「ありがとうルーミア、礼は必ずする!」
ルーミアの家を飛び出し、紅魔館へ向けて全力で走る。
途中、魔理沙達に負けて大泣きしているチルノとも出会った。チルノは意地でも戦おうとしたが、ここで勝つのは可哀想なのでなぞなぞを出して考えている隙にその場を離れた。
前世で聞いたことがあったが、あれって本当に効くんだな。
やがて、紅魔館の門の前に着く。そこには、紅魔館の門番、紅美鈴が満身創痍の状態で立っていた。
「貴方も異変解決に来たんですか?」
「ああ、でも時間が無いんだ。通してくれないか?」
「それは無理な相談ですね。私は門番、不審者を通すわけにはいかないのです。」
「このままだと人が死ぬかも知れないんだ。」
美鈴は、それを聞くと首を傾げた。
「確かにあの霧の中は、人には三十分しか入れないですけど、それでも三十分いたからといって死にはしませんよ?」
紅魔館組は人の殺生を目的として霧を発生させたのでは無い。それは元々確信していた真実だ。
もし人を殺したいなら、この幻想郷という箱庭を今より濃い霧で完全に覆っているはず。それをしていないのが、死人を出すつもりがないという何よりの証拠だと思う。
だからこそ、これで命がなくなるかも知れないという事を理解すると、対処しようとするはず。
「いや、このままだとほぼ確実に一人死ぬ。地下にこの館の誰よりも強い奴がいるんだろ?」
フランが人を殺す。美鈴ならそれがあり得ると思うだろう。これで、俺が言っていることが真実だと分かると共に、俺が紅魔館のことをかなり知っていると思わせることが出来る。
「!!」
「分かったら通せ。」
頼む、美鈴。俺は早く上に行かなければならない。
こうしているうちにも刻一刻とタイムリミットが近づく。やっと出来た友達を、失うなんて嫌だ!絶対に助け出す!
だが美鈴の答えは、至極当然で、また俺の求めていないものだった。
「でも、私は門番ですから。行きたければ私を倒してから行って下さい!」
そして、美鈴は弾幕を張り出した。
繰り出された弾幕は、妖精さん一人一人の弾幕よりは濃いが、それでも包囲されながら撃たれたときと同レベル。よく狙えば避けられない事も無い。
弾幕を切り進む。少しずつ美鈴に近づいていく。
「なんですか?その竹刀!狡くないですか?」
美鈴がそんなことを言うが、装備も実力の内、それに俺の素の実力では美鈴とは戦えない。
また、今の段階でスペカを使うことは出来ない。あれはルールではない正真正銘の回数制限が付いている。妖精さん曰く、消した分しか現れない。つまり無限に撃てる訳ではないのだ。フラン戦に温存したい。
距離が僅か10mまで詰まったとき、美鈴は弾幕を放つのを辞め、一旦俺と距離を取った。
と、次の瞬間、美鈴は凄い速さで接近してきて、上段回し蹴りをした。
咄嗟に竹刀をクロスさせ、防御する。竹刀と美鈴の脚が触れあった瞬間、爆風が発生し、またそれほどの蹴りを受けとめた俺も後ろへ吹き飛んだ。
「っ!」
しかし、ダメージを負ったのは美鈴も同じだった。右脚は明らかに骨が折れたであろう事が伺えるほど曲がっており、多量の出血をしていた。
恐らく、美鈴は気の力で脚を保護していたのだろう。しかし、竹刀にふれると、その保護は無くなり、モロにダメージを受けてしまったのだ。
「もうこれ以上は無理だろ。俺の勝ちで良いか?」
美鈴は、悔しさのためか、痛みのためか、顔を歪めていた。声を出そうとしたが、嗚咽しか出なかったようで、最後は話すのを諦め、コクリと一回頷いた。
良かった、しかし美鈴をこのまま放置しておく訳にもいかない。いくら美鈴が強くても、手負いなら野良妖怪に狙われかねない。さで、どうしたものか。
そう思ったときだった。
「あらあら、ずいぶん派手にやられたじゃない、美鈴。」
バトルシーンの書き方がわからない………
これで大丈夫かなぁ?