日輪凛空は勇者である〜太陽の子〜   作:シン・ナス

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はい。

気になる終わり方しましたけどどうなるかはおわかりですね?

最終話も、どうかおつきあいくださいませ。


最終話 太陽の子

 「アルジュナ。俺達はお前を好敵手としてではなく、人理を脅かす敵としてお前を排除しようとしている。故に遠慮はしない!」

 

 「そうだ!行くぞ、カルナ!俺たちが太陽だ!」

 

 「ならば、破壊神の怒りを受けよ!!」

 

 凛空が神槍を掲げると腰の後ろの左だけにある、太陽をイメージした羽が展開し始めた。アルジュナも手に持っていた弓を消し、手のひらに青い球体を出現させ宝具を起動しようとしていた。凛空と、アルジュナはそれぞれ詠唱を始めた。

 

 「もはや戦場に呵責なし。我が父よ赦し給え。空前絶後!」

 

 「シヴァの怒りを以て、汝らの命を絶つ!」

 

 「「終わらせろ!日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)!!!」」

 

 「破壊神の手翳(パーシュパタ)!!!」

 

 赤の炎のような一筋の光線と青の雷のような一筋の光線がぶつかりあった。

 

 

 

 赤の光線が優勢だった。アルジュナはなぜだ、という表情をしていると

 

 「単純な話だ。アルジュナ、俺達は二人(・・)で戦っているのだぞ?故に・・・負けるはずもない!!」

 

 と、叫ぶとよりいっそう威力を増した。

 

 そして・・・

 

 「カルナ・・・いや、守護者(・・・)か。守り手に勝てるはずもなかったか・・・」

 

 そして、アルジュナはカルナと言葉を交わすことなく赤の炎に焼かれその霊器を散らしたのだった。

 

 そして、凛空の手元の神槍すら燃え付きた。凛空は気を失い勇者部が倒れていた、讃州中の屋上に落下したのだった。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 「ネロ。勇者部の皆はどんな感じなんだ?」

 

 「友奈以外は目覚め、散華した部位も回復しつつあるようだぞ。瑠奈も回復傾向というのを竜葉からの定期連絡で聞いた。」

 

 と、報告を聞くと良かった、と銀は眠ったままの凛空を見て思った。

 

 「だが、凛空は依然として目覚めないまま。友奈に関しては・・・むむむ。ややこしい!魂すらもその身体に宿っていない状況とはどういうことなのだ?」

 

 すると、銀は

 

 「あんだけ、派手にぶっ放したんだ。そりゃ魂も散華したって不思議じゃないよ。」

 

 と言った。ネロが困惑した表情で

 

 「そういうもの・・・なのか?」

 

 と、言った。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 瑠奈は神の魂を定着させることができた。アルトリアは瑠奈に駆け寄り

 

 「もう、身体が動けるようになったのですね。」

 

 と、言った。

 

 「うん。ところで凛空は?」

 

 「それが・・・どうやら神槍を使ったらしく、目を覚まさないとか。」

 

 それを聞くと瑠奈は青ざめた。

 

 「アルトリア車用意して!凛空が死んじゃうかもしれないの!神槍を使ったってことは・・・」

 

 「・・・まさか!瑠奈、今すぐ車を用意します!」

 

 アルトリアは車を準備し瑠奈を乗せ、日輪邸に向かったのだった。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 凛空は夢と(うつつ)の狭間にいた。

 

 (・・・あれ?俺はどうしたんだ・・・)

 

 そこは真っ暗な虚無空間だった。凛空は何かにすがるように手をまっすぐ前に伸ばした。すると、目の前に見えるのは、神殺しの神槍が炎を纏って輝いていた。その神槍の目は真っ直ぐ凛空を見つめていた。すると、凛空は神槍の目から放たれた光の流れの中に何も言えないまま、とらわれた。

 

