身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
「やぁ、アルレシア」
その声と共に柔らかな銀髪が揺れた。
「セオドールさん」
私は扉から入ってくる男に目を見開いた。ノットだった。消灯時間などとっくに過ぎているというのに制服姿で私のところにやってきた。
なんで。
「アルレシア、偶然君を見かけてね。
具合でも悪いの?僕の肩でよかったらかそうか?」
「い....いえ、大丈夫です。
セオドールさんこそ、偶然ですね、何をしていらっしゃったんですか?」
「さぁ、何だろうね。アルレシア。
それよりも、君はなにをしていたのかな」
そういうとノットは思い切り私の耳元の床に手を落とした。
ドンッと強い音が聞こえてくる。ノットの顔は真っ暗だった。やはりこいつは、原作を知っている。
私のワンピースの肩紐を掴むと上から跨ってきた。
「ねぇ、アルレシア。
君は誰なんだい?君が何をしようとしているのか、君が未来何をしでかそうとしているのか、僕には全くわからない。
君は皮を被った誰なんだい?」
銀色の髪が私の目の中で光った。紫がかった美しい瞳が私の顔を映し出す。
黒く染まったその瞳の奥には一体何が写っているんだろう。セオドールは私を見て、私の奥の誰かを見ているようだった。
まるで、スネイプがハリーポッターを見て、リリーをジェームズポッターを見透かしてるように。
「私は私です。
アルレシア・ジェフィフィーナといいます。
それ以上でもそれ以下でもありません。
私が私である限り、私以外は私ではありませんよ」
「そんなことはわかってる!でも、君は、君は誰なんだい。
僕は僕同様に、中身の話をしてるんじゃない」
この男もまた、中身は違う。
セオドールノットの中身は違う男だ。でも、この男はなぜ私までもが中身が違うといいだすんだろう。
「わたしには貴方が何を言ってるのかわかりません、セオドールさん。
わたしの中身はわたしです」
私はだいぶ冷えてきた体を感じて立ち上がろうとノットの肩を押した。
「いや、君は誰だ!」
意味がわからない、そういいたいのを我慢して私は肩を強く押して立ち上がった。
「貴方は何をそんなに気にしてるんですか!」
そういうと、ノットは私の体を思いっきり掴んだ。胸ぐらを掴まれて壁に押し付けられる。
「いっ......」
「もう一度聞く、おまえは誰だ」
それはこっちのセリフだ。私はそう言いたいのを我慢して泣きを披露することにした。この世界に落ちてから、私は大分図太くなったなぁ。
「ひっぐっ........やめっ......て......」
ポロポロと泣く私にノットは思いっきりたじろいだ。
「な、泣かないでくださいよ!」
間違いなく、急に口調が変わった。ノットは私の胸ぐらから手を離すと私の両肩を掴んだ。
「せっ....せおどーるさっ..んが.......」
私はメソメソと泣いてノットが掴んだ肩に手を置いた。
私は覚えていないけど、もしかしてら原作に私の名前が載っていたのかもしれない。原作だけだから全く印象に残らなかっただけの可能性もある。
それを彼はいいたいんだろうか。
「別に俺は泣かせないわけじゃ.........。泣かないで」
「ご、ごめんなさい」
私は涙を必死に拭きながら空き部屋を出て寮に走った。
セオドールノットの言いたいことは、本当によくわからない。