?それに、上に浮かんでるドラゴンは一体?」
どうやら気が付かれたようだ。まぁ、ごまかす必要もないだろうということで、素直に話すことにした。とはいっても、詳しくではないが。
「簡単に言えば、警備していた騎士の報告で上がったコレを倒して、帰ってる最中といったところだな」
「へぇ~、って、これを一人でですか?」
なにやら頬を引き攣らせながら聞いてくるロロナ。まぁ、普通に考えたらこんな反応にもなるだろう。こんな奴を単独で殺すなんて、今のところは俺くらいしか聞いたことないし。
「こんなこと話してていいのか?そろそろ終了時間だろ?」
「え?あっうそ!本当だ!あわわ、急いで戻らないと!」
というわけで、そのまま二人で戻ることにしたのだった。
よく出る食材ドラゴンの肉。この後祭り会場の全員でドラゴンステーキでパーティした。
なお、ロロナは無事にキャベツ娘になった模様。