身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
下着姿の自分が鏡の向こうに映っていた。手にある銀色の小瓶が私に早く使えと言わんばかりに輝いた。
私はその小瓶のふたを開けると、ゆっくりと手に垂らした。小瓶の蓋を閉めて手に垂らした銀色の液体を両手に広げる。
そっと毛先を包むように揉み込んだ。
「おぉ..........」
銀色の光に包まれて、私の髪の毛がみるみるうちに伸びていく。ふわっと香った薔薇の香りがバスルーム全体に広がると、私はゆっくりと光が収まってきた髪に触れた。
肩にもつかないぐらいだった茶色の髪が腰ぐらいまでに戻って、さらに艶も出たようだ。
小瓶を片手にバスルームから出ると、私はゆっくりとワイシャツに袖を通した。ボタンを留めるとスカートを履いてネクタイを締める。上からベストを被るとフサリと髪の毛を掻き出した。
この小瓶はスネイプ教授から渡されたものだ。渡された、というよりはカードが1枚テーブルの上に添えられていて、その上にあった。
髪の毛を伸ばしてくれる薬を調合したらしい。ありがたく使わせていただいた。髪の毛をしっかりと梳かすと、高い位置でポニーテールにする。纏められた髪を三つ編みにして軽く崩すと、それを止めたところに巻きつけてお団子の完成。
最後にローブを羽織ったタイミングで、スネイプ教授の私室からノックが聞こえた。
「ジェフィフィーナ、大広間に行くぞ」
「はい、教授」
扉を開けるとスネイプ教授が新聞をテーブルに投げだした。どうしたのかと思ってその新聞を見つめると、空飛ぶ車についての記事。
あぁ.....開始すぐのやつね。
「空飛ぶ車ですか........」
「魔法省は特定をしているらしいがな」
教授の顔がポッターがこんなことしませんように、と言ってるように見えて感動した気がする。
このタイミングでは、まだ知らなかったんだぁ。と思いながらも教授と一緒に教授の部屋を出た瞬間だった。
羊皮紙が飛んできたとおもうと、その羊皮紙がひとりでに喋り出した。吠えメールとはまた違うよ。
【大変です。ハリーポッターとロンウィーズリーの2人が列車に乗っていないようなのです】
「...........っち」
舌打ち漏れてますよ。監督生の誰かが気づいて送ってきたのだろう。ブチっと音がしそうなスネイプ教授とともに最終打ち合わせの為に大広間に入ると多くの先生達が心配そうやらなんやら焦りがみて取れた。
スリザリンの1番扉側の席で1人いい子に座って本を読むことにする。しばらくチラ見で先生達を観察していると話がまとまったのか羊皮紙をマグゴナガル教授が読み上げてリハーサルをして解散していく。
スネイプ教授がわたしの元に戻ってきた。
「ジェフィフィーナ、我輩はポッター達を探すために外に行く、ミネルバから間抜けと距離を取らせろと言われた。貴様も連れて行く、ついてこい」
そう言ってクイッとロックハートを顎でやるので頷くと本を閉じてローブに突っ込んだ。暴れ柳でも見に行くということだろうか。
教授と一緒に大広間を後にした