Prologue 天の楔
あの戦いから200年
だが、この霊器グラフの中にいてもわかる。
(あやつめ・・・また何かしようとしているな?それに、あの創造種の類いの反応も伝わってくる。そろそろ、起きる頃合いよな。)
と、巨大樹の元に召喚(自ら限界)したのだがその身体は・・・
「なっ・・・」
小さかったのだ。どう見ても金髪小学生にしか見えない。
「なんでこうなるんですかねぇ。」
と、自分の状況を受け入れつつ立ち上がった。すると、
「あっ。霊器の燃費がいいね。なるほど、いつでも大人の僕になれるということですか・・・」
とスパッと自分の状況を受け入れ、利点も見つけた。
「それに、大人の姿だと上から目線の言葉遣いになっちゃうからね。」
そして、とことこと歩き始めた。
「取りあえず、今やらなきゃいけないことは友奈さん、という人へ忠告だね。一応、神性持ちの僕はわかるよ。神に好かれやすい身体になっているということは。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「「いたっ!」」
金髪の少年と、赤毛の少女がぶつかった。
「ごめんなさい!」
と、赤毛の少女が謝ると、
「いやぁ、全然大丈夫ですよ。それに僕はあなたに会いたかった。」
突然言って来たので
「え、私に?」
と、返した。
「はい、あなたに。僕の名前はギル。気軽にギル君とでもお呼びください。」
「えっと、私の名前は結城友奈。」
「友奈さんですね。これから讃州中学の勇者部部室に出入りするかもしれませんので、部長さんにはよろしくお願いします。」
と言い、手に持っていた魔女の帽子のようなものを被ると消えてしまった。
「まだ忠告は早いね。正直、『タタリ』を受けてからでも遅くないからね。」
勇者部による東郷美森救出後
「美森さんを助けたかわりに、友奈さんがその代償を受けたんだね。まぁ、どちらにしろ『タタリ』は受けてただろうけど、ちょっと予想より早かったかなぁ。」
どうやらギルは千里眼でこうなる未来を予測していたのだろう。
友奈は帰宅途中だった。タタリのことを誰にも話すことができない。このタタリは他の人に移ってしまうからだ。すると、ギルにすれ違った。
「友奈さん。こんにちは。美森さんが助かって良かったですね。ところで、大丈夫ですか?『タタリ』は。」
「・・・なんでそれを」
「僕はこれでも神性があるんですよ。否定してるのでそこまで高くはないですが。だから、友奈さんの身体が天の神様に祟られたこともわかります。」
「じゃあこのタタリを治す方法は知ってるの!?」
するとギルは少し考えてから言い放った。
「まぁ、無いと思いますけど・・・一応見ておきましょう。
すると、金色のもやもやしたところにギルは手を突っ込んだ。
「あれでもないこれでもない、うーんこれでもないか・・・」
「どこかで見たことのある光景・・・」
と、友奈は呟いた。
「うーん、やっぱりありませんねぇ。宝具が山のようにあるといっても、神性特攻の宝具はありませんからね。」
「そんな・・・」
「まぁ、大赦さんから説明があったと思いますけど、神樹さんに治してもらうという選択肢はありませんよ?寿命が近づいてますからね。まぁ、他に選択肢はあります。貴女が方ができるかどうかですね。」
「なに?」
「凛空くんと瑠奈さん、それに銀さんにも伝えといてください。世界のために命をかける覚悟はありますか、と。あるなら、教えます。明日に讃州中学校の勇者部部室にお邪魔しますよ。」
すると、またギルは魔女が被るような帽子を被ると消えてしまった。
翌日~讃州中学校勇者部部室~
「お邪魔しま~す。ギルです。友奈さんからお話は聞いていると思います。世界のために命をかける覚悟はありますか?」
天の楔
ギル君・・・
やらかさないでね
さぁ始まりましたね。
明らかに主人公格ですが、引き続き凛空くんが主人公です。
といってもキーキャラクターであることにかわりありません。
凛空のことをよろしくお願いします。
このお話の続きは本編をお楽しみにしてください。
どっちのend?
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