身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!!   作:あるれしあちゃん

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それいじめ、壮絶すぎ

 

扉をでたらもう目の前にいるなんてそれの方が問題じゃないだろうか。

 

「あーら、穢れた血の根暗じゃないの」

 

「そんなに血相変えてどうなさったんですの?」

 

「高貴なるスリザリンにはやっぱり不似合いよねアンタ」

 

4人の、パンジー含める女子達。4人ともが私にニヤニヤと嫌味のある笑い方してくる。

それだとすぐに君達だってばれちゃうんだよ。

 

「いえ、あなた方に用はないです。

でも、あなた方は私に用がありそうですね」

 

私は焦りを微塵も見せずに余裕のある笑みで彼女たちの正面に立った。

 

「よくわかったわね。穢れた血、アンタこれ大事そうに仕舞ってたわよね」

 

そう言ってパンジーはお洒落なセーターのポケットから記憶媒体を取り出してニヤニヤ笑った。

 

記憶媒体が何かわかっていないのはまことに意味不明だが。

 

「よくお分かりですね。それは確かに私の大切なものです。お返しいただけると有難いのですが」

 

「は?アンタなんかに返すわけないでしょこの穢れた血!」

 

「そーよ!返して欲しかったらまずは杖を床に置きなさいよ」

 

「...........わかりました」

 

私はローブから杖を出して相手側の床に転がした。

こういう時ってどうしてらいいんだっけ。

 

「まぁ〜私たち返すなんて一言も言ってないんだけどね」

 

「そうだー、最近私たち呪文練習してるの。

練習相手になってよ」

 

そういうと女の子達が一挙に杖を振り回してくる。

 

バラバラとなんの呪文を唱えたかもわからないけど気づくと私は倒れ込んでいた。

 

状態的には石にされたとかでもない、貧血っぽい事になっただけな感じだろうか。

 

ゆっくりと起き上がろうとするとパーキンソンの足が見えた。

 

「なんであんたみたいなやつにドラコは」

 

ドンっ

 

「いっ......」

 

思い切り肩を蹴飛ばされて私は壁に背中をぶつけた。

なぜこんなに人がいるはずの寮に誰も通ってくれないのか。

 

今度は女の子達に部屋の中に引きずられて連れてかれた。彼女達の部屋だ。

 

妙に刺激して敵に回したく無いけれど痛いものは痛い。

いじめの時ってどうやって回避すればいいんだったか。

 

思い出しても有益な情報など出てくるわけもなく。

女の子達が代わる代わる私のことを蹴ったり突き飛ばしたりしてくる。

 

私は痛いのを我慢して体を丸めた。終わりがあるはずだし。

 

「穢れた血のくせに!」

 

「本当何よ!」

 

「あんたなんか退学になればいいんだわ」

 

私がもう全身痛くなった頃にようやく蹴られたりするのは終わった。

 

「本当、穢れた血を見てるとイライラするの。

その長い髪の毛も......」

 

そんな取ってつけた理由で髪の毛切断式とかしないでよ頼むから。

 

そんな願いも虚しく私は痛い体を起こそうとする前にパーキンソンでは無い女の子【金髪で顔は可愛い】に腰まで伸びた髪の毛。そこの首のあたりの髪の毛を掴まれた。

 

「いっ........やめ.....」

 

「あんたに拒否権なんて無いわよ」

 

「パンジーハサミあるけど切ります?」

 

「じゃあ私がやるわ」

 

そういうと堂々とパーキンソンは私の髪をジョキリと切った。転生者に優しくなさすぎだって言ってんだろうが。

 

おっと口が悪く....。

 

私は軽くなった頭を感じながら足元に散らばる自分の髪の毛を見た。生まれてこのかた美容院なんて行けずに、職員の嫌がらせに髪の毛を切られたりそれを自分で直したり、それが普通だった、

 

特にそこに関しての感想はないけど、数少ない自慢の所だったのに。

 

毛先のところがだいぶ明るい色になってるし、まぁ、ちょうどよかったといえばそうですね。

 

私は痛みに耐えつつも隠していた杖を見えないように取り出した。

 

部屋に引きずり込まれた際に転がってたのを取ってきました。

 

パーキンソンがハサミで私の髪の毛をジョキジョキしてくれてる間に呼び寄せ呪文で置かれて放置された試験管をとってローブに入れた

 

「あ、試験管」

 

そう声をかけて、そちらに注意が行った瞬間。

 

全速力で談話室の方に逃げ出した。ハサミが頰にあたってザクッと切られたが気にしない。

 

嘆きのマートルのところに行こう。話できそうだし。

 

私は痛む体を抑えて走り出すと談話室に降り立った。走り回るうるさい人などいないスリザリンではかなり目立つ。

 

まばらにいるスリザリン生の間を掻い潜って寮の外に出た。

 

後ろからは穢れた血うるさいぞと声が響くが知らないふりだ。

 

そのまま廊下を右に曲がろうとした時。

 

 

ドンっ

 

 

私はそのまま相手に向かって突っ込んでいってしまった。

 


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