日輪凛空は勇者である〜太陽の子〜   作:シン・ナス

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ごめん許してください。それだけです。では、彼方の章。開幕です。
あ、これは『大切な人が残したもの』からの続きです。


彼方の章
一話 勇者と守護者(再問)


「久しぶりだね、友奈ちゃん。」

 守護者竜葉瑠奈は大赦の巫女三人を率いて結城家にやってきた。

「どうぞ・・・」

 友奈は瑠奈たちを中に招き入れるとお茶を出そうとした。だが、瑠奈はそれを手で制止した。

「要件を話すのに時間はかからないから。でも、重いことは言わなきゃならない。心して聴いて。」

 友奈は座敷に座った。

「私が友奈の身体の事言ったら、後は説明頼むよ。」

 と瑠奈は巫女の1人に話しかけると

「は。」

 と復唱して前へ出た。すると瑠奈を除いて巫女三人はひれ伏した。友奈は動揺した。

「そんな・・・」

 瑠奈は

「実はなんだけど、友奈と私の身体は結構似たり寄ったりでね。」

 と話し始めた。

「私は先の戦いで貴方たちの先代勇者システムでいう、宝具真名解放を行ったの。その時に魂の次元が繰り上がっちゃってね。私はこの身体に魂がなじまなくなっちゃったんだ。それで、見合う身体を繕った。」

 すると友奈には思い当たる節があるようだ。

御姿(みすかた)・・・」

「かなり近いね。じゃあ、その身体に惹かれるモノは?」

 瑠奈は問いかけた。友奈はハッとして自分の左胸の上辺りに手を当てた。

「天の、神さ・・・ま?」

 瑠奈は苦笑いした。

「それも含めて、()()()()()だ。」

 瑠奈は立ち上がって下がった。

「ここからは先生の出番だ。」

 先生と呼ばれた巫女は少し顔を上げて前へ出て。

 

 〜勇者部室〜

 

「神樹様と結婚って、友奈それどういうことなの?」

 風は友奈に問う。

「私が神樹様と一つになってみんなを助けるんです!」

 園子が歩み寄った。

「それって自分が犠牲になるってことだよね!?」

 園子にはそう聞こえるらしい。

「友奈ちゃん。瑠奈ちゃんや蓮くん、銀たちはどこ?」

 美森はたずねた。

「わからないよ。でも・・・」

 風は怒りをあらわにしている。

「守護者組は大赦側ね・・・」

 友奈の顔には死への恐怖と決意が入り混じったおかしな表情になっていることを園子は見抜いた。

「だめだよ!ゆーゆが死ぬことで悲しむ人がいるんだよ!?」

 風も言い張った。

「なんで今まで相談してくれなかった!?困ったら相談でしょ!?」

「相談しました!私も考えたんです!」

「友奈いい加減にしなさいっ!」

「友奈さん・・・」

 樹はみてもいられないのか涙が溜まっていた。互いが互いを想うが故に、思わず声を上げてしまう。そしてすれ違う。

 友奈は涙を浮かべたまま部室から走って出て行ってしまった。部室には重い空気が漂った。

 

 友奈は山までふらっと歩いてきた。友奈には時間がない。決意した以上はやり遂げる。良くも悪くもそれが結城友奈という人間だった。

「弱音は・・・吐けない・・・だって・・・勇者・・・だから・・・」

 息は切れるしここまで来るだけで疲れてしまっている。友奈は倒れ込んで俯いた。それでも弱音を吐きそうになったその時、

「友奈さん。大丈夫ですか?」

 という声が聞こえた。見上げると目の前にはギルが立っていた。

「だい、じょうぶ、だよ・・・」

 友奈はギルに笑ってみせた。ギルは困った顔をして友奈には言った。

「友奈さんのクセに、笑顔に力が入ってますよ。」

 ギルは手を差し出さない。無理矢理にでも立ち上がらせるような残酷な真似を、ギルは決してしない。

「ムリはしてますね。」

 友奈が口を開こうとしたのをギルは制止した。

「喋らない方がいいです。」

 ギルはさらに続けた。

「私的な考えですが、勇者とは自らの志とともに強敵に立ち向かっていくもの、の事を言うと想うんです。決して、自分の事を二の次にしたりはしません。」

 友奈は驚いたような顔をした。

「それじゃまるで、世界一自分勝手な存在じゃないか、と言いたげですね。ですが、蓮さんたちのような守護者というのは自身の感情を二の次にしなければならない。ですが・・・」

 ギルは少し間をとった。そして再び友奈の目を見直して

「その生き方は最終的に自身に後悔と破滅を与えてしまいます。ですが・・・」

 ギルは友奈に背を向けて歩き出した。

「それが友奈さんの志なら、いうことはないですけどね。ボクの言葉なんて、参考程度にしてください。」

 そのまま山を下ってしまった。だが、皮肉にも最後の言葉が友奈の迷いを晴らした。

 

 美森は再び友奈の部屋に侵入した。すると机の上に勇者御記と端末だけ置かれていた。最後のページを開くと『皆、色々ごめんなさい。私は行きます。』とだけ書かれた紙が挟まっていた。美森はその紙を握りしめた。その時だった。

「大赦本庁?今更何を・・・」

 大赦からの呼び出しだった。

 

 友奈を除く勇者達が集められたのは、墓地。ただ、特殊な墓地ではあるが。中央と言っていいのか分からないが、そこに1人の巫女は手を合わせて大石碑とも言える物の前で手を合わせ祈り、穩麓栄華は美森たちを向いてたっていた。

「この墓標、誰のために立てられたと思う?」

 栄華がたずねた。

「勇者と巫女達のためでしょ?」

 園子が真っ先に答えた。

「その通り。じゃあなぜ死んだんだろうね?」

 巫女は祈りを終えたのか美森たちの方を向き

「かつての銀様を筆頭に、これまでの勇者様方はみな、その命を人類を守るためにお使いになりました。友奈様も形は違えど、今まさに人類をお救いになろうとしています。」

 風はやはり怒りが顔に出ている。

「犠牲の上に、私たちの日常と平和が護られてたってことなの!?」

 大声でたずねる。

「そうよ。そして、それを全面的にバックアップしてきたのが私達守護者。」

 美森は巫女にたずねた。

「友奈ちゃんはどこにいるんですか?」

 巫女は隠さず答えた。

「今は大赦におられます。おそらく神婚の準備に入ったかと。」

「なら大赦をぶち壊す!」

「いや、直ぐに壊そうとするのやめて。」

 と栄華はツッコんだ。夏凛は栄華にたずねた。

「神婚したら、その先は・・・?」

 栄華はゆっくり説明した。

「人間は神様と同位体となって神樹の中でひとつとなるわ。どんな形であろうとね。あと、これ以外の方法で人間を生き延びさせる方法だけど。ないことはないの。でも、結果は同じよ。結局人とは言えないなにかとして生きていくしかないわ。」

 すると、突然端末が鳴り出した。このアラームはいつしかのものと同じだ。

「神婚成立までバーテックス達の進行を食い止めなさい。それが貴女達の最後のお役目です。」

 巫女は最後の神託を告げた。

 美森は決意の表情と共に宣言した。

「もちろん、止めるわ。友奈ちゃんの神婚も!」




大分端折ったけど書きたいことはかけた。だから許して・・・
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