身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
扉の向こうでスネイプ教授がドアを閉める音が聞こえた。
今日にも寮生たちが休暇から帰ってくる。私はまためんどくさいなぁとペラペラと嫌がらせ呪文集を読んでいた。
さて、もうそろそろハリーポッター達がニコラスフラメルについて知る少しまえになった訳で。
もうじき、何とかドラゴンのイベントが始まるわけですよ。どっかのバカルフォイが50点お引きになってくださる。
めんどくさそうな。私は櫛で髪の毛を丁寧にとかすと一つにまとめて耳の高さあたりでポニーテールにした。
これでしばらくはなんのイベントもなく過ごせるし、正直なところ面倒くさいことに首を突っ込みたくないところだけど。
その日のわたしはとりあえず寮からわたしの物がないの!みたいな変なイチャモンなんかも無くて安定していたことにだいぶ肩の荷が下りていた。
あぁ、何もしなくていいのね。
「Ms. ジェフィフィーナ」
私はその声にそっと足を止めて後ろを振り向いた。
「はい、クィレル教授。何か御用でしょうか?」
「こっ、これ.....くっ、クリスマスっのときっの..しっ、、しつ、もんされたものっの返事です」
そう言って縛られた羊皮紙を渡される。
「わぁ......クィレル教授、ありがとうございます。わざわざすみません」
そう言って羊皮紙を握って笑顔を向けるとクィレル教授も私に笑みを向けた。
だいぶ顔色が悪い。
ユニコーンの血をどこかのタイミングで取るわけだから当たり前かもしれないけれど。
「クィレル教授、顔色が悪そうなので.....よかったらキャラメルをどうぞ。
甘いものは血糖値が上がって体温が上がります」
私はポケットか自作のキャラメルを出すと3つクィレル教授の手のひらに乗せた。
「あっ...ありがとう」
「いえ、それでは、失礼します」
羊皮紙を握りしめて私は図書館に向かう道を踏み出した。
羊皮紙に書かれた紙についてはもう分かっているつもりだ。おそらく、未成年が許されざる呪文を唱えたさえに身元が割れるかどうかについてだろう。
その場にいた人達が範囲的に察知されるのかそれとも個人察知されるのか。
これが分かることについてはかなりの収穫になる。
ウキウキと図書館に入ると私は適当な本を片手に日当たりのいい席に座った。
「やぁ、アルレシア・ジェフィフィーナ」
羊皮紙を開こうとした時だった。目の前に急に影が現れたと思うと影は喋った。
誰だろうと前を向くと、目の前には銀髪、薄い色の瞳。
「なんの御用でしょうか?セオドール・ノットさん」
彼の瞳が煌めくのを感じた。
そう、彼は原作でもホロリと名前が出る程度の役だった奴だ。
でも、ほろりの名前にしては顔立ちは美しい。少し長めの髪は星屑のように輝いてるし薄い瞳は物珍しい薄紫にも、はたまた青にも見える不思議ないろ。
角ばった体つきで背も高い。
「僕こと知ってたんだ、アルレシア」
「えぇ、存じております。
ノットさんは成績優秀だそうで」
彼は目の前に座ると頬杖をついて私の顔をまじまじと見つめながら口を開いた。
「君ほどじゃないよ、アルレシア。
僕は君に物凄く興味を抱いているんだ。さて、問題です。
僕がどうして君に興味を抱くと思う?」
可愛い顔で可愛く聞いてきたはずの言葉。声は氷のように冷たい、
一匹狼だったセオドール・ノットが私に興味を抱くのがよくわからない。
「すみません、わたしにはわからないです。ノットさんが興味をそそられるほど私は何か持っているわけでも無いので」
「うん、そうだね。
君にはたしかに何もないよアルレシア。
名誉があるわけでもない、はたまた名家の生まれでもない、コネや金がある訳でもないし。
特別美人なわけでもない。頭はいいけれど、
ねぇ、教えてよ」
ニコニコ笑いながらノットは私の頬を触り、髪を撫で。
そして、
ギリリとネクタイを掴んだ。
「なんでドラコはお前のような穢らわしいマグル生まれに構うんだ?」
美しい顔が歪み、私のネクタイを締めあげる。
そんなの私が聞きたいくらいだと言いたいのを我慢して私はネクタイを締める手の上から手を重ねた。
「しっ.....しらなっ.....」
「そんなわけないだろ。
わざわざドラコがお前にローブをあげた意味が僕にはわからない」
呼吸は苦しくない。ノットは見よう見まねか何かなんだろう。ネクタイを持つだけじゃ首は締まらない。
「それは.......私を寒いだろうって、心配して....」
「ドラコがする必要などない。
僕は疑問だよアルレシア。
純血で穢らわしさを避けるマルフォイ家次期当主のすることじゃないだろう?」
ノットはそういうと私のネクタイを離して座り直した。
私もネクタイをセーターの中に入れると向き直ってノットの瞳を見つめた。
「ノットさん、貴方は純血主義とお見受け致しますが.........今、魔法界に純血だけの家系がいくつ残っていらっしゃるか....まぁ、愚問でしょう」
「マグル生まれの穢れた血がいるせいで魔法界は落ちぶれる」
「マグル生まれが居ないホグワーツ では果たして何人の生徒が残るのでしょうか」
「スリザリンはほぼ全ての人間が純血だ」
「ではなぜ、スクイブと呼ばれる魔法族から生まれる非魔法族がいらっしゃると思います?」
「出来損ないだからだろう?それ以外に何がある、あぁ........フィルチがスクイブだった。
僕には理解できないよ、どうしたら出来損ないになるのかね」
「非魔法族から生まれる魔法使いの原理も不明でしょう?
そこを追求すべきだとわたしは考えます」
「イかれた血だからだろう?だから、穢れた血だと蔑まれる」
意味がわからないとノットは腕を組んで私を睨みつけるように目を細めた。
「ここで二つの仮説を立てるべきだと考えてきます。
一つ目は、元は.....全てに人が魔法使いだった。文明の開花によって失われたきた可能性です。
そして二つ目は、
全ての人が非魔法族だった可能性です」
私がそう言った瞬間、ノットがガンっと机を叩いた。そんなの許されない、そんな風に言いたげに口元を歪めて私の方にツカツカと歩いてきた。
「そんな事が許されると思うかい?アルレシア」
背の高さに違いがあったことにようやく気付いた。
ノットは私の肩を掴むと揺さぶるようにそんなのはあり得ないと繰り返した。
「愚問ですね。
極めて仮説です」
「意味のわからないマグル生まれだ。
アルレシア、君と話していても僕の疑問は解決されないようだ」
でしょうねと言いたいのをだいぶ我慢したい。ノットは私をしかと睨み付けると去っていった
むしろ、この魔法界はおかしいだろうに。ふつうに考えて欲しい。二重の人間と一重の人間がいて、4対1の割合で二重同士から一重が生まれてくる。
それなら、魔法族もありえるかもしれない。
まず、魔法族か非魔法族から世界が始まったのならマグル生まれはその進化、または、魔法族が進化だろうに。
私は本を読む気が失せたと羊皮紙をローブのポケットに突っ込むと本を戻して大広間に向かって歩き出した。