妖精さんと一緒   作:白糸

6 / 18
魔理沙はヒロインじゃないんです。本当なんです違うんです。初代エラー娘さんなんです。

しかし、私にはかわいい初代エラー娘を書く能力は無いですね………容姿については、頑張って文章で伝えるしかなさそうです。これはこれでいい訓練かな?


第六話 紅魔郷編、開始

「優弥!乗れ!」

 

どうしたものか、と考えていると魔理沙が箒の後ろに乗ることを勧めてきた。しかし、俺はラノベやゲームのキャラのような特別な力は持ち合わせていない。俺が行くと魔理沙の行動に悪影響を与えかねない。

 

「俺が行ったって何にもならないだろ?」

 

「違う違う、家に送ってやるって言ってるんだよ!」

 

ああ、そうか。まぁ、何も出来ない俺が戦力として見込まれるわけが無いよな。

 

「分かった!………あ、ハルはどうする?」

 

「わたしはかえる~!ユズ、ユウ、いくよ~!」

 

「わかったです。」「………うん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで、家に帰ると、魔理沙はさっさと異変解決に向かってしまった。

 

原作では(プレイヤーが上手ければ)ちゃんと帰って来れるんだが、やっぱり心配事はある。

 

魔理沙が今まで何件の異変を解決してきたかは知らないが、間違いなく言えることはフランレベルの 敗北=死 という可能性がある敵とは戦ったことがないだろう。

 

魔理沙と会ってからもう四カ月ほどたつ。長い間衣食住を共にした。友達と言えるくらいには仲良くもなった。俺にとっては初めて出来た友達といっても過言ではない。

 

そんな人が死ぬかも知れない戦場へと向かうのを、俺は見送ることしか出来ない。

 

「はぁ………」

 

「どうしたです?」

 

そこへ、ユズがやって来た。

 

「いや、魔理沙が心配でさ。」

 

ユズは、時々俺の相談に乗ってくれる。それに、秘密と言えば絶対に言いふらさない。アホな所が玉に瑕だが。

 

「じゃあたすけにいきたいです?」

 

「まぁ、行けるなら行きたいけど、俺が行っても何にもならないだろ?」

 

「そうです?」

 

そう言って、ユズは筆箱の中から何かを取り出した。

 

「おさしあげ~」

 

それは、見た目は普通だが、小さなスイッチが付いている竹刀二本と………八卦炉?みたいなもの。

 

「何これ?」

 

「つかってたすけるです!」

 

俺はまず剣を確認する。まずは持ってみる。

 

「軽っ!」

 

滅茶苦茶軽い。コレなら鍛えていない俺でも振れる。

 

「でも、コレじゃあダメージ少ないだろ?切れないし。」

 

「きれないとだめです?」

 

「駄目だろ?」

 

「きれるけんはただのけん」

 

「だから俺は武器になる物が欲しいんだ。切れない剣に用はないの。」

 

「そのかんがえかたってざんし~ん!」

 

「どの考え方だよ?!」

 

そう言うと、ユズは不思議そうな顔をした後、うんうんと唸りだした。

 

いつまで経っても何も言わないので、ユズをポケットに入れて家を出る支度をした。

 

「ったく、どうやって使うんだよ………」

 

竹刀の鞘を腰に上手くぶら下げ、家を出る。

 

鍵を閉めて、振り返ると。

 

 

 

普通種の妖精さんたちが大量に弾幕を撃ってきたところだった。

 

 

 

「やっべ!」

 

飛んできた弾幕を何とか躱すが、流石に長時間完全に避けきるのは難しそうだ。

 

「ユズ!コレはどうやって使うんだ!」

 

「それでたまをたたくです!」

 

言われた通り竹刀を振ると、竹刀の通った辺りの弾が消えている。

 

成る程、コレなら切れなくても問題ない。様々な切り方を試してみる。横に。縦に。斜めに。

 

通りたい所にある弾、当たりそうな弾を切る。一つ一つの弾が大きいので、大雑把な振り方でも余裕を持って対処できる。

 

「これなら………

 

 

 

行ける!!」

 

そして、弾幕の隙間を縫って、一匹の妖精さんに肉薄する。

 

「妖精さん、ごめん!」

 

そう言って、思いっ切り竹刀を振りかぶる。

 

バコッ

 

「………あっ」

 

狙った妖精さんは、しばらく痛そうに呻いた後、糸が切れたように倒れた。

 

「………妖精さん、ごめん………」

 

そして、倒れた妖精さんの横を通って、霧の湖へとひたすら走る。

 

 

 

「あいつら、まだ、追いかけて、来るの?」

 

もう大分走ったが、今まで倒さなかった妖精さんが沢山後ろに付いてきていた。

 

「ユズ、何とか、ならない、のか?」

 

「まどーほーをつかうです!」

 

「まどーほー?」

 

ぱっとは思い浮かばなかったが、直ぐに八卦炉もどきに気づいた。直ぐに竹刀の鞘の横につるしてあった魔導砲を構える。

 

「つかうときはこれをよむです!」

 

ユズが俺に渡したカンペには、こう書いてあった。

 

 

 

『魔符:妖精印の魔導砲』

 

 

 

「スペルカードか!分かった!『魔符:妖精印の魔導砲』!」

 

砲を妖精さんに向け、ボタンを押す。

 

 

 

ガッッッッッッッ!!!

 

 

 

馬鹿にならない反動を、力で押さえつける。

 

「なっ………なんじゃこりゃ………」

 

想像以上の威力があった。目の前にいた妖精さんたちは、魔導砲が終わった頃には誰も動いてはいなかった。

 

その隙に、再び走って逃亡を図る。

 

 

 

「なぁ、あれってどういう仕組みなんだ?」

 

霧の湖の淵を駆け足で走りながら、ユズにそう聞いた。

 

「えねるぎーほぞんのほうそくです、きえたものはふたたびあらわれるです」

 

「なる程。」

 

エネルギー保存の法則って、そういう法則だったっけ?まぁ、吸収した妖力とかを、そのままの撃ち出したってことか………

 

「………多少は戦えそうだな………」

 

正直、俺が行っても意味が無い可能性もある。むしろ、じゃまになる可能性が高い。

 

じゃあなんでそれでも紅魔館へ行くのか、今気づいた。もちろん魔理沙を見守りたいというのもあっただろうけど………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友達に認めて貰いたい、きっとそれが真の目的だったんだと。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。