身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!! 作:あるれしあちゃん
大広間の大きな扉の前に影が二つ。くしゃくしゃの黒髪と映える赤毛。
ポッターとなんだっけ、ウィーズリー?ヴィーズリー?忘れちゃったんでまた思い出しとく。その2人が大広間を覗き込んでいた。
「...ジェフィフィーナ、ミネルバを呼べ。我輩はあの間抜け2人を連れて行く。
校長もだ...」
そう言ってなんだかいるいないと小さい声で騒ぐ2人のところにずんずん歩いていく教授。
私はその横を通り過ぎてマクゴナガル先生が一年生を引率するその中に入っていった。
身長的にも目立つことはない。ネクタイとローブの差で横に並んだ男の子にギョッとされた。なんだか申し訳ないなぁ。
そんな事を思いながらリストを手に帽子側に行こうとするマクゴナガル先生の元に歩いた。
「マクゴナガル先生」
「ジェフィフィーナ、どうしたのです」
厳格そうにいう先生に少しだけ膝を曲げてもらい耳元に口を近づけた。
「スネイプ教授から伝言です。
暴れ柳が何かにぶつかったためか大打撃を受けているみたいで.....。
空飛ぶ車の号外の件も含め、ハリーポッター、ロンウィーズリーの2人を教授は疑っています」
「な......」
「2人が車を盗み、暴れ柳にぶつかった。というような筋書きのようです。
地下牢教室に連れていかれました。
ダンブルドア校長先生にもお伝えしてきますね」
「わかりました。伝言をありがとうジェフィフィーナ」
マクゴナガル先生がちょっと心配そうな顔をしながらリストを手に組分け帽子を手に取っていた。
少しざわつく大広間。おそらく私が先生のところに乱入したからですかね。ジロジロとみられながら次は校長のところへ。
「ダンブルドア校長先生」
「おや、なんじゃ」
ふふっと笑った顔のダンブルドアはすべて知っていてこの態度なのだ。ポッターたちも飼われた家畜のようで同情する。
「スネイプ教授から伝言です」
「そうじゃな。ハリーもロンウィーズリーも少しばかり話さねばならんのう........」
知っているなら話が早いと私はダンブルドアに笑いかけた。
「お説教にならない事を願っております」
「わしもじゃ。今日はよく食べ、よくお眠りアルレシア」
「校長先生も
失礼します」
私がダンブルドアの席から離れたタイミングでどんどん生徒が帽子をかぶって行く。かわいいなぁ。
スリザリンの席へ移動するとジロジロと何をやっているんだという目で見られていたたまれない。
無表情で一番扉に近い席へ移動して座るとそのまま押し黙った。
新一年生が振り分けられて行くのを見つめてぼおっとして、目をつぶって終わるのを待った。
マルフォイが絡んでくるのか、それともセオドールノットか。
はたまた、パンジーパーキンソンかもしれない。
このまま誰も絡んでこない事を願って一眠りしようと肘をついた。
誰かが私のおでこを触った事で目が覚めた。寝たふりを続けようと無視していると髪の毛を撫でられる。
縛ってるんだから崩さないでよと心の中で毒を吐きシカト。
「アルレシア、起きてよ」
あ、ノットだノット。
そんな事を思っていると私の左側からも聞き覚えのない声が出て混じった。
「先輩、この先輩は?」
「あぁ、この子はアルレシア・ジェフィフィーナ。別に特別な家の子じゃない」
「聞いたことないですね」
「この子は純血じゃない」
その言葉に聞き覚えのないおそらく一年生の声がやんだ。この子も純血の子どもかな。
「なるほど、先輩はなんで絡むんですか?」
「そうだなぁ..........いくつか理由があるんだけど、アルレシアはとても頭がいいから.....かな」
「純血の方が優れているではありませんか。マグル生まれの方が優れているとおっしゃりたいんですか」
「いや、そういう事ではないよ。カークランド」
カークランドと呼ばれたのは一年生のことなのだろう。起きにくくなってしまったとため息をつきたいのを我慢した。