 すると、凛空が知らない(・・・・・・・)、でも心のどこかで大切だと感じる声がした。そして-

 

 「凛空!」

 

 目の前にいたのは昔からの友。

 

 「瑠奈・・・」

 

 そして、凛空を、守るためひとつ目の宝具を発動した。

 

 「全て遠き理想郷(アヴァロン)!!」

 

 すると、神槍から放たれる光を遮り瑠奈は二つ目の宝具を使おうとしていた。

 

 「束ねる星々の伊吹。輝ける命の奔流。」

 

 と、詠唱を終えると凛空の方を向き

 

 「やっと、やっと会えたの。だから、凛空を失う訳にはいかない!!」

 

 約束された勝利の剣(エクスカリバー)!!!!」

 

 人の願いの結晶たる聖剣は神槍の輝きを上回り神槍は破壊こそしなかったものの輝きを失った。

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 ~日輪邸~

 

 凛空が目を覚ますと七人の少女が囲んでいた。

 

 「気がついたのか!?」

 

 と、銀が叫んだ。

 

 「凛空・・・ようやく会えたね。」

 

 と、瑠奈は込み上げるモノを抑えながら言った。

 

 「ぎ、ん?るな?須美(・・)?」

 

 「・・・え?」

 

 当然記憶を取り戻した美森は反応した。凛空は美森の前の名前で呼んだのだ。

 

 「銀。なんでこんなに人がいるんだ?俺が知ってるのは銀、瑠奈それに須美の三人だけだぞ?」

 

 すると、銀の横に立っていたネロは瞬時に凛空の記憶野

を調べた。だが、

 

 「奏者よ。凛空はここ二年間の記憶を完璧に破壊されているぞ。」

 

 と、勇者部の面々にとって受け入れがたい事実を述べた。すると、今度は瑠奈の隣に立っていたアルトリアが

 

 「瑠奈と私が凛空の世界に入り神槍を無力化しましたが、もう神槍使用の代償の光が凛空に届いていたとは。すみません、瑠奈。」

 

 と暗い顔をして言った。すると、凛空が口を開いた。

 

 「でも・・・。みんな俺が知っているはずの人達だよね。」

 

 すると、暗い雰囲気の勇者部が徐々に明るい雰囲気に戻り始めた。

 

 「凛空くん!私、結城友奈っていいます!友奈って呼んでね。」

 

 「友奈・・・」

 

 「私、犬吠埼風っていうの。勇者部の部長をやってるわ。わかんないことがあったらなんでも聞くのよ?」

 

 「風、さん・・・」

 

 「ど、どうも!犬吠埼樹といいます!その・・・凛空さんにずっと可愛がられてました!」

 

 「樹・・・」

 

 「私、三好夏凛っていうわ。大赦の訓練生時代は凛空に剣を習ったのよ・・・」

 

 「夏凛・・・」

 

 すると、凛空は少し起き上がりこういい放った。

 

 「俺は日輪凛空。」

 

 少し間を開けて

 

 

「太陽の子だ。」

 

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 その様子を緑の長髪の少年は見ていた。

 

 「良かったね。嫌味なほどいい結末だ。」

 

 と、笑みを浮かべながら続けた。

 

 「でも、君達は神に好かれる身体なんだ。神が人間に味方したことなんて一度もないよ。だから、神を呼び寄せてそのまま自滅するのさ。ほんと、嫌味なほどいい結末だよねぇ?」

 

 少年の後ろには怒りに燃えている神達がいたのだった。

 

 

 

 

 

 




とりあえず友奈の章はめでたしめでたし

しかし終わりません。

こんなんじゃ終わりません。

今後勇者の章にあたる続編に登場する、様々な英霊達は香音の物語に登場します。

何が言いたいかというと、すぐに勇者の章は始まらないということです。

こーんなグダグダな話にお付きあいいただき、誠にありがとうございます。香音達をよろしくお願いします。

ではまた。

どっちのend?

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