身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!!   作:あるれしあちゃん

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第22話

 

これでいいのか、セブルス・スネイプ教授。

プロフェッサーとしてどうなんだろうか。

 

そんなことを思いながら隣でめちゃくちゃ眉間にしわを寄せて眠るスネイプ教授を見つめた。

 

十五歳と三十いくつのおっさんが行為した時点で未成年どうとかに引っかからないのかと思ったけどよく考えたらお貴族世界、婚約者、許嫁の世界だし、そんな法律ないかもしれない。というか中身で言えば二十代で前世死亡。十五歳の今世って事で三十五の私と三十おいくつの教授だからまぁまぁ、ね?ってところですがはい。

 

教授は行為の間も何度かリリーと名前を呼んでいた。きっと、ポッターはさぞ愛おしく憎たらしかった事だろうに。

 

「.......り..ぃりー...,」

 

また教授は小さく呟いた。

単純に羨ましい。リリーさんはどうしてポッターの父を選んだのだろうか。教授の健気さに、感動と罪悪感と悲しみ、いろんなものが混じり合った涙がこぼれた。

 

教授、本当に尊敬します。20年以上も添い遂げるその気持ち。きっと、誰もこの人の気持ちはわかってくれないと思うけれど.....

 

「教授...リリーさんは貴方を好きだったと思いますよ」

 

無理やり教授にはやられると思って身構えていた私は想像以上、いや、想像外の優しさに驚いていた。アジア系で小柄の私がヨーロッパ人のを入れるのは不可能だと思っていたがどうやらそうでもなかったらしい。

 

教授は魔法薬専門だからか薬は使っていたから、そのおかげもあったかもしれない。

それでも、身長差のせいで辛い思いをしたのは変わりない。でも、なんだろう...結局考えなしだった私のせいだから、教授を責めるに責められない。

 

私は脱がされたローブから杖を取り出すとスネイプ教授の治りかけた三頭犬の傷にむけて杖を振った。

足の痛々しい傷。もうすでに瘡蓋になっている。それでも、傷跡が残るだろう。

 

「エスピキー」

 

初めての他人に向かってやる魔法で、何度も何度も杖を振った。

魔法使い初心者の私が治せるとは到底思ってない。それでも、気休めでも良いから痛みが軽減して欲しいと杖を振り続ける。

長い時間振り続け、ようやく傷は元通りとは言わずともかなり治った。これで良いだろう。傷跡はそれほど残らずにすみそうだ。

 

「はぁ......疲れた」

 

魔法はつくづく、便利ですね。

 

私は冷たいシーツを体に巻きつけてゆっくりと目を閉じた。

 

キスもなく、名前も呼ばれない、そんな行為に愛は無い。

夢をみすぎた故の罰だと私は思ってる。他人に期待するからいけない。結局のところ、他人と私は違うのだから受け止め方も気持ちの発信も異なる。もう、他人を求めない。私は冷たいベッドの中でそう決めた。

 

さぁ、スネイプ教授と2人っきりになった最高のシチュエーションだ。私はこれから、ターバンの男。クィレル教授にヴォルデモートが憑いていることを教授に伝えて事前に防がなくてはいけない。でも、どうしたら怪しまれないのだろうか。転生、トラップ、そのどれもに何かしらの特典があった夢主人公たちに比べて、私はあまりに何もない。

 

コネも金も、後ろ盾も土台もないのにどうしたらいいのか。

大好きな親友のためにスネイプ教授援護の形でいきたいけど、どうしたらいいのかさっぱりだ。

 

転生者に優しくないこのハリポタワールドでひとまず味方というものを作らないといけないことはわかっている。私の逃げる先になる、学ぶ先を探さなければならないのに。

私が借りを作ることで私の手足になってくれる人。

 

最初は森番を考えたけど、魔法がつかえない、没。

 

スネイプ教授、たらし込めない、スリザリン贔屓だし今回のことがあった没。

 

マグゴナガル教授、若干のグリフィンドール贔屓あり、ダンブルドアの影響を一番受ける、没。

 

占い学のトレロなんとか、没、使えん。

 

というわけで一番マグル系の話に食いついやすく話の口実を作りやすい、そしてスリザリンからの嫌われ者の自分。

そこがキーパーソンだ。

 

神経質なレイブンクロー生で嫌がらせを受けてきたクィレル教授にはおそらくグッドくるラインだろう。クィレル教授の倫理観がどうぞ欠如してますように。具体的にはスネイプ教授くらい。生徒に手を出すなんて余裕だぜ!という意気込みだとありがたいんだけど。

 

クィレル教授はヴォルデモートの事で精神削れてると思うし、まぁ、このハリポタワールドは私に優しく無いから成功の可能性は低い。

 

まあ、最悪は色仕掛けでも何でもして手足を作りたいところ。

 

しかし、今回の件で教授と私の上下関係が無効になってしまった。

このままじゃ、買い手と娼婦の関係から離れて......いや、上手くやれば娼婦というレッテルが取れるわけだし......。これは.....どっちも取りづらい。

 

エリーさん、孤児院の人が私のことを一晩のみで売ったのか、ここがキーになってくる。

 

まず、これから稼いでもらうと言っていたのだとしたら【一晩のみ】だから水揚げ(処女)含めての金額。

 

しかし、スネイプ教授が実質買い取った...とかないと思うが。

 

風呂のことなんかわからないわ!!と思いながら私はウンウンと頭を悩ませた。

長く考えすぎて頭が痛くなってきた。

 

シーツにしっかりと包まり直し、私は杖を握りしめた。何かあったら、自分の身を守れるのは自分自身だ。

そんなことを考えながら、私はゆっくりと意識を手放した。

 

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