「僕はアルレシアを評価しただけだ。まぁ、スリザリンの大半はアルレシアを嫌っているけどね」
そう言いながら私のおでこにデコピンをしたのかおでこが弾かれた。
「いっ..........んっ....あぁ、セオドールさん」
「やぁ、アルレシア」
相変わらずの美しい顔をしてノットは笑った。一年生は我関せずと言わんばかりに知らないふりをして一年生の方へ向き直ってしまったようだが。
校長の短い話を聞くとパッと出てきた食事。
「お久しぶりですね。元気にしていましたか?」
「うん。君は?」
かぼちゃジュースをゴブレットに入れると私はそれを自分側に引き寄せた。ポーチドエッグをお皿に盛り付け、バケットにはバタークリームをさらりと塗った。
「元気でしたよ。少し見ない間に背が伸びましたね。成長期のようですね」
「まぁ、でもまだまだこれから伸びるよ」
ノットもマッシュポテトを皿に盛ってソテーとクレソンを盛っておしゃれなプレートを作って食べ始めた。
「それは羨ましいです」
「まぁ、君はもう伸びないだろうけど僕はまだこれから成長期だから」
その言葉に私はバタークリームの塗られたパンを口の中で転がした。彼は私の歳を正確に把握していただろうか。
「わかりませんよ?まだ伸びるかもしれません」
「そうだね、でも伸びないと僕は思うよ。君に関する僕の勘は結構当たるんだ」
「なるほど、その勘がいい事ではない勘なら、私に是非教えて欲しいものです」
その言葉にノットは笑って嫌だよと言う。このお貴族はよくわからないなぁ。グレイビーソースをつけて食べたいと私はソースをお皿に盛って何か美味しいものがないかと探した。
「ハッカキャンディーばっかりですね。ダンブルドア校長先生の趣味でしょうか」
「だろうね。
君、糖蜜ヌガーとか好きでしょ。僕の前に一杯あるから食べなよ」
確かに甘いものは好きだけどと思いながらもいつもよりキラキラして見える紫の瞳を見つめた。
「何?どうしたの」
「いえ.........綺麗な瞳だなぁと思っただけです」
その言葉にノットは目を細めて笑った。今日は随分と機嫌がいいのだろう。
「君は黒髪と黒目の方が好きなんだろう?」
「.....何故そう思うのです?」
その言葉にノットは下に視線を向けて軽くまばたきすると私を見つめた。紫色の向こうに映る自分はすみれ畑にいるようでなんだか笑えてしまう。
「...........さぁ、だって君はスネイプが好きだろう?黒髪じゃないか」
「恋愛対象ではないのですがね」
口に放った糖蜜ヌガーをかぼちゃジュースで流し込んで首を振るとノットほまた笑って言った。
「何、好きな人でも別にいるの?」
「........まぁ、いたかもしれませんし、いなかったかもしれませんし」
「つまらないなぁ。いないの?」
「少なくとも此処にはいないですね」
前世の彼氏は含まれますか。彼氏いたけど自分に勿体ないイケメンだったなぁ。3ヶ月もアタックして3年かけて付き合うという。
しかし、顔も声も何も思い出せないくらいなのでチャラですね。
ノットはつまらない顔でソテーを口に運ぶと食事を終わりにした。まだ少しだけ暑さの残る中。食事は終わって一年生は監督生の引率の元寮へと足を進める。
私も一人でぞろぞろと固まるスリザリンの中に混じっていく。マルフォイも背が伸びたし。私も一年生と混じってもなんらわかるまい。
寮は結局また、一人部屋になった。
ベッドとシャワー室。それからキッチンが付いていてテーブルの上にはメモ帳。
簡単にこのメモに欲しいものを書けば屋敷しもべが準備してくれるよ。という感じだ。
なるほど、私の扱い大改善じゃん。ありがトン。
暑さの残る部屋の窓を開けてハンガーにスカートやらなんやらをかけてノースリーブのネグリジェに着替える。ベッドに倒れこんでゴロゴロ。
今日はもう、スネイプ教授のストレス発散役にはなりたくない。
足をマッサージして疲れを癒して私は目をつぶった。
一年生に舐められませんように