身長160センチ無いと戦えんわ!って、その前にハードモードすぎて泣いた!!!   作:あるれしあちゃん

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第71話

 

やっとドタバタが終わった頃には何だかんだで微妙に不穏な空気を残したまま、ホグワーツは11月を迎えていた。

 

流石に今回は地味に防寒具があるので体調バッチリな気がする。とはいえ、ホグワーツはまだまだ秋。此処で舐めてかかれば痛い目を見ることは間違いない。気を引き締めていかなければならない。

 

まぁ、そんなこんなで私は私で【闇の魔術に対する防衛術】という名のクソ授業を静かに受けていた。

 

ポッターは相変わらず教卓の方へ引っ張り出されて可哀想に変な役をさせられているのを不憫に思いながらも私は私でやりたくないので後ろの席で良い子にしている。

 

ロックハートの授業は私が歴代受けてきたどの授業よりもつまらない。いや、別につまらなくはない。

 

一種の小説というか、エッセイとして読めば充分楽しめる。しかし、1つ種明かしとして本人がやっていない、ということがわかっているととてもつまらなくなってしまう。

演技の学校と思えば参考名乗るんだろうか。

 

狼男の真似させられているポッターを見てため息を1つこぼすと、私は静かに本のページをめくった。

 

「ハリー。大きく吠えて.....そう、そうしてですね、

信じられないかもしれませんが、私は飛びかかった」

 

えぇ、えぇ、信じられませんよ、

 

「こんな風に.....相手を床に叩きつけた!」

 

ポッター痛そうですね........。

 

「こうして.....片手でなんとか抑えつけて.......もう一方の手で杖を喉元に突きつけ......それから残った力を振り絞って非常に複雑な『異形戻の術』をかけた」

 

ここまでくればもう、、一ミリの興味もない。

私は終わりそうな時計を見て本をしまうとそそくさと鞄に詰めた。ポッターが呻く練習をさせられるのを哀れに思いつつも仕方あるまい。

 

就業のベルが鳴ってすぐにカバンを肩にかける。ロックハートが立ち上がって、その横でポッターも埃を払う。

 

「宿題。ワガワガの狼男が私に敗北したことについての詩を書くこと!

一番よく書けた生徒にはサイン入りのわたしはマジックだ!を進呈!」

 

はぁとつきたいためいきを我慢して立ち上がったその瞬間だった。

 

「あぁ、ジェフィフィーナ。お話があります。残って」

 

どこからともなく舌打ちが聞こえてくる。はい、ロックハートファンの方です。

 

「はい、ロックハート先生」

 

みんなが教室を出て行ってから、ポッター達が3人にまとまった。

 

コソコソと話し声を立て、紙を握りしめるとロックハートのディスクの前へと立った。

 

「あの.....ロックハート先生?

わたし、あの.....図書館からこの本を借りたいんです。参考に読むだけです」

 

ブルブルと震えながらも硬い笑顔で言うグレンジャーに私は近くに行くと少しだけ助け舟を出す。

 

「あら、グレンジャーさんの本。ロックハート先生の『グールお化けとのクールな散策』の毒薬を理解するのにいいかもしれませんね」

 

その言葉に何か言いたげのグレンジャーに私はただ笑顔で続けろと圧をかけておく。

 

「え、えぇ..!そ、それで先生にサインをしていただけたら嬉しいんです」

 

「あぁ、『グールお化けとのクールな散策』ね!」

 

ロックハートがにっこりと笑いながら変なペンでサインをしているのをみつめて、借りている本が原作通りか確かめた。

 

『最も強力な魔法薬』

 

ロックハートがペラペラと今度はポッターに何か話しかけているのを無心で聞き流すと急ぎ足で出て行くポッター達を見送った。

 

「お話はなんでしょうか、ロックハート先生」

 

私が肩がけカバンの肩紐を握りしめて問うと白い歯を見せてロックハートは笑った。

 

「いえ、頭の切れる君なら今回の事件についてご存知かと思いまして!

えぇ、私には全て分かっています!

しかし、私よりも劣る貴女にも意見を聞いてあげようと、寛大な私の心が言っているんですよ」

 

この人どうなってんのや。

ディスクで堂々と鏡を前に髪を整えながらわたしに白い歯を見せてくる。だから、見せてくんなっつうの。

 

「........失礼を承知でお聞きいたします。

今回の件とはなんでしょうか?」

 

「君ともあろう生徒がしらばっくれるなんてよくありませんよ?」

 

少し焦りが滲むような表情をしながらも、ロックハートは私に重ねて聞いてくる。

 

「秘密の部屋は開かれた、誰が開いたのかご存知でしょう?」

 

ある意味、ご存知ではあるのだけど。何も言わずに首を振って知りませんを通した。

 

「ご存知のロックハート先生にわ、ざ、わ、ざ、私が意見を述べる必要はありません。

先生の寛大なお心に感謝いたします」

 

私はそういうと、お話は以上ですかと返した。表情もしっかりと冷ややかに、軽蔑する目を忘れない。さあさあブラザードビーム。

 

「いや、あ.......ジェフィフィーナ」

 

「失礼します、ロックハート先生」

 

急ぎ足で教室を出ると、私は大急ぎで寮へと戻った。ロックハートでどうしてこうも馬鹿というか、間抜けというか。

 

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