身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
そしてまた落ちた
「今日からお世話になります、アルレシア・ジェフィフィーナといいます!」
「よく来たね、アルレシアさん。
私は漏れ鍋の亭主、トム」
私のことを嬉しそうに握手しながら笑ってくれる老人。骨がすぐにわかる角張った手が私の手を包み込んだ。
私のトランクをさっと杖を振って階段の向こうに連れていった。
「2ヶ月間お願いします!
課題の量もそんなにありませんから、お手伝いします!今日から色々教えてください」
「あぁ、悪いねぇ。じゃあ、今日から色々頼むよ。
お昼時や夕食時が一番混むからねぇ。その時には声をかけさせてもらうよ」
「はい!それまでは課題をやらせて貰いますね」
「あぁ、そこのテーブルでやれば...ひまなお客が面白い話をしてくれるだろうから」
そう言っておくのテーブルを指してくれる。私はトムさんにそこに案内されると席に着いた。さっと杖を振って紅茶を出してくれる。
私は肩がけの鞄から羊皮紙や羽ペンを出すと、魔法薬学についての課題から取り掛かった。
亭主のトムは老人で年齢は不明。
この漏れ鍋も老人老婆が多く、でも闇の感じはしない。完全に正義側にいる魔法使いなのだろう。
教科書から引っ張り出した供述を羊皮紙に書き写す。今回テストに出された眠り薬についてだ。この薬に使われる成分とこの眠り薬の効果がどれだけあるのか。
たったの数滴で眠り、永遠の眠りさえもつけさせることが可能。じゃあ、この薬を大量に摂取した場合に眠りこけたとしよう。
一体どれだけ老けるのだろうか?例えば100年眠ったとして体の時間は止まるのだろうか?最低限の心臓の動きを除いて体の殆どは機能しないのだろうか?
私はそのことについても詳しく書き加えて考察と一緒に全て書き連ねると規定のセンチに足りて私は羊皮紙を丸めた。
「フゥ.....終わった」
私はゆっくりと顔を上げた。すると、目の前に優しげな瞳をした老人がいた。私と目があって軽く会釈するとその人も返してくれる。
「やぁ、お嬢さんこんにちは」
「こんにちは」
「ここ、宜しいかな?」
「勿論です、どうぞ」
老人は私の向かいに座ると品の良さそうなローブを翻した。白銀の髪は白髪にしては随分ツヤがいい。おそらく白髪じゃないんだろう。
「お嬢さん、ホグワーツの生徒さんかい?」
「はい、新学期からホグワーツの2年生になります」
「そうなのかい、懐かしいねぇ、ホグワーツ。トム!サンデーのチョコレートを1つ頼むよ」
老人は魔法で飛んできたサンデー、ソフトクリームを私の前に置くとどうぞと声をかけた。
「あ、いえその.....あ、ありがとうございます」
「いやいいんだいいんだ。その代わりと言っちゃあなんだが、儂の話し相手になってはくれんかのう?」
「勿論です。わたし、2ヶ月間ここにいるのでとても暇があるんです。いつでもお話に付き合いますよ」
老人は笑っていつのまにか注文していたのかティーカップに紅茶を注いだ。
「ありがとう。じゃあ、ホグワーツの話でもしようかのう。
儂はホグワーツではレイブンクロー生だったんじゃ。お嬢さんはどこの寮なんじゃ?」
「レイブンクロー生ですか.....私の所属する寮は........」
スリザリンって言ったらこの人は引くのかな?私は言いづらそうにモゴモゴと口の中で言葉を溶かして顔を伏せると老人は手を振って私に次の話題を振った。
「儂の時は物凄い秀才がいてのう.....スリザリンだったんじゃが....さながら俳優のようじゃった」
「秀才ですか、お勉強もできて、品もある。すごい方だったんですね」
わたしはどんな人かと想像しつつも、秀才という言葉に自分の今回の学年末テストが1位だったことを思い出した。グレンジャーとは200点近い差があって特に大きかったのは呪文学と魔法薬学だった。子供相手に申し訳ないなぁと思いつつもちょっとよっしゃって思ってる。1年の最優秀生とかいうのにも選ばれたのが本当に謎。ポッターにしてくれ。
「あぁ、リドルは本当に優秀だった。優秀過ぎて怖いくらいだったよ。
あぁ....彼はトム・リドルというんだ。亭主の事じゃないよ。今じゃリドルは何をしているんだろうか」
「へぇ、リドルさんと仰るのですか。優秀過ぎてこわいなんて、恐れ多いという事ですか?」
「いいや、リドルは違ったんじゃ。
他の生徒とは違う、何か異様なまでの熱意があった。巧みな話術でどんな人間もすぐにリドルに骨抜きになった。無論、儂もじゃ」
ヴォルデモートの事だったか。まず、この老人はだれだ。爺世代なんてしらん。マルシベール?みたいな人がいたようないないような。スラグホーンのなんとか会があるくらいしか知識ないし。この老人の言い回しだと、実は闇の魔術に片足突っ込んでたりします?
「なるほど、もしかしたらリドルさんもわたしと同じような人だったのかもしれませんね」
「どういう事じゃ?」
「わたしは、ホグワーツで1年生として入学しましたが、周りが11歳の中一人15歳でした。
戸籍上はもう誕生日が来ているので16歳ですし。
ですから、私も11歳の子達と会話すると未来を予想しすぎると言いますか.....理論的に考えてしまうんです」
その言葉に老人は目を丸くすると私の顔を見つめて少し考えるようにすると、また笑った。
「なるほど、お嬢さんはもうりっぱなレディなだったのか。
リドルも儂達とは歳が違かったんじゃろうか。もう、儂にはリドルに会う手段は無いが会った時には是非聞いてみたい」
「是非、そうしてみて下さい。いつか会えるといいですね」
「あぁ、そうじゃな。
さて、儂は今日の予定を済ませに失礼するわい。
...そうだそうだ、お嬢さん。せっかく可愛いんじゃ。そうじゃな....ホグワーツの制服を仕立てた...マダム・マルキンの洋装店に行けばお嬢さんにピッタリの服を選んでくれる事じゃろう」
そういうと、老人は私に杖で何か羊皮紙を飛ばしてくれた。
「選んでもらう前にマダムに見せるといい。
お嬢さん、素敵な時間をありがとう」
「え、あ.....こちらこそありがとうございました。またお話ししましょう」
「あぁ、では」
老人はそういうとダイアゴン横丁に繋がる店の奥に消えていった。
羊皮紙には赤いロウで栓というか、あのお金持ちがろうそくのロウを落としてその上にハンコみたいなものを押して開けられたのがわかるようにするだか、家の紋様だかを見せるやつだった。
結局、あの老人は誰だったんだろうか。私は羊皮紙を握りしめると時計を確認してお昼になろうとして混み合ってくる店を見るとカバンに教科書を詰め込んでトムさんの所に向かった。